日常回の締めくくりって何気に難しいなぁ…
温泉回完結編。次回は既に帰宅後の話になります。
「わっ!?なのは!?ユーノも!?」
「い、今急に出てきた…よね?」
「あ、あはは…」
リンディさんとの話を終えて直ぐ、リンディさんは急ぎの用事があるとかでアースラに転移して行った。その直後に結界が解除されたのだが、そのせいで魔導士ではないアリサとすずかには急に現れたように見えたようだ。
…しかし、リンディさんと長時間話していたからか逆上せてきたかもしれない。そろそろ上がった方が良さそうだな…
「二人ともゴメン。私ちょっと逆上せて来ちゃったし、そろそろ上がるね。」
「…なのは、今入ってきたばかりじゃない?」
「私達もお湯に浸かったばかりだよね…?」
「…あー、また魔法?」
すずかはまだピンと来ては居ないみたいだが、アリサは何か気付いたようだ。詳しく話す訳にもいかないので、とりあえず頷いておく。
「そうなんだ。ちょっとだけ残念…」
「すずかちゃん…ゴメンね?」
「ううん、私は大丈夫だけど…」
「…あんたもたまには魔法の事は忘れて、落ち着ける機会を作りなさいよって事よ。」
「アリサちゃん…うん。きっと、もうすぐ…やること全部終わらせるから。」
「それなら良いわ。さっさと全部終わらせて、また遊びましょ!」
「頑張ってね、なのはちゃん!」
「うん!」
二人にそう告げ、ユーノを連れて大浴場を出る。更衣室に戻ると美由希さんも部屋に帰ったのか誰も居なかった。
≪ユーノ、あの話どう思う?≫
≪…なのはを
≪あぁ、確かリンディさんってこの時点では『高町なのはは一般人』『ロストロギアの解決は管理局の仕事』みたいなスタンスを貫いてたと思ったんだが…≫
そう、こちらの事情を聴いた後リンディさんは一般人である
≪…そうね。少なくとも表向きはそう振舞ってたはず。≫
≪原作とこっちで何か事情が変わったとか?≫
≪あり得ない話ではないけど、それについて考えても仕方ないわ。≫
≪でも本人に聞いてもはぐらかされそうなんだよなぁ…≫
最初リンディさんも転生者ではないかとさえ思ったが、それならば多分原作に忠実に進めようとするのではないか?俺の知っている限り転生者は
この数年ですっかり慣れてしまった髪の手入れをしながらそんな事を話していると、やがて大浴場から二人が戻ってきた。
「そう言えばなのは、今日はもう魔法関係は終わりのハズよね?どのみち帰るまでは一緒なんだし…」
俺の隣で髪の手入れを始めたアリサが、そのまま話を切り出した。
「うーん…多分、そうだと思うんだけど…」
「何よ、随分歯切れが悪いわね…?」
「今ちょっと魔法関係の人がこっちに来てるみたいなの。」
リンディさんは去り際に「また話しましょう」と締めくくって転移した。どうもリンディさんの言う『また』と言うのは俺が思っているよりも近い未来である気がしてならない。
「…
「うん、本職…って言うのかな?別の世界から来たって…」
「ふーん…魔法の次は異世界か。なんか、私達の世界って思ってたよりもファンタジーね…」
「ふふっ、言われてみると確かにそうかも。」
やがてすずかも加えた三人で、魔法に関係ないごく普通の話をした。少し前までそれが当たり前だったのに、それが随分と特別な事のように思えて仕方が無かった。
俺達にさんざん愚痴をこぼして、クロノは帰って行った。…どうやら
≪なんか、散々な目に会ったな…≫
≪まぁ、温泉を満喫するどころではなかったな…≫
≪クロノの奴、随分溜め込んでたな。≫
部屋に戻った俺達は大浴場の話を振り返っていた。…結界を張って、いつもの訓練をしながら。
今も頭上には銀色の弾が飛び交っている。念話を使っているのはアースラが俺達の様子を覗いている可能性を考慮してのものだ。口頭ではいつものようにアホな事を言い合っている。
≪それよりも先ずはスカウトの件だろ、どうする?≫
≪それなぁ…クロノが言うには、『
話題はクロノに持ち掛けられたスカウトの話だ。実は俺達の中には元々管理局に入る事を決めている者も居たのだが…どうにも今回の話に直ぐに食い付こうとする者は居なかった。理由は一つだ。
≪…クロノに対してこう言うのも変な話だけどよ…胡散臭くね?≫
≪それな…この場合多分管理局の方がなんか企んでるんだろうけどさ、
≪て言うか、スカウトの話してる時のクロノの表情凄かったよな。≫
≪あぁ、多分どんなクソ不味い飯を食わされてもあそこまでの表情にはならないと思うわ。≫
≪苦虫を噛み潰したなんてレベルじゃ無かったよな。≫
≪少なくとも人をスカウトしながらする表情じゃ無かったな。≫
話を持ち掛けている側であるはずのクロノが、終始『不本意』と言う本音を隠す処か顔全体を使って表現していたのだ。理由としては確実に例のデスマーチだろう。銀髪オッドアイはもはやクロノにとってある種のトラウマと言っても良いのかもしれない。…だが、それでも俺達を誘ってきたと考えると今回の話はただのスカウト話じゃなくなってくる。
≪でもよ、それってやっぱり管理局がヤバい事に直面してるって事だよな…?≫
≪
≪でも単純に上の方からの命令って事も考えられるぜ?≫
≪…どうする?≫
管理局が500人以上の転生者を囲い込んでも解決できない問題に直面しているのか、それとも単純に戦力を手当たり次第に集めているだけなのか…前者であれば俺達の身の安全すら危うい可能性がある。
≪どっちにしても、ジュエルシードの一件が解決するまでは保留だな…親が居るタイプの奴は学校だって行っておくべきだろ?≫
≪じゃあやっぱり俺はパスだな…今更小学校や中学校で学ぶことはそうそう無いけど、今の親も良い奴だしな…≫
≪良い奴って…今生の親だぞ?そりゃ前世の親とは色々違うだろうけど…≫
≪しょうがねぇだろ…精神年齢合わせると俺と同い年なんだよ…≫
≪…あー…そうか、親ありパターンだとそう言うのもあるか…≫
やがて決断を先延ばしにすると言う事になり、いつもの無駄話に切り替わろうとした時…待ったをかける奴が居た。
≪みんなちょっと待て…神宮寺、お前さっき『ジュエルシードの一件』って言ったよな?…何で『闇の書』じゃなくて『ジュエルシード』って言ったんだ?≫
≪…≫
≪…神宮寺、お前まさか…≫
≪え、マジか?≫
≪…どうにも今回の事で管理局の現状が気になってな。確かに管理局は万年人手不足な組織だが、原作でなのはに対してもスカウトなんてしてなかったんだぞ? 能力的にある程度の保証があるとはいえ、原作の管理局と方針が違い過ぎる。≫
≪言われてみれば…まぁ、確かに?≫
≪それに最近500人も銀髪オッドアイが入ったから戦力的には原作よりもマシなはずなんだよ。今の管理局は。≫
≪それでもまだ戦力を欲してるって…なに?戦争でもするのか?≫
≪いや流石にそこまであからさまだとクロノかリンディ辺りが気付いて、なんか行動起こすだろ。まぁ、何考えてるのか分からないが…一応個人的な懸念もある。≫
≪個人的って、お前生まれも育ちも
≪…本当に分かってないのか? …フェイトの事だぞ。≫
≪フェイト!?何でここでフェイトが…あっ…≫
≪そうか、フェイトはこの件が解決したら管理局の保護観察対象に…≫
≪戦力を過剰に集めてるとしたら、フェイトは最悪の場合こっちに帰って来る事も…≫
≪解決の仕方によっては色々変わるだろうけど、プレシアが居なくなるか死亡すれば『身寄りがない子供の保護』と言う大義名分が、プレシアが生き残ったまま捕まれば『事情聴取や拘留』と言う形で『プレシア』と言う体のいい人質が手に入るって事か…裁判の判決云々以前の問題になるな。≫
≪まぁ、それはあくまで最悪中の最悪の場合だな。原作の人手不足な管理局でもフェイトの自由意思は奪わなかった…それを信じるべきかもしれないが、ここまで対応が変わってると
≪ふぅん…?ほぉ…?≫
≪…なんだよ。≫
≪いや?もしもその話が現実になったとして、上手く救出できたとなれば…フェイトのお前への感情ってどうなるのかなって…な?≫
≪!≫
≪!!≫
≪!!!≫
≪おまっ、俺は別に…≫
≪≪≪≪ずるいぞ!?≫≫≫≫
≪狡くねぇよ!?俺はただフェイト
≪フェイト
≪そんな事言ってねぇだろ!?≫
≪…へっ、神宮寺。水臭ェじゃあねぇか。お前だけに危険な橋渡らせるような俺達じゃない…だろ?≫
≪いや、お前下心の塊じゃねぇか…≫
≪よせよ…俺達がお前と言う
≪今のお前たちにジュエルシード触らせちゃいけないってのは良く分かるよ。≫
≪銀髪オッドアイが仲間になりたそうにこちらを見ている!≫
≪達者で暮らせ、親あり勢。≫
≪しかし、こうなると迷うよなぁ…なのはとより親密になるか、フェイトのピンチに駆け付けるか…≫
≪打算で人付き合い考えんな!≫
口頭でアホな事を言い合って、念話でもアホな事言い合って…今日は本当に平和だなって僕は思いました。
後半殆ど銀髪オッドアイのアホな日常会話…
自由に喋らせると毎回こんな事になるからいつも滅茶苦茶削ってます。
銀髪オッドアイの懸念は一部当たってて、管理局は現在戦力を集めています。
戦争とかでは無いんですが、ミッドでは並行してとある動きがあるのです。(多分1期とA'sの間に少しそれ関係の話を挟みます。)
後、小説内で登場人物が正解に辿り着く目途が立たないのでなのはの魔力の訳をばらします!
もうお察しの方も多いでしょうが、なのはさんが受け取った『なのはの能力』は原作開始時のなのはの能力ではありません。
『なのはの生涯で最もピークを迎えた時点でのなのはの能力』です。
ここで1話の内容を引用しますと、
>俺の特典は『高町なのはと同じ能力』でお願いします!!
>「ふむ…?
> …まぁ良かろう。」
>えっ、何その反応?
と言うやり取りがありましたが、ここでの神様の反応の内訳は
ふむ…?(どの時点の高町なのはじゃろ?)
…まぁ(ピーク時の能力で)良かろう。
です。なのはに産まれた理由は『なのはと全く同じ魔力波動』を持つのは『なのはのみ』だからです。
なのはのピーク時の能力を生まれながらに保有し、身体の成長と共に魔力が増え、
現在は『生涯全盛期の高町なのはの能力+1期時点の高町なのはの能力±訓練による原作との差分』となっております。
現在のディバインバスター<原作9話のSLBな理由については魔法に関しての個人的な解釈が含まれます。
リリカルなのはの魔法はプログラムによるものですが、同じ区分の魔法でもその種類は結構多いです。
上限を付けないと全部ディバインバスターで終わるんです!SLBの出番が無いんです!
因みに平均魔力発揮値は大体800万くらいを想定しています。(最大はその3~4倍)
原作1期でのみ描写されたなのはさんの魔力が127万、StSでSLB5本同時発射してたのでその時点とピーク時をほぼ同じと考えて単純にピーク時5~6倍と推定。
その合計で大体これくらいかなと。