転生者を騙す転生者の物語   作:立井須 カンナ

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海鳴市のフェイトさん回です。
同時上映は『クロノくんの苦労人列伝 序章』です。

事実上の二本立てなので若干長め。

一期完結まで、若干巻きで行きます!…行けると良いなぁ…(願望


取引成立

「本当に大丈夫なのかいフェイト、怪我とかしてないかい?」

「大丈夫だよ、アルフは心配性だね。」

 

温泉でなのはと戦った後、俺とアルフは一旦部屋に戻って身体に不調が無いか検査していた。

…と言うより、ほとんどブリッツアクションを使っていないかの検査だった。二人からの信用が無くなってきている…何とかしなければ。

 

「それにしても、貴女が正面から戦って後れを取るような魔導士が居るとは…

 ここは本当に管理外世界に指定されている世界なんでしょうか?」

「それは間違いないよ。魔導士って言ったって皆殆ど同い年…と言うか顔まで同じなんだけどさ…

 ともかく、少なくとも数年前までこの世界には魔導士なんて一人も居なかった筈さ。」

「…それは寧ろ異常さの方が際立つのですが。」

「…言われてみれば、それもそうだねぇ…」

「言われる前に、自分で気付いてください。…まぁ、今はそれよりもその魔導士についてですね。

 フェイト、貴女の感じた事を話してください。直接戦った貴女の抱いた感想を。」

 

戦った時感じた事…やはり一番違うと感じたのは、戦いに対する姿勢だろうか。

初戦では俺の速度を知らなかった事もあったと思うが、それを踏まえても守りを重要視していたように感じた。だが、この間の戦闘では明らかに攻撃に重きを置いていた。なのはのディバインシューターに対して俺にも認識の甘さはあったが、あれほどの機動性があればいずれ押し切られていた可能性も低くはない。

 

「…あの子は前回に比べて遥かに強くなっていた。それに…自分の力の使い方を理解してきている。」

「ふむ…今のままでは、次も負けてしまうと…?」

 

リニスが見定めるような目を向けてくる。…確かに、勝率が低くなってしまった事は認める。手の内の殆どはバレているし、切り札は使用を禁じられた。魔力の量で劣っているのは確実だし、こちらの動きを読まれていた辺り俺の癖も研究されたのだろう。

…だが、

 

「負けるつもりは無い。ただ、もう軽くあしらえる相手ではない。」

「…聞けば聞くほどに、空恐ろしい才能を持った相手のようですね。…私が教えられる魔法は一通り教えてしまいましたし、後は自ら研鑽するか…あるいはプレシアならば何か奥の手を教えてくれるかもしれません。」

「あたしは反対だよ!あいつがフェイトに何するか分かったもんじゃない!」

「アルフ…どちらにしても、途中経過の報告の為に一度は戻らなくてはならないのですよ?

 …私はここでお留守番ですが。」

「…ふん!」

「アルフ…」

 

アルフは(フェイト)の身を案じてくれているのだろう。…そう言えば物語でフェイトは報告の際に鞭を打たれていたな…俺自身痛いのは嫌だが、リニスの言う通り戻らなければならないのも事実だ。

…母さんは元々超一流の大魔導士。ダメ元で何か無いか聞いてみるのも手ではある。

 

「フェイト、貴女はどうしたいですか?」

「…私は、強くなりたい。最後の決闘に勝つためにも、何もしない訳には行かない。」

 

なのはとの取引についてはもう話した。他の転生者全員を納得させなければ成立しない取引だが、なのはなら説得できる…いや、なにがなんでも説得するだろう。

ならば俺も全力でそれに応えたい。これから出せる最善を尽くして。

 

「…帰ったら母さんに聞いてみるよ。私がもっと強くなる方法。」

「フェイト…」

「ふむ…そうですね、私も色々と考えておきましょう。貴女がより強くなるために何が必要か。」

「ありがとう、リニス。」

「いえ、大丈夫ですよ。貴女を産んだのはプレシアですが、貴女と言う魔導士を育てたのは私です。こればっかりはプレシア相手にも譲りたくはないですからね。」

 

その後、夕食の時間になるまで3人で話し合い対策を考えた。

リニスに結界を張って貰い、部屋の中と言う狭いスペースではあるがアルフやリニスと軽く組手を行う等して過ごした。

全ては最後の決闘でなのはに勝つ為に、初めて俺に敗北の黒星を付けた相手を倒す為に。

…こう言う関係をライバルと言うんだろうな。などと考えながら。

 

 

 

翌日の夕方頃、俺はジュエルシードを捜索するも空振りし、部屋に戻ろうかと言う所だった。

 

「フェイトちゃん!」

「!…貴女は…」

 

背後からの呼びかけに振り向いてみれば、そこに居たのはやはり高町なのはだった。

 

「フェイト…」

「大丈夫だよ、アルフ…要件は?」

 

間に入り、警戒する姿勢を見せるアルフを下がらせてなのはに向き合う。要件は恐らく例の取引についてだろう。

 

「うん、皆の説得は終わったよ。だから最後の決闘までは戦闘は無し!」

「…分かった。」

「ふぅん、ホントに説得できたのかい?表面上納得したフリしておいて、裏で襲ってきたりしないだろうね?」

『それに関してはこちらも保証しよう。』

 

アルフがなのはに詰め寄った瞬間、空中に映像が現れる。

 

「あんたは!?」

『時空管理局執務官、クロノ・ハラオウンだ。』

 

警戒心MAXと言わんばかりのアルフに、あくまで冷静に返すクロノ。…冷静と言うよりも覇気が無いように思えるが、何かあったのだろうか?

 

「…なんかやつれてるように見えるけど、大丈夫なのかい?」

『まさか他人の使い魔にまで心配される日が来るとは思わなかったよ。…昨日、この船で集まった面々が原因で少しね。』

「あぁ…まぁ、お大事に。…ってそれはどうでも良いんだよ。フェイトとこいつの約束についてはちゃんと守られるんだね?」

『今回の双方の取引は、管理外世界の受ける被害を抑えたい僕達にとっても有益な物だ。全面的に支援させてもらうよ。』

 

この件に関して管理局は地球の被害がより減らせる選択肢を選んだらしい。ジュエルシードの捜索中は追われる事も無さそうで、その点は一安心と言った所か。

 

「…まぁ、あたしとしては約束が守られるんなら別に良いさ。最後の決闘に関しても1対1は守るんだろ?」

『勿論。そちらが取り決めを反故にしない限り、こちらも手出ししないと誓おう。』

「少なくとも()()()()フェイトの邪魔になるような事はしないよ。」

 

アルフが釘を刺すように『あたしは』と強調しているが、正直この部分は俺としても少し怪しいと思う。

管理局はロストロギアが管理局外の勢力に渡るのを見逃すほど甘い組織ではない。何が何でもジュエルシードを確保しようとするはずだ。

…なのはが勝つと信じているのか、ジュエルシードを使って何か罠を仕掛けるつもりかは分からないが。

 

『では双方の了解が取れたと言う事で…なのは、彼女に端末を。』

「うん!はいコレ、フェイトちゃんに!」

「…これは?」

『連絡用の端末だ。ばら撒かれたジュエルシード全てが回収されたと確認でき次第、そちらに連絡する。決闘の日時や場所についてもその端末で連絡する。』

「…この端末に発信機の類が付いている可能性は?」

『無い…と言っても、信じてはもらえないだろうね。…そうだな、ならば毎日特定の時間と場所でなのはと二人で情報を共有する方が良いか。』

 

…随分物分かりが良いな。まるで元々こうする予定だったかのような不自然さを感じる。…俺が警戒し過ぎているだけだろうか?

だが連絡手段に使う端末を俺が訝しんでいる以上、方法は人伝しかない。念話でも良いかも知れないが、それは直接会うのと何ら変わらないからな。

 

「…わかった、それで良い。場所は?」

『聞けばその街…海鳴市と言ったかな?海沿いに大きな公園があるらしいね。

 そこならば君達の年齢で待ち合わせても違和感は無いだろう。』

「…公園?」

 

…それは物語でなのはとフェイトが戦ったあそこだろうか?

 

「あのね、海鳴臨海公園って言うのが向こうにあるんだ!」

 

となのはが海の方を指差して説明してくれているが、俺が疑問に思ったのはそこではない。まるで示し合わせたようにピンポイントでそこを指定されたことに関してだ。

 

『…昨日ここで散々騒いでいった連中…銀髪オッドアイの現地人がやたらとそこを推してきてね…

 「二人が会うならそこしかない」と訳の分からない主張をさんざんされたんだ。

 一応さっき言った内容も根拠の一つだが、彼等が信用できそうになければそちらで場所を指定してくれても構わないよ。』

 

普通に示し合わせてたのか…銀髪オッドアイが。…だが、納得は出来た。確かに彼等ならそう主張する者がいてもおかしくはない。

…若干癪だが分かりやすい目印でもあるし、文句はつけ難い。…癪ではあるが。

 

「…分かった、そこで良い。後は時間。」

『…一応聞くが、本当に良いのか? 彼らの事を疑っている訳では無いが、約束を破る者が居るとするならばそれは彼らの中の誰かになるだろう。』

 

まぁ、彼らの目的はせいぜい遠くから覗くとかそんなところだろう。例え襲撃されたとしても、そんな手段を取る相手に遠慮は要らないだろう。

 

「問題ない。襲撃されたら返り討ちにするまで。」

『そうか。君がそう言うのであれば僕達も何も言わない。…まぁ、襲撃されたなら()()()()()()()()()ぶっt…()()()()()()()()()()()()。』

 

今『ぶっ飛ばしてやれ』って言いかけたな。どうやら相当苦労しているようだ。

 

「解ってる、遠慮はしない。」

『うん、何よりだ。…それで、時間だったな…』

 

度々本音が見え隠れするクロノとなのはと相談した結果、丁度今くらいの時間が良いだろうと言う結論になった。

…これなら海のジュエルシードを回収しても良いかも知れない。

今まで海のジュエルシードに手を出さなかった理由は一つ。海のジュエルシードを暴走させるだけの魔法を撃てば、流石に俺も本調子ではいられない。俺の戦闘スタイルが近接戦に特化している事もあって、複数の竜巻相手は分が悪いのだ。

…だが、なのは達の魔力で暴走までさせてくれれば回収は難しい事ではないだろう。

どうせ最後の決闘で勝った者がジュエルシードを全て手に入れる契約だ、それまでは協力も出来る。

 

「じゃあ、よろしくね!フェイトちゃん!」

「うん、よろしく。」

 

…純粋に協力できる事を喜ぶなのはに、打算込みで物事を考えている事を申し訳なく思う。だがこれも目的の為。

私は、絶対に勝つ。

 

 

 


 

 

 

「お疲れ様、クロノくん!」

 

話が纏まり通信を切ったところで、後ろから声がかかった。

 

「別に苦労はしていないよ。…昨日の出来事に比べればね。」

「あ、あはは…フェイトちゃんだっけ? 話してみてどうだった?」

「やや警戒心は強いが、普通に話が通じる相手で良かったよ。…彼らもそうあって欲しかったんだが…」

「ま、まぁまぁ…もう会議室の()()は終わったんでしょ?」

「…まぁ、ね。」

 

その言葉で昨日の出来事が脳裏を過ぎった。

 

 

 


前日、アースラにて―

 

 

 

「では突然の事で申し訳ないが、この後アースラで今後の事について話そう。」

『うっす。お願いしまーす。』

『あ、転送って何時頃になります?流石に浴衣は寒いかなって…』

『そう言えばそうじゃん!クロノさん、そっちって寒いの?』

「…転送はそちらの時間で20分後。アースラの空調設備は問題なく稼働している。寒すぎると言う事はないはずだ。」

 

…話し合いの前にもう頭が痛くなってきた。

なのは達に説明をしている母さんを横目に見れば、まぁ良い笑顔。あっちは順調に説明が進んでいるようだ。…それに比べて。

 

『パァン!パァン!パァン!パァン!』

 

何で魔力弾をスーパーボールのようにぶつけ合ってるんだ…?

 

『お前今UN〇って言わなかっただろ!』

 

何でカードゲームを中断しようとしないんだ。

 

『いや、管理局との通信してるんだぜ?大目に見ろよ!』

 

舐めてんのか!? 管理局との通信してるんだぞ!?

 

「では20分後に転送させる!着替えるなら着替えておけ、以上!!」

 

返答は聞かず、強引に通信を切る。…あいつ等本当に転生者なんだろうな? 俺もクロノに転生してからは前よりも子供らしい精神状態に近づいている自覚はあるが、あいつら原作のなのはより明らかに精神年齢幼くなってるだろ!?

 

「クロノくん、お疲れさま…」

「…エイミィか。…何で僕は会議が始まる前にこんなに疲れているんだろうな?」

「…お茶、淹れてくるね。」

「あぁ、ありがとう…」

 

あいつ等集めて本当に会議は進むんだろうか?

 

 

 

20分が経ち、転送ポートを開いて彼らをアースラへ迎え入れたが、やはり早まったのではないかと考えざるを得ない。

 

「おぉ、すっげー!アースラだよアースラ!」

「ひゅぅー!近未来ー!」

 

小学生か、こいつら。…いや、小学生ではあるのだが…

 

「…君達は、彼等の様にはしゃがないんだな。」

「ん?…確かにSFみたいでワクワクしているところはあるけど、あいつ等見てると流石にな。」

「周りに異常にはしゃいでいる同年代が居ると、妙に落ち着けるよね…」

「…君達みたいな人が居てくれて嬉しいよ。」

 

アースラに招き入れた時に渡した名札によると、落ち着いているのは神谷と神宮寺と神原か…

逆にひどいのは神王と神藤…キョロキョロしているが、おとなしくついて来てくれているのが神無月か。

 

「何この壁の装飾!何のためにあるの!?」

「うお、滑々だァ!ナニコレ金属?プラスチック!?」

「済まないが、なのはを待たせている!おとなしくついて来てくれないか!?」

「…へっ、それを早く言いなよクロノ。」

「あぁ、女の子を待たせちゃ悪いからな…」

 

こいつらは…ッ!本当に…!!

 

 

 

「…では、例の取り引き…いえ、約束の為に説得して置かなければならない者がまだ居ると言う事ね?」

「うん…あっ、みんな!」

「よっ、なのは!例の取り引きに関してか?」

「うん。早くみんなにも話しておきたいなって…」

 

なのはの事を話してからは非常におとなしくついて来てくれたが、どうしてだろう。すごくイライラする。

 

「クロノ…ご苦労様。」

「艦長。先ほどの話は…まさか?」

「…えぇ、()()()()。」

 

聞けば、この会議室にある椅子では足りないらしい。…本当に勘弁してくれないか?

 

 

 

『アースラで?今から?』

「あぁ、急で申し訳ないが来てもらえないだろうか?」

『まぁ、良いっすよ。ジュエルシードも見つからないし…』

「…ありがとう。今から転送ポートを開こう。」

『…クロノさん、なんか疲れてないっすか?』

「来てもらえれば分かるさ。」

『は、はぁ…?』

「転送後はオペレーターに付いて行ってくれ。会議室まで案内させよう。」

『分かりました』

 

今度の彼はまともそうで良かった。名前は『皇』と言ったか…名札に書いておこう。

 

 

 

20分後、全員を転送し終えてから、休む間もなく会議室へ。

…おかしいな、まだ会議は始まっていない筈だが…なぜ声が漏れている?

 

「皆、この度は集まってくれた事を…ありが…たく…」

 

「フェイトに勝ったって!?凄いな!どうやったんだ?」

「お前の魔力じゃあなのはの真似はキツいだろ!」

「やって見ないと分かんねぇ!」

「ちょっと似てるのやめろwww!」

 

―パァンパァンパァンパァン!

 

…っ!…っっ!!

「静粛に!!」

 

途端に静まり返る室内、目を見開きこちらを見る銀髪オッドアイ共にすかさず指示を出す。

 

「会議室の椅子の位置を元に戻せ!なのはの周りにだけ固まるんじゃない!」

「す、すんません。」

「今戻します。」

 

「何で魔力弾をスーパーボールの様にぶつけ合ってるんだ!危ないだろう!今すぐ消せ!」

「あ、ごめん。最近癖になってて…」

 

「スナック菓子を持ち込むな!会議を何だと思ってるんだ!?」

「はい、今片付けます。」

「喰う事を片付けると表現するんじゃない!」

 

自由か!?お前らの住んでる街の安全がかかってるんだぞ!?

…そして何よりも…!

 

「…なぁ、僕は案内を終えたら持ち場に戻れと伝えたはずだよな…!?」

「はいッ!直ちに戻ります!」

 

なんでオペレーターが混ざっているんだ!!

 

 

 

 

 

 


 

 

 

…だめだ、思い出しただけで頭痛くなってきた…

あの後、会議でフェイトとの取引を話したところ直ぐに納得してくれた者が7割…予想よりは多かった。

本来は自分達の世界の平和がかかってるんだから満場一致にして欲しかったがな。

その後、ロストロギアの危険性を伝えて漸く事の深刻さを理解してくれたようだ。…こいつら本当に前世の記憶を持った転生者なんだよな?と何度確かめたかった事か…

 

その後はその後でうち(アースラ)の銀髪オッドアイと妙に仲良くなってたり、ベタベタと壁の装飾を触りながら逐一用途を聞いて来たり…俺が知っている訳無いだろう! スナック菓子を食べた手で触るんじゃない!

…直ぐに彼らも帰らせたが、会議室の床に散らばったスナックの欠片やジュースを溢した跡…誰か炎熱の魔力変換資質で乾かそうとしたのか? 絨毯が少し焦げているじゃないか…

 

彼らが管理局に入局したら、厳しい事で有名な鬼教導官を付けてやろう。…そうしないと大変な事になる。

 

俺が地球に来て知ったのは、あまりにも浮ついた遠足気分の小学生のような銀髪オッドアイ(将来の管理局員)と言う辛すぎる現実だった。




お判りいただけているかと思いますが、基本的に地球の銀髪オッドアイ達は滅茶苦茶浮ついてます。
基本的に事件をお祭りのように感じているのが大半と捉えてくださると正しい認識になります。

…まともな人も勿論居るんですけどね。
名前が出た中で常識度が高い順番で並べると、

1位 神谷 圭祐
2位 神原 剣治
2位 神宮寺 雷斗
4位 皇 刀魔
5位 神楽坂 英雄

です。…誰か分からない?大丈夫、分からなくてもあまり支障はないです。

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