灰と幻想のデジャブガル   作:なにがし

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前書きや後書きがないと何と言うか味気ない様な感じがしますよね。

では、どうぞっ!


情報収集

 わいわい、がやがや。

 

(五月蝿いなぁ)

 

 ランタ一人じゃ不安というユメとシホルの意見によって全員で行くことにしたのだが、今のエルはもう正直に言うと疲れて果てていた。

 

 移動してからもランタとハルヒロ(強制)の漫才は続き、今現在も続いているのだ。五月蝿いのが余り好きではないエルは人混みが苦手なのと、知らない場所に連れてこられた不安や疲れも合わさってもうため息が出そうであった。

 

「あ、あの大丈夫ですか?」

 

 その時、疲れているエルに一筋の光が現れる。

 

 それはシホルである。

 

「ん? どうして?」

 

 エルはおどおどしていて、知らないところに連れてこられて今尚不安を抱えているであろうシホルがどうして心配してくれたのか気になったのである。

 

「あ、あの、あれから一言も喋らなかったから……ご、ごめんなさい」

 

 どうやらあれから移動を開始してから一度も話さないエルを疑問に思ったようであった。

 

「いや、問題ないよ、ありがとう。実は、余り人と会話するのが得意じゃないんだ。知らない人達から視線を集められることも」

 

「ほぇ~、そうなんか。意外やなぁ、なぁシホル?」

 

「う、うん。落ち着いて話してたからてっきり会話が得意だと思ってました」

 

「いや、あれは必要に迫られたからやっただけだよ」

 

 ハルヒロとランタが言い合っている横で話していたユメとシホルとエル。それに気づいたのか、ランタはこちらに話しかけてきた。

 

「なんだぁ、エル! 俺様がハルヒロと喋ってる間に抜け駆けとは! 羨ましい!」

 

「あぁ、ごめんね。だけどもう市場らしきところに着いたからここで情報を集めようか?」

 

 話している内に辺りが段々と人が増え、辺りが騒がしくなってきたのに気づいたエルは、ランタの横暴かつ可愛らしい言い草をかわすために取り敢えず話を切り替えることにした。

 

「わぁ、いっぱいお店があるなぁ。凄いなぁ」

 

 ユメは沢山の屋台などをみて、皆が思ったことを口にする。そして屋台や露天などが多いのと同様に人も大勢いて活気立っていた。

 

「そうだね、ここは大通りなんだろうね」

 

 話しながらも大通りを歩いていくと段々と香ばしい匂いがしてくるのだった。

 

「お肉の匂いやなぁ、嗅いでたらユメお腹空いてきたんよぉ、シホルはどうや? お腹空かへん?」

 

「私もお腹空いたかも」

 

「おいエル! あそこで食事のついでに情報集めようぜ!」

 

「ランタの言う通りあそこで情報集めないかエル? 俺も正直お腹が減ってあまり動きたくない」

 

 どうやら皆が皆お腹が空いたらしい。それに情報を集めるには丁度いいと思ったエルはここで情報を集めることにした。

 

「そうだね、そうしようか。あの、僕達義勇兵になったばかりで右も左も分からないんですが、色々と教えてくれませんか? 勿論商品は買うので」

 

 他者に、自分の要望を叶えて貰うためには相手にもしっかりとメリットがあることを示す。これが重要である。それに商売をしている者がそれを無化にすることは極めて少ない。エルが義勇兵に聞かずに商売をしている人に聞こうと提案した理由はこれが理由である。

 

「そうか、お前さん達見習い義勇兵か。まぁ、商品を買ってくれるならこちらとしては嬉しい限りだからな。何でも質問してくれ。答えられるのなら答えよう」

 

(計算どうりに進んで良かった)

 

「じゃあ、1シルバーでどのくらいお肉って買えますか? 僕達10シルバー持ってるんですけど、1シルバーってどのくらいな価値なんでしょうか?」

 

 まずは一番気になっていたお金のことについて尋ねる。もし、1シルバーが安かったらこれから生活や装備を揃えるのか困難だからである。

 

「そうだな。1シルバーは100カパーに相当するから、うちの店の肉は一本4カパーだから25本買えるな」

 

「おお、そんなに! おい、エル! 1シルバー分買おうぜ! 今の俺ならきっと食べられる!」

 

 どうやらランタは本当にお腹が減っているらしく、さっさと食べたいらしい。

 

「いや、流石にそんなに食べられないだろ。ランタ」

 

「買ってくれるのは嬉しいんだが、1シルバーで払われるのはうちが困るからヨロズ預かり商会で両替してきてくれ。因みに道は──」

 

 ────。

 

 串肉屋さんからヨロズ商会の行き方を教えて貰った後、ランタは゛どうせ此処に戻ってくるなら、誰か一人が行けばいいんだから、俺は此処で待ってるから早く行ってこい。俺は動かん゛と清々しい程に堂々と言ってきた。

 

 ゛まぁ、それもそうだな。゛と思ったエルはハルヒロ達に此処で待ってるようにお願いして一人でヨロズ商会に向かった。

 

 実際にヨロズ商会をみてみると、串肉屋の店主が行っていたように金で【ヨロズ預かり商会】と、看板を掲げられていて良くも悪くも目立つ建物であった。

 

 中に入ると少ないながらも列をなして人が並んでいた。最後列に並んで地道と自分の番がくるのを待つ。

 

「次!」

 

 ぼーっとして待っていたらようやく自分の番が回ってきた。受付に向かって行ったら驚くことに自分より幼いであろう眼鏡をかけた少女が金の煙管を持って、此方を見据えていた。

 

(子どもが何で煙管を? しかも何で受付を?)

 

 それはもう内心では動揺せざるを得ないくらいには衝撃的な展開であった。

 

「見ない顔だな。お前、初めてか?」

 

 顔から足元までじっと見られた後に言われた言葉はそれであった。

 

「はい。今日この街に来たばかりで」

 

「そうか、君は見習い義勇兵か。私はヨロズ。四代目ヨロズである。一つ忠告しておこう。ヨロズはどんなことでも覚えている。預金残高に取引履歴はたまた何時ここに来て、何をしに来たのかもしっかりとな。だが、一応帳簿は付けなくてはならん。他人がヨロズのように物覚えがよいとは限らんからな。君、名は何だ?」

 

「エルです」

 

「これで今から君はヨロズ商会と取引が可能になった」

 

 それからは1シルバーを100カパーに替えてもらった。1カパー自体の面積は小さいのだが100カパー分もあるからか非常にかさばって正直に言うと邪魔であった。両替して貰うついでにヨロズ商会のことについて聞かせて貰った。

 

 どうやらヨロズ商会は料金の両替の他にも、物品の買い取り。そしてお金や物品などを預けることが出来るらしい。しかし、お金を預けたいなら預けるお金の百分の一の料金が発生し、物品は五十分の一の料金がかかるそうだ。

 

 ついでに義勇兵専用の宿舎についても教えて貰うことが出来た。団証を持っているなら無料で泊まれるらしいのだが、見習い義勇兵は団証を持っていないから一晩泊まるのに10カパー必要らしい。しかし、10カパー払えば一部屋借りることが出来るのだから十分と言えよう。

 

(皆腹減ってるだろうし早く戻らないと)

 

 しかし……急ごうと思った矢先……ヨロズ商会から出た矢先に直ぐに人にぶつかったのであった。

 

 

 ────。

 

 ヨロズ商会を出た後に義勇兵のオリオンのシノハラさんという人にぶつかったのだが、それはむしろ僥倖であったと言えた。シノハラさんはエルが見習い義勇兵だと言うと、゛最初、大変、シェリーの酒場、いる。何かあったら、来い(ざっくり言った)゛と人知れず伝手を手にいれることが出来た。

 

 その後串肉屋に戻るとハルヒロ達の他にも、他の人物がいた。そう。マナトである。

 

「遅いぞ! エル! 腹減って辛かったんだからな!」

 

 ランタはエルがヨロズ商会から戻って来て、第一に発した言葉はそれであった。わざわざ゛辛かった゛というランタ意外と可愛い。

 

「だったら、ランタが行けば良かっただろ。わざわざ行ってきてくれてありがとう、エル。後さ、エルがいない時にマナトを見つけてさ、仲間に加えたいんだけどいいかな?」

 

「僕がリーダーじゃないんだし、問題ないよ。よろしくね、マナト」

 

 それからは皆で串肉を食べつつ、マナトと情報交換したりしてこれからどうするか皆で話し合った。

 

 因みに串肉は全てエルの奢りである。そのため、エルが持っていた100カパーは半分以上が消費されたのであった。

 

 

 

皆様は灰と幻想のグリムガル。ご存知でしょうか?

  • アニメまたは原作小説なら観た。
  • アニメも原作も読んでいる。
  • 知らない。
  • 記憶にございません。
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