灰と幻想のデジャブガル   作:なにがし

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戦士ギルド・・・っ!

 ギルドの七日間の初心者講習が終わり、シホルと一緒に待ち合わせ場所に向かう。何故一緒かと言うとエルとシホルは同じギルドに入ったからだ。

 

 エルは盗賊ギルドでも良かったのだが、どうやら盗賊は一つのチームに一人だけが鉄則らしく、マナトの意向によりハルヒロが盗賊ギルドに入ることになった為に、エルはシホルと同じ魔法ギルドに入ることにしたのだ。

 

 魔法ギルドの初心者講習ではエレメンタルという基礎的なものを教えられ、エレメンタル文字を覚えさせられた。そして、基礎的な魔法の魔法の光弾(マジックミサイル)を教えられた。8シルバーでエレメンタル文字と初歩的な魔法一つなのだから正直に言うならば、非常に微妙である。

 

 その他に、魔法と金属は水と油のような関係らしく、あまり金属をつけない方がいいと忠告された。しかし、エルは前衛でも戦えるようにとダガーを買った。

 

 ダガーだから剣のように金属の量が多くないから少しは魔法の威力は下がるかもしれないが大丈夫だろうというのがエルの考えであった。それに、魔法を使う時はダガーを地面に捨てるなどすればいいのだから。

 

「ありがとうね、買い物に付き合ってくれて」

 

 エルはダガーを買うのに一緒に付いてきてくれたシホルにお礼を言う。

 

「いえ、私も杖を買ったから、お互い様。エル君は前衛でも戦うの?」

 

「そうだね、ある程度は戦えるように成りたいかな。自分の選択肢の幅を広げるとい意味でも。それに俺も男だから後衛というのはね……」

 

 ギルドが同じということもあって会話する機会がちょくちょくあったことによってシホルはエルとはおどおどしないで話せるようになっていた。そして、エルも前よりは気を使わないで話せるようになり、僕から゛俺゛に一人称が変わった。

 

「エル君は凄いね……」

 

「俺が特殊なだけだけどね。魔法使いギルドの先生に魔法は金属と相性が悪いって言われたのに使うんだから。シホルも注意されたでしょ?」

 

「あっ、うん。された」

 

「だから、気にしない方がいいと思うよ。人には得手不得手があるんだし。まぁ、元気をつけて貰うために、はい。プレゼント」

 

 エルはポケットからシホルが杖を見えている時にこっそり買った髪留めを出す。

 

「あ、ありがとうエル君。どうして髪留めを?」

 

「髪留め見てたでしょ? だから、買い物に付き合ってくれたお礼に。いらないなら捨てていいから」

 

「あ、ありがとう。大切にするね」

 

 シホルは少し頬を赤く染めてお礼を言った後、エルが買った髪留めをつけた。それからはシホルが下をずっと向いていたことによって無言で集合場所まで向かうことになった。

 

 集合場所に着くと、シホルとエル以外の全員が既に揃っており、マナトの話し声が聞こえてきた。

 

「──もしかしたら、怒られるために生まれてきたんじゃないかって錯覚するくらい、ずっと怒られてた」

 

「皆遅れてごめん、シホルに買い物付きあって貰ってて」

 

「何だエル、てめー。俺達を待たせて置いててめーはシホルとデートかよ」

 

 ランタはエルがシホルとデート(買い物)をしてきたのを不満に思ったのか悪態をつく。シホルはランタのデートという言葉で若干顔が赤く染まる。

 

「いや、武器を買いに言っただけだよ。ん? だけど、二人で買い物に行ったんだからデートか。まぁほら、これダガー」

 

 そう言ってエルは腰に刺していたダガーを皆にみせた。シホルはエルにデートを否定された時は落ち込んだ顔を見せ、デートだと言われてからは顔が赤く染まった。皆はエルの説明よりも横でころころと表情が変わるシホルに目を向けていたが。

 

「エルは魔法使いなのに前衛でも戦うの?」

 

 マナトは魔法使いなのに前衛でも戦おうとしているエルに驚きながらも尋ねた。

 

「そうだね」

 

「それより全員集まったことだし、俺様から重大発生がある」

 

 ランタからの報告何てロクなことじゃないと思ったハルヒロ一同は嫌な気配を感じざるを得なかった。

 

「俺は戦士ギルドには入りませんでした!」

 

「「っ!」」

 

 ランタからの報告を聞いた一同の反応は『やらかしたな。このバカは』であった。しかし、それは当然であろう。

 

 マナトから説明された話によると戦士はチームに無くてはならない存在なのだ。いわば、タンク。その役割がいないのだ。それはもうやらかしたとしか言い様のないことであった。

 

 特にマナトとエルはそれはもう内心は『こいつもうどうにか出来ないかな』と憤っていた。しかし、ランタはそんなことを思っているのを知らないからなのか、皆の驚いた顔や動揺した顔を見て、゙こいつら何で変な顔をしてるんや? ゙と言いたげな顔であった。

 

 そして、ランタがなった職業は暗黒騎士という職業であった。理由は格好いいからだそうだ。

 

 マナトとエルは「ぴったりだよ、ランタには」、「確かに」と皮肉を口にしたのだがどうやら、ランタは気づいていないようであった。

 

 その後に同じ見習い義勇兵のモグゾーがクズオカに色々教えたお礼として有り金を全部奪われて一人途方に暮れているのをみつけ、マナトはモグゾーをチームに加えるのだった。マナトとエルは心の底からモグゾーが戦士であることに感謝した。゙捨てる神あれば拾う神あり゙である。

 

 

 

 

皆様は灰と幻想のグリムガル。ご存知でしょうか?

  • アニメまたは原作小説なら観た。
  • アニメも原作も読んでいる。
  • 知らない。
  • 記憶にございません。
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