灰と幻想のデジャブガル   作:なにがし

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もしかしたらこれ執筆の途中だった作品かもしれませんが投稿しときます。良く覚えていないので。

では、どうぞっ!


男ならば・・・っ!

 ──二日目の夜にそれは起こった。発端はランタであった。

 

「よっし! ちょっと行ってくる!」

 

 この声が引き金であった。

 

「行くってランタ、どこ行くんだよ」

 

 ハルヒロの疑問は最もであった。ランタがシェリーの酒場を知ってる筈ないし。

 

「昨日は大目に見てやったけどな」

 

 勿体ぶる感じでランタは言う

 

「今日はそうもいかねえ。やることはやっとかねーと、男がすたるしな」

 

 エルは思う。この感じ絶対ろくでもない……と。

 

「は…………? 意味がわからないんだけど」

 

「鈍いやつだな。なんでわかんねーんだよ。決まってんだろ。風呂だよ、フッ、ロッ」

 

 やっぱ、やっぱりな。やっぱりろくでもなかった。この言葉で全てを理解した。

 

「風呂が、何?」

 

「今、女どもが入ってんだろ? 真っ裸になってヘアーだのボディだのを洗ってるわけじゃねーか。だとしたら、だ。オレが、いや、オレ達がやるべきことは一つだろ…………? なっ! エル!」

 

「いや、俺は行かない。つか、ランタどうせ今日の腹いせだろ、どうせ。そんなことするとどうなっても知らんぞ」

 

「ばっ、おまっ、そんな訳ねぇだろ!」

 

「お、おまっ、ランタっ、おまえのぞっ」

 

 ハルヒロはランタが覗きをしようとしていると理解すると物凄い狼狽えた。シャイなんだな。ハルヒロは。

 

「フフフフッ。ランタ、行きまーす!」

 

「エルの言う通りダメだって! ランタ!」

 

「本当にどうなっても知らんぞ」

 

 ハルヒロはランタを追っかけて行った。エルはそんなランタにため息を吐くと同時に遊ぼ……懲らしめようかなと思うのたった。

 

「じゃあ僕達も行ってくるね」

 

「ごめんね、エル君」

 

 マナトは綺麗な笑みを浮かべて、モグゾーは申し訳なさそうに部屋を出ていこうとするのだった。

 

「いやいや、待て。落ち着け。ランタだぞ何か仕出かしてどうせバレて、シホルやユメから冷たい目で見られるのが落ちだぞ。冷静になれ、マナト、モグゾー。お前らも共犯になるぞ」

 

「それでも行かないと行けない時が男にはあるんだ。考えてくれ、今行かなかったら俺達は虚しく男達といなきゃいけないんだ。消化不良の状態で。エルもどうだい? 一緒に」

 

 マナトの風貌は正しく歴戦の猛者のような雰囲気を醸し出していた。モグゾーはそんなマナトを純粋な輝いた目で見ていた。

 

 ──こいつらも手遅れだ。そう思った。

 

「俺はこういうことやるとバレようがバレまいが何度もこの罪(思い出)を思い出して後悔する質だからやめとく」

 

「そうか。じゃあ俺達は行ってくるよ」

 

 あ~ぁ、マナトがこっち側だったら

 

 ──。

 

「辞めなって! ランタ覗こうとしちゃだめだって!」

 

「エルの言う通りそんな酷いことは辞めるんだ! ランタ!」

 

 みたいな感じのことをマナトと一緒にやろうと思ったのに。まぁ、しょうがない。さぁ寝ようか。

 

『ランタのあんぽんたん!』

 

 ……さぁ寝よう。

 

 ──。

 

 ハルヒロ、マナト、モグゾーは罪を告白し、土下座をして誠心誠意謝った。エルは別に悪いことはしていないが、良いこともしていない為どの立ち位置にいればいいか分からず、ハルヒロ達の横で一緒に謝った。

 

「ごめんね、何もしなくて。注意はしたんだけど……。それにどうせランタのことだから何か仕出かしてすぐバレると思って……申し訳ありませんでした。私も同罪です」

 

 エルはシホルとユメに言い訳を言っている途中、段々と止めなかった罪悪感に苛まれ、ついにはハルヒロ達同様土下座をした。

 

「エル……本当にごめん! エルはしっかりと俺達のことを注意してくれたのに無視してしまった俺達が悪いんだ!」

 

「俺も本当にごめん! マナトの言う通り、しっかりと注意してくれたのにそれを無視した俺達が悪いんだ! エルは何も悪くないんだ!」

 

「うん、エル君はしっかりと注意してくれたのに……ごめんね、エル君」

 

 エルの土下座を見て、マナト、ハルヒロ、モグゾーも罪悪感に苛まれたのか再び誠心誠意謝る。ランタは普通に悪びれもなく、立っていた。

 

「確かになあ。エル君その時いなかったし、注意してくれはったんだったら何もエル君は悪くないやんなぁ」

 

「う、うん。エル君はそんなことしないって信じてるから」

 

 どうやらエルは日頃のランタの注意とか行いによって信用を勝ち取っていたようで許して貰えた。やったね、エル。

 

「それに比べて…………」

 

 冷たい目をランタに向けるユメ。その目はそれに比べてこいつは……ということを雄弁に語っていた。

 

「な、なんだよ! 見られたわけでもないのにガタガタ騒ぐんじゃねえ!」

 

「ランタお前…………悪いと思ってるんだから素直に謝れよ。男とかどうこう以前に人間として駄目になるぞ、ほんと」

 

 エルはランタが悪びれもなく謝ろうとしないのを見て、身体がスーッとしていくのを感じた。この時エルの表情を見た皆は今後エルのことを怒らせないように気をつけようと思うのだった。それほど恐ろしい雰囲気を醸し出していた。(無表情で冷たい目をランタは向けられていた)

 

「なっ! なんだよエル。わぁーたよ、謝るからそんな怖い雰囲気出すなよ。…………悪かったな覗こうとして」

 

「エル君は許したるけど、まだ皆のことは信用できへんっ!」

 

「なっ! オレ様が謝ったってのに……」

 

「ランタ。謝って全てが許される程人生甘くないんだ」

 

「てめーに言われなくても、そんなこと分かってるんだよハルヒロ!」

 

 それからと言うものの何日も何日も不穏な空気が続いた。それで多少チームワークに機微が生じたりすることもあったがユメやシホルにある程度信用されているエルがハルヒロ達とシホル達の会話を繋ぐ架け橋になったり、マナトの代わりに指示をしたりする時もあった。

 

 そのお陰もあって一日も稼ぎが手に入らないという日はなかったが、エルの腕前だけが他の人の二倍ぐらい早く成長していった。

 

 ──エルは関節をある程度切れるようになった

 

 

 

 

皆様は灰と幻想のグリムガル。ご存知でしょうか?

  • アニメまたは原作小説なら観た。
  • アニメも原作も読んでいる。
  • 知らない。
  • 記憶にございません。
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