東方人形誌   作:サイドカー

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もしもし、あたしサイドカー。
いま本編とは関係ない話ばっかり思いつくの。

というわけで今回はサブタイのとおり彼女がメインの番外編です。
バカがテストで召喚獣みたいな話数ナンバーですが、気にしたら負けでございます。

では、どうぞ。


第四十九・五話 「とある橋姫の一日」

 地底。

 地獄へと通ずる、読んで字のごとく地下の奥深くまで続く奈落の世界。かつては地上との間に相互不可侵条約なんてものが締結されていた。過去形なのは間欠泉と怨霊が地上に湧き出た異変が起こり、それが霊夢達の手によって無事に解決したのをきっかけに縛りが緩くなったからだ。もっとも、自由気ままな幻想郷の住民からすれば、もとより大して意味のない条約ではあったのだが、それはそれである。いずれにせよ、以前よりも容易に行き来が行われるようになったのは事実だ。

 そして、そんな地底もまた幻想郷の一部。そこでは個性豊かな住民が酒に温泉と毎日を面白おかしく暮らしている。

 此度の物語では、幻想郷の温泉スポットとも呼ばれている秘境に住む、「妬ましい」と言いながらも世話焼きな少女のなんてことない日常の一コマをみてみよう。

 

 

 日は上らねど地底にも朝はくる。旧都から数里ばかり離れた場所に、茅葺屋根が特徴の一軒家が佇んでいた。開かれた窓から食欲をそそる匂いを乗せた湯気が外に流れ出る。

 耳を澄ませば聞こえてくるのは、包丁とまな板が奏でるタンタンとリズミカルな音に、食材を炒めたり揚げたりするジュウジュウと香ばしい音のオーケストラ。調理場という指揮台の上で演奏をまとめているのは一人の少女だった。

 食材に視線を向けるその瞳はエメラルドを彷彿させる緑色を帯びている。やや尖った形をしている耳は俗にいうエルフ耳というやつだ。短くまとめられた金髪は、日の光が当たらない地下に住んでいるのか疑わしくなるほどに明るい色彩を放つ。

 橋姫――水橋パルスィの一日はとても規則正しい。

「ん、大体こんなものかしらね」

 パルスィは小皿に盛った味噌汁を一口だけ味見し、ほどよい具合になっているのを確かめてから火を止めた。米も炊いてあるしおかずもすでに出来上がっている。彼女の手際の良さがうかがえた。

 出来立ての料理を居間に運びちゃぶ台の上に並べていく。その量は一人暮らしにしてはいささか多い。どう見ても二人分は確実にある。とはいえ、どこぞの亡霊姫とは違ってパルスィは決して食欲旺盛な女性ではない。

 すべての食器を並び終えた後、パルスィは外した前掛けを折りたたみながら言葉を発した。

「ちゃんと手は洗ったんでしょうね? こいし」

 

「うん! バッチリだよ!」

 

 彼女の問いに答える幼い声。部屋の中央には、声と同じく幼げな少女が一人。座布団の上にちょこんと正座して屈託のない笑顔を浮かべていた。

 古明地こいし。地底の管理を担う地霊殿の主、古明地さとりの妹だ。小柄な容姿も無邪気な性格もまさに子供そのものだが、彼女こそ第三の目を閉ざしたことで「無意識を操る程度の能力」を身に宿したサトリ妖怪である。本人も自覚していない行動をとる他、気配を一切出さずに動き回るという高度な隠密スキルを持っているため、なかなか侮れない。まあ、こいし自身せいぜい些細なイタズラくらいしかやらないので、ぶっちゃけ大した被害はないのだけれど。閑話休題。

 パルスィとこいしがちゃぶ台を挟んで向かい合う。では、と両手を合わせて。

「いただきます」

「いただきまーす!」

 さも当然のようにパルスィがこいしを受け入れているのは、彼女が朝食を食べにくるのが今回が初めてではないからだ。というか最近はちょくちょくやってくる。どうやら橋姫の手料理がお気に召したらしい。ついでに、こいしが朝食をごちになりにくるたびに姉が申し訳なさそうに謝りに来るのだが、パルスィは気にしなくていいと軽く流している。

 もむもむと頬が膨らむほどにご飯を口に含む無意識娘の食べっぷりを眺めつつ、パルスィも自分の食事に箸を伸ばす。今日のおかずはコロッケと野菜炒めだ。ここのところ野菜炒めを作る頻度が増している。だけど別に他意はない。たまたまだ、とパルスィは自分に言い聞かせた。

「いざ進めやキッチン~♪」

「なによその妬ましい歌は」

「コロッケの歌だって。お兄ちゃんが教えてくれたの」

「あいつはまた変なこと吹き込んで……まったく、妬ましいったらないわね」

 こいしが「お兄ちゃん」と呼ぶ相手は一人しかいない。茶色いツンツン頭の気分屋な青年が脳裏にチラつく。初めて会ったときはケガをしているくせに能天気に話しかけてきたり、また来たと思えば今度は丸腰で落っこちてきたり。つくづく人騒がせな外来人だった。

 ぐちゃぐちゃとご飯と味噌汁を合体させたお茶漬けもどきを作りながら、こいしが話を広げる。

「そうそう、お姉ちゃんが言ってたんだけどね。お兄ちゃんって泳げないみたいだよ」

「そうらしいわね。天狗の新聞に載っていたわ。泳げないのに川に落ちるとか、少しはおとなしくできないのかしらね」

 件の記事に添えてあった写真を思い出してフンと鼻を鳴らす。水面から片腕だけを伸ばしている謎のポーズや、顔がリンゴ色に染まった人形遣いから往復ビンタをもらっている光景が紙面を飾っていた。

 ふいに手前の野菜炒めに目が行く。偶然なのかそれも無意識なのか、こいしがパルスィに尋ねるのとタイミングが重なった。

「会いたい?」

「別に。こっちから行く理由もないでしょうし、どうせそのうちまた向こうから来るわよ」

「このコロッケおいしい!」

「そう、よかったわね」

 会話が飛ぶのもいつものこと。パルスィはどうでもよさげに短く答えるが、料理が好評なのは満更でもなかった。その証拠に、さりげなく自分の分をこいしの皿に乗せてあげている。こいしの笑顔がパァアアッと輝きを増したのを見て、彼女自身もまた薄く笑みを浮かべた。

 と、ドンドンと扉を叩く音が玄関から響く。それに合わせて木板を隔てた先から知り合いの声も聞こえてきた。

 

『パルさーん。あたいです、お燐です。こいし様お邪魔してませんかー?』

 

「いるわよ。入ってきなさい」

「失礼しまーす。ああ、こいし様。やっぱりここにいましたか。すんませんねパルさん、今日もごちそうになっちゃったみたいで」

「構わないわ、一人分も二人分も作る手間は変わらないし。さとりにもいつも言ってるんだけど」

「まーまー、そうは言ってもさとり様もお礼をしないと気が済まないんですよ。というわけで、食後のお茶とデザートを用意するんで一緒に来てください」

「あいかわらず律儀な性格しているわね、妬ましいわ」

 いつもの口癖が出るが、もちろん断る理由もない。デザートと聞いた途端、早く早くと急かす古明地妹をおとなしくさせてから、パルスィは後片付けのため腰を上げた。

 

 

「すみませんパルスィさん、またこいしが……」

「だから別にいいってば。さっきお燐からも同じこと聞いたわよ」

 地霊殿の一室。橋姫が訪ねると待っていたさとりから早速紅茶とケーキを振る舞われた。さっきまで妹の方も一緒だったのだが、こちらはケーキをペロリと平らげたと思った次には姿を消していた。よって今はさとりとパルスィの二人だけで、優雅な食後のティータイムだ。クラシックでも流したらさぞ絵になるであろう。

 パルスィの対面に座る少女は上品な手つきでカップを口元に運んでいる。可愛らしい容姿とは対称的な落ち着いた雰囲気もさることながら、妹やペットなど家族へ愛情を注ぐ母性まで兼ね備えているのだからこの少女は反則だと思う。旧都にファンクラブがあるのを本人は知っているのだろうか。心を読めるなら知っているのかもしれない。

「さとり、ここのところ機嫌が良いみたいね」

「そうですか? あまり自覚していませんでしたが……おそらく、こいしが前にも増して外に出るようになったからかもしれません」

「相変わらず妹想いね、妬ましい。しょっちゅう外出されて心配にならないわけ?」

「ええ、私はこいしを信じていますから」

 パルスィが試しに投げた質問を、さとりは微笑みとともに返した。読心術をもつ彼女のことだ、どうせこちらの意図もわかっているに違いない。

 信じている、さとりがそう答えたのはやはりあの時がきっかけだろうか。いつぞや青年が残していった影響を目の当たりにして、妬ましいと内心呟くが不思議と悪い気はしなかった。

「会いに行かないんですか? 不可侵条約はもう建前だけのものですから地上に行っても問題ありませんよ」

「姉妹揃って似たような質問するんじゃないわよ、妬ましいったらないわね」

 またしても心を読んだのか、今度はさとりからパルスィに問いが投げ返される。内容がアレだったせいで、パルスィはムッと不機嫌そうな顔で切り捨て、黙秘するとばかりにカップを口元に運んだ。不機嫌そうといっても本気で怒っているわけではないし、さとり自身もそれは百も承知だ。

 そもそも、さとりは心を読めても奥深くまで詮索はしないし、読み取った内容をむやみに広げもしない。そういう相手への気遣いが奥ゆかしさとなって今日も順調にファンが増えているのだが、ひとまず置いておく。

「チェスでもしませんか?」

「冗談。あなた相手に勝てるわけないでしょ」

「それは残念」

 セリフのわりにさして残念そうには見えない。もしかしたら彼女なりのジョークだったのかもしれない。さとりもジョークを言うようになったのだな、と橋姫は友人の良い変化をほのかに感じ取って少しだけ綻んだ。

 

 

 その後、地霊殿をお暇したパルスィは旧都に向かった。

 いつでも夜の繁華街を彷彿とさせる賑わいをみせるこの区域は、まだ昼前だというのにどこもかしこも居酒屋が営業を始めている。しかしながら、パルスィからすればいつもの光景なので何一つ珍しくもない。

 大通りに沿ってしばらく足を進めると、軒並ぶ店のうち一軒が周りと比べて一段と騒がしさを放っているのに気付いた。もしやと思い、件の店の前まで行きガラガラと引き戸を開ける。店内に入れば案の定、見知った顔があった。

 

「何だい何だい? もうアタシに挑むやつはいないってか。情けないねぇ」

 

 昨夜もパルスィが飲みに付き合った友人にして山の四天王と称えられる鬼、星熊勇儀が店のど真ん中でドンと力強く構えていた。正面に設置されたテーブルの上に肘をついて手を出しているあたり、どうやら腕相撲大会が行われている模様。実際、戦いに敗れたと思われる者たちが右腕を抑えてあちらこちらで蹲っている。一歩間違えれば中二病大量発生の異様な空間だった。

 そんなカオスな状況にも臆せず、パルスィは勇儀のもとに歩み寄る。

「いつもながら元気すぎて妬ましいわね。あと、やりすぎてないでしょうね?」

「おお、パルスィじゃないか! なーに、骨は折っちゃいないし大丈夫だろ。そんなことよりパルスィもどうだい? アタシと一勝負」

「馬鹿言わないでよ妬ましい。お断りするわ」

「つれないねぇ」

「当たり前でしょうが。弾幕勝負ならまだしも完全に力比べじゃない」

「それもそうか。んじゃコッチでならいいかい?」

 勇儀が懐から取り出したのは花札。鬼という種族ゆえ、本音を言えば腕っぷしの戦いが一番盛り上がる。しかし勇儀はそれ以外でも勝負事を好むし、時には「持っている盃から酒が零れたら自分の負け」などハンデも自ら決めもする。つまるところ、彼女は根っからの勝負好きなのだ。

 彼女のそういう性格を知っているからこそ、パルスィも彼女の期待にできる範囲で答える。不本意そうな態度で臨んでしまうのはご愛嬌。

「はぁ~……仕方ないわね。ほら、早く札を配りなさいよ」

「そうこなくっちゃ! 負けた方がここの代金持ちだよ」

「ふん。だったら今日も遠慮なくご馳走になるわね」

「そうはいかない、これ以上負けはしないよ。いざ」

「勝負」

 結果、本日をもって橋姫の十連勝目が飾られた。

 

 

「まったく、今日は朝から妬ましいのが続くわね」

 ようやくやってこれたいつもの橋の上で、嘆息混じりに一人ごちる。旧都とは正反対に周囲には誰の姿もなく、彼女の呟きだけが静寂の空気に溶け込む。

 特に何があるというわけでもないのだけれども、パルスィはこの場所が一番のお気に入りだった。やはり橋姫という種族によるものだろうかとも考えたが、理由などさしたるものでもないので正直どうでもいい。

 手すりに腰かけてぼんやりと遠くを眺める。一日の大半をここで過ごすため、彼女に用事がある者はいつも自宅よりも先にここを訪れる。今日も例外ではなく、ほどなくして自分を呼ぶ知人の声が耳に届いた。

 

「パルパルー。おーいパルパルー」

 

「聞こえているわよ、妬ましいわね」

 ニヤニヤと悪戯じみた表情で姿をみせたのは黒谷ヤマメ。地底などという暗い場所に住んでいながら、明るく元気なハイテンションガールだ。

 ふと彼女が後ろに何か隠しているのに気付き、パルスィは要件を察した。

 趣味か娯楽か定かではないが、ヤマメは地上へ続く穴の付近に蜘蛛の巣もとい網を仕掛けては、たまに落ちてくるものを拾っている。そして、「当たり」を引いたときはこうやってパルスィに見せに来るのだ。どうやら今日は「当たり」だったみたいだ。

 ただ、ヤマメの表情がこういう時に見せるいつもの嬉々としたスマイルとは若干異なる雰囲気を放っているのに違和感を覚えた。そのあたりも含めてパルスィは一言で問う。

「どうしたのよ? ヤマメ」

「ふっふっふ。聞いてよパルパル、なんと今日は大物がかかったんだよ! 久々だったから思わず糸でグルグル巻きにしちゃった。見たい? 見たい?」

「見たいもなにも、そのためにここまできたんでしょう? 妬ましいわね」

「ありゃ、これは一本取られたね!」

 てへ、とヤマメは自分の額をペシリと叩いて舌を出す。そういうあざといリアクションも似合ってしまうのだから、一部では地底のアイドルと呼ばれているのも頷ける。

「で? 何を拾ったっていうのよ?」

「それはね~……」

 一拍ほど溜めを作ってからヤマメが後ろを振り返る。そして、背中に隠していた収穫物をパルスィの前に放り投げた。ドサリと落ちた件のブツを見た瞬間、橋姫の新緑の目が点になる。思わず「は?」と声が漏れてしまった。

 彼女が見下ろす先にあった「それ」は、ヤマメが言った通り全身を糸で拘束されていた。活きの良い獲れたての魚を思わせる動きでビチビチと飛び跳ねている。しかしながら「それ」は生き物ではあれど魚ではない。パルスィを驚いたのは、「それ」が彼女自身よく知るものであったから。

 ヤマメが大物だと評した本日の成果とは――

 

「じゃーん! 天っち拾っちゃった!」

 

「ムー! ムムムー!?」

 今日に限ってあちこちで話題に上がった外来人、天駆優斗だった。

 当の本人はと言えば、わざわざご丁寧に目隠しと猿ぐつわまでされて、アブノーマルな格好でモガモガ言っている。完全に蜘蛛にとらわれた獲物だった。

「何よコレ」

「いやー、はじめは軽く手足を縛っただけだったんだよ? だけど天っちがあまりにもイイ反応するもんだからつい――オーケー落ち着こうかパルパル私たちに必要なのは争いではなく話し合いだと思うんだよねだから私の顔にかけた手を放そうよアイアンクローは待って許して痛い痛いギブギブギブ!」

「ヤ~マ~メ~? とりあえず糸を解きなさい。いいわね?」

「わわわ、わかった! わかったから手も放して!」

 橋姫のジェラシーフィンガー(技名)をまともに受けた土蜘蛛の悲鳴と懇願、あわせて今なお足元でビッタンビッタンともがいている青年の奇行に、パルスィはまたしても深々と溜息を吐くしかなかった。

 

 

「で、なんであなたは毎回まともに来れないのよ。妬ましい」

「せやかて工藤! これには湯船よりも深ぁーい事情があんねん!」

「誰よ工藤って」

 その後、彼の拘束を解いたのもつかの間。パルスィは冷たい眼差しで優斗を射抜く。彼女の正面では、橋の上に正座させられた優斗が全身全霊の弁解を繰り広げていた。

 曰はく、妖怪の山で子供たち(知り合いの妖精や妖怪)と鬼ごっこをしている途中、例の穴の近くまで逃げたのまでは良かったが、鬼役の氷精が躍起になるあまり全力の体当たりを仕掛けてきて、華麗かつ見事に吹っ飛ばされた結果あとはご想像のとおりです云々。

 身振り手振りを交えた全力の言い訳を聞き終えたパルスィは、

「はぁ~~~」

「えぇえ? さっきよりも深い溜息が出たぞ?」

「原因は自分で考えなさい。で、帰る手段は?」

「あ、ああ……たぶんダイジョビ。メンバーの中にちゃんとした子がいるからアリスに伝えに行ってくれてるはず。そうであってほしい。僕は可能性を信じる」

「いまいち当てにならないんじゃないのよ、妬ましいわね。……ほら、行くわよ」

「へ? 行くって何処に?」

「どうせ人形遣いが迎えに来るんでしょ? それまで時間潰しくらいは付き合ってあげるわよ」

「おお、さすがパルスィ! ありがたや、ありがたや」

「……ふん。本当に妬ましいったらないわ」

 両手を合わせて拝み倒してくる青年からプイッと視線を逸らす。顔を背けた先でヤマメがまた意味ありげなニヤケ面をしていたから手刀を落としておくのも忘れない。

 場所と時間を合わせて計算すれば、人形遣いが優斗を回収にくるのは夕方頃になるだろう。それまでは、今日一日くらいは彼を貸してもらうとしよう。いや違った。そうじゃない。これはあくまでついでであって、この男がまた余計なことに首を突っ込まないように見張るためだ。別に深い意味はない、断じて。

「さっさと立ちなさい、置いていくわよ」

「パルスィのためとあらば何度でも俺は立ち上がるぜ!」

「バカ言うんじゃないわよ。ヤマメもいつまでやってる気よ、妬ましいわね」

「もー……だったら手加減してよぉパルパルー……」

 優斗とヤマメを立ち上がらせる。時間も時間だし、とりあえず家に戻って昼食の支度でもしよう。彼がいる以上、メニューはほぼ決まっていた。

「まったくもう、今日はなんて妬ましい一日なのかしら」

 その声色はいつもの彼女と比べるとどこか軽やかな響きをしていた。

 

 

次回は本編

 




血界戦線を見始めました。
オープニングとエンディングに惚れた。
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