フィジカルな魔法少女   作:なむさんばがらす

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弱肉強食―――それは選ばれし強者(もの)の心に膨らむ奇跡のつぼみ、あるものは清浄の花を咲かせ、あるものは毒の花を咲かせる。
大蒐集時代
生き残ることを競う二つの花―――その名を、狩人(ハンター)と怪物(モンスター)言った。



リリ狩るマジ狩る・・・なの

―――シグナムたちが帰る前

 

 

 

『シグナムの姉御、ちょっといいか?』

 

「なんだアキレウスとやら」

 

今まで沈黙を保っていたアキレウスがシグナムに尋ねる。

 

『協力ついでにカートリッジシステムに使われている薬莢を二つ、使用済みのものと、未使用のものを一つずつ分けてもらえないだろうか』

 

「?まあ、それぐらいどうということはないが。なんに使うんだ?」

 

シグナムはいぶかしげな目を向ける。

 

『カートリッジシステムの搭載、は無理かもしれないが、それに順ずる機構を構築できないかと思って研究するためだ』

 

「出来るかどうかはわからんが、とりあえず薬莢は渡しておく」

 

二つの薬莢を、アキレウスの待機形態である宝石に近づける。薬莢はデバイスの収納スペースに音もなく収納される。

 

『恩に着る…それにしても、なんで信用できない俺たちに助けを求めたりしたんだ?』

 

「この四ヶ月、貴様らは監視すらしなかっただろう?それと主はやてからの話で、悪い奴ではないというのがわかった。協力を求めたのは、純粋に人手不足だ。我ら守護騎士が四人集まればなせぬことなどない、と思っているのだが、我ら四人が出払ってしまうと主を一人にしてしまう。それは主としても我らとしても望むべきではない」

 

主思いの騎士にアキレウスは何か考え込むように光った後

 

『そうか』

 

とだけ言った。

 

 

 

 

 

次の日―――管理外世界

 

アキレウス視点

 

「へぇ、意外と大きいのですね。魔法生物って」

 

このは嬢は、目の前に眠る巨大な灰色のトゲゾーのような生物を前に驚きの声を上げた。

 

「あたしは、このデケェ図体見てあんまおどろかねぇこのはにびっくりだけどな」

 

「魔法云々のものに、地球の常識持ち込んでも疲れるだけなので…」

 

―某高町砲とか、ヤヴァイ出力出てますしね。

 

「さっさと片付けるぞ。作戦通り初撃はヴィータ、頼んだぞ」

 

ザフィーラが作戦の確認をする。

 

「オーケー、行くぞ!!アイゼン!!」

 

『Jawohl.』

 

「テートリヒ・シュラーク!!」

 

頑丈そうな甲羅のトゲの部分に一撃いれ、トゲにひびが入った。

巨大亀は攻撃に気づき、睡眠状態から覚醒、地を振るわせる咆哮を上げる。

 

「ゴァァァァァァァーーーーーー!!!!!!!」

 

攻撃の後ゆえに接近していたため、その咆哮をまともに食らったヴィータは、吹き飛ばされるようにして巨大亀と距離をとった。

 

三人は、咆哮がやむのを見計らっていたが、やんだ途端に亀の口に高エネルギーの収束を感じられた。

 

「まさか…ブレス攻撃ですか!?」

 

「ザフィーラ、頼む!」

 

「応、言われなくとも!!」

 

エネルギーの量からして、回避は困難と判断した三人は、ザフィーラの後ろに隠れ、来るべきブレス攻撃に備える。

 

緩急をつけて放たれるブレスの合間を縫ってこのは嬢がバリアから飛び出した。

巨大トゲゾーは、動き回る的(このは嬢)よりも動かない的(ザフィーラとヴィータ)を優先したのか、こちらに見向きもしない。

 

『accel add』

 

このは嬢は加速によって、目にも留まらぬ速さで疾駆し、容易にトゲゾーの甲羅の真下まで来る。

 

「アキ、アーマーパージ!!」

 

『purge』

 

このは嬢の拳に着いていた篭手が消え、手のひらがあらわになる。

それをトゲゾーの腹部に押し当てた。

 

「光輝唸掌!!(こうきおんしょう)」

 

元は東方不敗流の奥義の一つだが、このは嬢は自身の気を使って放つ。

気撃は分厚い甲殻をすり抜け、内臓にダメージを与える攻撃になる。

トゲゾーは溜まらずに気を失って倒れ始めた。

 

「ヤバイです。ここにいては私が潰されてしまいます!!」

 

『charging form&accel jet increase』

 

地面に対して平行になるように体を傾け、ブースターを吹かして高速で離脱する。

間一髪、というところで脱出に成功した。

 

「勝ったッ!!第三部完!!」

 

『なんでやねん』

 

「とりあえずさっさと蒐集しちまうぞ。闇の書!」

 

『Sammlung.』

 

闇の書がひとりでに開き、トゲゾーから出てきたリンカーコアから魔力を奪い取らんと輝く。

 

「ヴィータちゃん、蒐集行為のときのあれって魔法なの?」

 

「一応魔法だが、レアスキルに近い行為らしいな。詳しいことはわかんねぇけど」

 

「ふーん…」

 

このは嬢は蒐集行為を興味深そうに眺め、俺に録画の指示を出した。

 

野生生物なので、リンカーコアを食らいつくし、生物を死に追いやった魔導書はヴィータの手の中に戻る。

 

「よし、ここからが私のメインワーク!!アキ、よろしく」

 

『はいはい…』

 

俺はこれから行われるであろう行為を想像し、辟易しながらうなずいた。




次回予告で書いた内容までたどり着かずにまた次回予告・・・



次回:鍋パ?

お楽しみに
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