分析回
基本三人称視点です。
―――アースラブリッジ
本部をアースラに戻したあと、アースラの面々は今回の戦闘の映像を見、分析作業にいそしんでいた。
「闇の書の守護騎士たちを結界内におびき寄せて、クロノ君が闇の書の持ち主を追い詰めたところまではうまく行ってたんだけどね~」
アースラのオペレータ席に座って映像を見ていたエイミィが言う。意図したわけではないのに、元から小さかったクロノがどんどん小さくなっていくような印象を、アースラのクルー達は感じ取った。
「介入者の二人…一体何者なのかしら?」
リンディが予想外の闖入者についての疑問を口にする。映像内には、バイザーを装着した妙齢の女性と、フルフェイスの仮面を纏った男が映っている。
映像の中の女性は、見慣れぬ魔法でクロノを撃退、後を追うように現れた仮面の男と何事か会話をした後腕に無骨な盾のようなものを展開する。
「この魔法…」
なのはがつぶやく
「君もか…なのは」
「えっ!?なんかわかったの二人とも?」
クロノもなにか気がついたような声をあげ、エイミィが二人に詰め寄る。
「この、ジェットのようなものを展開する加速系の魔法は、数ヶ月ほど前に戦って取り逃がした魔導士の少女のものに酷似しているんだ。エイミィ、映像は出せるか?」
「出せるよ~しばしのお待ちを~」
カタカタというキーボードを叩く音が十秒ほど続き、いくつかの映像が新たに展開される。
「ジュエルシードの暴走体の巨大ロボットを庇うようにして現れて、なのはちゃんとフェイトちゃんを難なく撃墜した第三の魔法少女!その後、クロノ君に敗北、アースラに軟禁されるも、管理局員相手にに無双プレイかまして堂々と武装局員用の転送ポートから逃げた…っていう当時のフェイトちゃんなんか目じゃないくらいの正体不明さん…なんだけど…」
「このはちゃんは正体不明なんかじゃないよ!友達だよ!」
「じゃあなぜPT事件のことを尋ねなかったんだ?時間は結構あったはずだが?」
エイミィの解説に対するなのはの反駁に、クロノが問いかける。
「だって…登校はギリギリだし、放課後はすぐ帰っちゃうし、休み時間は寝てるし、最近休みがちだったから…」
なのはの言うことは最もだった。
このはの最近の生活は、蒐集を行うために、学校が終わってから明日の明け方近くまで戦い続ける、という世のお父さんも真っ青なハードワーキングをこなしていた。(蒐集が始まる前は師匠との鍛錬をしていた)
また、休みがちだったというのも、このはが偏食と過労でぶっ倒れていた期間のことである。
「クロノ、管理局もPT事件の際におきたごたごたでまともに機能してなかったじゃない。なのはさんばかり責めないの」
「申し訳ありません、母s・・・リンディ提督」
「それにしてもこのはの使っている魔法体系やデバイスも謎だらけだね…私も最近戦ったけど、事件のときよりもっと強くなってて手も足も出なかった」
フェイトが、このはのオリジナル魔法やアキレウスのことについての疑問を口にする。
「そうなの!技術部にこのほちゃんの映像を分析してもらったんだけど、インテリジェントデバイスの方の仕様は推測の域を出ないし、魔法体系も近代ベルカっぽいってことがわかっただけだし、この『光輝唸掌』って技に関してはなにを動力にしてるのかまったくわからない状態で、報告書に殴り書きで「もう全部レアスキルってことでいいんじゃね?」って書かれるぐらいお手上げ状態なんだよ!!」
「そーなのかー…じゃああの盾みたいな方のデバイスの解析は?」
エイミィのマシンガン説明に、クロノが若干たじろぎながらも促す。
「こっちのデバイスは、典型的なカートリッジシステム搭載のアームドデバイスっぽいんだけど…この大きなカートリッジ、一般ピープルが使ったらリンカーコアにやばいダメージが残るレベルの魔力が秘められてたらしいんだ。でも…」
映像は、このは(大人モード)がラドのカートリッジを装填、使用するところに変わっている。クロノが違和感を感じ、尋ねる、
「この魔力光の少なさはおかしい」
「うん、守護騎士のシグナムみたいに何かの魔力変換資質を持ってるわけでもなくてこの少なさはおかしいって技術部も言ってた。多分、この杭を打ち出すのに使われて、まったく外部にもれていないんだろうって考察してたよ?」
魔力変換資質を持っているものは、総じて魔力光が出にくい、あふれ出して魔力光となるべき魔力が炎や電気に変換されてしまうからだ。
「それと、この杭打ち機の構成と素材!!杭の部分はしっかりしてるけど、ほかの部分の寸法がまるであってないのを無理矢理くっつけたみたいな感じなんだ。例えるなら、縄文人が野生生物の骨から銛や釣り針を作っていた時代の技術レベルでデバイス作りました~、みたいな」
「「「縄文…人?」」」
首をかしげる三人
「クロノとフェイトちゃんは来たばっかりだからいいとして…でもなのはちゃん、てめーはだめだ」
「ふぇ!?」
エイミィの、突然の名指しの非難に素っ頓狂な声を上げるなのは。
リンディが見かねて説明する。
「この世界のはるか昔に生息していた狩猟民族のことよ。なのはさん?学校で習わなかった?」
「にゃははは…」
習ったのに忘れていたらしいなのははばつが悪そうに笑った。
「とにかく、エイミィは今回のバイザーの女性と、このはちゃんの関係について捜査して。作戦行動中に遭遇したときの対処法は、ほかの守護騎士と同じで交戦、捕縛。異論はないわね?」
「シグナムも…このはも…私がまとめてオハナシ…O☆HA★NA☆SI♪」
フェイトが何かぶつぶつ言いながら恍惚の表情を浮かべているが、アースラのクルー達は誰一人として気がつかなかった。
エイミィがわた鬼張りの長台詞になってしまった…
あとフェイトそんが微キャラ崩壊…レヴィ度が高いから仕方ないね♪
前回の次回予告がまた嘘次回予告になってしまったorz
次回「バイザー、仮面と来ればやっぱり…?」
安西先生…感想がほしいです。