フィジカルな魔法少女   作:なむさんばがらす

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シリアス成分多目

今回の話の書き方ですが、「ヴィータ視点」なのにめっちゃ三人称入ってるじゃないか!!
と思いの方に解説、

私は基本「Side」ではなく「視点」という言葉を使っています。感覚としてはメタルギアとか、モンハン、ゴッドイーターのような、登場人物の背中から物事を見ている。というイメージで書いています。なので、「~~視点」というのは人物の心情と、三人称が混ざったもの。と考えていただければ幸いです。


ロマン飛行・・・なの

管理外世界―――森林

 

ヴィータ視点

 

シグナムたちと別行動を取ったヴィータは無事蒐集を済ませ、新たな獲物を探すために森林地帯の上空を飛行していた。

 

突如、シャマルから念話で連絡が入る。

 

『…シグナムたちが管理局に捕捉されたわ。今。砂漠でテスタロッサちゃんと、その守護獣の子と交戦中』

 

カートリッジシステム実装後のフェイト、なのはの実力は目を見張るものがあり、認めたくはないが、ベルカの騎士と互角に渡り合えるようになっていた。

 

『遅滞戦闘のつもりが、逆に時間稼ぎされて増援を呼ばれちまったらまずいな…』

 

助けに行くべきか、行かざるべきか

 

その決断は目の前に出現した白亜の魔導士によって中断される。

 

『ヴィータちゃん。どうしたの?』

 

『こっちにも来た。例の白服』

 

ヴィータは空中で停止し、眼前の敵を見る。

 

「高町…何とか!!」

 

「なのはだってば~な・の・は!!」

 

はぁ、とため息をつき、なのはは話を続ける。

 

「ヴィータちゃん。やっぱり、お話聞かせてもらうわけには行かない?もしかしたらだけど、協力できるかもしれないよ?」

 

笑止、協力など出来るはずもない。

管理局は闇の書、ひいてはロストロギアというだけで回収、封印、または破壊を行う組織だ。闇の書の主一人の命なぞ、塵芥同然に扱うだろう。

 

「なのはだかこのはだかしらねぇが、管理局の奴の言うことなんか信じられるか!」

 

「私管理局じゃないよ。民間協力者」

 

屁理屈だ。と一蹴するには困難なほどに誠意や真心といった感情のこもったなのはの言葉

 

一瞬呆けてしまったヴィータだが、すぐに立ち直り、思考をめぐらせる。

 

―――こいつ(なのは)は既に蒐集済み、故に戦うメリットが存在しない。

 

ならば、逃げるが勝ち。あいにくヴィータはシグナムほど、戦い自体に傾倒してはいなかった。

 

「うるせぇ!!ぶっ倒すのは、また今度だ!吠えろ、グラーフアイゼン!!」

 

『Eisengeheul』

 

耳を劈く音響と閃光が一帯を覆い尽くしその隙に離脱を図る。

この分なら、このはから借りたデバイスは使わないで済みそうだな。などと考えながら、なのはから十分に距離を取り、次元転送魔法の発動準備に入る。

 

しかし、なのはの魔法はこの程度の距離はあってないに等しい。

 

杖をこちらに向けて構え、数個の魔方陣を展開、砲撃を打つべく魔力をこめるなのはを見て、ヴィータはにわかに青ざめる。

 

「まさか、撃つのか!?この距離で!?」

 

爆発的な魔力の奔流、が今まさに放たれようとしているとき、ヴィータの懐のお守りがささやく

 

『我輩を投擲しろ。小娘』

 

アキレウスにより改良されたヴラドMKⅡver2.2である。

 

ちなみにMKⅡはハード面、ver2.2はソフト面の更新である。

 

「そんなことしたらお前が壊れるぞ?」

 

その通り、非殺傷設定は生物のみを対称にしている。特に圧縮魔力で強化していなければデバイスなど一瞬で粉微塵になってしまう。

 

『我輩の基礎フレームと外装はおぬしらが倒した魔法生物の素材から出来ている。実際戦ったお前達ならばその強固さは折り紙つきであろう?』

 

「その後の回収は出来ないから、管理局に持っていかれるぞ?いいのか、マスター(このは)と離れて」

 

『悲しいかな我輩は試作型デバイス、いずれ捨てられる身、ならばそのときぐらい己で決める。父上(アキレウス)も我輩が父の手を離れ、まともなデバイスとなることを望んでいる』

 

現在、ヴラドが稼動しているのは、杭部分とデバイスコアの両方を担っている杖型デバイスの影響が大きい。つまり、真の意味での杭打ち機デバイスではなく、杖(デバイス)打ち機でしかない。

 

「わかった。達者でな。串刺し公」

 

『うむ。精進を忘れぬようにな。うまくいけば、再会は存外に早いかも知れん』

 

ヴィータはヴラドを起動、宙に浮かせ、グラーフアイゼンにカートリッジを一発ロード、ラケーテンフォルムのロケット部分だけを出現させ、大きく振りかぶり、点火。

ヴィータの反撃を押しつぶさんと砲撃が放たれる。

 

 

―――思い描くは、我らが将の秘技、天を翔けるは、ツバメ(Schwalbe)ではなく隼(Falken)。

 

 

 

「ぶっ飛べ!!!シュツルムファルケン!!!」

 

『Jahowl』 『合点承知』

 

ロケットの推力で加速された槌がヴラドを高速で打ち出す。誘導も何もあったものではない荒々しい飛翔、だが力強いそれは瞬く間に桃色の極光に接近、轟音を伴い接触した。

 

『ロードカートリッジ、ピアーシングステーク』

 

杭部分に衝撃を受け、ヴラドの唯一にして最強の技が発動する。

 

―――爆発。

 

もうもうと立ち込める魔力の煙なのはからもヴィータからもお互いの姿は見えない。

 

「いまいち当たった感じしなかったんだけど…」

 

そういってなのはが煙を晴らそうと魔力をこめたところで、紺色(・・)のバインドに拘束された。

 

「なにこれ!?ヴィータちゃんのじゃない!?」

 

煙が晴れたときに見えたのは、次元転送が完成し、消えていくヴィータとそれを守るように立っている仮面の男のみで、バインドを解くころにはそこに誰もいなかった。




次回:霧島VSシグナム

お楽しみに
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