ごめんなさい投稿遅れて…
管理局にまたまたリアル割れしてしまったこのは嬢…
アキレウス視点
茂部邸
昨日の戦闘の疲労もあり、一日中家でゆっくりすることにしたこのは嬢、民子さんの活躍もあり家事から解放されたため、久しぶりの休息を満喫していた。
唐突に、キッチンを物色していた民子さんが尋ねる。
「主人、この肉はなんだ?地球のものではないようだが?」
「それは魔法生物の肉です。おいしいですよ」
「ぜひとも調理法をご教授願いたいのだが…かまわないか?」
「もちろん!!」
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「民子さんって飲み込み早いのね…」
「ロボットですから」
詳しい説明はSAN値に関わるので描写できないが、三時間に及ぶ第一回魔法生物料理教室は幕を閉じた。
この第一回で、自分の教え方の下手さに絶望したこのは嬢が、自分の知っていることをメモにまとめ、来るべき第二回、三回、四回の準備をすることにした。
…のちに、この、多数の魔法生物の可食部、調理法、未知の生物の食肉への心構え、セオリーなどが書かれたメモ書きが書籍化し、管理外世界探索者の間でベストセラーになるのは数年後のお話である。
日も傾き始めたころ、遅めのお昼を食べたこのは嬢は、手持ち無沙汰になってしまい、これからどうしようかと考えていた。
―――ピーンポーン
インターホンがなった。言わずもがな来客を告げるものだが、この時間帯に来るのは少々不可解だ。
茂部邸に頻繁に来るものならば、この時間帯は家に誰もいないことを把握しているため、あと一、二時間ほど時間を置いてから来るだろう。
浄水器や消火器などのセールスマンたちは、この家には未成年しか住んでいないため商売にならないことを知っており、ほとんどと言っていいほど来ない。
―――ピーンポーン
しつこい。まだこのは嬢は動かず、民子さんにも、出るな、と目で伝える。
可能性としては
・相手の留守を確認して盗みに入る空き巣。
・留守を確認して部屋に潜伏、帰ってきた住人にあんなことやこんなことをしようとする変態。
・家違い
・ほんとに緊急を要する用事
がある。この平和な日本では三番目が一般的だが、ここは閑静な住宅街、いつ変態や空き巣が出現しても不思議ではない。四番目なら、そろそろPHSに連絡が来るはずだ。
―――クロノだー。クロノハラオウンだー。開けてくれー
ドンドン、とドアを叩く音と一緒にクロノの少年声が聞こえる。
なんだクロノか…と胸をなでおろし、このは嬢は玄関に向かい、ドアを開け放つ。
数年後には杉田ボイスになるのだから、二次性徴とは恐ろしい…
玄関前に立っていたクロノはなぜかセットアップしていた。
不可解に思いながらもこのは嬢はクロノを迎え入れようと外に向かって一歩踏み出す。
「ッ!!?」
『Delayed Bind』
数ヶ月間、魔法生物と相対し続け、研ぎ澄まされた直感に従い、このは嬢はとっさにバックステップをし、バインドの効果範囲から逃れた。
『いきなりバインドとはご挨拶だな…クロノ・ハラオウン。それとも、ミッドではそれが流行っているのか?』
俺は皮肉をこめてクロノに言う。彼がここにいる理由がわからない。このは嬢の変身魔法は完璧だったはずだ。ばれるはずがない!!
「茂部このはとアキレウス。君たちを闇の書事件関与の容疑で拘束する!!」
な、何故ばれたし…
「ちょっと何を言ってるのかわかりませんねぇクロノくん?」
動揺する俺を尻目にこのは嬢は食い下がる。あくまでシラをきるつもりのようだ。
「とぼけても無駄だぞ?バルディッシュについていたバイザー女の血液のDNAと君のDNAマップが一致した。おとなしくついてきてもらおうか」
DNA…魔導士登録したときに取った奴か!!
「いやです…アキ、セットアップ」
「ならばふんじばってでm…ぐほぁ!!」
セットアップが終わらぬうちにこのは嬢はクロノに肉薄、勢いのままショルダータックルを決めた。
しかし悲しいかな、魔力で強化されてないこのは嬢は非力な九歳児、クロノにたいしたダメージは与えらr…
―――ドゴォーーーーーン!!
『なんで生身の攻撃なのにクロノが吹っ飛ばされてコンクリート塀にめり込んでんですかね…』
「気力身体強化は基本」
Oh…
このは嬢は俺の予想以上に化け物じみてしまったようだ。だが、気力は魔力と同じで、成長期に使えば使うほど伸びる(個人差はあるが)ため、魔力養成ギプスのような便利アイテムのないこのは嬢は気力を使い続けるトレーニングをする必要があった。
「…やはり、君の腕力は異常だ。何かのレアスキルの可能性がある。武装局員!!」
「「「「「結界!!」」」」」
バリアジャケットによって致命傷は避けられたものの、擦り傷だらけになったクロノは、地上では不利と悟ったのかスイーッと空中に上がり、射撃魔法を展開。
いつの間にか武装局員によって結界が張られており、このは嬢はクロノを倒す以外逃げられなくなる。
「初撃はもらったが、君と僕では実力の差がありすぎる。降伏するなら今のうちだぞ?」
「降伏なぞするものか!私にはやるべきことがある!!助くべき友がいる!!貴様らごときにかかずらってる暇はない!!」
このは嬢の敬語が乱れる。本気モードの証拠だ。
「来いよクロノ、銃(射撃)なんか捨ててかかって来い!!」
右手を伸ばし体の前方へ、左手を曲げ、左ひじを頭の高さに構え、半身になり、右足を上げる。いつも師匠が取っている構えだ。
(実は師匠は左右逆なのだが見よう見真似のこのは嬢は気付いていない)
「いやだね…」『当然です(流暢な英語)』
即座に否定したクロノと作者の英語力のなさを見せ付けるかのように流暢なミッド語で言うS2U。
「地の文でメタ発言h…『それ以上言うな』
………ならばこちらから」
―――仕掛けさせてもらう!!
『charging form&accel jet』
手甲とヘルメット、胸部、腰部、脚部に装甲と推進機関が展開され、点火、加速度をつけてクロノに殴りかかった。
『Stinger Ray』
クロノは徹底的にクロスレンジを避け、後退しながら連射力重視の射撃魔法を連発する。
「引き撃ちとか卑怯すぎ…」
『だが…』
「…それがいい」『accel jet increase』
このは嬢は悪態?を付き、推進器を吹かし文字通り舞うようにして弾幕をかわし、クロノへと接近する。
「ふむ…引き撃ちだけでは決定打に欠けるな…」
引き撃ちに徹していたクロノだったが、ある地点で唐突に足を止め、このは嬢を迎え撃つ体制に移行、バインドを飛ばす準備を始める。
―――なるほど、そこがあなたの狩場(キルゾーン)なのですね
と、このは嬢が笑った気がした。
バインドを飛ばす準備はハッタリで、既にクロノの周辺はバインド地雷原と化しているに違いない。と考えているようだ。
『アキ、一芝居打つので合わせてください』
『あいわかった』
以心伝心、このは嬢の作戦がわかった。
「バカ正直に寄って殴るのは飽きたので、私も射撃をしましょうかね?(棒)」
『far hit form get set(棒)』
このは嬢は両の拳に魔力を纏わせ、一発、牽制のようにクロノに放った。
速度はあるが、重みはない。誘導もない。
この魔力弾の特徴はクロノも知っていたようで、回避して、バインド地雷原から出てしまうよりもシールドで防ぐ構えを取る。
誰だってそーする。俺もそーする。
最善の選択…だと思う
―――その魔力弾が着弾する寸前にシールドを回りこんで来なければ…
「なにっ!?」
魔力弾…いや、それに見せかけた魔力触手がクロノの顔面を捉える。
「貴様にはみなそk…じゃなかった…地べたがお似合いだ!!」
『tentacle bind…このは、その台詞は死亡フラグだ…気をつけろ』
このは嬢は先端にクロノの顔面が絡みついた触手を振り下ろし、地面に叩きつける。
硬いものと硬いものがぶつかり合い、砕ける音がこだまする。
コンクリートの地面にクレーターを作ったが、クロノは未だ健在だ。
伊達に最年少執務官などやっていないらしい。
「魔法の虚偽発動…?」
そのとおり、俺は技名と実際に発動する魔法をあべこべに出来る。なぜなら俺の人格プログラムは生身の人間そのまんまだからな、ウソもつけるし、自分で考えて行動も出来る。
ロボット三原則?何それおいしいの?
俺の仕様はさておき、このは嬢は死亡フラグが回収さ(メインブースタがイカ)れないうちに地上に降り、クロノに追撃すべく疾走、クレーターの淵から中心部にいるクロノに向かいジャンプ、勢いをつけ、
「シャイニングウィザード!!」
「くっ!!」
とび膝蹴りを放った。クロノは顔面にまともに受けるが、プロテクションが発動、衝撃を殺す。
だが、純粋な運動エネルギーは打ち消しきれなかったのか、吹っ飛ばされる。
さらにこのは嬢の追撃―――
「マジカル!!」『Magical』
「ダァァーーークネス!!!」『Darkness』
「フィンガァァァーーーーーーーー!!!!!」『Finger』
禍々しい光を纏った手のひらが、クロノの視界を覆い隠した。
このは嬢が奥義を取得した経緯は多分次回
次回:「師ぃ匠ぉぉーーーーーー!!!」
お楽しみに