フィジカルな魔法少女   作:なむさんばがらす

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前回の魔法解説

『Star break phnomenal fist』
石破天驚拳撃った後、続けてディバインバスターも撃ってしまおう。という魔法で、石破天驚拳の部分を爆発させることで相手のシールドにダメージを与え、ディバインバスターの部分の攻撃を通りやすくすることができる。
俗に言う『防いじゃいけない攻撃』
…後に、フェイトがこれを参考に『アークセイバースマッシャーシフト』的な魔法を作る


『Moon light breaker』
自分の背面から拡散重視の砲撃を放つ魔法、見た目は月光蝶とそっくり。
…後に、なのはさんがこれを参考にして、レイジングハートの石突部分から砲撃を出せるようになり、これでSLBの反動を相殺し、さらにその状態のまま杖を振り回して広域殲滅する。という『スターライトブレイカーターミネーションシフト』的な魔法を作る。(ちなみにターミネーションの意味は「終末」)

うーん、すごい中二



はやてツッコミ万能説・・・なの

 

本編

 

三人称視点

 

―あなたのことも助けるから

 

なのはの言葉に闇このはは面食らった。

しかし、プログラムに従う彼女のやることは変わらない。

 

「壊そうとした相手に助ける発言をされるとは思いませんでしたね…でも、

…そういう上から目線の発言は私に勝ってからおっしゃってください」

 

『Red comet charge』

 

ジェットで加速し、なのはに肉薄してそのままショルダータックルする。

 

「私が勝ったら、お話聞いてくれるんだね?」

 

『Protection Powered』

 

なのはに防がれ、至近距離で二人の視線が交錯する。

 

一方は、ハイライトが消えたままで、

もう片方は、決意の炎を灯して。

 

「ばぁくはつ!!『Shoulder armor burst』」

 

「それはもう見たよ!」

 

『Barrier Burst』

 

ほぼ同時に両者の間に二つの爆発が起こり、距離をとった。なのはは厚手のバリアジャケット、闇このはの方は頑丈な体のおかげで、お互い目立った損傷はなかった。

 

「私の知らない魔法ですねそれ…興味深いです」

 

「同じような魔法使っておいてよく言うよ」

 

軽口を叩き合う。

バリアバーストは蒐集された後に作った魔法だから、知らないのも無理ないかもしれない。となのはは思った。

 

ここで、今までシグナム救出に向かっていたフェイトたちが合流する。

 

「なのは、私も協力する。他の皆も」

 

「でもこれは…」

 

「私の戦いだ。なんて言わないで…いいですよね?防衛プログラムさん」

 

「いいですよ~、だってコンビネーション魔法とかすごく興味深いですもん」

 

快く承諾する闇このは、彼女の目的は魔法を知るまたは戦争による魔法の進化の促進であって、一対一での戦闘に勝利することではない。

 

クロノが念話で作戦を伝える

 

『いいか、奴は新しい魔法に目がない。見たことがない魔法を見ると動きを止める傾向にある。だからフェイト、なのは、はやてはトリプルブレイカーの準備、後の面子は魔法完成まで足止めに専念するんだ。シグナムがいない分前衛が足りないとおもったから、応援を呼んである。ワイルと霧島だ。もうすぐ合流する』

 

了解、とお互いにうなずきあい、所定の位置へ。

なのは、フェイト、はやてを後衛に、他はすべて前衛で足止め要因だった。

 

 

「よくもシグナムを!!でりゃあぁぁーーー!!!」

 

『Raketen hammer』

 

上空からヴィータが強襲する。

 

「遅いですね。パイルバンカー持って出直してきてください。あの魔法は面白かったので」

 

闇このはは冷静に体をずらして避け、追撃のために空振った槌を回転させようとしているヴィータを蹴り飛ばした。

 

「チェーンバインド!!」

 

「ストラグルバインド!!」

 

ヴィータの作った隙を利用してアルフ、ユーノが病みこのはにバインドを仕掛ける。

 

「そういえばこのは氏はバインドを解くのが苦手でしたね…」

 

病みこのははぼそりとつぶやき、もがいてみるが、頑丈なバインドはびくともしない。

 

『Blaze Cannon』

 

そこにクロノの砲撃が直撃し、魔力の煙が病みこのはを覆う。

 

「どうだ…これで少しはダメージが…」

 

煙が晴れていくのを油断なく見つめるクロノ、彼はこの程度で闇の書の闇が倒せるとは微塵も思っていない。

 

「うん、ちょっと痛かったかな」

 

「…」

 

…が、ほぼ無傷で現れる闇このはを見ると、言いようのない徒労感に襲われた。

 

「私もちょっと本気の魔法使ってみましょ♪どうやって防ぐのか楽しみですし」

 

今までは本気ではなかったというのか。とクロノは打ちひしがれるが、アキレウスはどうせ「ラスボスに定番の台詞」を闇の書の闇が適当に言っているに過ぎない。と高をくくった。

 

「十二王方牌大車併!!!(じゅうにおうほうはいだいしゃへい)

『Physical sillhouette』」

 

病みこのはが十二体に分身し横に並んでいっせいに溜めに入る。

 

『十二体分身!?マジかよ』

 

このは嬢はもともと二つにしか分身できなかったはずだ。とアキレウスは驚く。

だが、このはが分身しなかったのはただ単に魔力が足りなかったからというだけで、魔力の塊である闇このはは燃費を度外視して魔法を使っているに過ぎなかった。

 

はやてはその光景を見ただけで、何の技が出るのかわかった。

 

それは数多くの分身(ビット)、背後に展開されるⅩの字、一斉に放たれる光条

 

「まずい、なのはちゃんフェイトちゃん、今撃たな全滅する!!」

 

…もう少し時間が欲しかったんやけど、まあええ、全滅よりましや!

 

「さあ、準備はいいですか?行きますよ!!

 

 

 

 

―――サテライトキャノン!!!!!『Satellite cannon』」

 

燃費度外視の十二本の砲撃がなのはたちを襲った。

 

 

同時刻:精神世界

 

このは視点

 

「ふあぁ~よく寝た~」

 

華麗に二度寝を決めた私。

次に目覚めるのはアースラの医務室だろう、と予想していたのにまだ闇の書の中にいるようですね。

…そういえば夢の中で「俺の屍を越えて行け」的なことを言ったような…

だめだ。思い出せない。

 

『目が覚めたか、名も知らぬ少女よ』

 

声の合唱。大勢の口からいっせいに放たれた声が耳に響く。

 

「うわ、びっくりした!!……あなた方は一体?」

 

『わたし達は、闇の書に蒐集された魔力の元となった生物の思念体…』

 

あたりを見回すと、大小さまざまな生物に囲まれていることに気付く。

人間がいないのは、一人も人間の死者が出ていないからでしょうか。

 

『現在、闇の書の防衛プログラムがお前の体を使って暴れている。近くにいる人間も、お前の体のせいで手を出しあぐねている…我々は、早くこんな空間から解放されたい…たとえそれがこの身の消滅であったとしても』

 

「私に、どうにかしろ。とおっしゃるつもりですね?」

 

『そうだ。我らの肉体を喰らったお前なら、それも可能なはずだ』

 

別に、魔法生物の肉をおいしくいただいたところで、何かしらの力に目覚めるわけではないと思うのだけれど…

多分そういう意味ではない。

 

食うことが出来た強さを当てにしているのだ。

魔法生物は強い。その世界の生態系の頂点に君臨しているといっても過言ではない。その生物を、殺し、肉をはいだ私こそ、この思念体の中の最強の生物として扱ってくれている。

 

…いいぜ、やってやる。お前ら全員、私が成仏させてやるよ!!

 

私は、鬼の体内に入った一寸法師のごとく、反逆を開始した。

 

三人称視点

 

「…虎の子の砲撃で分身を破壊、それから本体(私)の砲撃を防いだ。ってとこですか?」

 

ぷすぷすと体から煙をあげながらしゃべる闇このは、どうやら彼女もなのは側から放たれた砲撃に被弾したらしい。

 

「そうだよ。これで勝ったことにならないかな?」

 

シールドを張っていたおかげで無傷のなのは一行はいつの間にやってきたのか霧島とワイルを加え、病みこのはを包囲していた。

 

「まだだ!まだ終わらんよ!!私の使命は…」

 

まだ終わっていない。と言おうとして、急に苦しみだす。

 

『なんだ?変身か?あと二回変身を残してるのか!?』

 

「なんでフ○ーザが出てくんねん!!」

 

アキレウスが適当なことを言ってはやてにツッコまれた。

 

病みこのはは一瞬ビクンと震えると、奇妙な行動を取った。

 

『わけもわからず(tentacle bind)じぶんをこうげきした(jet fist)』

 

闇このははシステム音声のような声を出しながら、肩から伸ばしたテンタクルバインドで自身の拳の向きを自分の顎に向け、ジェットで勢いをつけ自分を殴った。

 

―――ジェットを逆噴射、拳を引き戻す。

 

―――殴打

 

―――逆噴射、引き戻す

 

―――殴打

 

 

―――殴打

 

……

 

―――殴打

 

………

 

……

 

 

 

本人(闇このは)の意思とは無関係に続けられるフルボッコ映像になのはが思わず言う。

 

「すごく痛そう…」

 

『小並感』

 

「当たり前や!!現役小学生のボキャブラリ期待すんな(怒)」

 

………台無しである。

 

 

・・

 

アキレウス視点

 

 

脳を揺らされ、闇このはがぐったりしたところで、なのは一行に念話が入る。

相手は、なのはが待ち望んでいた相手だった。

 

『おはようございます。茂部このは、ただいま二度寝より復帰いたしました!闇の書のなかから念話を送るために闇の書の意識レベルを低下させてみたのですが、大成功だったようですね』

 

まさかさっきのフルボッコ映像は「意識レベル低下(物理)」だったとは…

 

「このは。君なら、闇の書の闇の本体がどこにいるのかわかるはずだ。教えてくれ」

 

指揮官のクロノが単刀直入に言った。

 

『ああ、それなら右手についてる篭手の宝石がそうです。でも、私から離した瞬間にゲテモノ化するので取り扱いは慎重にお願いします』

 

「わかった。そのまま篭手ごとアースラ前まで転送する。エイミィ、出来るか?」

 

『もっちろん!!…このはちゃんが動かなければの話だけど』

 

『それなら問題ありません。三半規管をめちゃくちゃに揺らしましたから。でもその前に、左腕の触手部分を切り落としていただけませんか?闇の書の魔力を使えば元に戻せそうなので』

 

左腕、と聞いてフェイトが悲しそうな顔をする。

ワイルはそれを見て大体の事情を察したらしく、自分からその役を立候補して触手を切り落とし、何も言わずにフェイトを抱きしめた。

 

それを見たクロノが言った。

 

「さすがワイル、『管理局の超兄貴』と呼ばれるだけのことはある」

(かんりきょくのすーぱーぶらざー、と読む。でも、ちょうあにきと読まれることのほうが多い)

 

…え、なにそれ怖い

 

『ドン引きです(流暢なミッド語)』

 

…うん、その台詞結構マイナーだよレイハさん。ツッコミとしては適切だけど

 

「待って!防衛プログラムさんは悪くないの!おかしなプログラムを入れられてるだけなんだよ!!」

 

とんとん拍子に進む話に、なのはが待ったを掛ける。

 

『それに関しては大丈夫だ。こちらで何とかできる』

 

まぁ、リインⅠ助けるプランに微調整加えるだけだからな、と思ったのでなのはを説得する。

 

そうこうしているうちに、エイミィから念話が入った。

 

『転送準備整ったよ!!』

 

「ああ、頼むエイミィ」

 

―――転送!!

 

このは嬢の篭手が輝き、消えた。

 

闇の書の闇のコアは、このは嬢から離れた瞬間に、宇宙空間に転移し、アルカンシェルに飲み込まれた。

 

 

『勝ったッ!!第三部完!!』

 

「いや、物語的に二部やから」

 

 

 




今回の魔法解説

レッドコメットチャージ
アクセルジェットオーバードライブをさらに通常の三倍オーバードライブさせた魔法、この加速で殴りに行くと肩が外れるのでタックルぐらいしか出来なくなってしまった。
…後に、シグナムがこれを参考にして、剣にロケットブースターを付け要所要所で噴かして切り返し時の隙をなくす魔法を作る。(喰霊の舞蹴拾参號(まいけるじゅうさんごう)見たいな感じ)

サテライトキャノン
ただの特大砲撃、本来分身する必要はないが、今回は命中率を上げるため燃費を度外視しての運用だった。

原作キャラの新魔法による強化案はまだ確定してないのであしからず。

ちなみに、闇このはオリジナルマジックは元に戻ったこのは嬢には使えない。
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