賢者の弟子を名乗る賢者と金木犀の騎士 作:ツチイモ
血や硝煙の臭いが辺りに漂い、遠くの方で火力支援をしてくれている特科部隊の砲撃の音が聴こえる。この戦いが終わればこの長い戦争も終わるのだと疲れ切った頭で考える。
隣にいた相棒は撃たれて衛生隊員に連れて行かれた。
随伴していた気のいいやつらが乗った戦車は俺たちがやられないよう必死に前に出ようとしてくれている。それだけこの疲れ切った体に無かったはずの力が溢れてくる。
持っていた小型の無線機から最後の突撃に向けた通信が流れてくる。
『1252の最終弾弾着を持って闘劇に移る
5秒前
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攻撃開始!攻撃開始!』
手に持った小銃を持ち個人用対戦車火器であるLAMも背中に背負いながらひたすら前に向かって走る。
そして右胸に走った衝撃と生暖かい何かが噴き出す感覚にに撃たれたんだなとわかった。段々と遠くなっていく意識の中大好きだったゲーム《アークアースオンライン》の事が頭をよぎりそしてプツリと糸を切るように視界と意識が途切れた。
ーーああ、彼奴らとの約束果たせそうにないかなぁ
そして目を覚ますとそこは自然に囲まれた森の中にひっそりと立つ木の家の前に立っていた。
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自衛官として誇りを持って仕事をして夜になればアニメやゲームに時間を費やす日々を送っている。
そんな何でもないような日の夜何気無しに観ていた深夜番組のCMにあるゲームのアクセスコードが流れてきた。
アークアースオンラインは深夜番組のCM放送でアクセスコードのみ流れた不思議なもので、そのアクセスコードからゲームへと接続してみるとゲームタイトルとダウンロードの文字のみ表示され拝啓やテクスチャが一切無い変わった物だった。
そしていざ始めてみるとすぐにキャラクターメイクが始まりそのパーツの多さと細かさに驚きながら進めていく。
最後にインストールを終え始めてみると無機質なタイトルとは全く別物のリアルと全く変わらない広大な大地が広がっていた。
このゲームを始めて四年、その間に行われたアップデートはたったの2回しか行われなかった。口コミで広がったこのゲームの人口は着実と増えていき既に大手MMOタイトルと変わらない多くのプレイヤーがひしめき合うタイトルへとなっていった。
そんなゲームで咲夜が作ったアバターは金木犀のように輝く黄金色の髪が特徴的な女騎士だった。
高校時代に嵌っていたアニメに登場したキャラクターでありその生き方や思い、信念に同性ながらも魅了されそんな彼女の様になりたいと人々を守る仕事である自衛官にもなるほどであった。
名前はアリス・シンセシス・サーティー・ワン。人口的に作られた箱庭の中で必死に生きて、必死に大切な人たちを守った金木犀の剣を持った騎士。
そんな彼女か所属するのは術師の国として大陸に名を馳せているアルカイト王国、その国唯一の騎士団であるアルカイト術装騎士団である。