ガールズ&パンツァー サイレンがなる頃に‥‥ 作:ステルス兄貴
極度の対人恐怖症を患ってしまったみほの療養の為、まほと常夫が夜美島に来てから数日が経った。
相変わらず、島民はお隣のレナと島の診療所の医師である入江以外は、自分たちに積極的に話しかけてくることなく、遠巻きから自分たちの事をジッと見ているだけ‥‥
買い物の為、商店に言っても必要最低限の言葉しか交わさないし、表情も無表情か不愛想だ。
そして、この日もまほはみほを連れて、入江の診療所へと向かった。
まだ数日しか経っていないので、みほの状態はあまり変化がないのは仕方がない。
診察室で、診療をしていると、まほはふと、窓の外を見た。
すると、全身黒ずくめの妙な仮装をした人たちが、診療所の前の道を歩いてきた。
「先生、あれはなんですか?」
まほは入江に窓の外を歩いている黒ずくめの人たちの事を訊ねる。
「ああ、あれは海送りですね」
「海送り?」
「ええ‥この島の風習‥‥ってやつですかね?亡くなった方を海の水で洗い、身を清め、不老不死の理想郷である常世に入る為の儀式です。儀式を終えた後、穢れを洗い清めた人は常世の神の恩恵を受けるとされています」
「えっ?亡くなった方?常世?‥‥そ、それじゃあ、あの列は‥‥?」
「ええ、簡単に言えば、この島のお葬式です」
「お葬式‥‥」
入江の『お葬式』と言う言葉にまほの脳裏にズキッとする痛みと共に葬儀場の光景がフラッシュバックする。
「ぐっ‥‥」
まほは思わず、手で髪の毛を鷲掴み、顔をわずかに歪める。
「大丈夫ですか?顔色が悪いですけど?」
「だ、大丈夫です」
「そうですか?あまり無理はしないでください」
「は、はい」
入江の診察を終え、みほと共に帰宅するまほ。
ただ、その帰路で、先程脳内にフラッシュバックした光景がどうしても忘れられない。
(なんであんな光景が‥‥ここ最近、私はお葬式何て参列していないのに‥‥)
まほは、ここ最近、誰かのお葬式に参列した記憶はない。
それなのに、自分はつい最近、誰かのお葬式に参列したような感覚があったからだ。
(いや、気のせいだな‥‥きっと、ドラマか何かだろう‥‥)
しかし、まほは実際に自分は誰かの葬式に参列した記憶がないのだから、先程脳内にフラッシュバックしたのは、きっとサスペンスドラマあたりで葬儀のシーンでも見て、それが記憶に残っていたのだろうと自分で納得させた。
その日、夕食が終わった後、西住家の電話が鳴る。
「はい、西住です‥‥えっ?父ですか?はい、居ます‥‥お父さん、島の役場の人から電話」
まほが、電話に出ると、それはこの島の役場の人間で、常夫に用があるみたいだった。
「はい、お電話代わりました。‥‥ええ‥はい‥‥わかりました。すぐに向かいます」
電話の内容から常夫は、これから何処かへ出かけてしまうみたいだ。
「まほ、すまないが、ちょっと急用が出来た」
「えっ?これからですか?」
もう夜なのに、これから出かけなければならないことに心配そうにまほは、常夫に訊ねる。
「ああ、戸締りには気をつけてな」
常夫は、着替えて仕事に必要な荷物をまとめて家を出ていった。
常夫が家を出ていってから小一時間ほど経過し、まほは、黒森峰の戦車道チームの現状を聞こうと、黒森峰の学園艦に居る逸見エリカに電話を入れた。
携帯の発信ボタンを押すと、プッ、プッ、プッと呼び出し音が鳴ったが、それが不意に途絶えて、ピーッと言うエラー音がした。
画面をみると、アンテナマークが消え、『圏外』と言う文字が表示されている。
「えっ?どうして‥‥ついさっきまで、使えたのに‥‥」
これまで、夜美島の生活の中で、携帯電話が圏外になったことはないのに、突然、携帯が使えなくなった。
そこで、固定電話で話そうとして、固定電話の下へと向かう。
受話器をとり、耳に当てると、何の音も聞こえない。
固定電話も使えなくなっている。
常夫がこんな夜中に出ていったのは、もしかしたら、島の電話線かアンテナに異常があったからではないだろうか?
「はぁ~‥‥今日は、諦めるか‥‥」
電話が使えないのでは、エリカと連絡を取るのは無理だ。
まほは、諦めて後日、電話が使えるようになったら、連絡しようと決めた後、お茶でも飲もうとして、台所へと向かう。
そこで、まほはギョッと目を見開き、息を呑んだ。
「‥‥」
台所の窓の外には、レナが立っており、ジッとこちらを見ていた。
まるで、西住家を監視するかのように‥‥
(レナさん!?なんで、あんな所に!?)
まほは、レナがどうして、夜中なのに外で一人、ポツンと立っているのか理解できなかった。
まほが、声を上げようとした時、台所の明かりがチカチカと点滅し始める。
思わず、天井を見ると、台所だけでなく、家中の明かりが一斉にフッと消えた。
同時に冷蔵庫のモーター音も消え、辺り一帯は静寂な闇の世界に変貌する。
「停電‥‥?」
電話線以外に電力を供給する電線にも異常があったみたいだ。
まほは、暗闇の中、電灯のスイッチを捜しカチカチとスイッチをいじるが、明かりが点く気配はない。
「嘘でしょう‥‥えっと‥‥懐中電灯は‥‥」
明かりが点かないので、まほは懐中電灯を捜そうとする。
その時、突然、
PIRIRIRIRI‥‥
「っ!?」
暗闇の中からけたたましく携帯電話の着信音が鳴り響く。
さっきまで使えなかったはずの携帯が鳴っている。
まほは半信半疑で、携帯電話のディスプレイを見る。
すると、そこには『非通知』と表示されていた。
出ようかと迷ったが、まほは通話ボタンを押した。
すると、通話口の向こうから、風を切るような音と共にくぐもった男の声が途切れ途切れに聞こえてきた。
「こっち‥‥い‥‥」
「えっ?」
まほは、携帯電話に耳を押し当てた。
すると、段々と男の声がさっきよりはっきりと聞こえる。
「こっちへ‥‥来い‥‥」
男の声はたしかにそう言った。
「もしもし、どちらへおかけですか?」
相手は番号を間違えているのではないかと思うまほ。
「お前‥‥周り‥‥いる‥‥サイレン‥‥」
最後の『サイレン』と言う単語にまほは背筋が凍り付く。
「あなた誰なの!?それにサイレンってどういう意味なの!?」
まほは、男にサイレンの意味を問いただすが、相手は答えることなく、一方的に電話を切った。
「もしもし!!もしもし!!」
まほがいくら聞いても電話口からあの男の声がすることはなかった。
再び闇と静寂が訪れる。
台所の蛇口からは水がポタリ、ポタリと滴り落ちる音が暗闇の中で不気味に響く。
段々と暗闇に目が慣れてきたその時、不意に外から、
ウウウウウウウウウウウウウウ~
ウウウウウウウウウウウウウウ~
ウウウウウウウウウウウウウウ~
ウウウウウウウウウウウウウウ~
ウウウウウウウウウウウウウウ~
と、耳をつんざくようなサイレンの音が、聞こえてきた。
「な、なに?この音‥‥?」
いきなりの停電に、突如鳴り響いた謎のサイレン。
まほは珍しく狼狽える。
パニックになりつつあるまほは、玄関の方からガタンと言う音が聞こえてくる。
その物音で、まほは我に返る。
居間に目をやると、さっきまで、居たはずのみほの姿が消えていた。
「みほ?」
まほは、慌てて周囲を見渡し、みほを捜す。
こんな訳の分からない状況下でみほを一人にするのはあまりにも危険だ。
「みほ!?どこ!?どこに行ったの!?」
みほを捜している中、まほは頬を撫でる風に気づいた。
玄関を見ると、ドアが半開きになっており、そこから風が吹き込んでいた。
「まさかっ!?みほ!!」
まほはみほが、外へ出ていったのだと思い、急ぎ外へと出る。
その中でも、外からは謎のサイレンは流れ続けている。
外へ出ると、玄関の近くで繋がれているヴィットマンが宙を仰ぐように物凄い勢いで、吠えていた。
ヴィットマンがこれほど、我を忘れたように吠えている姿は見たことがない。
まほは、大きな不安にとらわれ、みほを捜して家の周りを走り回った。
「みほ!!」
すると、家から少し離れた十字路の真ん中にみほが佇んでいるのが見えた。
まほは急いで、みほに駆け寄り、彼女の身体を抱きしめる。
「みほ‥‥よかった‥‥でも、なんで外に出たの!?サイレンが鳴っている時、外に出ちゃダメなの!!」
まほはみほにどうして黙って、外に出ていったのかを訊ねるが、本音としてはみほが見つかって良かったと言う安堵感の方が強かった。
「さぁ、早く家に戻ろう」
まほは、レナやあのホームレス風の男が言っていた、『サイレンが鳴ったら外に出てはならない』と言う言葉を思い出し、みほを連れて急いで家に戻ろうとする。
すると、みほは、まほの腕を振りほどき、スッと空を指さす。
まほが、その方向に目をやると、みほは、島の中央にある山の頂上に聳え立っているあの鉄塔を指さしていた。
しばし、呆然としていたまほであったが、まほは気を取り直し、みほの手を引いて、家に急いで戻る。
そして、家の中に入ると、カギをかけ、まほは耳を塞ぎながらその場にしゃがみ込む。
外では相変わらず、サイレンが鳴り響き、ヴィットマンが吠え続けている。
みほは、そんなまほの様子をすぐそばで、彼女を見下し、無表情のままでジッと見ていた。
まるで、みほにはサイレンなんて聴こえないかの様に‥‥
それから、どれだけの時間が経っただろうか?
いつの間にか、サイレンの音は鳴り止み、ヴィットマンも吠えるのを止めていた。
けれども、常夫は夜が明けても帰ってこなかった‥‥
翌朝、まほが目を覚まし、常夫の部屋に行くと、常夫はまだ帰ってきていなかった。
「お父さん、徹夜だったんだ‥‥」
まほはポツリと呟く。
あれだけの大規模な停電だ、きっとあちこちで断線が起こったのだろう。
それにあのサイレンも鳴っていたので、鳴り止むまで作業は中止だった筈だ。
技師である常夫はサイレンによる作業の停止と断線の修理に奔走して、昨晩は徹夜だったのだと思ったまほ。
今日はみほの診療がなかったので、まほは家で常夫の帰りを待つ。
しかし、十時を過ぎても常夫は帰ってこない。
携帯電話が使えるようになっていたので、まほは、常夫の携帯に電話を入れるも出ない。
心配になったまほは、みほに、
「みほ、ちょっとお父さんを捜してくるから、みほは大人しく家で待っていて」
家で待っているように言うと、みほは肯き、まほは常夫を捜しに行く。
まずは、常夫を呼び出した役所へと向かう。
すると、役所の人間は、
「西住さんは、単独で修理に向かったので、今どこへ行ったのか分からない」
と、随分とぞんざいな返答を返してきた。
まほは、まだ常夫が帰ってきていないことを伝えると、
「それじゃあ、駐在に言って捜してもらってくれ」
と、更に投げやりな返答が返ってきた。
自分たちが昨晩、常夫を呼び出したのにもかかわらず、その常夫がもしかしたら、行方不明になっているのかもしれないのに、自分たちは捜すこともなく、まほに投げやりな対応をしてくる。
役場の人間に不満を抱きながらも、このままここで何を言っても役場の人間は対応しないだろうと思い、まほは駐在所へと向かった。
まほは、駐在に常夫が帰ってこないことを伝えると、
「行方不明になるほど広い島じゃない‥‥そのうち戻ってくるだろう」
と、駐在も役所の人間と同じような対応だった。
「でも‥‥」
まほはそれでも食い下がる。
しかし、駐在巡査はギロッとまほを睨みつけてくる。
その態度に気圧されまほは、それ以上なにも言えず、駐在所を後にした。
困り果てたまほは、診療所へと向かい、入江に常夫の事を相談した。
事情を聞いた入江はまほと共に常夫を捜しに出てくれた。
電線の断線が起きたのは、森の中にある電線ではないかと思い、森の中を捜す。
「西住さん!!」
「お父さん!!」
二人の声は、森の中に吸い込まれていく。
しかし、二人の声は森の中に空しくこだまするだけで、辺りはすぐに静寂に包まれる。
森の奥へ進みながら、入江がポツリと漏らす。
「夜の森には島民でも滅多に足を踏み入れない‥‥西住さん、無事ならいいけど‥‥駐在さんには届けたの?」
「届けました。でも、お巡りさんも役場の人も全然取り合ってくれなくて‥‥」
「やっぱり、島の人に応援を頼んだ方がいいんじゃないかな?」
二人だけでは、どうも効率が悪い。
医師である自分が言えば、もしかしたら、協力してくれるかもしれない。
「ダメ!!」
しかし、まほはそれを拒否した。
「えっ?なんで‥‥?」
入江が怪訝な顔でまほを見る。
「‥‥なんか、島の人たちって信用できなくて‥‥」
これまでの島民の視線や役所の人間、駐在の対応から、まほは島の人間に対しての不信感が増していた。
入江が神妙な顔つきで考え込んでいると、まほは常夫が帰ってこない理由に、
「サイレン‥‥」
「えっ?」
まほがそう呟くと、入江はキョトンとした顔をする。
「きっと、お父さん、サイレンが鳴っていたのに、外に出たりしたから‥‥」
入江は訝しむ表情で黙ったまま、まほの事を見ていた。
まほは昂る感情を抑えきれずに声を荒げる。
「私、言われたんです!!サイレンがなったら、外に出てはならないって‥‥それなのに‥‥私は‥‥」
まほは、常夫に『サイレンが鳴ったら外に出てはならない』と言うレナからの言いつけを常夫に説明することを忘れていた。
てっきり、常夫もこのサイレンについては知っているものだとばかり思っていたのだが、昨夜、常夫はサイレンが鳴っても家に戻ってこなかった。
もしかしたら、サイレンが鳴っている最中は、どこかに避難しているのかと思ったが、家に戻らなかったことから、常夫は『サイレンが鳴ったら外に出てはならない』と言うこの島の言い伝えを知らなかったから、サイレンが鳴っても家に戻ってこなかったのだろう。
島の言い伝えを破ったから、常夫の身に何か起こったに違いない。
まほは、自分のせいで、常夫が帰ってこないのだと自分を責めた。
その時、茂みの奥から沢山のコウモリたちが飛び掛かるように襲ってきた。
「きゃっ!!」
まほは、両手で頭を抱えこみながらその場にしゃがみ込む。
コウモリたちは、すぐにその場から消え、まほは恐る恐る周囲を見渡しながら起き上がると、さっきまで一緒に居たはずの入江の姿がいつの間にか消えていた。
コウモリに驚いてどこかに逃げてしまったのだろうか?
「‥‥先生?入江先生?」
まほは、慌てて辺りを見渡し、入江を捜す。
しかし、入江の姿は見当たらない。
「入江先生!!お父さん!!」
まほは精一杯、声を張り上げて叫びながら森の奥へと進んで行く。
だが、入江からの返答もなく、彼の姿も常夫の姿も見えない。
すると、不意に森の茂みがガサッと葉音がした。
「っ!?入江先生?お父さん?」
まほは、入江か常夫かと思い、声をかけるが、茂みからは一向に返答がない。
先日のホームレス風の男の事を思い出したまほは思わず後ずさる。
不気味な気配はなおも増えてくる。
それも一人や二人ではない。
自分は近くから、沢山の強烈な悪意みたいなモノを感じる。
「い、いやっ!!」
まほは踵を返してその場から逃げ出す。
黒森峰で戦車道チームの隊長を務め、凛々しいイメージがあるまほも年頃の女の子、丸腰の状態で、未知なる存在に戦いを挑んだり、それを確認するほど、強くはなかった。
走って逃げるまほ。
しかし背後からはあの不気味な気配が後をつけてくる。
まほは必死に森の中を走る。
背後から迫ってくる不気味な気配‥‥それに万が一、捕まったらと思うと想像するだけでも恐ろしい。
「いや!!誰か助けて!!」
誰にでも言うでもなく、まほは叫ぶ。
そんな中、まほの眼前に古びた建物に気づき、夢中でその中に駆け込む。
ドアを閉めて、カギをかけ息を殺して外の様子を窺う。
すると、さっきまで自分を追いかけてきた不気味な気配は完全に消えていた。
ほっと息を吐いた後、まほはその場にへたり込む。
息を整えて、まほは辺りを見回すと、そこは先日、みほと共に迷い込んだあの礼拝堂だった。
先日、島の人が謎の儀式っぽいことをしていた時と異なり、辺りはシーンと静まり返り、不気味だ。
まほは立ち上がり、ホールの奥へと進んで行く。
祭壇の様になっていたテーブルの上には火が消えたローソクが無造作に置かれている。
窓から差し込んだ光に頼っている埃が舞っているのが見える。
まほは、祭壇の奥の壁に安置されている何かに気づく。
近づいてみると、それは人型の土偶の様なモノだった。
土偶は両耳で耳を塞ぐ格好をしている。
顔はまるで苦悶しているような表情をしている。
まるで、何か騒音から逃れるかのような‥‥
そして、土偶の体の部分には文字が書かれていた。
『REVIVER』
と、英語単語が彫られていた。
「リバイバー‥‥?」
更に土偶の下にはレリーフの様なモノがあり、うっすらと消えかかった文字が刻まれている。
まほは、所々朗読できる文字を読んだ。
「鏡を‥‥狗は神‥‥生者は悪‥‥変わらぬ者‥‥果て無き命‥‥」
そして、まほは気づいた。
「狗‥‥生‥‥」
まほの脳裏に先日迷い込んだあの廃屋の壁に書かれたあの文字‥‥「DOG」 「LOVE」が蘇る。
「‥‥」
まほが、固まっていると、ホールの裏の階段からゴトッと言う物音が聞こえてきた。
「っ!?だ、誰かいるの‥‥?」
物音を聞いて、まほはビクッと体を震わせ、音がした方へと振り返る。
声をかけるが、返答はない。
まほは恐る恐る物音がした階段へと近づく。
この下のフロアは、半地下になっているようで、下にも窓がるのかうっすらと光がさしていた。
まほはゆっくりとした足取りでその階段を降りていく。
すると、そのフロアに誰かが倒れているのを見つける。
「だ、大丈夫ですか?」
まほは声をかけながら、その倒れている人に近づく。
「っ!?」
そして、まほは倒れている人の顔を見て目を見開く。
倒れていたのは捜していた自分たちの父親である常夫だった。
息を呑んだまほは、常夫のことをまじまじと見ると、身体から血を流していた。
「いやー!!」
まほは悲鳴を上げて、たまらずその場から走って逃げた‥‥。