矛盾してても気にしたら負けだよ!!
目線が、最初は達也→オリ主に変わります。
誤字修正とても助かります!ありがとうございます!
午前中に一高での簡単な下見が終わり、深雪と家に帰ってくれば先に帰ってきているはずの兄さんの気配がない。
靴はある。が、家の中は長時間人が居なかったかのようだ。
精霊の眼で兄さんの位置を把握しようとしてもノイズに阻まれる。
深雪も人の気配がしないことに気がついたようだ。
「深雪、兄さんは帰っているんだよな?」
教室で兄さんと別れた深雪ならどこに行くか聞いているはずだ。
「はい、駅までの道を見てまわる。と言われていたのですが…」
深雪の話ではどこかに出かける、なんてことはないようだ。
靴があることから1度は帰ってきている。
靴箱を開ければ兄さんの靴、サンダルは全て揃っている。
精霊の眼をつかい、靴から兄さんのサイオンを辿ることにした。
…地下に向かっているようだ。
この先は魔法が撃てるようになっているトレーニング部屋しかない。
が、階段を降りた廊下の突き当たりに兄さんのサイオンは続いていた。
前に1度、トレーニング部屋から出た時に兄さんが立っていた所だが……、もしかして何かあるのだろうか。
眼を凝らしてみると、ほんのわずかだが壁に乱れがあった。
魔法が使われているようだ。
俺対策もしているのか、兄さん並の魔法力で当たらないと解くことはできないようになっている。
「深雪、少し頼みがあるんだが…」───
普段こんな事には使わないのだが、深雪も帰りに見たアクセサリー屋のポスターのことについて聞きたいようでむしろ乗り気だ。
俺は深雪の肩に手を置き、兄さんがかけたであろう魔法について情報を送る。
魔法の対処法を理解した深雪がその魔法力でもって解いた。
突き当たりの壁は消え去り、隠されていた扉が現れた。
警戒しながら扉を開けると、トレーニング部屋に繋がっていた。トレーニング部屋に元々あった出入口を開けば、深雪がそこにいた。
「幻術…でしょうか?」
幻術……、もう一度扉を開き、今度は精霊の眼で視る。
扉の先は道になっており、突き当たりにまた扉があった。
「さすがだな、深雪。」
深雪の手を取り、離れないように奥の扉へ。
ようやく兄さんのサイオンが感じ取れるようになった。
この先に兄さんがいる。
2つ目の扉を開けると、地下のはずが太陽が頭上に輝いている。それだけじゃない、風や花、潮の匂いがする。海もあるようだ。
「お兄様……ここは…」
深雪はこの空間の異常さに戸惑っている。
実をいえば俺もこの空間の非常識には驚いたが、それ以上に兄さん1人だけでこの空間を使っていたのかと思うと落ち着かない。
「深雪、この空間は兄さんが作ったものらしい。
前から兄さんの気配が消えて怪しいと思っていたら、どうやら1人だけでバカンスを楽しんでいたようだ。
兄妹なのに黙ったままなんて酷いと思わないか?」
「そうですね…!お兄様、虎白兄様は一体どちらに?」
いい笑顔だ、これを向けられる兄さんは幸せだろう。
兄さんは…どうやら海の近くでなにか焼いているような手つきをしている。
「こっちだ」
草原から少し歩くと、波の音が聞こえてくる。
それと向かっている方からソースのいい匂いが漂って来ている。
「お兄様…もしや、虎白兄様はなにか料理しているのでしょうか?」
確かに時間ももうすぐ昼飯時だ。
兄さんの料理は深雪の目標でもあるくらい美味い。
味付けなどは適当に入れているように見えるのだが、店で食べるよりも遥かに美味しい。
草をかき分けて浜に出ると、南国風の広いテラスのある平屋が見えた。
「なんでもありだな…」
「本当ですね…」
テラスでは兄さんが鉄板で焼きそばを焼いている。
海の方を見てみると、浜には大きなクレーターがあり、ところどころガラスになっている、それに海が凍っていた。
「……よくサイオン切れを起こさないな」
いくら兄さんが異常なサイオン量持っていたとしても大規模な魔法を連発するのは限度があるはずだ、1度この眼で視てみたが、サイオンが減っているのは確認済み。
初めて憑依魔法を見た時も急激に減ったと感じられるほどにサイオンを消費していた。
回復手段がある…?
兄さんのBS魔法は『空間支配』、人体に直接影響を与えることができないらしいが………。
もしかして、入学式の前に見せてきたCADか!?
あの時は「帰ったら作ってみる」と言っていた。
九重寺の時からつけていたネックレスが刻印型の単一特化型CADだったならば。
サイオンに直接作用する魔法式が書かれていたら。
俺も兄さんには聞きたいことが出来た。
「深雪、兄妹で兄さんとゆっくりお話しようか。」
「はいっ!時間はたっぷりありますもの、ゆっくり、お話しを致しましょう!」
またまた僕だけの地下魔法試験場に来ている。
学校から帰ってきて、特にやることも無い僕は暇を潰しに精霊の威力の確認と、普段させて貰えない料理をしているのだ。
達也と深雪が帰ってくる頃だろうから焼きそばを食べたら家に戻るつもりだ。
冷蔵庫から食材を取り出して、テラスに設置されている鉄板で作る。
目の前の景色はさっきやった魔法実験でせいで美しくはないが、外で食べる。ということが僕の気分を良くしていた。
ソースをかけて、仕上げに少しパルメザンチーズをかける。
「美味しそうですね」
そうだろうそうだろう、やっぱりシチュエーションも大事なんだよね。
「えぇ、とても素敵な場所です。
兄様が私たちに黙っていなければ。ですが…」
え?
「さて、時間はたっぷりあります、お覚悟を兄様。」
「深雪!?どうやってここに!?」
あの魔法が破られた?
いや、深雪には見つけることは不可能だ。
達也が見つけたのか、だとしても深雪にどうやって解除させた!?
「まさか精霊で隠しているとはな、俺の精霊の眼で何とか視ることができた。」
「達也兄様から教えて貰って私が解いたのですよ」
まさか達也がそこまで視れるようになっていたとは…。
「俺も聞きたいことがある。だが、まずは深雪とゆっくり話をするといい。」
それだけ言うと、達也は俺がお昼のために作った焼きそばを皿によそってテラスの机に座って食べ始めた。
「ではお兄様。お話。しましょうか」
最近よく見る深雪の笑ってない笑顔。
これだったらまだ氷漬けにされた方がマシだ………。
あと2、3話で一番最初のさすおにシーンですかね。
自分でもびっくりしてるくらい展開が鈍行。
入学編が終わるのにどれだけかかるのか…………
魔法科高校の劣等生を独立させる
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した方がいい
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このままでいい