魔法科高校の劣等生は別にした方がいいですかね?
森崎失恋事件のあと、フリーズしていた美月を呼び戻し達也達E組と僕達A組の大人数で帰ることに。
僕が美月に近づくと顔を真っ赤にして逃げられ、深雪、ほのか、雫からの視線が痛くなる。
「初めましてだな、オレは西城レオンハルト。虎白だったっけか?よろしくな!」
初めて会うガタイのいい兄貴系イケメン君が自己紹介をしてくれた。僕のことは達也経由で伝わっているらしい。
「はじめまして、僕は司波虎白。よろしく、レオンハルト」
「あー、レオでいい。その代わりオレも虎白って呼ばせてもらうぜ」
「了解、レオ。それから、達也のことを頼む。あいつ意外と常識ないから。」
「聞こえてるぞ、俺は兄さんの方が心配なんだが?」
ほのか達と話していた達也に聞かれていたみたいだ。
僕とレオ以外も初めて会う人と挨拶している。
一科生や二科生なんて差別的な意識を持つ人が居ないのでさっきのようにピリピリしていなくていい感じだ。
エリカの希望で昨日雫とほのかと一緒に行ったクレープ屋に行くことに。
道すがらその人の得意な魔法の話になった。
「そーいえばー、虎白さんの得意魔法ってなんなの?」
「僕は「虎白さんは加重系、振動系が得意」……雫の言った通りだよ」
「ほー、ちなみにオレの得意魔法は収束系の硬化魔法だ」
「私は振動系。」
「わたしも振動系です!」
「みんな振動系が得意なんだ。ねぇ振動系って簡単なの?」
僕が得意魔法を言った時、深雪と達也から大丈夫なのかという目があったがむしろここでBS魔法師ですなんて言ったらどうなるか。これでも僕は首席なんだから、BS魔法師だとバレた時点でなにかしら問題が起きるだろう。
「振動系が簡単というわけじゃないが、現象としてわかりやすいからな。加熱や冷却、光に関する魔法も振動系魔法に分類されている。汎用性が高いからその分得意とする人も多いんじゃないか?」
「なるほどねー、私は加速系が得意かな。美月はー?」
「えっと…私は得意魔法とか持ってなくて…強いて言うなら移動系でしょうか…?」
「私は虎白兄様と同じ振動系ですね」
「俺はどれも発動が遅すぎて得意とか言えるレベルではないな」
達也だけが魔法に関して酷いみたいに聞こえるが、サイオン量ではとある条件下で今の僕と同じくらいの量を扱える。
それに、工程が少ない魔法は並の魔法師より速い。
「そうか、達也は魔工技師志望だったな」
天下のトーラスシルバー様が魔工技師志望と言っているのを想像すると可笑しくなる。
レオの魔工技師発言で得意魔法からCADの話へ。
どうやら司波家がFLT社…達也と僕が手がけたCADで、雫、ほのか、美月がFLT社以外のCAD。レオがドイツ社製、エリカは貰い物だそうだ。
「エリカちゃんのCADって?」
ほぼ全員がどこかしら見える位置や見るからにCADなものを持っているのに対してエリカはよくある腕輪型も銃型のも見当たらない。が、僕には後ろでレオと話していた時に前を歩くエリカの腰の辺りに棒状のものが浮き出ていたので多分それだろうと予想している。
「腰の後ろに着けてるやつかな?」
「へぇ〜、よくわかったわね」
「服が変に浮き上がってたからさ」
エリカが取り出したのは伸縮警棒、見たところただの警棒だ。ボタンもパネルも見当たらない。
「エリカ、それは刻印型のCADか?」
達也がCADに反応する。貰い物だと言っていたから気になるのだろう。
「そ、サイオンを流すと硬化魔法が発動するやつよ」
「へぇ…、でもそれってよ、維持するのにサイオンを流し続けなきゃいけなくねぇか?」
硬化魔法が得意と言っていたレオが問題点を見つけたようだ。
「ぶつける瞬間に流せばその時だけで済むの、兜割りと同じよ」
「だが、そのタイミングを間違えばガス欠になりやすく、当ててもただの打撃…それを常に成功させる…か。僕でも成功し続ける自信はあんまりないかな…すごいね、エリカは」
「褒めたって何も出ないわよー?
というか、やっぱ剣術やってるんじゃない!」
「やっていないとは言ってないよ」
「あの…お兄様。兜割りって奥義とか呼ばれるものですよね?」
少し前で虎白にエリカが剣術がどうのこうのと、話しまくっている。聞こえてくる中には無拍子など素人には無理なものもある。
「あぁ」
「千葉家に剣の話でついていけてる虎白さんって普段何してるの?」
雫の言葉にほのかや美月、レオまでもが同調する。
「入試首席で、魔法力も学力もずば抜けててよ、顔も性格もいいんじゃ完璧だな」
虎白が褒められた(?)ことで深雪がとても元気になっている。
「虎白兄様はいつも本を読んでいたりCADを弄っていたり勝手に料理をしたりしてるわ」
勝手に料理している。という部分でよく知っている達也以外が一瞬固まったが、聞き間違いということにしたのか誰も突っ込まなかった。
「追加して言うならば気分屋で俺たちに黙っていろいろやっているな。この前も隠し事が分かって俺と深雪で怒ったところだ。」
達也からも虎白が問題を起こし、それを隠していた。と言われ、レオ達の虎白に対するイメージが完璧優等生から気分屋へと変わった。
「えっと…色々なものに手を出したって言ってますけど…どんなことなされてたんですか?」
「兄さんは”一般的な武器ならどんな相手でもなんとかなる”と言っていたが、詳しくは知らないな…」
「私も…考えてみればお兄様のことを少ししか知りませんね…」
深雪と達也ですら兄である虎白のことを把握しきれていない。
魔法については話をするが、戦闘術、その他の事に関しては全くと言っていいほど知らないのだ。
達也の普段の相手は九重八雲であるし、虎白と最後に手合わせしたのは沖縄海戦の後、虎白のリハビリがてらに軽くしただけ。深雪は料理をするが、好き嫌いなく「美味しい」と食べる兄の好みを知らない。よくリビングで本を読んでいたり、達也とCADを弄っているのは見るが、1人の時に何をしているのかわからない。
「虎白さんって謎の多い人なんだ。
ねぇ、ほのか。一緒に虎白さんを解き明かそうよ」
「えぇ!?」
「知らない一面が見れるかもよ?」
「それは…そうだけど…、いいのかな?」
「雫、それ私もやるわ」
「なになにー?虎白さんの弱点の話?」
虎白を解き明かすと聞いてフリーズした美月以外の女子か虎白を解き明かすことにしたようだ。
「すまないが兄さんについてわかったことは俺にも教えてくれないか?もちろん、俺からもなにか分かったら深雪に伝えるつもりだ」
達也は兄がどういうことをしているか、なにかまだ隠していないかを調べるために彼女らに協力して貰うことにしたのだ。
当の本人はすでにクレープ屋でカフェオレを注文している。
なんかいいCADの名前ないかなぁ!!(
魔法科高校の劣等生を独立させる
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した方がいい
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このままでいい