汚い猫耳親子を拾ったので虐待する事にした。   作:ハヤモ

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更新。
この度は、不快な想いをさせるなどして、すいません。
今のところ、運営等から この作品を改正、消しなさい、等は受けていません。 それが無ければ大丈夫かと判断します。 もしあったら、悲しいですが仕方ないと割り切りたいです。
迷惑を掛けながらも、友人や読者の皆様に励まされました。 ありがとうございます。 心が折れそうでしたが、話を書いていきたいと思います。


人の歯車

悪で悪が広がった。

 

それは我が社と私が望んだ、ひとつの世界です!

 

実に面白い話だと思いませんか?

 

今や人手不足は、路地裏暮らしの獣人族拉致という悪に手を染めて解消するようになりました。

 

忌避していた事に手を染める社会!

 

書類なんていりません!

 

そして のんびり暮らしていた獣人族は、突如として人間に攫われて働かせる!

 

そして虐待されていく!

 

 

「最高じゃないですかぁ!?」

 

 

歩く一般社畜にギョッとされました。

くくっ。 私の悪意に怯えるが良いです。

 

でもね、どう思おうと堰を切った世界に歯止めは効きませんよぉ!

 

 

「御覧なさい! 今や犬のお巡りさんに役人、兵隊さん!」

 

「正に国家の犬ゥ!」

 

 

指を指して笑います。

 

交番には、犬耳族の美人婦警が起立。

おしりから生えるフサフサ尻尾がチャーミング!

 

テレビには、地雷探知犬のような役割で兵隊にされた犬耳族が映ります。

 

言葉が通じるので、訓練の手間が少なくて済むからだそうです。

 

ならば歌になぞって、猫は迷子、コタツに丸くなるって感じですかぁ?

 

その瞬間、拉致されて働かされる地獄が待ってますがねぇ!

 

 

「最高じゃないですか!」

 

「休ませない悪の世の中、虐待社会になってきましたね」

 

 

さあ、この調子で頑張っていきましょう社畜の皆さん。

 

この辺には最早、浮浪者な猫耳族や犬耳族はいません。

 

虐待が蔓延っている証拠!

 

ああ、そうそう。

拉致が少し遅れた犬耳族はともかく、猫耳族はウチで たくさん雇いましてね。

 

そのありあまる労力は派遣として、いろんな方面へ向かわせてます。

それは満遍なく……ねぇ?

 

そして監視兼、金稼ぎです。

ナニかあれば その会社に問いただし、批難出来ますよ。

 

そして、この辺一帯の獣人族及び労働力は我が社の社員……つまり、この辺一帯を我が社が支配していると言っても過言ではありません。

 

 

「しかし、完璧とは言えません」

 

「夜のお店とやらが、まだ潰し終えていません」

 

「下品な趣向でウチの社員が攫われましたからね」

 

 

要請書類の記載では、飲食店となってますが、これ、嘘だと後で気付きました。

 

しかもそこに、よりによって第1号歯車の猫耳親子が。

 

拉致に拉致を重ねないで欲しいですねっ!

 

私は歩みを進めます。

 

足は人気の無い闇の世界へ。

 

ふふっ。 闇を支配してこそ、真の虐待者ってとこですかねぇ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやっ! やめて!」

 

 

私とお母さんは、会社の命令で とある煌びやかな お店に行きました。

 

すると、突然に手首を縛られて奥へ奥へと攫われてしまったのです。

 

何が起きたか分かりませんが、攫われたのだと、何とか頭で理解しました。

 

 

「やめなさい! 我が子に、ショコラに手を出さないで!」

 

「ほう。 ショコラちゃんっていうのかい、可愛い名前だねえ」

 

「やめて! 近付かないで!」

 

 

イヤラシイ笑みを浮かべて、近寄って来る大柄の男。

 

近寄ると くいっ、とアゴを上げてきます。

 

触られるだけで、ゾゾゾと悪感が走ります。

 

 

「やめなさいと言ってるでしょう!」

 

「母猫さんよ、別に取って食おうって訳じゃないぜ……ただ働かすのには従順になって貰わなきゃな?」

 

 

そう言って、アゴを乱暴に撫で回してきて───。

 

 

「ふにゃあああ♡」

 

「ショコラッ!」

 

 

気持ち良くしてきました。

 

アゴを撫でるとか、卑怯です。

そこは猫耳族の弱点なのです。

 

 

「よしよし……もっと気持ち良くなりたいかい?」

 

 

気持ち良く……?

もっとなれるの?

 

 

「駄目よショコラ! 気を許さないで!」

 

「母猫さんは、少し黙ってようか」

 

「むぐっ!?」

 

 

脇でお母さんが、口元を布で縛られてしまいました。

 

それをボンヤリと見ます。

 

酷い事をされている筈なのに、気持ち良さの中、ボンヤリと見てしまいます。

 

 

「大丈夫。 痛いのは一瞬」

 

「後は気持ち良くなれるだけ」

 

「それで、お金が貰える。 悪い話じゃないだろ?」

 

 

どんなお仕事か分かりませんが、こうしてアゴを撫で撫でされていると、もっと もっとと求めてしまいます。

 

 

「じゃあ、この紙にサインして───」

 

「ちょっと待ちなぁ、ですよ!!」

 

 

そんな時でした。

 

あの背広の人間さんがやってきたのは。

 

 

「誰の許可を得て虐待をしてるんですかねぇ?」

 

 

目の前を見ます。

 

そこには、後光を受けてニヤリと笑う背広の人間さん。

 

 

「ソレらは我が社の歯車です、返して貰いますよッ!」

 

 

嗚呼、と。

 

この人は良い人間さんなんだなって思えました。

 

 

 

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全く。 油断も隙も無い世の中でもあります。

 

あの後、歯車親子を助け出して、あの裏の店は土地ごと我が社が買い取りましたよ。

 

ああいう、こそこそとした悪は退治されても仕方ありませんよねぇ?

 

もっと堂々としていれば、まだ救いがあるというものです。

 

 

「あの」

 

 

共に歩く、子猫が話しかけてきます。

 

 

「なんです? 一緒に会社まで歩くのが、そんなに嫌です?」

 

 

くくっ。 私と共に歩くのが嫌だとしても、来てもらいますよ。

 

 

「いえ、その」

 

「モノはハッキリ言うんですよ」

 

「えと! 帰ったら、アゴ撫で撫でしてくれますか?」

 

 

はぁい?

 

また変な要求をしてきやがりますねぇ。

 

先程の恐ろしい虐待プレイが、物足りないのでしょうかね!?

 

 

「良いでしょう! 帰ったら母親共々、アゴを撫で回しの刑に処しますよぉ!」

 

「えへへ」

 

 

親子揃って、赤くしてます。

少し、涙も浮かべてます。

 

 

「あの、助けて下さり、ありがとうございます」

 

 

母親が言います。

 

ナニを思ってるんですかね!?

 

我が社の歯車を他社が勝手に引き抜こうとしたら、そりゃ取り返しますよ?

 

 

「我が社も良く調べなかったのが悪かったですが」

 

「次からは、危ないと思ったら私に連絡することですよ?」

 

「はい。 気を付けます」

 

 

くくっ! 会社の所為で酷い目にあったと怒り心頭ってとこですー?

 

ですが甘やかしません!

 

撫で撫でされて、心変わりしそうな猫にはオシオキですよ!

 

この件で虐待です!

 

 

「帰ったら、気がすむまで撫で撫でしてあげますっ!」

 

「泣いても決定ですから!」

 

「「はい♡」」

 




続くか未定です。

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