汚い猫耳親子を拾ったので虐待する事にした。   作:ハヤモ

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久し振りの投稿です。 誤字脱字、違和感があったらすいません……。


混浴

「さあ、温泉街に来ましたよぉ!」

 

 

予定通り、畜生どもと温泉旅行。

温泉街に足を運びました。

 

和の街並みの あちらこちらから、湯気が立ち上り、如何にもって雰囲気ですねぇ。

 

畜生の皆さんは、温泉街の観光名所に目をやってるフリをして、私の事をチラッチラ見ていやがります。

 

猫耳族は物陰から。 犬耳族は距離をとって。

 

さしずめ 私に対する下克上を実行するべく隙を見ているって とこですかねぇ?

 

バレバレなんですよォ!

 

 

「畜生ども、存分に楽しんで下さい!」

 

「日頃の鬱憤を晴らす時ですよぉ?」

 

「は、はい」

 

 

煽るように声を出し、悪足掻きをする為の自由行動を与えてやります。

 

くくっ。 私の言葉にビビってやがりますね。

 

下克上計画がバレないかと内心ヒヤヒヤしているのでしょう。

 

ですが残念!

 

既に企みは バレてるんですよね〜。

 

 

「さぁて、畜生どもがナニをしてくるのか見ものです」

 

 

暗黒微笑を浮かべながら、私は我が社で貸切予約した混浴風呂へ向かいます。

 

そこはすっぽんぽんの丸腰で、何の対策も出来なさそうな場所。

 

わざと見せる場を用意しましたよ。

 

そしてカウンター虐待を喰らい、私に反抗しても無駄な事を思い知るが良いです!

 

 

 

 

 

恩人さんは、いくつもある 銭湯の ひとつ、しかも混浴へと入っていきます。

 

これを逃して 次はないとばかりに、私達は直ぐに追いかけました。

 

ですが、全員で けしかけては 銭湯の人間さんや恩人さんに迷惑かと思い、

 

 

「ショコラちゃんと お母さんで確認して欲しいな」

 

 

古参のお母さんと私が確認する事に なりました。

 

 

「わかりました!」

 

「えと、ショコラ。 その、確認するのは お母さんで良いわ」

 

「そうなの?」

 

「ええ。 ショコラには まだ 早いわ」

 

 

何故かお母さんから、不思議な事を言われつつも銭湯へ。

 

なんでだろう。 早いって なに?

 

 

「それじゃ、恩人さんを探しましょう」

 

 

疑問に思いつつも脱衣所。

 

見渡すと恩人さんどころか、誰もいません。

 

 

「誰もいない?」

 

「いいえ、風呂場から何か聞こえる」

 

「水の音?」

 

「ええ。 だけど人間が鳴らしている」

 

 

お母さんは猫耳をピコッと動かして更なる扉の先……風呂場を見つつ言います。

 

私も猫耳を傾けます。

確かに音は聞こえますが、人間が鳴らしてるかは判断出来ませんでした。

 

こういう時、音の聞き分けが出来るのは経験のある大人達です。

 

 

「確認しましょう」

 

 

そう言って、最近買った服をハラリと脱ぐお母さん。 慌てて私も ぬぎぬぎ します。

 

大きな胸に つかえる 事なく、スンナリと脱げるのは素直に凄いと思います。

 

そしてガラリと扉を開ける お母さん。

 

白い湯気が刹那的に視界いっぱいに なっと思えば、直ぐに晴れて……。

 

 

「くくっ。 ようこそ刺客の畜生さん」

 

 

湯船に浸かる恩人さんが、不敵に微笑んでいました。

 

 

 

 

 

予想通り来ましたね。 それも私直々に捕獲した古参の猫耳親子。

 

どうせ古参だからと、仲間に言われて来たんでしょう。

 

畜生は単純ですねぇ。

 

ですが油断出来ません。 ナニする気かまで分かりませんからね。

 

ここは私の素晴らしき虐待脳を回転させて攻防戦といきましょう。

 

 

「奇遇ですね♪」

 

 

緊張した様子もなく、私の言葉に動揺する事もなく声をかけて きやがります。

 

おそらく、何か企んでると思われてない自信があるのでしょう。

 

残念ながらバレバレです。 哀れですねぇ!

 

 

「くくっ。 そうですねぇ」

 

「はい……そちらへ 行っても?」

 

 

バスタオル等で身体と痴態を隠すことなく、堂々と寄って来る母猫。

 

前髪を搔き上げ、熱い視線を浴びせてきます。

 

 

「ほぅ?」

 

 

甘い猫なで声と魅惑的なバスト。 それと堂々と綺麗な、シミひとつない身体を見せつける歩き方は入社する前に身につけた処世術でしょう。

ソレで世の甘ちゃん供を誑し込み、のうのう と生きてきたんですかね。

 

経産婦の筈なのに、たるみが無い ナイスバディ。

 

その目は、獲物を見定める畜生です。

 

ですが、虐待好きの私には通用しません。

むしろ虐待心が燃え上がりますよ?

 

残念でしたねぇッ!!

 

 

「風呂へ入る前に汚ねぇ身体を洗うんですよ!」

 

「すいません」

 

 

先ず、畜生の非常識を指摘。

 

仮にも女である畜生に「汚い」と精神的な虐待を与えますが、こんなのはジャブに過ぎません。

 

だからか、平然な顔で素直にシャワーを浴びる畜生親子。

 

反して、ナニか仕掛ける事に慌ててますねぇ?

 

そのザマを見て優越感と湯に浸る……最高じゃねぇですか!

 

 

「最近の仕事は どうです?」

 

 

ココで更に虐待!

 

シャワーで落ち着いている、或いは思考して油断しているところを突く!

 

旅行先で上司に仕事の話を振られるという、単純に嫌なシチュエーション!

 

精神攻撃は基本ですよねぇッ!?

 

 

「はい。 お陰様で、幸せな日々を送れています」

 

 

シャワーを浴びながら、笑顔で振り向いてくる畜生。

 

くくっ。 ナニが幸せですって?

 

猫が嫌いな水を浴びながら、無理に笑みなんて浮かべて……。

 

説得力ないですよぉ!?

 

 

「くくっ。 無理しなくて良いですよ?」

 

「いえいえ、衣食住……三食 食べさせてくれて定時退社。 資格を望めば会社負担で受けさせてくれて、週休2日。 祝日も休みで希望があれは他の日にも休みをくれる。 幸せですよ」

 

 

動揺せずに上司に反撃する畜生。

 

哀れですねぇ。 会社の歯車として油を注されているだけだというのに。

 

それを幸せ?

それとも皮肉ですかね?

 

 

「いや……なるほど」

 

 

立派な歯車に なりましたってトコです?

 

それで、虐待慣れして「もう お前には屈しない」アピールですかぁ!?

 

甘い! 甘いんですよッ!

 

 

「そうですか」

 

「まあ、我が社は有り余る人材と潤沢な資金力で、猫の手を借りるまでも無いですからね」

 

 

ここで畜生に、地味な嫌がらせです!

 

猫の手も要らない、即ち「お前が いなくても良い」的な発言!

 

 

「ですが、その手腕を発揮するには手数が必要でしょう?」

 

 

畜生め。 身体を洗いながら、叛逆しやがりました。

 

私達がいなければ、お前こそ不要物だと暗に言ってやがるのです。

 

生意気なんですよッ!!

 

 

「確かに駒、歯車は多いに越した事はありませんねぇ」

 

「ですが、それ故に歯車同士の互換性や協調性は必要」

 

「もしひとつでも不調をきたせば、交換しなければなりません」

 

「この意味……"立派な歯車"である貴女なら理解出来ますよねぇ?」

 

 

くくっ。 どうです?

 

いつクビになる、必要とされなくなる恐怖を味合わせます!

 

他社では その辺の 取っ替え引っ替えは、良くありますからねぇ。

 

まあ、我が社は貴重な歯車を修理もせずスクラップにする事はありませんがね。

 

とことん使い潰してやりますよぉ〜?

 

 

「はい。 特に協調性のトコは♡」

 

 

うん?

 

急に艶のある声に なりましたね。

 

畜生を見やれば。

 

洗い終わって、此方へ近寄って来る猫耳親子が。

 

特に母猫は湯を滴らせ、より艶かしさを増しながら寄って来やがります。

 

 

「お隣……失礼しますね」

 

「え、ええ。 風呂なんですから、好きにすると良いですよ」

 

 

ごく自然な感じに、私のパーソナルスペースに侵入、肩まで湯に浸かる猫耳親子。

 

くっ。 私としたことが。

 

虐待に夢中で油断していました……ッ!

 

思い直せば、畜生どもの下克上計画を潰す為に混浴に入ったというのに!

 

これでは畜生に、ペースを取られているではありませんか!

 

 

「良い湯……本当に来て良かった」

 

「ほ、ほぅ。 そんなに好きですか」

 

 

片手で湯を掬い、肩にかける動作をする母猫。

 

くっ……落ち着け私。

 

たかが畜生の猫耳に動揺してどうするのです。

 

コレでは 仮にも虐待の星の下に生まれてきたと名乗れませんよ!

 

 

「なら湯に肩まで浸かって、10秒以上数えるんですよッ!」

 

「10秒とは言わず、ずっと こうしていても良いと思いませんか?」

 

 

虐待言葉を吐くと、背後に回り込んで腕を回して来る母猫。

 

豊満で柔らかな胸を、背中に むにゅっ と無遠慮に押し付けやがります!

 

ずっと無言の子猫、ソレを見て両手を覆います。

 

マズい! ヤられる!?

 

な、なんとか反撃しなければ。

 

 

「仮にも上司であり、友達ではありませんよ!」

 

「馴れ馴れしくしないで欲しいですねッ!?」

 

そういうと、耳元で息を吹きかけながら、

 

 

「協調性は大切ですよね?」

 

 

とか ほざきやがりました。

 

ソレとコレは違う!

 

 

「もっと……互いに理解し、協力して高め合いませんか♡」

 

 

首筋を猫舌で舐めながら、右手を腹伝いにして、下半身へと伸ばしてきましたよ!?

 

マズい!

 

畜生の狙いは、良からぬ虚実を作り、私を蹴落とす事です!!

 

 

「も、もう私は上がりませんと!」

 

「貴女達より長く湯に浸かってましたからね!」

 

「先に失礼しますよッ!」

 

 

急に立ち上がって、猫耳が毛を逆立てて驚いている間に遁走します!

 

いや、戦略的撤退!

 

いやいや転進ですかね!

 

この私がまさか、畜生如きに負けるとでも?

 

認めませんよ! そんな事はッ!!

 

 

「畜生め、やりますねぇ!」

 

「ですが次は こうは いきませんよ!」

 

 

こうなれば、正々堂々と勝負ですよ!

 

 

「休憩所にある、卓球でねぇ!」

 

 

 

 

 

恩人さんは、お母さんに背中から抱きしめられて……顔を赤らめて獣人族もビックリな速度で風呂場を後にして しまいました。

 

突然の出来事に結局、シンボルを確認出来ず。 任務失敗です。

 

 

「湯船……白く濁ってなければ、直ぐに分かったのにね」

 

そういうと お母さんは残念そうに頷きました。

 

「そうね。 だから身体を大胆に調べようとしたけれど……刺激が強過ぎたみたい」

 

 

私にも刺激的だったよ、お母さん。

 

よくわからないけど、ほんのう? かな。

 

見ていて、とても恥ずかしくなった……。

 

お母さんは、そんな私を撫でながら言葉を続けます。

 

 

「抱きしめた反応も、異性相手というより普通に驚く反応だったし、身体の感触も男か女かハッキリ判別出来なかった」

 

「立ち上がった時は真後ろだったのと、突然立ち上がった驚きと湯気が多かったから……でも、きっとチャンスは来るハズ」

 

 

お母さんは諦めてないそうです。

 

それは、きっと仲間達も。

 

私は頷きました。

 

取り敢えず……。

 

 

「この、アヒルさんは恩人さんのかな?」

 

 

アヒルさんのオモチャにじゃれながら、大きな湯船を愉しむ事にしたのでした。

 

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