俺と運命の物語(仮)   作:桜井舞人

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黒い事に定評のある桜を助けてみる

「という訳で先生。

俺は冬木に行って来ようと思うのですが……ってどうかしましたか??」

「わ、私を置いて出て行ってしまうのか!?」

「いえ、ちょっと押し付けがましい偽善をしに行くだけです。」

 

と言ったら、何か分かったらしく。

腕を……胸を強調した格好をして、俺に訊ねた。

 

「何??衛宮の所に行くのか??」

「まぁ協力要請はしますが、用事があるのは衛宮ではないです。

間桐……いえ、マキリ・ゾォルケンにです。」

「マキリ??しかもゾォルケンというのは200年前の大聖杯儀式にも参加している、令呪の考案者だろ??

何故そんな奴の名前がここで出てくる。」

「狡猾にして残忍、他者の苦しみを何よりの娯楽とする外道なんですが……

遠坂の娘の一人を養子にしている訳です。

まぁそれを蟲を使って責め続けている。

年端の行かぬ女の子を、毎日毎日です。

外道過ぎて虫唾が走るので潰しにかかろうと思ってるんです。

今の俺だったら、残忍に素敵に、完璧に蒸発させることができます。」

「成程な、確かに偽善だ。

いいだろう私も付いて行く。ちょうど試作品が出来上がった所だ。

ついでにメンテをしてやらないとな。」

「いえ、そっちを主にやってあげましょうよ。」

「気にするな。それで、どうやって殺すんだ??」

「まぁそれは着いてからのお楽しみということで、あぁすみません少し電話を借ります。」

「まぁいい、準備ができ次第行くぞ。」

「はい。」

 

そう言って橙子さんは準備を始める。

こちらも準備をしなくてはな。

 

「もしもし……ごめん爺さんちょっと頼みたいことが……」

 

 

 

「それで、冬木のどの辺に住んでいるんだ??」

「はい。深山町という所です。結構遠いですよ。」

「どの辺だ。」

「新都とは逆の……山を背に広がる和風の住宅地に衛宮邸はあります。

間桐邸や、そこのセカンドオーナーの遠坂邸は、外国からの移住者が住んでいた洋風の住宅地です。」

「成程な。それで??どうするつもりだ。」

「まぁとりあえず、衛宮邸に3日間間借りしようと思ってます。

そう、連絡もしてあります。

今日は準備と人形の件に使って、明日潰しにかかって、明後日帰宅の予定です。」

「分かった。詳しいことはあちらでということだな。」

「はいよろしくお願いします。」

「準備とは何をするつもりだ。」

「まずはセカンドオーナーに挨拶をします。

次に爺を呼んであるので、手伝って貰います。

そして遠坂桜を連れ出して、体内の虫を除去。これが今日のスケジュールです。」

「心霊医術などできるのかお前に??」

「何のために橙子さんの弟子になったと思ってるんですか……

ちゃんと学んでますよ俺は。」

「ふむ……まぁ手伝ってやる。しっかりやるといい。」

「はい。」

 

とまぁ今日の予定。

今後の仕事のスケジュール。

魔術の座学を車の中で行っていた訳だ。

別にイチャイチャしてないよ。

したら事故っちゃうしね。

そういう仲でもないし。

え??そいつはお前の妄想さって??

何の話だよ。

 

という訳で衛宮邸につきました。

早いって??

これでも4時間かかったよ。

そんな時間じゃ着かないって??

じゃぁ車がすごいんだよきっと。そうに違いない。

 

「お待ちしてました。しかしもうできたんですか??まだ2週間も経ってませんが。」

「とりあえず試作品だ。その話は中でいいだろう。

こっちはクタクタだ。」

「えぇ、こちらへどうぞ。」

「すみません切嗣さん。少々電話をお借りしたいのですが、いいですか??」

「あぁ、構わないよ。子機なら居間にあるから一緒に行こうか。」

「はい。お願いします。」

 

さて、金欠の赤い悪魔に電話して、挨拶しないと。

それから爺にも電話して……

どうやって遠坂桜をおびき出すか……

宅配便??いや操る……めんどいな。

まぁいいや爺にやってもらおう。

人さらいとか超得意だしな、あの人。

 

「もしもし……遠坂様のお宅でよろしいでしょうか。

私、相楽・B・S・香耶といいます。セカンドオーナーの貴方にご挨拶をと思いまして。

えぇ、3日間だけ行動させて頂きたいのです。

詳しい話は後でお伺いしますので、はい。大体4時過ぎに伺います。

はい、では失礼します。」

 

ずいぶんと丁寧な子だ。

これなら高校生の時の猫っかぶりも納得いく。

常に優雅であれだよね。

素晴らしい家訓だが、歴史的なうっかりはどうにかならないかな??

なりそうにないな。はぁ。

 

「もしもしクソ爺??あ??あぁ準備できた??

ん、早く来てくれ、お話にならないから。

え??姫さん??ちゃんと後で会いに行くからよろしく言っといて。

ん……はいはい、わかりましたよ~。じゃぁまたあとで。おう。」

 

やべぇ……めっちゃ殺したい。

こんな話が通じない電話久しぶりだわ。

もうなんていうか、振り込め詐欺の兄ちゃんみたいだ。

本当に疲れる。

 

「ワシも疲れる。」

「あっそ、さっさと靴脱いで来いし。」

「最近息子が冷たくて困るんじゃが。」

「何が原因なんでしょうねぇ??」

「さっぱりじゃ。」

「お爺さん……そりゃぁアンタが悪いよ。」

「みのさん!?」

「なんで知ってんだよ爺。」

「いや、ワシ的にはなんでお前が知ってるのレベルなんじゃが。」

「もういいじゃん。早く衛宮切嗣と橙子さんに挨拶するよ。」

「やれやれ、年寄り使いが荒いのぉ。」

「どの辺が老いぼれてるって??」

「さぁっての~。」

 

とどつきあいながら、居間に入る。

すると3人程驚いている。

言うまでもない。

橙子さん、切嗣、アイリだ。

そりゃそうか。

大魔法使いのキシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグがいきなり現れたんだから。

 

「あぁ、これが俺の養父のキシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグです。」

「よろしく頼むのぉ衛宮の小倅。」

「は、はい。よろしくお願いします。

ちょっ、キョウ君これどういう事!?本気!?」

「えぇ、本当です。相楽・B・S・香耶のSはシュバインオーグですから。」

「それから蒼崎のキョウがいつも世話になっておる。

悪いがこれからも頼むの。」

「え、えぇ。任せて下さい。」

 

ぽかんとしてる切嗣。

まぁ放浪癖があって約束を守らないクソ爺がゼルレッチとは思ってなかったらしい。

まぁ当然だよね。普通は考えない。

でも俺自身もう普通じゃないからな。

この程度でビックリされても困る訳よ。

本当に困っちゃう。

 

「さて、マキリ潰しするんじゃろ??ワシに何をしろって??」

「人さらいです。得意でしょ??」

「お前なぁ……得意じゃけれども……」

「間桐……いや遠坂桜をさらって欲しい。そしたら体内の蟲を除去します。」

「分かった。で??他は??」

「ちょっとだけ遠坂永人の子孫に教師をしてもらいたいって事位です。

マキリ・ゾォルケンは俺が潰すので。」

「分かった。」

「という訳なんで三人はゆっくり調整してて下さい。

俺達はちょっとセカンドオーナーの家に行って来ますから。」

「ぁ、あぁ……行ってらっしゃい。」

 

そう言って見送ったろうとしたら、もうその場にいなかった。

恐らく第二魔法を使ったのだろうと切嗣は理解した。

いや、理解できないことを理解した。

正直に言おう。

あまりに訳の分からない事の連続で、混乱している。

アイリも訳が分からないという顔をしている。

橙子さんは……慣れたのか、ケロッとしている。

全く……心臓に悪いと後で漏らした切嗣だった。

 

 

 

 

「すみません。先ほど連絡した相楽・B・S・香耶です。」

「どうぞおあがり……はう!?」

 

扉を開けて少女が出てきた。

これが凛らしい。

まぁ後ろにいる爺をちゃんと認識できているらしい。

声を出せずに爺に指差してわなわなしてる。

 

「初めまして、わしゃキシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグじゃ。

よろしく頼むぞ、永人の系譜の者よ。」

「ひゃいっ!よ、よよよよろしくお願い致しまひゅ。」

「そんな緊張しなくていいよ。ただの爺さんだと思って大丈夫。

今回はこちらがお願いに来ている訳だしね。」

「す、すみません。取り乱しました。

それで、今日はどういったご用件でしょうか??」

「ちょっとマキリが外道に走ったのでお仕置きに来たのじゃ。」

「マキリが外道に??」

「えぇ、貴方の妹の桜さんを救出してから、潰すという事になりました。

協会もこの件は了解しています。

ですから、この土地のセカンドオーナーにお話をと思いまして。」

「分かりました、書類を拝見してもよろしいですか??」

「はい。こちらが書類になります。」

 

朝に爺の連絡したのは協会に書類を作らせに行かせたのだ。

正式な書類となれば、セカンドオーナーも許可を出すしかないからだ。

 

「拝見させて頂きました。この件勿論了承させて頂きます。ただ―――」

「もちろん桜さんは、遠坂家に戻って頂きます。

協会も少なからずバックアップをさせて頂きます。」

「ワシに任せておれ。」

「こう言ってますし、取りあえずは大丈夫ですよ。」

「わかりました。」

「では、我々は失礼します。御機嫌よう、綺麗なセカンドオーナーさん。」

「な!?」

 

後ろで何か言っているが気にしない。

気にしたら負けだ。

とりあえず俺は衛宮邸に転移。

爺はそのまま人さらいに行った。

誤字にあらず。

 

「ただいまぁ。」

「「「お帰りなさい。」」」

「そろそろ爺さんが戻ってくるよ。そら、帰ってきた。」

「ホレ、この子でいいんじゃろ。」

「こ、ここはどこですかぁ!?わ、私に何をするつもりなんですかぁ!?」

「端的に言うと君を助けることが目的……だね。

後は、君の中の虫を除去したい。」

「わ、私を……助けて、くれる……の??」

「うん、まぁ安心していいよ。だからお休み。」

 

魔術で寝かせた。

さっさと蟲を除去しよう。

 

「さて、さっさと開腹しよう。」

「あぁ、それでプランを教えてくれ。」

「取りあえず、毒性のある薬品を使うから、みんなマスクしてくれ。」

 

みんなその言葉にうなずいて、マスクをする。

そして……

 

「よし、結界張ってっと。」

 

桜の体にメスを入れる。

そして薬品を使った。

すると、もくもくと煙が立ち込めた。

それによって、蟲達が騒ぎ出し、あわてて出てきた。

心臓にくっ付いていた蟲も出てきた。

これで全部のようだ。よし。

医療魔術を使って、傷を消していく。

そして手術は無事終了した。

 

「手術は無事成こ「馬鹿ものが!!」痛いっ!」

「毒性の薬品て何かと思ったら……バルサンってなんだバルサンって!!」

「蟲だから通用するかなーって。まあ通用したからいいじゃないですか。」

「全く……まぁそれ以外の医療魔術は見事だと言っておく。

ただし、次はこんなことしたら怒るぞ!」

「了解です先生。」

 

と、コントを見てて笑いをこらえるのに必死な衛宮夫妻。

切嗣はもはや耐えていない。

ば、バルサン……クックックとか言ってる。

いや、手術が楽なほうがいいでしょ??

 

こうして、一日目が終了した。

明日はマキリ潰しだ。

頑張んなくちゃな、まともに。

ちゃんと戦うって今回は。

あぁー疲れた。

お休みなさい。




バルサンです。
バルサン最強。
バルサンこそ正義!!
蟲は滅びるためにあるのだ!!
と声高々に言ってみた。

どうでしょうか。
次はマキリ潰し編の重要な臓硯潰しです。
まぁ今回よりは難しい展開になると思いますが、勝てる気がします。
桜が今後どうパワーアップするかは楽しみにしていて下さい。

されで今日はこの辺でさようなら~。




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