では第一話どうぞ!
あれから数日、私の日常は変わった。一つは父は家を出た。海外で仕事をするとは言ってたけど…もう現役じゃないし何をしてるんだろう。そしてそれに合わせるように…
「お嬢様、登校のお時間です」
私の家に男の人がいる。私と同じくらいの男の子である。名前は名護新一というらしい。彼は事故で家族を亡くして、独りになったときにお父さんが引き取ったらしい。私はつい数日まで彼のことを知らなかったのに彼は私のことを数ヶ月前から知ってたらしい。原因はお父さんが前々から話してたかららしい。彼は特徴として黒に近い青髪で日本人にしては珍しく蒼い目をしていることだ。
彼がなぜ家にいるかというと、お父さんが海外に行くのに合わせてうちで私のボディガードとして働くことになったからだ。彼曰く「僕は旦那様にせめてもの恩返しでやっていますので、気を使わなくて大丈夫です」だそうだ。私はあまり興味が無いので放っといてはいるのだが気がかりなことがある。一つは彼が何かを隠していること。もう一つは…
「お嬢様、どうかなされましたか?」
「いいえ、大丈夫よ」
「左様でございますか」
「…あの、」
「いかがなされましたか?」
「その堅苦しい言葉どうにかしてくれないかしら?」
「!……お気に召しませんでしたか?」
「ええ、その言葉もあまり好きじゃないわ。もう少し楽にしなさい」
彼は堅苦しい言葉で話すことだ。私は堅苦しい言葉があまり好きでは無かったので逆にストレスだった。
「…はぁ、承t…コホン、わかりました」
「ええ、それでいいわ」
私はこの先この人と一緒に過ごさなければならないのかしら…凄く不安だわ………
あれから数時間が経ち学校が終わった。早く帰って練習するため私は校門に向かった。すると校門の前に男の人が立っていた。ここは女子校なのになぜ男子が校門の前にいるか。答えは探すまでもなかった。おそらくあの人だろう。私は何も無いかのように歩いた。そして校門を通り過ぎると声をかけられる。
「お嬢様、お疲れ様です」
「…何かしら」
「いえ、迎えに来ただけです。これから家に帰って勉強した後にレッスンですよね?」
私たちは何も不自然なことが無いように歩く。
「勉強なんて必要ないわ」
「そんなこと無いですよ?高校受験まであと少しなのですから頑張りませんと」
別に私に勉強なんて必要ない。模試だってそれなりにとってるし、受験する高校だって大丈夫って言ってたし。
「そんなこと言ってる暇があるんだったらこのまま行きましょう?」
「いえ、旦那様にも言われてるので…」
「………」
「では一度家に帰りましょう」
私は早く行きたいと思いながらも渋々帰ることにした。そして家に着き、練習に行くための準備をして今日の課題に手をつける。洗濯など家事はあの人がやってくれている。だからそっちに気をとられなくて済む。そういうところは感謝している。早めに課題を終わらせて、彼のとこに行くと準備は終わってた。
「今日は八時まで練習してから帰ってきましょう。ですが六時くらいにスーパーのタイムセールがありますので僕は抜けますけど…大丈夫ですよね?」
「あなたは私をなんだと思っているのかしら?」
「世界の歌姫になる人です」
「そう、大丈夫だから気にせずに行ってきて構わないわ」
そう言っていつもの練習場所、CiRCLEにむかう。そしていつも通り練習を始める。
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僕は仕事も兼ねて練習を見させて貰った。旦那様に聞いていたとおり透き通った綺麗な声だった。普段時間を忘れなかった僕はその声を聞いているときだけは忘れてしまっていた。練習の休憩になるたびにはっと我に戻る。そして時計を見ると時計の長針は五時を指していた。僕は休憩しているお嬢様に話しかける。
「申し訳ありませんお嬢様、時間なのでスーパーに行ってきます」
「分かったわ、私はまだ練習するから」
「はい!」
さて、今日の夕食は何にしようか。そんなことを考えながら荷物を片手にスーパーに向かい始めた。僕はまだここら辺の地域がよく分からないのでまわりを見ながら歩いて行く。至って普通の町だ。
──僕があった
そう思いながら歩いていると遠くから悲鳴が聞こえてきた。その声にはただの悲鳴ではなく、今までに感じたのことの無いものが感じ取れた。僕は悲鳴が聞こえた方に急いで走った。まさかと思った。そんなことはないだろうと自分の中で否定しながらも走った。そして現場に着くことが出来た。現場はたくさんの人が走って逃げている。人が来る方を見てみると一つの影があった。顔は馬のような形をし、体は蒼い皮膚のようなものでところどころ覆われ、二足で立っている。更によく見ると口は四つに割れその場で叫んでいた。まわりを見てみると人が数人倒れていたがどれも体は透明になっていた。それを見た瞬間、僕は過去の事故を思い出してしまった。数秒間固まっていたがすぐに荷物の中から
「……そこの貴方」
「!?」
「神様は…間違いを一つだけ犯した。…それは貴方達という、ファンガイアという名の悪を作り出してしまったことだ!」
そう言って僕はベルトを腰に巻き付け上着のうちポケットからナックルダスターのような形状をしたものを取り出し、手のひらにナックルを当てた。その後ベルトに装填させた。
「その命…神に返しなさい!」
『レ・ディ・ー』
「変身!」
『フィ・ス・ト・オ・ン』
ナックルとベルトから電子コールがなり、装填直後に目の前に光の鎧が出現して僕にぶつかった。近くにあったガラスを見ると白く、顔は十字架のようなものがあり、ところどころ青いラインの入った鎧を纏っている自分の姿があった。意外と着心地がいい。事実なぜこれを僕が持っているか。それは旦那様がくれたからだ。プロローグを思い出して欲しい。最後に貰っていたアタッシュケース、あれの中にこのナックルとベルトが入っていたのだ。入っていた説明書によると『イクサシステム』といい、ナックルとベルトはそれぞれイクサナックルとイクサベルトという名だ。世の中にはファンガイアという怪物がいると説明書に書いてあった。事実だが、それは以前から僕は知っていた。ファンガイアは人のライフエナジー、生命力を吸って生きているらしい。人に害を与えることが多々あるというのも証明されている。そしてここ数年活動が活発になり、人類の未来に影響を及ぼすかもしれない。だから、これを使ってお嬢様や市民を守るのが僕に課せられた義務の一つである。
「イクサ…爆現」
「□□□□□!!!」
叫びながら走ってくるファンガイアに向かって僕も走って迎え撃つ。ファンガイアは拳を突き出して来たが躱すまでもなく、その拳を掴み、溝に拳を打ち込んだ。その後蹴りを幾度か加えるとファンガイアは後ろに下がった。攻撃がしっかりと聞いているのか、その場で立つことに苦労していたのでベルトの横にあるスロットからフェッスルを取り出し、ベルトに装填する。
『イ・ク・サ・ナッ・ク・ル・ラ・イ・ズ・アッ・プ』
という電子コールとともにイクサナックルを取り出しファンガイアに向けて拳を突き出すように向けるとフェッスルによって加えられたエネルギーが一点に集中して放出された。放出されたエネルギーはファンガイアへと向かい、それに当たったファンガイアはピキピキと固まり硝子が砕けるように砕け散った。僕は安心し、辺りに人がいないことを確認して変身を解除するとあることに気付いた。
「やばっ、今何時だろ。タイムセールが始まっちゃう!」
そう言って駆けだしたときにはすでにタイムセールが始まっていたことを僕は知らなかった。
「あの人はどこ行ったのかしら…時間も危ないわね。仕方ないし一人でやってしまいましょうか」
次回 「運命・回り出す歯車」
「次回もお楽しみに」
壁の色を変えるとしたら?
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色分け
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上塗り