青薔薇の歌姫と白き聖騎士   作:OSTO文明

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今回で第二章ラストになります。え、1日遅い投稿だったな、ですか?そうですね、何故か1日ずれてますねなんでですかね。ハハハハハハハハハハハハハハハ。
はい、理由は御察しの通りです。

京「よし、罪を数え終わったな。罰として次の話今月中に出せ」

え、ま?

京「マジだけど?」

え………やるしかないか、やらなきゃ僕が撃たれ「パァン!」ドサッ_| ̄|○

京「起きた時には死ぬ気になって貰おう。ん?どうしたスタッグフォン。ファンガイアが出た?おし、仕事行くか!」




_(┐「ε:)_あ、最新話どうぞ


第縦壱話 思いを繋げて/私なりの答え

「リサ、少し遅れてる。もっとテンポを上げて」

「オッケー!」

「あこは逆にリズムが走り過ぎているわ。もっとみんなの音を聴いて合わせて」

「はいっ!」

「紗夜と燐子はラストのサビをもっと盛り上げて。今の感じだと、まだまだ盛り上がりが足りないわ」

「分かりました」

「は、はい……」

「それじゃあ、もう1度始めからいくわよ」

 

 本番の前日、最後の練習に励んでいた。勿論僕ではなくRoseliaのみんながだ。しかし、すごい。ここに来てからお嬢様はずっと歌い続けているのに疲れを感じていないかの様に振る舞い、個々に的確に指示を出している。そして時間が経っていき、最後の練習時間が終わりに近づいていく。

 

「皆さんお疲れ様です、そろそろ予定の時間です」

「お、お疲れさま~明日はライブ本番だし、そろそろ上がろっか」

「もうこんな時間になるんだ~!練習はじめて3時間くらい経ってる…全然気づかなかったな」

「それだけ……集中してたんだね…………」

 

 りんりんとあこちゃんは何かを考え、伝えたいかの様にお互いの顔を見ている。静寂を切り出したのはあこちゃんだった。

 

「りんりん!まだスタジオの予約時間残ってるし、あと1時間だけ練習していかない?」

「うん……わたしもしたい……」

「よーし!友希那さんに負けないくらい、がんばろう!」

「ちょっ、ちょっとふたりともまだ練習する気なの~!?」

 

 帰る準備をしていたリサは慌てながら話しかける。かという僕も同じ感じだったのでなんとも言えないが。

 

「私も残ります」

「えっ、紗夜も?」

「私も残るわ」

「お、お嬢様っ……」

「友希那まで……もう、休むのも練習の内なんだからね~!」

「リサ、あなたはどうする?」

 

 お嬢様の問いかけと同時に全員がリサに視線を合わせる。その空気に圧されたのかリサも残って練習すると言い出した。僕も残っていたいのは山々だが、今日は冷蔵庫のものがほとんどないのでスーパーに行かなくてはならないのでここで離脱する。お嬢様に気をつけて帰ってくる様に伝えると「私は子供じゃないわ」と言って練習に戻ってしまった。だが最初の頃に比べればまだマシになったかもしれない。僕が先に帰る時は大体軽返事の一つ二つで終わっていたからだ。せっかく許可を貰ったので無駄にするわけにもいかないので邪魔にならないうちに部屋を出る。

 そうだ、明日は本番なのだからお嬢様の好物を用意して気合を入れて貰うことにしよう。そうとなれば早く行かなければとイクサリオンをフェッスルで呼び出してスーパーに向かう。

 

 家の鍵を開けた時には両手に食材がゴロゴロあった。しかしこの量をこのままバイクに入れられるとは…イクサリオンは一種の四次元ポケットなのだろうか。台所に向かい食材を片付けようとすると旦那様がリビングに入ってくるのがわかる。ちょうど切らしたコーヒーを淹れに来たのだとか。食材をしまい終わると旦那様から声がかかる。料理はしてて良いそうなので申し訳ないという気持ちを持ちながら質問に応答して料理を始める。

そしてここで気づく。お嬢様の好物はそんなに聞かされていない事を。頭をフル回転させて何か無いか考えると前に甘い卵焼きを出した時は少しばかり笑顔になっていたことを思い出す。という事は卵料理か…?いや、違う。他に好きなものは………

 

 リサのクッキー、蜂蜜ティー、甘い卵焼き

          ↓

         甘いもの

 

なるほど、甘いものか……夜ご飯を甘くし過ぎるのは良くないよな。ならば少しばかりに抑えてあとは栄養よく作ろう。デザートに蜂蜜出しておけばおそらくは気分向上に繋がるはず。あ、蜂蜜って言ってもそのまま出しません、お嬢様はクマさんじゃありませんから。そうして出来上がったものはオムライスだった。よし、ケチャップでで猫さんを………はやめておこう。前にそうしたら十分近く動かなくなってしまったから。

 他のものも出来上がり、食卓に並べていくとお嬢様が帰ってきた。いつの間にか旦那様はリビングにはいなかった。旦那様を呼ぶのでリビングで待つ様に伝えるとコクンと頷いてその場を去っていく。旦那様の部屋の前に行き、食事の支度が終わった事を伝えるとすぐに出てきた。

 楽しい…とは少しばかり遠いが静かな夕食が終わると旦那様とお嬢様はダイニングで一息ついている。僕は今洗い物をしているがそれも半分終わろうとしてる。次の皿にかかった時、旦那様が立ち上がり部屋の方へ向かおうとしていた。だが、それを止めるかの様にお嬢様が声をかけた。

 

 

「お父さん。今……いいかしら」

「どうした、友希那?」

「明日、私達のバンドのライブがある。それを見に来て欲しい。音楽への向き合い方……私なりに出した答えを明日、歌にしてみるだから……それを見てほしい」

「友希那…………」

 

旦那様が一瞬目を逸らすとすぐに向き直してお嬢様の方を見る。

 

「わかった、明日だな。友希那の歌を聴くのも久しぶりだ、楽しみにしているよ」

「ありがとう。それじゃあ、明日待ってるから」

「友希那、待ちなさい。明日、これを身につけるといい。父さんが昔ライブの時につけていたものだ」

「これは……」

 

その手に持っていたの物は見覚えがある。前に旦那様のライブ映像を見た時に見えたいつも身につけていたシルバーのアクセサリーだった。

 

「お守りだと思って、持っているといい。きっと、最高の演奏ができるはずだ」

「お父さん……ありがとう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 お嬢様が決意を示してから夜が明けて、ライブの準備をするリハーサル前の事。ファンガイアの気配を察知する。ここまで察知できる様になると某危険を察知できるシステムみたいになってしまいそうだ。ライブ当日のリハーサルか本番前は大体出てくるのでその度に言い訳して楽屋を出てくる。こうも続くと奴らは狙っているのかと疑いたくもなる。

 気配のする方向に向かうと今回は一体のファンガイアがいた。その姿は赫く、まるでヘラジカの角が広がっているようだった。敵から今までの奴らとは違う様な雰囲気を感じられる、只者ではない様だ。おそらく京君達と一緒に戦わなければ勝つ事は難しいであろう。であれば京君達が来るまで足止めをするために変身する。イクサカリバーで斬りかかりに行くと簡単に受け止められてしまう。片方の腕を振りかざしてきたのでそれを避ける。すると後ろにあった街頭は綺麗に斬り落とされた。これほど綺麗に切れるという事はかなり危ない相手だという事だ。でもとにかく止めなきゃいけない。そう思い、走り出そうとした瞬間、ファンガイアの左右から走ってくる音がした。

 

「待たせたな、イクサ」

「すみません少し遅れました!」

「二人とも、気を付けて!!」

「「合点承知!」」

 

 息ピッタリの二人が突っ込んでいくと京君は銃を構えて撃ち出し、快斗君はナイフを構えて上に飛んだ。二人の攻撃は銃弾がファンガイアに当たると同時に快斗君がファンガイアを斬ることによって当たった。集合した二人はハイタッチをするなりこっちにやってきた。

 

「二人とも凄いプレーだったね」

「まぁな、俺たちにかかればこんなモンだ」

「だな!」

 

 え、二人とも一日経つ間になんでそんなに仲良くなってんの?

 

「なんかあったの?」

「ああ、軽く殺し合いしたんだ。なぁ快斗」

「そうだな、ある意味楽しかったな京」

 

 殺し合った!?昨日のあの後に!?てか二人とも名前で呼び合ってるし。もう何がなんだか分からなくなってきてるけど今は放っておこう。とりあえず二人が協力できる様になって良かった。ほっとした瞬間時、ファンガイアからエネルギー砲が放たれる。見ただけで威力が強い事がわかる。その場から避けようとすると京君がそれを止めてくる。すると京君は目の前に骸骨を出してサイズを大きくし、エネルギー砲を受け止めた。

 

「けっ、京君何してんの?」

「見てわかんねぇか?防いでるんだよ」

「いや、わかるけどその骸骨何!?」

「それについてはおいおい………な!」

 

 語尾を強くした瞬間、骸骨を殴り飛ばしてファンガイアにぶつけた。なんか今日僕いらないような気がしてきた。ファンガイアが吹き飛ばされた隙を見て二人はそれぞれのメモリを武器のスロットに挿し込んだ。

 

「とっとと終わらせるか」

「ああ、腹減ったしな」

 

 終わらせる動機はともかく二人は必殺の構えを取り始めた。

 

『スカル』『ユニコーン』

『『マキシマムドライブ』』

 

 京君の撃ち出した銃弾を追いかける様に快斗君が地を駆けていく。閃光の様な銃弾はファンガイアに当たり、その直後に一角中の様な突きの一撃がヒットした。二人の攻撃が当たったファンガイアはガラスになって砕け散った。

 

「っし、終わったな」

「終わりましたよ、イクサ!」

「あ、うん………」

「どうしたんだ?急にしおらしくなって」

「いや、聞いちゃいけないんだろうけど、今日僕必要だった?」

「「………」」

 

 うん、予想通り沈黙の空間が出来た。いやでも今日真面目に途中で帰って良かったんじゃないかと思う。

 

「いや、でも間に合わなかったら危なかったですし」

「そ、そうだな!イクサのおかげで怪我人とか最小限に抑えられたし!」

「そ、そうだね、ハハハハハ!!!じゃ、僕仕事があるから」

「「お、おう」」

 

 そう言ってその場を走って離れることにする。皮肉っぽいことを言ってしまったがまぁ、今日は許して欲しい。急いで走っていると後ろから二人の「はぁ!?」という声が聞こえたが急いでcircleに戻ることにした。

 circleの前について時間を確認するとライブが始まる十分前だった。ここまで急いできたが今日は観客の立場なのでやることがない。たまにこの立ち位置になるがいつも仕事のことばかり考えているせいかこういう時困る。ゆっくり歩こうとをすると横から声をかけられる。

 そこには何故かキャリーバッグを持った旦那様がいた。何故キャリーバッグを持っているか聞くとこのライブの後にすぐに海外に立つという。お嬢様には伝えないのかと聞くと伝えといてくれと返される。まぁ今まで急に飛ぶ事もあったのでなんとも言えないが、お嬢様のことだからまた少し驚いて終わるのだろう。そんなことを話しながらステージを見て待ってるとお嬢様たちがステージに上がってきた。その姿は凛々しく、確固たるものだった。

 曲が始まり、演奏は続いていく。旦那様から授かった曲であるLouderが始まると同時に身体中を電撃が走る。それは練習の時よりも強く輝いて見えた。あっという間に曲は終わり、お嬢様たちはステージ袖に入っていく。すると隣で旦那様が紙とペンをくれと言ってくる。それを差し出すとすぐにペンを走らせてこちらに筆記用具を渡してきた。次に楽屋への案内を頼まれ、連れて行くと扉の前で待つように言われる。時間はさほど経たずに戻ってくる。旦那様はこちらを見るなりcircleの出入り口に向かう。外に出るとこちらに向き直してくる。

 

「またしばらく家を空ける。新一、これからも友希那を頼んだよ」

「はい、かしこまりました。旦那様もお気をつけて」

「ああ、これからの活躍に期待しているよ」

 

 前を向き直した旦那様の背に向かって会釈をし、姿が見えなくなるまで見届ける。その姿が消えたところで僕はお嬢様達がいるであろう楽屋へと足を運んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もうすぐ本番だね!ん~、楽しみだなあ~!りんりん、緊張してる?」

「うん……少し……でも、友希那さんのお父さんの曲を演奏できるの……とっても楽しみ……」

 

 楽屋にてみんながライブ前の準備をしている中で話し合っていた。これからお父さんの曲を私たちの形で演らせてもらう。そう考えると少しだけ落ち着いていられなかった。

 

 (今日のライブ、友希那のお父さんが来てくれてるんだっけ。……いつも以上に本気でやらないと)

 

「リサ姉も緊張?なんかカタイよ~?」

「え? あれ、ホント?あはは、大丈夫大丈夫!」

「そろそろね」

「ええ」

 

 お父さん、見ていて……

 そう願っているとあこが私のアクセサリーに目をつけてくる。

 

「友希那さん、そのアクセサリーカッコイイっ!いつもはつけてないですよね?」

「これは……大切な人からのもらい物よ」

「Roseliaさん、お願いします」

「はい。みんな、行くわよ」

 

 ステージに上がっていく。そこにはいつも通りの風景が広がっている。メンバー紹介を済ませ、一曲目を演る。ここまでお客さんがついてきてくれている。あとは、ラストの曲を残すのみ。

 

「次で、最後の曲になります。次の曲は……私が一番尊敬するミュージシャンの曲をカバーしたものです。それでは、聴いてください」

 

 

 

 

裏切りは暗いままfall down

 崩れゆく世界は

 心引き剥がして熱を失ってた

 未だに弱さ滲むon mind

 未熟さを抱えて

 歌う資格なんてないと背を向けて

 

 色褪せた瞳 火をつけた

 あなたの言葉

 

 

 Louder…!

 You're my everything

 【You're my everything 】

 輝き溢れゆくあなたの音は

 私の音でtry to…伝えたいの

 I'm movin'on with you

 【movin'on with you】

 届けたいよ全て

 あなたがいたから私がいたんだよ

 No more need to cryきっと

 

「──2曲続けてお届けしました。聴いていただきありがとうございます」

 

 私が歌い続ける理由、それは──

 いつか、心のそこから音楽が、歌が大好きだと言えるようになることができたら……

 私は……もっともっと、上手く歌える……!

 

 

 

「すっごくすっっっご~<、楽しかったね!お客さんも、最高に盛り上がってたよ!」

「うん……!」

「ね、ホントに最高だったし、気持ちよかった!あんな一体感、今までで一番だったよね!」

「………」

「どうしたの、紗夜?そんなに自分の手をまじまじ見ちゃって」

「……いえ。なんだか、不思議なくらい今日の演奏は私の体に馴染むものだったから……」

「そうね。私で気持ちよく歌うことができたわ」

 

 今までにないくらい気持ちが良かった。それに歌の中で何かを見つけられた様な気もする。

 扉から音が聞こえると新一が「お疲れ様です」という声と同時に入ってくる。ついでに部屋を見渡すとテーブルの上に目が止まる。そこにはお父さんの曲のスコアが置いてあった。

 

「これは……!」

 

『いいライブだった。父より』

 

 お父さんの走り書き……ちゃんと見に来てくれてたんだ……

 短い手紙を読んでいるとリサが顔を出してくる。

 

「友希那!何見てるの?」

「んん?これって……!」

「……ええ。お父さんから」

「よかったね、友希那。それにしても、お父さんも直接言いにくればいいのにね。友希那の素直じゃないとこはお父さん譲りなのかな」

「……リサ」

「あはは、ごめんごめん」

「今日は、ありがとう。ほんの少しかもしれないけど、以前より前を向いて歌を歌えていたように思う」

「えっ? 前から前を向いて歌っていましたよね……?」

「今のは比喩表現よ。気持ちが前を向けていた、ということでしょう」

「ええ。その通りよ。そして……私はこの先もっともっと前へ進んでいきたい。だから、この先も私についてきてほしい」

「もちろんですっ!」

「当然、そのつもりよ」

「……はい……!」

 

 みんなが返事をすると取りまとめる様にリサが声を出す。

 

「アタシも、もち友希那に着いてくよ~!それじゃ、パーッと打ち上げにでも行きますか!いつものファミレスだけど♪」

「……ありがとう。それじゃあ、早速移動するわよ」

「あ、友希那、ちょっと待ってよ~!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




友「新一、お父さんは?」
新「旦那様は仕事に向かわれました。またしばらく空けるそうです」
友「そう………」
新「お嬢様、本日のライブも素晴らしかったです」
友「そう………でも、まだよ。こんなところで満足してられないわ」
新「承知しております。ですが時にはその羽も休めなくてはなりません。というわけで次回からは幕間に入ります」
友「新一?」
新「堅苦しいことが続いたので皆ちょっとだけはしゃぐみたいですよ」

はい、というわけで第二章お疲れ様でした。
「青い薔薇、芽吹く」「memory of Louder」
と二章連続でシリアスでしたね。ですがたまには遊ばないと…というわけで幕間に入ります!そっちの方は軽い気持ちで読んでください!
それでは幕間で………

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