青薔薇の歌姫と白き聖騎士   作:OSTO文明

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連投やっちゃったZE☆


第6話 騎士たちの演奏会(仮)

 準備が整った僕たちがお嬢様達の方向を向くとそこにはさっきと違う景色が広がっていた。

 何故か人が増えている。面子を見てみるとPoppin‘party、Aftergrowが増えているのが分かった。人が増えたことに流石にみんな驚いている。

 

「ハハッ、坊ちゃん見てくださいよ。いつの間にか増えてますよ」

「どういうこと‥なんですか?」

「通りがかった時に皆さんが入ってくのが見えて、それでひまりがみんなで行ってみようって」

「あれっ、もしかしてダメだったパターンですか?」

 

 Aftergrowの子達は学校で時たま目にかけるがPoppin‘partyの人たちはライブの時に顔を合わせて少し喋ったくらいだ。なぜここにきているんだ?

 

「いや、そんな事はないよ。ただポピパの皆んなが意外だったんだけど…」

「実はポピパ内で名護先輩ってどの楽器やってんだろう、って話が出ててですね〜」

「それで運よく遭遇できたわけです(どやっ)」

「おたえ、ドヤるなよ…すみません名護先輩、迷惑だったらすぐ出ていくんで」

「そういうことでしたら大丈夫ですよ。皆さんいけますよね?」

「勿論」

「いけます」

「ギャラリー増えたおかげで盛り上がってきましたぜぇ!」

 

 大人三人に確認を取ると全員から承諾の声が聞こえてきたので深呼吸をして落ち着かせる。久しぶりのこの感覚。演奏を始める前の高揚感。どうにかなってしまいそうな程に体が熱くなってくる。客席の方を見るとお嬢様が僕の方に真剣な眼差しを向けている。

 『あなたの実力、見せてもらうわ』

 そう訴えかけてる様にも感じ取れた。ベースに手をかけて伊達さんに合図を送る。ドラムスティックの乾いた音が三回聴こえると同時に曲は始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 乾いた音が鳴り終わった瞬間、ギターとベースが鳴り響き新一の声が聞こえ始めた。

 

 

《The misfit goを聴きながら読むのをオススメします》

 

 

 新 「届きそうな世界へ

 

    I can sense the light clear

    when I'm in the Depth

    it change its from when I reach my hand out

    inside it, beside it…

 

   素通りな言葉にあざやかに裏切られた

   What's been up with you?

   眩しい程に遠ざかって

   振り返る景色に見とれたんだ

   Thanks for the lies you let me down

   ネガティブな交響

 

   戻れない儚い瞬間の中で

   見失ったんだろう

 

   悲しい嘘と嘲笑ってた僕は

   優しさを履き違えて

   風向きにも楯突いた日々は

   空の色忘れていた

 

 

 

 激しい音が止むと今度は軽快な音が聴こえてくる。それはまた普段彼が見せるイメージと違う音楽だった。

 

 

《ヒャダインのじょーじょーゆーじょーを聴きながら読むの絵をオススメします》

 

 

 全 「上々 友情!万事 まじ 快調!

    ななななななな

 

    はい 言っちゃいましょ!キミは Best Best Friend!

 

 新 「(Bright!)ちょっとふざけてみたら

    (Shine)もっとふざけ返してくる

 全 「Lan Lan Lan

 新 「居心地いいたらありゃしない

 

 一 「(Why)イヤなことあったって

    (Fine)そっこー忘れちゃうんだ

 全 「Lan Lan Lan

 一 「いつだってじゃんじゃんやりましょー!」 

 

 伊 「24時間一緒でも問題ない!

 橋 「まるで双子か親子かクローンさいぼー

 伊 「これじゃ恋愛する必要とかなくなくない?

 橋 「それとこれとは全く全く別問題!!

 

 新 「(Fight)喧嘩しちゃった時も

    (Down)かなり凹んだときも

    (Shock)ひとりでいたいよなときも

 全 「ふと気づけば近くにいるしなばもろともー

 

 新 「なんでだろ

 一 「そばにいたいんだ

 新 「キミと一緒なら

 一 「時計100倍速!

 新 「楽しいな

 一 「楽しすぎるんだ

 新 「さすが最強Friend!

 一 「Hey!

 

 全 「ななななななな

 

 新 「なんなのよ

 一 「やっばいシンクロ感!

 新 「いつも大騒ぎ

 一 「かなりご近所迷惑

 新 「今何時?

 一 「えっとねヨロレイヒー

 新 「わけわかんないない!!

 

 全 「ソーレードーシーラー

 

新・一「想像以上!なんていうか最高!

    あーだーこーだー言ってても友達

 全 「わっしょい!

新・一「上々 友情!万事 まじ 快調!

 全 「ちゃちゃら ちゃらちゃちゃーん

 

 

 

 曲が終わると新一は疲れを吐き出すようにふぅと息を吐き出す。ベースから手を離してマイクを掴んで話し始めた。

 

「ここまでご静聴して頂きありがとうございます。最初の曲は『The misfit go』、先程の曲は『ヒャダインのじょーじょーゆーじょー』です」

「いやぁ、坊ちゃんあの時より腕上がってるじゃないですか」

「驚きを隠せない」

「そんなことないです、皆さんがいたおかげですよ。

 ────ですがあと一曲、付き合ってくれますよね?」

 

 その言葉に対してバンドの人たちは自然と息が合うように返事をしていた。返事を聞いた新一は一度笑みを見せると深呼吸をしてすぐに真剣な表情になった。

 

「次が最後の曲です。最後までお付き合い願います………『カレンデュラ』」

 

 曲名を言い終えると各々が暗い雰囲気を作り出し、こちらの方まで侵食してくる。部屋は暗く無いのに彼らの空気がそう見せてくる。少しするとキーボードとギターの音が静かに聞こえてくる。静かな曲かと思った瞬間、曲調は変わり激しい音が響き渡る。

 

 

 

 新 「生まれて堕ちた 最初からそうみんなと違う

    出来損ない そんな言葉着飾って

    人生ほら頑張っても届きはしない

    それでもね願ってしまうんだ もう

 

    生きる気力もなくて

    誰か誰か 僕をほら欲しがって手をかけて

 

    カ レ ン デ ュ ラ

    のその言葉 首に巻きついて

    この左胸の痛み 消してよ

    僕を救うよって 息を止めるんだって

    一生で一回 いつか

 

    生まれ変わるの?

 

 

 

 新一の今にも消え去りそうな声と同時に音楽は鳴り止んでいく。演奏が終わると会釈してステージから降りていく。その姿を見てみんな拍手していた。それにしても不思議だ。彼は演奏している時、私たちに普段見せない様な顔つきになっていた。勿論、2番目の曲の時は楽しそうな顔をしていたけどそれ以外の時はいつも以上に真剣な顔をしていた。いつも見せる穏やかな表情とは違い意外性?といったものだろうか。曲が曲だったからかもしれないけど何か違った気がした。

 

「みなさんご静聴ありがとうございました。いかが…でしたか?」

「新一凄いよ!あんな風に弾けるなんて!」

「あこもすごいと思いました!なんかこう、力がドーンってしたみたいな!」

「歌も………凄かった………」

「まぁ、坊ちゃんなら当然だよな」

「主にかかればあれくらい────いやもっと上をいける」

「それは過信ですよ。それに本当に得意なのは…

「何か言いましたか?」

「いいえ、何も。それより他の皆はどうでしたか?」

「ポピパはみんなすごいって言ってます!」

「Aftergrowも同じです。それにしても名護先輩、歌上手すぎじゃないですか?どうやって歌ったらあんな風に……」

「そんなことないよ。僕なんかよりお嬢様の方が格段に上手いし、何よりレベルが違う。それに蘭ちゃんの方が僕より上だと思うよ」

「あ、ありがとうございます」

 

 さりげなく私のことを褒めている。だけど私は新一の意見を少しだけ否定したい。庇う訳じゃないけど、美竹さんより新一の方が上だと私は感じている。あの迫力と技術はギターヴォーカルの美竹さんを上回っている。彼はベースヴォーカルをしていたから美竹さんと条件は同じ、しかも本人はブランクがあると言っていた。なのに現役の美竹さんを上回る実力………いったい彼は何者なの?

 しばらくお喋りが続き、全員解散すると新一と二人になる。新一はさっきとは違い普段の穏やかな笑顔に戻っている。

 

「新一」

「はい、お嬢様」

「今日の演奏、凄かったわ」

「!光栄です、と言いたいのですが………」

「何かしら」

「拙いものを見せてしまって申し訳ありません」

「!?」

 

 彼は私の前に来て頭を下げる。演奏自体には何も問題はなかったと思うのだけど、何かあったのかしら。

 

「実は演奏中、運指に遅れが生じ、完璧なものに出来ませんでした。申し訳ございません」

「そんなこと、わからなかったわ」

「ですがこれは事実、申し訳ございませんでした」

「そう………あなたでもミスをするのね。なら改めて言わせて貰うわ、その部分を除いて今日の演奏は素晴らしかったわ。次はミスを失くしなさい」

「……!はい!」

 

 歩く私の後ろを彼は追いかけてくる。けどやっぱり、彼の実力はおそらくあんなものじゃない。

 私は今日、今までの中で初めて彼に興味を持った。

 彼の………本当の実力を知りたいと。




後日
「新一、今度ベース教えてよ」
「え、まぁ…いいけど………」
「だめ…かな?」
「ううん、そんなことないよ。ただ僕がリサに教えられることってあるのかなって」
「アタシより実力あるんだから自信持ってよ!それにアタシは早くみんなに追いつきたいし」
「分かった、今日の練習の休み時間でも大丈夫?」
「オッケー♩」

練習の休憩時時間にて
「じゃあ教えようと思うんだけど………なんでまりなさんいるんですか?」
「いやー、あの時の新一君の演奏に惹かれちゃって……聞けるなら聞きたいなーって」
「なるほど………って、リサ?なんか怖いよ?」
「えっ、アタシなんかしてた?」
「「なっ、なんでもないでーす………」」
「そ、それじゃあやろっか(何かあったのかな……)」
「あ、私仕事に戻らなきゃ〜(今のリサちゃんなんかわからないけど怖かったな〜)」

 その光景を見ていたRoseliaの皆さんもリサの突然の気配に驚きを隠せなかったという………。

壁の色を変えるとしたら?

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