青薔薇の歌姫と白き聖騎士   作:OSTO文明

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さてさて、今回から第三章『夏と合宿と奏でる音』編です!
え?もう夏はやっただろって?何言ってるんですか、夏はまだ始まってませんよ!
では、最新話どうぞ!


第三章 夏と合宿と奏でる音
第一夏 合宿に行こうよ!


「合宿に行こうよ!」

「急にどうしたのリサ姉?」

「いや、今夏じゃん?みんなこれから休みに入るし合宿してお互い高め合おう的な?」

 

 なるほど一理ある。少しでも同じ時間を過ごせば互いに親睦も深められるしそれが今後の活動に良い影響を与える可能性もある。ついでに言うと僕は合宿というものをしたことはなかったから好奇心がないと言えばウソになる。

 

「あこも賛成!」

「合宿ですか、悪くはないのかもしれませんね。お互いの課題点を指摘できるでしょうし、それで技術を高められるのなら尚更良しです。湊さんはどう思いますか?」

「そうね、それもいいかもしれないわね。それにそろそろ新曲も作らないといけないわ」

「新曲、作るんですか!?」

「ええ、いつまでもこのままじゃいられないわ。少しでもレベルを上げていかないと」

「白金さんはどうですか?」

「わ、私も……賛成です………」

「では決まりですね」

 

 僕の参加不参加は聞かれることなく話は進んでいく。まぁ、お嬢様が行くことになったら僕もついていくんだけどね、仕事上。

 

「では全員家族の方に予定を確認してそれから場所と日にちを決めましょう」

「よろしければ場所に関しては僕が調べておきましょうか?」

「お願いしてもよろしいでしょうか?」

「はい、かしこまりました。皆希望とかあったら随時教えてね」

 

 はーいと皆から返事が聞こえるとリサから海の近くという単語が聞こえたが紗夜さんに遊びじゃないと言われて苦笑いしている。時間も時間だったので片付けをしてcircleを後にした。

 お嬢様を家に送り届けてから今晩の買い物に出る。お嬢様には出された夏休みの宿題をやっておくように伝えると不機嫌そうな顔をされた。一応学生の本業は学業ですのでというと不服そうな顔をしながら自室に戻っていった。因みに僕はもう終わらせている。終業式に近づくにつれて自習の時間も増えていたのでその間に終わらせたのだ。普段の仕事のためにもね。

 さてさて、ここで困ったことが出てきた。それは場所の問題である。長年旅行の範囲が広かったのは当然だが旅行(仕事)だったのでどういう所が好まれるかはあまり把握していない。もし借りることになってもお金の問題はない。毎月の旦那様との契約と弦巻家との契約で毎月数百万は入ってきている。正直日用品や食費以外で使うところがないので余ってたりもしている。だから問題はないのだ。海の近くがいいとは言っていたけどどういうのがいいのだろうか?すぐ目の前が海なのか、それとも景色的に見えるところなのか。あまり気にしたことはなかったのでわからないな………。

 

「主、ここで何している?」

 

 お肉を持ちながら悩んでいると後ろから声をかけられる。振り返ってみると橋下さんだった。主と言っている時点で半分は分かっていたけど。

 

「橋下さん……買い物です。今晩のお夕飯はどうしようかと」

「そうか」

「橋下さんは何をしていたんですか?」

「見ての通り俺も買い物だ。ここはスーパーだからな」

 

 それもそうかと持ち上げられた腕を見てみると買い物かごがぶら下がっている。中身を見てみるとお刺身が入っていた。

 

「今日はお魚料理ですか?」

「ああ、これからカツオを取りに戻ろうとしていたところだ」

「この時期でカツオならたたきもいいですね」

「さすが主、わかっている。そういう主は肉料理か」

「実は悩んでいて………」

「そうか、相談なら乗るぞ。飯のこと以外も悩んでいただろう」

「おや、わかりました?」

「食事以外のことも悩んでいるのはわかった」

「アハハ………じゃあ、相談させてもらっていいですか?」

「構わない。だが主よ」

「わかっています。これから予告なしのタイムセールですね」

 

 僕たちがおそらく始まるであろう方向を向くと豆腐のコーナーでタイムセールが始まろうとしていた。邪魔にならないようにカゴを持ちながら走る準備をするとベルの音が聞こえてくる。その音が聞こえた瞬間、僕と橋本さんは多くの主婦のいる戦場へと走っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 無事戦争に勝ち買い物も終わらせて、静かに話し合える喫茶店へ向かう。因みにタイムセールのおかげで今日の晩御飯は豆腐ハンバーグに決まった。席を取り荷物を置いてお互いに腰を下ろす。注文はすでに済ませてあるのであとは待ちながら話すだけだ。

 

「それで主、悩んでいることは何何だ?」

「そのですね………」

 

 今までの経緯を話し、事を説明すると橋本さんは納得したように頷く。

 

「なるほどな。確かに主は外に出ても仕事が多かったからな。泊まったところも拠点というのが多かっただろう」

「っ………その通りですね」

「時に主よ、ひとつ疑問だ」

「なんです?」

「Roseliaといったか、その娘らの中に主の恋人はいないのか?」

 

 その言葉を聞いた瞬間、頭が真っ白になった。何故に恋人?というか今そこ気にするところなのかな?それともいたら何かまずいのかな。まあいないんだけど。

 

「いませんけど………何か問題でもあったんですか?」

「いや、いてもいなくても大して変わらない。というより主はそういった欲がないからな、聞いたのが間違いだ」

「え、ああ…はい………」

 

 なんだろう、よくわからないけど一瞬傷ついた様な感じがする。確かに恋人作ろうとか欲しいと感じた事はないけど、それとこれと何が関係しているのだろうか。

 

「忠告しておこう、夏になってハメを外した女は時に危険になる。(18禁的な意味で)襲われないようにするんだな」

 

 襲われる………!?え、夏になると女の人って襲ってくるの!?でも去年お嬢様は襲って来なかったし………もしかして合宿中に命を狙われる!?皆良い子なのに夏になるとそんな事が……世の男の人は夏は危機管理能力が高まっているんだなぁ。僕も気をつけないと。

 

「ご忠告ありがとうございます。この夏はより一層、自分の命も守れる様にします」

「そうだな、気をつけろ(主は自分の貞操も命と同じ様に感じているのか…)」

「それで時に橋下さん、どこかいい場所を知っていませんか?」

「合宿の話だな。それなら主が持っているではないか」

「何を言っているんですか?僕は家の類は持っていませんよ?」

「いや、持っているぞ。俺と一緒に行った任務の時に拠点とした場所が当時の主が気に入っていだろう?それを先代に報告したらその拠点を主専用としていた。結果的にあれ以来使っていないが」

 

 その話初めて聞いたんだけど。この人たちなに勝手に人の所有物増やしてんだろ。しかも規模が普通じゃないし。おまけに先代ってことはお祖父様でしょ?そんなことするとは思えないけどな………。

 

「先代は気遣いとかが不器用な人だったからな、無理もない」

「そうなんですか………。つまりそこなら他の人も気にいるだろうってことですね」

「その通りだ」

「なるほど、ありがとうございます。その場所の住所、後で送ってもらえますか?」

「承知」

 

 相談が終わるとちょうどよくコーヒーがやってきた。一息入れるためにそれを口に入れる。カップを置くと橋下さんが調子はどうだなどと聞いてくるのでそれから少しお話をしてから帰ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれから数日経って全員の予定が確認でき、合宿の予定日が設けられた。それまでに持ち物などを用意しておく。話し合いの時に場所が取れたことを伝えたときは色々疑われたがなんとか誤魔化すことができた。合宿予定日の数日前となった今、改めて荷物の確認をしていると橋本さんからメールが届く。内容は今から会えないかという物だった。今日の練習は午前で終わり、午後はずっと家にいたので余裕はあった。お嬢様に少し出かけることを伝えるとすぐに許可が降りたのでバイクを使って向かう。前回と同じ喫茶店で待ち合わせだったので道に迷うことはなかった。到着すると橋本さんが座ってアイスコーヒーを飲んでいた。

 

「すみませんお待たせしました」

「問題はない。それに急に呼び出したのはこちらだ、申し訳ない」

「いえいえ、それでご用件の方は?」

「主にこれを渡したくてな」

 

 そういって橋下さんは鞄を漁り出し、箱を取り出した。

 

「テッテレッテッテテーテテー♪指名手配犯判別眼鏡ー」

「………なんですか、それ。あとすごい…テンションが高い出し方ですね」

「渡す時はこれを言えと開発部に言われたんだ」

 

 な、なるほど。確かにあの人たちならここまでやりかねない。しかして指名手配犯判別眼鏡?なるものを取り出してきたんだ?

 

「これはその名の通り日常生活に潜り込んでいる指名手配犯を探し出すことができる。本人の外的特徴…主に顔などだな。それに照合されるデータを出して千%合致すれば教えてくれる」

「便利ですね。しかしなぜこれを僕に?」

「なんとなくだ。主には今守らねばならない人がいる。合宿だからと気を抜いてはどうなるかは分からないからな」

「護身用……みたいな物ですか。ではありがたく頂戴させていただきますね」

「ああ、使うことがないとは思うんだけどな」

「そうですね。これだけですか?」

「ああ、あとは主に任せる」

 

 ならばせっかくだからお茶して行こうとその場に留まった。合宿はいつだとか色々と聞かれた。今の生活なんかも聞かれた。久しぶりに橋下さんと過ごした時間は楽しめる物だった。だが、近くに金色の寿司屋さんが来た瞬間、橋下さんは用事ができたと会計を先に済ませて出て行ってしまった。何故出て行ったかは予想は出来るがあえて黙っておこう。

 

 そして数日後、いよいよ待ちに待った合宿が始まった。

 




橋本さんに渡された眼鏡
合宿場へと行く為に乗った電車
その中でみんなが期待するようなイベントはあるのか?
新一曰く、
「電車のイベントってなに?」
とのこと。
おい大丈夫か!?それでも男かお前!

次回『旅の列車にはご注意を』

お楽しみに




































次回予告っていつぶりだっけ

壁の色を変えるとしたら?

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