はい、皆さんあと一時間で年が明けますね。では最新話どうぞ!←え、明ける下りは…?
合宿最終日の朝が明けた。今日の予定はお昼の十二時まで練習、それから一時間で昼食と片付けを行い十三時に撤退する。それから電車とバスで四時間で自分たちの最寄り駅まで移動し、解散する。などという予定を確認しながら現在朝食を作っている。尚、昨日に引き続きリサが隣で手伝いをしてくれている。体調を確認すると良好とのことなので安心する。ほぼ一日中練習しているのにこんな朝早くに起きたら体調を崩すのではないかと心配したがそれも無用だったみたいだ。
都合のいいタイミングを見て洗濯物を回しに行く。昨日は洗濯物の件でいろいろ言われてしまったのは今日は用法を変える。そう、昨日言われてしまった下着だけは僕ではなくリサに任せることにしたのだ。あれからよく考えてみてわかった。彼女らは今思春期の真っ只中だ。その状態で異性に下着を触られるのが嫌だったのだろう。そこまで配慮出来ていなかった自分が情けない。……あれ、でもお嬢様のやつは普段やってるぞ…?まぁ、そこは気にしないでおこう。
とにかく、他の人のものを洗濯するときは本人にきちんと確認しておくべきだと言うことを学んだ。特に思春期の女子には要注意と。(❇︎この人も思春期の男の子です)
洗濯機にモノを詰め込み、洗濯を始める。もちろん今日は外に干してる時間などないので終わり次第乾燥モードを使う。洗面所から台所に戻るともう調理のほとんどが終わっており、あとは皿に盛るだけだった。流石はリサだ。派手な見た目とは大きく違い生活する力が大きく備わっている。正直言って感心しかない。
「新一おかえり〜」
「うん、ありがとうリサ。後で洗濯の方お願いできる?皆の下着なんだけど」
「OK♪しかし、紗夜もそこまで気にしなくていいのにね〜」
「仕方ないよ、お年頃なんだから」
「それもそうだね。朝ごはんどうする?もう少し増やす?」
「いや、これくらいでいいと思う。後のことは僕がやっておくからさっき言ったことお願い」
「りょーかい!じゃあそっちよろしく〜」
リサが洗面所に向かっていく姿を見て僕は盛り付けの作業に入る。サラダに目玉焼き、そしてフィッシュソーセージとミニトマトをきれいに乗せていくと視線を感じる。出入り口の方を見てみるとそこにはりんりんの姿があった。
「おはようりんりん」
「おは……よう……」
「もう少しで出来るから待っててね」
「…私も………手伝う………」
「いやいや、ゆっくりしてて。今日も午前中だけだけど練習があるんだから」
「ううん………やってもらってばっかりだから……少しは………手伝い…たい………」
こういう時に押し返しちゃうと駄目なんだっけ。確か前回似た様なことをやってリサに膨れた顔をされた気がする。となると……。
「じゃあ……手伝ってもらっても良い………?」
「…!うん………!」
パタパタとこちらにやってくるりんりん。盛り付けの指示を出してお願いする。時間を見ると皆がそろそろ起きなければならない時間だった。既に二人は起きているが他の三人が降りてこないので起こしに行くことにする。階段の方に向かうと紗夜さんと鉢合わせになる。少し前に起きていたが少しだけ自習練習していたらしい。紗夜さんらしいといえば紗夜さんらしい。他の人を起こしに行こうとする旨を伝えると一緒に行くことになる。
最初の部屋はあこちゃんの部屋だ。紗夜さんがノックをすると眠そうな声で返事が聞こえてドアが開かれる。どうやら今起きたみたいだ。髪がいつもみたいにくるくるしていない。そして何より目が半分しか開いていない事が現状を物語っている。早く支度を済ませるようにと紗夜さんが言うと返事をすると同時にドアは閉められた。
「……どうかしましたか?」
「いえ、きちんとしていらっしゃるのだなと」
「当然のことです」
寝起きの人にも厳しくするのだな、なんて言ったら怒られるだろうか。流石に朝からストレスの溜まる様なことはしたくない。それに紗夜さんなりに気を遣ってる(?)のだろうな………。と思っているとお嬢様の部屋の前に着く。そして今、思い出した。お嬢様は部屋までお越しに行った時、二分の一の確率で人には見せられない状況になっている。すくなくとも今のイメージを崩させるわけにはいかない。ドアをノックしようとする紗夜さんを止めに入る。
「ちょっと待ってください」
「どうかしたんですか?」
「あの、ちょっとりんりんの方見てきてもらえますか?」
「どうしてですか?先ほど起きて朝食を盛り付けていると言っていたではないですか」
「いえその、紗夜さんに見てきてもらいたいなと」
「言ってることの意味がわかりません」
ドアの方に向き直して紗夜さんはノックをする。こうなればもう祈るしかない。ドアの向こうからは返事が来ない。もう一度ノックしても返事は返ってこない。寝ているのではないかと紗夜さんはドアノブに手をかけて入ろうとする。鍵は掛け忘れていたのかすんなりと部屋に入る事ができた。そしたら案の定だった。普段クールに見せているお嬢様がそのクールさのかけらもないような形で寝ている。寝巻きは少し乱れ、布団はベットから半分落ち、枕を抱くように寝ている。あろう事かお腹が少しばかり見えている。普段は自分で起きてくるからいいもののたまに起きてこない時がある。そうなった時二分の一の確率でこうなっているのだ。通常ならばすぐに布団だけでも直して何事もなかったかの様に起こすのだが今回は違う。完全な目撃者がいる。もう既に手遅れだろう。その姿を見た紗夜さんは震えている。無理もない、想像もしていなかっただろうな…。さて、何が起きるかわからないからりんりんのところに行って状況確認してこよう。
「湊さん、どういう格好で寝ているんですか!?」
「ん………紗夜、朝からどうしたの」
「どうしたのじゃありません、もう少し気をつけてください!」
「気をつけるって、何を?」
「服が乱れてます!人に見せられるものじゃないでしょう!?」
「別に問題ないわ、今は紗夜しかいないもの」
「何言ってるんですか、名護さんがいるじゃないですか!」
「いないわよ?」
「え?」
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全員が集まって朝食を食べ、午前の練習が始まった。朝食の最中、紗夜さんにずっと睨まれていたが気にしないことにした。因みに朝食は美味しかった。味はもちろんのこと、今日の盛り付けはりんりんが担当したので普段よりも綺麗に盛られており、より美味しく感じた。皆が練習しているこの時間、僕は昼食の準備をする。すぐに片付けに取り掛かるためにも軽めのものがいいだろうということでおにぎりを作っている。だが握っている最中電話が入る。コール元を確認してみると橋本さんだった。
『もしもし』
「もしもし、名護です」
『橋本だ。主よ、迎えは何時に行けばいい』
「こちらのことはお気になさらないで下さい。それにお仕事の方があるのではないですか?」
『仕事なら先ほど終わらせてきた』
「お疲れでしょう」
『諜報任務だ、大したことはない』
「…報告の方が『既に終わらせてある』………」
『何時に向かえばいい』
正直にいうと本当に休んで貰いたい。嫌いだからとかではなくシンプルに疲れているはずだからだだけどこの人は本当にお節介が好きらしい。全力で断る時は確かこうするんだっけ。
『主?』
「現在、この電話は使われておりません」
『!?!?!?』
「速やかにお切りになるかゆっくり休んでください」
『流石に驚いたぞ主よ』
「駄目ですか………本当に体力とか大丈夫なんですか?」
『わかっていると思うがこの仕事では体力は基本。何より『名護』の人間を甘く見ない方がいい』
「そうですね………ではお願いしてもいいですか?」
『了解した。時間指定は』
「十三時で駅までお願いします」
『了解。では時間通りに』
「はい、失礼します」
やはりあの人はお節介が好きなようだ。今回はお言葉に甘えさせてもらおう。となると橋本さんの分のおにぎりも握っておこう。
そして時間は経ち、お昼時になった。Roseliaがリビングに集まり、昼食を取る。流石におにぎりだけでは足りないだろうと沢庵なども用意していたがあっという間になくなる。皆昼食を食べ終わると各自部屋に戻って片付けを始める。部屋に戻るついでに各々の洗濯物も回収していってもらう。その際にも紗夜さんにジト目で見られたがすぐにリサがすぐに弁護してくれた。おかげでまた何か言われることはないようだ。皆が部屋に戻り、僕は最後に軽く掃除をしておく。冷蔵庫に入っていたものはこの期間に消費し切る事ができた。むしろそう出来る様に入れられている様な感覚もあったが気にしないでおこう。
時間が経つにつれて皆集まってくる。全員が集まってきたところで外に出ると初日に見た車が目の前に見えた。勿論、橋本さんも立っている(変装した状態で)。
「皆さんお久しぶりで〜す!旅は楽しかったですか〜?」
「楽しかった〜!」
「宇田川さん!」
「いえいえ、それなら良かったです〜!では、駅までお送りするので皆さんぜひお車に!」
「またクーラー付きの車に乗れるの?やったね」
「ちょっと、今井さんまで」
「どうぞどうぞ〜」
用意された車に乗っていく。来る時同様僕は運転席に一番近い席に来るように指示された。全員が乗り込むと車は発進した。しばらくしたところで橋本さんに声をかけられる。
「三日ぶりだな、主よ」
「そうですね。あ、これ、ほんの僅かですが」
「これは…!主が作ったのか?」
「ええ、これくらいしか用意できず申し訳ありません」
「いや、寧ろありがたいぐらいだ。……持ち帰って皆に自慢していいか?」
「え、構いませんが………」
「そうさせてもらう」
許可を出した瞬間橋本さんが嬉しそうにする。あまりそう言った表情を出さない人なのでなかなか見る事ができない表情を見れてこちらも嬉しくなってくる。それからは軽く雑談をしているうちに駅に着いた。全員で橋本さんにお礼を言って駅の中に入っていく。ホームに入り、電車に乗って最初の集合場所にした駅に帰って行く。何時間かの電車移動を経て最寄駅まで到着し、各自その場で解散になった。
この夏は忘れられないものになると思う。初めて皆で遠くまで行き、初めて海で遊んだ。そしてこれからも新しいものを得られるのかもしれない。この楽しみはまだ終わらない。
後日
「お、はしもっちゃん聞いたぜ。坊ちゃんのところ行ったんだろ?」
「ああ伊達と一条か」
「どうだったよ」
「御壮健であられた」
「本当ですか。何よりです」
「それに俺は主からおにぎりを貰った」
「本当ですか!?」
「ああ、しかも手作りだ」
「は!?羨ましすぎるだろそれ!」
その話は数時間も経たずに名護家敷地内に知れ渡ったという。その報告を受けた新一は電話越しに苦笑いしていた。
今年もご愛読くださりありがとうございました。次回からは章は変わりませんが新しく話が出ます。来年は順調に進めばNeo-Aspect前行けると思います。それまでに色々と関係が進んだり過去編になったりすると思うのでどうか楽しみにしていてください!
それでは残りの時間も少ないですが、良いお年を!
壁の色を変えるとしたら?
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色分け
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上塗り