「どうしたのよ」
なんで今年は文化祭に参加したんですか?
「気まぐれって言ったでしょ」
本当のところは?
「新一のあんな顔見たらこっちだって少しは考えるわよ………」
といいうわけです皆さん。これで気になってた方も夜もぐっすり寝れますね。というわけで最新話どうぞ!
「あなた寝かせたいのか読ませたいのかどっちよ」
後夜祭が始まる数十分前、リサに一緒に行かないかと誘いのメールが来たが適当な嘘をついて断ることに成功した。そもそも一緒にいたらステージの裏側に行くことが出来なくなっちゃうしね。携帯を覗き込んでいた京君は舌打ちをしてくる。何故に舌打ち?と聞くと理由は教えてくれなかった。僕たちが講堂の裏側に着くと既にたくさんの人達がそこにいた。勿論After growの皆もいた。しかし呼び出した張本人がいないなと思うと後ろから引っ張られる。振り向いてみると生徒会長がいた。別の場所に案内されて進んでいくと二階にたどり着く。他の人たちには僕達のことは内緒らしく出番までここで待機していて欲しいとのことだった。やがて後夜祭は始まり、ステージ発表が始まった。ダンスをするグループやバンドをするグループなど多種多様な出し物があった。
「この数、やっぱ全校生徒がいるのかな?」
「まぁ後夜祭だしな」
「文化祭といえば後夜祭が本番と考える人もいますからね」
「そういや生徒会長さんよ」
「はい?」
「俺達の評判ってどうなってんだ?やけに特別扱いされるっつーかよ」
それに関しては僕も気になっていた。嫌なわけではないが申し訳ない気持ちになるのでやめて欲しいというところではあった。皆も先輩の顔を見ると少し考えている様子を見せてくる。上手く言葉がまとまったのか頷いてこちらに向き直す。
「名護さんは『優しさの化身』と言われ、鳴海さんは『ワイルドな高校生探偵』という感じで人気みたいですよ」
「なんだそりゃ」
「化身って……」
さして優しくした覚えはないんだよなと思いつつステージの方を見るとAfter growの発表が始まっていた。曲は『Hey-day狂騒曲』から始まるらしい。羽を伸ばしつつ見ていると次は僕達が呼ばれるから準備をして欲しいと生徒会長に言われる。僕達はさっき来た道を戻るように歩いていく。その最中も曲は続きちょうど舞台袖に着く頃に全ての演奏が終わった。ドラムなどの片付けをしている中僕達は最後の確認を始める。
「最終確認だ、新一はこっちのパート。俺はこっちで間違いないな?」
「うん、問題ないよ」
「やる曲は────の三曲」
「うん、大丈夫。あとは気合だね」
「すみませんお二方」
「どうした?」
「入りの確認と渡したいものが」
紙を渡され曲の入るタイミングと照明のつくタイミングを確認する。どちらも問題ないことを確認すると今度はマイクを渡される。しかし渡したいといっていた分普通のマイクではなかった。上は何の変哲のないマイクなのに持ち手の部分から自分の足元にかけて何故か一振りの刃になっている。世の中こんなマイクもあるんだなと感心していると横から違うだろとツッコミを入れられる。
「なんだこのマイク」
「もしパフォーマンスをするなら是非お使いください」
「刀○乱舞じゃねぇんだよ」
「それは舞台劇でしょう?」
「じゃあ同じ会社系列でシンフォギアか?確かに不死鳥のフランメで使ってたけどなぁ…」
「シンフォギアの方は隠さないんだ………」
ま、渡されたもんは仕方ねぇかと京君は
「そんじゃあ始ようぜ。いや、ここはこう言おうか。
────さぁ、始めようぜ。俺達の
「うん────ショータイムだ!」
〈ここからは『アンチクロックワイズ』を聴きながら読むことをお勧めします〉
僕は左手をグーにして突き合わせた。そして僕達は夜道のように暗い中を歩いていく。ステージにはバミリが貼ってあったのでそれを確認して位置につく。曲の前奏が始まると同時に照明は点きはじめ、前奏が一番盛り上がった瞬間に照明は急激に明るさが上がり。その瞬間客席から歓声が上がり始めた。
────────────
新一はどこに行ったのか疑問にしたままアタシは講堂に来た。友希那は新一に言われたから来たらしいけどなんで同じ理由じゃないんだろ。後から来るとは言われたけどやっぱりおかしいと思う。探しに行こうかと思った瞬間講堂全体が暗くなる。時計のような音が聞こえ始め、鳴り終わると同時にピアノの連弾が始まると同時にステージに明かりが点いた。そこには何故か新一と京が剣の様な物を持って立っていた。
京 「絵空事なら色を切らした
声を聞こうと両耳を塞いでいる」
新 「叫び散らした警鐘と誰かが濁したコード
我欲を喰らったココロで調べが歪んでいく」
二人「あの空は遠く 色付いている」
新 「見間違うことのない 茜色
逆さまの秒針と愛憎で全てが叶う気がした」
京 「まるで隠そうとするように欠け落ちる未来と歯車」
新 「ココロを手繰り合う前にゼンマイが錆び付いてしまうよ」
京 「巻き戻せる術もなくボクら 行き場ないまま見上げる」
新 「澄んだ機械仕掛けの空」
曲が終わると同時に照明は一度暗くなり、すぐに元の明るさに戻った。その瞬間拍手が鳴り始める。それを見た京はマイクに声を通し始める。
「お前らー!文化祭は楽しかったかー?」
「ワァァァァァァ!!!」
待って、なんで二人がステージに立ってるの!?アタシは理解できず友希那に聞いてみるが分からないと言われる。そんなアタシ達をおいていくように二人は司会を続けてく。
「良かったです。では改めまして、2-Aの名護新一です」
「同じく2-A、鳴海京だ。なんか特別ゲスト扱いされたがそんなの知らねぇ。お前ら、もっと上げてくぞ!」
「それでは聞いて下さい、『多重露光』」
《ここからは『多重露光』を聴きながら読むのをおすすめします》
またステージが暗くなるとすぐに眩しいくらいの光になる。軽快な音楽が鳴り始めたステージを見るとあろうことか新一達は持っているマイクを上手く使いながら楽しそうに踊るよう剣を振っていた。そして時々その剣たちは交わりながら歌い始めた。
京 「もし壁が見えたら それは運命の幕だ
痛くもない筈さ ぶつかれば倒せる」
新 「自由に見えてた 憧れの英雄は
ただ必死で世界を 守ろうとしていた」
京 「簡単に手を 繋げるような」
新 「時代じゃないと分かってるけど」
二人「この世界やり直すなら
過去と未来は多重露光
知恵と勇気が重なっていく」
京 「仮面の中の瞳は」
新 「一度限りの人生の」
二人「外側を見ていた」
曲が終わると二人は息を切らしてる様子を見せずに楽しそうに会話している。どう見ても激しい剣舞をしていたのにどうして二人は……もしかして仮面ライダーだからとか言わないよね!?
「いやぁ楽しかったな!」
「こういうのは初めてやったけどテンションが上がるね。皆さんどうですかー?」
周りから歓声が聞こえる。確かに見てて楽しかった。でもよくあんな器用に出来たなって思う。
「じゃあ、次が最後の曲になるな」
「皆さん、燃え上がる準備はできてますか?今から見せる炎は消えることのない不死鳥」
「さあいくぞ、『不死鳥のフランメ』」
《ここからは『不死鳥のフランメ』を聴きながら読むのをおすすめします》
新 「Huu cold moon blue shine」
京 「マサニ今宵 イマ世界ハ
一ツニナル 届キタマエ叶エタマエ」
二人「さあ 始まろう
3、2、1 Ready go Fly!!」
京 「果てなき」
新 「強い」
二人「この想いは」
京 「譲れない」
新 「強い」
二人「この想いは」
京 「誰にも」
新 「負けない」
二人「不死なるメロディー」
京 「この手から零れ去った
イノチ…紡いだコ・ド・ウ!」
新 「欠けたムーンライトその光は
残した者にナニヲ問ウ?」
京 「哀しみを束ねて 剣に」
新 「刃に ジャスティスの名の下」
京 「二度と消える事ない」
新 「魂の種火を」
二人「灯せ Ignition」
京 「燃えなさい」
新 「人に」
二人「
京 「飛びなさい」
新 「過去を」
二人「引きちぎって」
京 「行きなさい」
新 「アツく」
二人「羽撃き合い」
新 「響き伝う」
京 「奏で伝う」
二人「絆ッ!」
京 「そう」
新 「涙」
二人「握りしめて」
京 「背負った」
新 「全部」
京 「握りしめて」
二人「いま不死なる夢を羽根に
願う明日を共に飛ばないか?
歌えPhoenix song 」
舞台が赤く染まると一気に暗転し、元に戻ると二人の姿は消えていた。本当に最後の曲だったんだなと感じるとさっきまでの熱がまだ残っているのを感じる。でもやっぱり新一の歌は凄かった。京の歌声も凄かったけどアタシの耳には新一の歌声がまだ響いている。歌ってる時に見せる普段は見えない表情。どうしてもそれが気になって仕方なかった。一度深呼吸をしようとするとアンコールの手合いが始まった。いくらなんでもそこまでサービスはしないだろうと思いつつも期待しながら手を叩いていると二人は出てきた。
────────────────────────
歌い終えた僕達は袖に戻ってくるとやっとの思いで一息つく。
「いやー楽しかったな!」
「中々ない経験だからね。全校生徒の前で歌うなんて」
「選曲も間違えてはなかったしな」
「さて、大人しく戻ろうか」
階段を降りて待機場所に戻ろうとすると合いの手が始まった。どうするべきかと京君と顏を見合わせるとどうやら考えていることは同じようだ。左手を肩に乗せ、親指を後ろに向けながらフッと笑ってくる。僕は頷いて来た道を引き返し、ステージの上へと戻っていった。ここからは完全なアドリブだ。やるであろう曲は話し合いに出てきた曲だがなんだろうかと思った瞬間、京君がマイクに声を通す。今度のマイクは剣を取り外してある普通のマイクだ。
「アンコールありがとう。さて、こっからは俺達でもわからない『謎』展開だ。新一──『切り札』はあるよな?」
「!…いいけど、音響さんにはちゃんと言ってあるの?」
「あらかじめこういう事態も予測はしていたからな。それにお前なら土壇場でもいけるだろ?」
「全く、困った探偵さんだね。けどやってみせるよ」
「じゃあ始めようぜ。俺達の最後のステージを!」
「うん、それじゃあ聞いてください。『astral ability』」
僕達は配置について姿勢を整えると音楽が流れ始める。しかし本当に予備を伝えてあるとは、流石は名探偵といったところかな?
《ここからは『astral ability』を聴きながら読むのをおすすめします》
二人「秘密 秘めたるこのability
コントロールさせて 未知なる世界へ
さぁ明日を信じて」
京 「特殊だけどspecialじゃない
気付けば手にしていた能力」
新 「普通に見えてnormalじゃない
それがそうreality」
京 「同じ時瞬間を」
新 「共に過ごし」
京 「共有してゆけたなら」
新 「少しずつでも」
京 「きっとそこで生まれる」
新 「絆がある」
二人「潜入してまでも 通したいもの
どんな危険待ち受けてでも」
京 「譲れない」
新 「確かな」
二人「ものがある
誰かのこと護るだけじゃなく」
京 「しっかりと」
新 「自分も」
二人「守らなきゃ 秘密 秘めたるこのability」
京 「意味がある」
新 「意味を」
京 「それを」
新 「それを」
二人「証明して見せる」
歌い終わると講堂中を埋め尽くす歓声で盛り上がる。本当にありがとうございましたとだけ言い残してステージを去るとそれまでの疲れを思い出したのか少しだけ体感を崩しそうになる。けどこの文化祭はいい思い出になった。今までにない思い出。本当に、お嬢様には感謝しないといけないなと思いつつ後の後夜祭を見ながら休むことにした。
さてさて、次回の『歌騎士(仮)』は?
☆デート編開幕☆
の一本です。お楽しみに!
略称の名前はまだ仮なので募集します。TwitterのDMとか感想で待ってますので気軽にどうぞ。便宣上呼びやすくしたいので。
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壁の色を変えるとしたら?
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