金色のガッシュベル!!シン   作:レベルス

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人物紹介にも書きましたがpixivにも掲載させていただいているシリーズです

敵以外のオリキャラもたくさん出します。では本編スタートです


序章
LEVEL0 あれから5年 人間界の今


=人間界== 日本

 

 

1000年に1度の次期魔王を決める戦いが終わってからはや5年。東京都・モチノキ町の夜道を白のワイシャツにグレーのスラックスを身にまとった青年が歩いていた

 

青年の名前は高嶺 清麿(たかみね きよまろ)。現魔王、ガッシュ・ベルの魔本の持ち主であり、共学となった神楽坂女学院改め神楽坂高校に進学後、国立東映大学(モデルは東京大学)に進学した秀才である。

 

ガッシュは自分に悩み心を閉ざしていた時に出会った無二の戦友にして、そんな自分に道を示してくれた恩人だった。彼に動かされてたくさんの仲間に出会い、

「優しい王様」を目指して戦い続けた一年半の日々を思い出す。

 

今夜は居酒屋で中学のクラスメイトとの同級会があるので、待ち合わせ場所である居酒屋に向かっていたのだった。

 

居酒屋ののれんをくぐると、中学時代の友人達がすでに集合していた。

 

野球一筋の熱血投手山中 浩、ツチノコを追い求める元不良のガキ大将金山 剛、清麿の復活をずっと信じてくれた水野 鈴芽、UFOなど未確認生物についての雑誌編集者になった岩島 守。そして専門学校に進んだ中村 マリコ。成人になって初めての再会だった

 

「高嶺君、こっちこっち!」

 

「よぉー、主役の登場だぜ!」

 

「悪い、悪い。研究論文の提出に手間取っちまってな」

 

仲間たちに招かれ、刺身に串焼きなどの料理が並ぶ。

 

『乾杯』

 

予約したカクテルやビールを掲げ宴会が賑やかに始まった。6人なのであっという間に酒の肴が食い尽くされた。

 

思い出話や近況報告に花が咲く。

 

「高嶺、恐竜の化石を見つけたそうじゃねえか。あれの秘密はわかったのか?」

 

「プラキオザウルスの化石説が有効なんだけど、詳しいことがわかんねえんだ」

 

「僕もUFOの進路を編集部で研究してるんだけどね、最近大きな動きがアメリカであるらしいんだ!」

 

「おおー、すげえなあ!」

 

「山中君も独立リーグいけたなんてスゴイわよ!」

 

「プロのドラフトにかからなかったのは残念だけど、高嶺が魔球のトレーニングに付き合ってくれたおかげだぜ!」

 

「トライアウトで行けたのは俺もすごいと思うよ。水野は絵本作家、金山は非行少年更生団体の理事か…」

 

 

「うん。みんな買ってね♫」

 

鈴芽はちゃっかり自作絵本の宣伝をして笑いを取る。

 

「それはそうと…」

 

和やかな雰囲気が一変して金山、岩下、山中が清麿を凝視する。異常なまでのプレッシャーが彼に迫った。

 

「なんだよ…?」

 

 

『ぬぁんで高嶺(君)が恵ちゃんと付き合ってんだああ!!??』

 

(やっぱり来たか…)

 

「俺たち全国男子憧れの美女ナンバーワンだぞお!」

 

「うらやましすぎるじゃないかああ!?」

 

「 賄賂ワイロいくら渡したんだよおお!?」

 

「毎晩あんなことやこんなことを…。許せねぇ!!」

 

「ちょっとあんた達、最後のセリフは時間帯を考えて言いなさいよ!!」

 

 

3人は静止する中村をよそに泣きながら胸ぐらをビュンビュン掴んだ。清麿と恵は、ガッシュ達が魔界に帰った後、清麿が高校一年生の秋に告白し、交際を開始。

世間を賑わせるほどだったが事実として公表し、逆に祝福ムード一色に変化させたのである。

 

「やめろって…たまたまだよ!?」

 

「そうよ。高嶺君みたいに馬鹿正直な人が賄賂なんて卑怯なことできる訳ないわ!!」

 

 

(鈴芽ちゃん、それフォローになってないわよ…)

 

会場がよくも悪くも騒然とする中…

 

「うぉっほん」

 

とひときわ大きな咳払いが聞こえた。白髪混じりで眼鏡をかけ、落ち着き払った顔立ちをして立っている男性の正体は彼らの担任であった中田 秀寿教諭である。今は教頭に昇進していた。

 

「君たち、気持ちはわかるがいったん落ち着きたまえ。高嶺がえらいことになってるぞ?」

 

『中田先生!?』

 

「ははは、今は‘’教頭‘’だよ。みんな変わりない様子で何よりだ!」

 

全員がもみくちゃにされて目を回す清麿から離れて席に戻る。中田はしみじみ語り出した。

 

「高嶺がほんのわずかな期間ではあるが、学校へ通えなかった時期があったことは君たちみんな知っているだろう?

水野以外の我々は高嶺の気持ちに気づこうとすらしてやれんかった…」

 

しばしの沈黙が流れる。仰向けの清麿をよそに鈴芽以外が清麿に対して手を差し伸べるどころか、心ない感情を抱いて避けたり、見て見ぬ振りをした罪悪感にうつむいていた。

 

「今はそれが原因で心を病み、残念ながら命を絶ってしまう者も多い。しかし、高嶺はそんな中でも自分なりにしっかり現実と向き合い、学校へ戻ってから陰日向なく努力を重ね、復学前と比べ物にならんくらい明るくなった。

そして今も君たちの中心であり続けている。高嶺の変化に君たちが動かされたように、大海さんも1人の人間として高嶺に惹かれ、愛するようになった。そう私は思うのだ」

 

(先生?)

 

「芸能人が長い間週刊誌に追われながら同業者、一般人問わず愛を育んだ事例は数多い。アイドルだって人間だ。人を好きになる権利がある。幸せなことではないか?

ファンとしては残念に思う気持ちもわかる。しかし君たちが高嶺を案ずるなら、何も言わずに祝福して、心ないことを書く週刊誌やSNSのバカな連中を黙らせてやりたまえ。それが真の友達ではないかね?」

 

清麿以外の面々は数年ぶりの恩師による‘’授業‘’に聞き入って滝のような涙を流していた。

 

「さて高嶺、君の沢山の発見や研究の数々を楽しく見させてもらっているよ。この若さで博士号取得なんて、なかなかできるもんじゃない。

その情熱と無限大の愛で大海さんを幸せにしてくれたまえ。私から君に出す‘’宿題‘’だ。やってくれるかね!?」

 

「はい、もちろんです!」

 

「うん、よろしい。私の固い話はここまでにしてみんなで楽しい時間を過ごしてくれたまえよ!」

 

中田は笑いながら去っていった。6人は整列して深々と頭を下げ、彼の後ろ姿を見送るのだった。

 

『先生、ありがとうございました!』

 

中田を見送った直後、岩島を筆頭に全員が謝罪した。

 

「すまなかったね、高嶺君。」

 

「確かに羨ましいけど、先生が言うようにまず‘’おめでとう‘’からだったよなぁ…。」

 

「畜生、俺も高嶺とガッシュって小僧のおかげで足を洗えたってのに…。自分のいやしさが情けねえぜ…!!」

 

「いいよ、そんなこと。全然大丈夫だからさ。嫌だったらこうやってつるんだりしないぜ?」

 

笑顔の清麿を見て5人は安心した。和やかな雰囲気が戻る。

 

 

「式にはお前、俺たちも呼べよ!?ツチノコグッズおくるからよ!」

 

「あぁ、もちろん!」

 

「よーし、高嶺の大偉業を祝ってもう一杯やろう!」

 

『おー!』

 

山中の号令で盛り上がりは最高潮になった。

 

居酒屋から商店街についた中田は、居酒屋で買ったお惣菜の入ったビニール袋を手に感慨深げに家路を急いだ。

 

(うん、彼らはやっぱり素直で心の綺麗な教え子達だ!彼らに出逢えて教師冥利につきる)

 

「愛する我がワイフよ、今日は教え子達の飛躍を祝って小エビの唐揚げにトンカツだ!」

 

 

==埼玉県==

 

 

埼玉県で1、2を争うイベント会場・さいたまスーパーアリーナ。メインアリーナとコミニュティアリーナの2つがあり、連日連夜さまざまなイベントが行われている。

 

メインアリーナでは、きらびやかな衣装を身にまとったアイドル・大海 恵(おおうみ めぐみ)のライブが行われていた。ティオの魔本の持ち主であり、ガッシュ達と共に幾多の戦いを切り抜けた戦友。そして今は清麿の最愛の恋人でもある。

ヒット曲やポップスのカバーを披露し、天女のような歌声とキレのあるパフォーマンスで観客を魅了している。

 

アンコールも終わり、恵とバックバンドのメンバーは大きな拍手に包まれた。

 

「みんな今日はありがとう、きっとまた戻ってくるね!」

 

「メグ、お疲れサマ〜!!」

 

「恵ちゃん、ありがとう!」

 

「メグミン、またね〜!!

 

「彼氏さんと仲良くね!!」

 

たくさんの歓声に送られ、舞台袖に下がった。

 

舞台裏ではスタッフが労いの言葉をかけてくれた。しかし、外へ出た時、魔界に帰ったティオが迎えてくれるような気がしてならなかった。

 

(この道も一緒に帰ったな…)

 

他愛もない話や、ガッシュ達と遊んだ内容、人間界で学んだことなどを楽しそうに話したり、収録現場での出来事を自分のことのように聞くティオの姿を、いないとわかっていても、つい思い出してしまう。

恵にとってティオは本当の妹のような存在だった。

 

そんな時には大抵、みんなに心配をかけまいと気丈に振る舞うのだか、清麿には大抵見透かされてしまい、本音が出ることが多かった。泣きたい時に泣ける。話したい時に本音を打ち明けられる人がいる。このありがたみを改めて痛感していた。

 

裏方のスタッフ・ディレクター達と一緒に会場の後始末を終えて、都内にある自宅へ戻った。二階建てのログハウスで、手すり付きの階段もある。

携帯のカレンダーを見てスケジュールをチェック、次の仕事の打ち合わせとライブの改善点をメモしていた。

 

(お友達と楽しんでるから連絡待ったほうがいいかしら?)

 

メモを終えてLINEを開き、はやる気持ちを抑える。

 

「ウォンレイとリィエンもこんな気持ちだったんだなぁ…」

 

ソファーに寝転びながらぽつりと呟いた。

 

しばらくして、携帯の通知音が鳴る。清麿からのLINEだった。

 

『終わったよ。みんな元気そうだった。10時台の電車で帰る』

 

(彼が帰ってくる)

 

そう思うと恵の胸は高まった。

 

1時間後、ドアホンが鳴り、ギイと玄関から音が聞こえた

 

「只今、恵」

 

若干顔を赤くした清麿が姿を現した。飲んだ数が少ないせいか足元は普通で意識もはっきりしている。

 

恵はマンション、清麿は実家暮らしだったが、彼の大学進学を機に同棲していた。今の自宅であるログハウスは、清麿がアルバイトと一般公募で出場した人気クイズ番組で手に入れた資金で建てたものである。表札には、清麿と恵のイニシャルが付いていた。

 

互いの両親からは

 

『早く結婚式の日にちを決めろ!』

 

『孫の顔をみせろ〜』

 

と急かされるほど受け入れられている。

 

「おかえりなさい、楽しかった?」

 

「うん。久しぶりに会えてよかった」

 

Yシャツをかけながら答える。

 

普段着に着替えた清麿は袋から何かを取り出し、テーブルに置いた。綺麗に包装がされている。

 

「なぁに、これ?」

 

「開けてみて?」

 

袋の中にはミント味ののど飴と、新商品と思われるアップルティーが入っていた。

 

(この紅茶、最近できた新商品の!?)

 

「ライブお疲れ様。のど、疲れただろ?」

 

「ありがとう。気を遣わせちゃってごめんね」

 

「どうして謝るの?恵は全力でやりきったんだ。息抜きしたって誰も悪く言わないよ。っていうか、言わせてたまるか」

 

清麿はそう言うと恵の横へ移った。

 

「清麿は優しいのね。初めて出会ったときからずっと、変わらない…」

 

「お節介なだけだよ」

 

普通なら一般の中学生が現役のトップアイドルと親交を持つことなどほんの一握り。しかしガッシュとティオがいたからこそ、お互いを信頼し、今日の関係に発展していると思うと感慨深いものがあった。

 

交際以前は清麿が目下ということもあり、彼女には‘’さん‘’付けで丁寧語を使い、恵は清麿を‘’君‘’付けで呼んでいたのだが

 

『呼び捨てじゃないと嫌だ!』

 

と恵からの申し出(訴え)があり交際以降は公の場を除いて互いに呼び捨てにしていた。

 

「ううん、うれしい…!」

 

清麿の謙遜に甘えと艶を帯びた声で応えた恵は肩に身体を預ける。長くおろした髪から癒しの香りが漂っていた。

 

「ちょっとくっつきすぎじゃないか//っていつもなら言ってるけど、頑張ったからいいよ。俺もこうしていたいし」

 

「そのままのあなたでいてね。鬼のようになったあなたを止めるのは大変なのよ?」

 

「う…」

 

「返事がないな〜、聞こえてる?」

 

「ハィ、気をつけます…」

 

恵からの忠告に、冷や汗を流す清麿。出会ってからおよそ7年が経ったことで性格やパターンが把握できるようになったのでお互いのフォローもバッチリである。

 

才色兼備かつ心優しい恵と愛を育むことは清麿にとって願ってもないことだった。

 

 

2人の時間はこうしてゆっくり過ぎていった。

 

 

 

 

==イタリア==

 

「どうだ!我ら鉄の軍団に敗北はない!」

 

「さすがはFだ」

 

『ザ・レンジャーズ』(モデルはアベンジャーズ)の撮影がジェノバでは主演のフレイル・エルマーニとパルコ・フォルゴレががっちり握手を交わした。

 

「カット!」

 

監督からの威勢の良い声がかかる。

 

「さすがだね。わずか二回で仕上げてくるとは」

 

「いいえ、監督。皆さんの名演に応えようと思っただけです」

 

「うむ。素晴らしい心がけだ」

 

話してる最中マネージャーが声をかけた。

 

「今日の撮影ここまでになりますが、車の手配はどうします?」

 

「いいや、歩いて帰るよ。ファンと直で触れ合いたいからね」

 

「ワシらもそうするかな?」

 

敵の首領役を務めるベテラン俳優、リマム・レーニンもそれに続いた。スキンヘッドとスーツがダンディな初老の男性である。

 

(どーせみんな若いお姉様の尻を追いかけたいだけなんでしょ)

 

マネージャーは呆れたようにため息をついた。

 

「キャンチョメの奴もきっと魔界で元気にしてるだろうなあ」

 

魔物同士の戦いを共に戦い、スターとしても人としても自分を常に立ててくれたキャンチョメ。突拍子も無い自分のアイデアを喜んで聞いてくれたキャンチョメ。

 

『いつかまたきっと会おう』

 

その約束が果たされるのはいつになるだろうとしみじみ考えた。

 

食事の場所を決めるために繁華街を歩いていると、案の定、若い女性と子供の群れが彼らにサインをねだりに押し寄せた。

 

「やあ、バンビーナ達いつもありがとう!」

 

「ハハッ、やはり若いエキスは最高だわい!」

 

「色紙をたくさん買っておいてよかったよ」

 

フォルゴレたちは黄色い声援を浴びに浴びまくりご満悦である。

 

パスタ店でランチを兼ねた打ち合わせを終え鉄の軍団のテーマをみんなで合唱しながら解散した。

 

すると、金髪の鋭い目をした男性が競馬を眺めていた。彼の正体はカフカ・サンビーム。かつて共に戦ったウマゴンの本の持ち主であり、自動車の技師として世界を股にかけるドイツ人である。

 

「おお、フォルゴレではないか」

 

「サンビーム、お久しぶりだな」

 

「堅苦しい挨拶は結構だ。まさかかつての同志に会えるとは思わなかったぞ。どうだ一緒に」

 

サンビームはフォルゴレにブラックコーヒーを差し出した。

 

彼らが眺めている競馬は2歳馬によるレースであった。ひときわ小さな子馬が、黒くたてがみが長い馬を必死で追いかけている。

 

その子馬をサンビームは必死に見つめていた。じわりじわりと距離を詰めていく。

 

「ウマゴンを思い出したのか?」

 

「ああ、彼は私が思う以上に健気だった。あの小さな体で最後まで皆の為にと…!?」

 

サンビームは話している途中でむせてしまった。冷静な切れ者ではあるが時折見せるユーモラスな人柄は現地の人々にも愛されている。

 

「不覚…。君はきっと今でもこんな私を笑うだろうな」

 

いつも笑みを絶やさず、姿を見るだけでほおを舐めていたウマゴン。戦いの時に倒れた自分を度々気遣うウマゴン。

 

『私のことは良い』と何度言ったことだろうか。

 

物思いにふけっていた時、実況の声が響く

 

「二着はシュナイダース、あと一歩及びませんでしたが、劣勢の状況から巻き返し二位につけました!」

 

「グルービー…!!」

 

ガッツポーズをしながら、そう静かに口にした。

 

 

 

 

 




閲覧ありがとうございます

駄文で更新もゆっくりですが、至らないところあればご教示頂けたら幸いです

皆さんのご意見を反映しつつ、進め、修正していきたく思いますので何卒コメントおねがいいたします

ではまた次回!LEVEL 0.5でお会いいたしましょう

登場して欲しい魔物やキャラクター、入れて欲しいフレーズ(セリフはありますか)

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