ジャンプワールドオールスターズ 鬼滅の刃編   作:犬原もとき

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ワカメじゃない!地毛だ! 無限城在住の小物

アイリス視点

 

「起きたーーー!!」

クールタイムが終わりしばらく経って、僕はこの鬼滅世界でのプレイを再開した。

覚えてやったぜ…波紋の呼吸を!!

丁度いいからとクールタイム待ちがてらよぉ〜〜〜〜!

どうやらそっちの方の才能はあってみたいで、結構すぐに覚えられた。

ただジョナサンは普通に強かった。

戦法がトリッキーな分読みにくいんだ。

だがお陰で見よ!このスキル群を!!

アイリス

スキル 食義 食没 料理Lv10 波紋 全集中 雲の呼吸

    界王拳(4倍) 舞空術 スタンド

スタンド名:ウィッシュボーン・アッシュ

本体:アイリス

パワー:B スピード:A 射程距離:E

持続力:C 精密動作性:C 成長性:E

能力 描線や紐等の線上の上を高速移動する。

 

いや…その…ちゃうねん…つい楽しくて5部までやったとかそういうのじゃなくて…うん。嘘です。楽しかったです。ごめんなさい。

まぁ、波紋とこいつがあれば今度は頸取れるでしょ!

さーてやるぞー!

 

「……ッ!アイリス様!」

「アイリスくん…目を覚ましたのね」

「うん。遅くなっちゃったね。皆は?」

寝室を出て玄関に向かっていると、アオイちゃんとカナエさんに会った。

これまで誰と会わなかった。

つまりは…

「緊急収集がかかって今本部に向かっているわ」

やはりな。

もう最終決戦か。

間に合うか?

「大丈夫。今行けば間に合うから」

「ご友人から預かった日輪刀です。ご武運を」

そう言って手渡されたのは、全長3m程の大太刀だ。

「最小限まで縮めたけどこれ以上は無理なんですって」

「十分。行ってきます」

さぁ!締めに掛かろう。

 

VITを活かした高速移動は、瞬く間に産屋敷さんと無惨を捉えた。

この距離…イケるか?

「話は終わりだな?」

「あぁ、こんなにも長く聞いてくれるとは思わなかったよ」

…ッ!このままだと産屋敷さんは間に合わない。

ならば!

「界王拳!!」

赤いオーラを身に纏い、独特の飛行音を立てながら一気に近づく。

「君なら必ず来てくれると信じていたよ。雲柱」

「何!?」

「波紋疾走<オーバードライブ>!!!」

思いっきり無惨を殴り地面に叩きつける。

「耀哉さん!!」

「あぁ。無事だよ。君が思い描いた通りになってないだろう?」

「え?ん?」

「君はどういうわけか私がやろうとしてる事を知っていそうな気がしてね。皆には黙っていたんだよ。よく言うだろう?敵を騙すには先ず味方からと」

……おのれうぶやん!

「ぐおおおおおおぉぉぉぉぉ!!おのれ!貴様!!動けない筈ではなかったのか!!!??」

「やかましいぜこのワカメが!毟り取って吸い物にしてやろうか!?」

「それは不味そうだね」

「性格も悪くなりそうだしやっぱ止めよう」

むぅ。やはり効果は薄いか。

太陽でないと即死できないみたいだ。

いや、もちろん練りが甘かったのは否定しないけど。

「…目覚められたか。薬膳殿」

「えぇ。ラストダンスに遅れるのは紳士ではないでしょう?」

物陰から悲鳴嶋さんが出てきた。

凄いな。どうやって隠れてたんだ?

「万が一君が来なかったらこの屋敷を私ごと吹き飛ばす算段だったよ」

やはりな。

この僕がいる限り産屋敷ボンバーとかやらせないぞ。

「おのれ!この異常者集団が…!?」

効いてきたか!

ここから更に…!

「ぬぐ!?これは…なんだ!?血鬼術だと!?」

読み通り!浅草の人の血鬼術!

なら次に来るのは

「こんなもの吸収して…!ぐおおおおぉぉぉぉ!!!??」

「思った通り…吸収しましたね!鬼舞辻無惨!!」

珠世様ーーーー!!

人に戻す薬の完成度…手を加えたかったけどクールタイムの関係上出来なかった。

どの程度完成してるか分からないけど、波紋を打ち込んだんだ。

原作より効きは良いはずだ!

駄目押ししてやる!!

「鬼舞辻ーーーー!!!!」

「うぬおおおおおぉぉぉぉ!!!???」

「COOOOOOOOO!!!!!」

今、過去最高の波紋を練り上げる!!!

太陽が登っていない!?関係無いな!長き歴史に伝わる太陽の波紋!人間の勇気の素晴らしき系譜の前には!!

「太陽の波紋!!」

唸れ!

「山吹色の<サンライトイエロー>!!!」

届け!

「波紋<オーバー>!!」

そして滅べ!!

「疾走<ドライブ>!!!」

 

無惨視点

 

い、いかん!?

アレはマズい!何かしらないがアレに当たれば私は死ぬ!!

嫌だ!私は限りなく完璧に近い存在だぞ!

こんな異常者集団の手で死ぬなどあってはならない!!

た、助かるためには…そうだ!

この女だ!この女を盾に。

嫌だが待て。

この男は凄まじい速さで軌道を変えられる。

それにもし、もしもだ。

この技がこの女を素通りして、私に直撃でもしたなら…!

クソ!どうする!?

考えろ!考えろ考えろ考えろ考えろ!!!

こいつが拳を止める方法を!

…………ふは

ふははは!!

そうだ!アイツだ!

これならばどうする?!

なぁ!

「鳴女ーーーー!!!」

ベベン

 

炭治郎視点

 

「なっ!?」

「これは…!?」

追いついた俺達が見たのは、突如として無惨とアイリスさんの間に現れたしのぶさんだった。

間に合わない。

恐らく誰もがアイリスさんの拳がしのぶさんを貫く様を想像した。

だが

「甘いだよワカメ頭が!!」

アイリスさんはそう言うが、アイリスさんの拳は止まることなくしのぶさんに当たる。

「っ!?」

「何!?」

「身体を伝われ!生命の波紋!!そして…」

光り輝く電撃のような何かが、しのぶさんの身体を伝わり、障子へと流れる。

「生命を冒涜するものに、太陽の裁きを下せ!波紋疾走<オーバードライブ>!!」

電撃が障子の中へと流れる吸い込まれる。

そして

「キイイイイイイィィィィヤアアアァァァァァァァァ!!!!!」

甲高い叫びが聴こえたかと思うと、障子がボロボロと崩れ落ちる。

瞬間、いくつかの影が障子を突き破って出てきた。

 

アイリス視点

 

「貴様…その女を殺しても良いというのか?!」

ワカメがなんか言ってる。

あぁ〜ん?聞こえんなぁ?

甘いな。僕はしのぶさんが死んだらリセットするくらいには好きになっちゃってるぞ。

それにな。僕は不安要素は徹底的に潰す派なんだ。

お前が誰か親しい人を囮に使うなんて予測済だよ!

強すぎる波紋は人間にも激痛を与える。

しかし鍛えられた人間ならば、逆に活力を与える!

鬼には即死級だが鬼殺隊にとっては有益!

あそこまで効果があるとは思ってなかったけど。

「アイリスさん…」

「あっ」

低い声で声を掛けられた。

ヤバい。

その事を知らないしのぶちゃんからしたら、無事だったけどいきなり殴られたようなもんだ。

………怒ってる?

「………色々と言いたい事は有りますが、今は大事な時です。後にしましょう」

―――だから生き残ってくださいね?

…勿論。

他の柱も隊士達も次々と到着した。

「終わりだ!鬼舞辻無惨!!」

皆を代表する様に炭治郎が叫ぶ。

「抜かせ!今宵終わるのは貴様らだ!」

応じる様に無惨が吠える。

さぁ、最終決戦だ。


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