「アイリスさん!」
ふぅ〜。なんとか間に合った。
散り散りになってたせいで何処にいるのか分かんなかったよ。
それにしても童磨…可哀相な子…。
「エスカルゴはフランス料理。リンゴマイマイっていうカタツムリを調理した物を指すんだ」
「……嘘でしょ?」
「ホントだよ。確かに普通の人になら滅多に食べることのないグルメな料理だと思うよ。グルメ食材ではないけど」
僕が言い切ると童磨は呆れたように天を仰いだ。
「なんだよそれ…じゃあぬか喜びじゃないか」
「それに仮にグルメ食材を手に入れたとしたら、その人はお前より遥かに強いぞ」
「…どういうことかな?」
フッフッフッ…教えてやろう!
カモン!
「ロッキー!!」
「キュオオオオオン!!」
甲高い鳴き声とともに遥か上空から姿を表したのは、巨大なプレシオサウルス。
首から尻尾全長はなんと3000km!これは日本列島の長さだ。
全幅も3000km。全高4000m!
戦艦の艦橋や砲台なんかを背負ったプレシオサウルス。
その名もバトルシップレシオ。
それが僕のキャンピングモンスター、ロッキーだ。
「何じゃありゃあ!!!うははは!すっげぇ!!」
「こ、これは…その…なんだい?これ?」
「バトルシップレシオの捕獲レベル…謂わば強さだが、それは中に住んでいるグルメモンスターの総合数値で変わる。卵から大事に育てた僕の言う事は聞くが、僕の許可無く近づくものには容赦しない」
そして今のロッキーは僕より遥かに強い。
この間じゃれつかれたときは本気で死ぬと思った。
悟空達が相手してくれたから良かったけど。
そんなロッキーに一般人が中へ入ってグルメ食材を、持っていけるとは思えない。
なにより
「ロッキーは僕としのぶが呼ぶ時以外は、成層圏で宇宙浴を楽しんでいる。物理的に侵入する手段が無いんだよ」
これがもう少し時代が進んでたら怪しかったけど、流石に血鬼術も無しの普通の人間が、成層圏まで行ける手段はない。
グルメ食材の存在を明かしても問題無いと踏んだのはこういう理由もあったのさ。
「……なるほどね。してやられたよ」
「終わりだ童磨。手品のタネが割れたお前に勝ち目はない」
「そうだね。どういう訳か血鬼術をまともに食らったのに何とも無さそうだし。君たち本当に人間?」
「グルメ細胞は無敵だ」
いや、ホント化け物じみてるとは思うよ実際。
原作のヘラク戦のトリコの復活の様とか人間じゃねぇ!って普通に思った。
童磨の血鬼術もグルメ細胞の超回復能力で無効化してるんだろうな…。
今のしのぶさんなら出来そうだもん。
「確かに無敵だ…ならば…」
ん?なんだなんだ?
「その君達の心を折る」
は?
「胡蝶しのぶぅ!!」
は?え?は?
「何故君達が…グルメ細胞等と言うものを受け入れたのか」
「何いってんだお前!!」ガキン!キュイン!
「何故彼だけが異様に強いのか…」
「くっ!隙だらけなのに頸が取れない!」キン!キィン!
「何故君が彼に恋心を抱いたのくぁ!!」
「……!それ以上言うな!」
「その答えは唯一つ…!」
「……」
「止めろぉー!」
「ふは…胡蝶しのぶ!君達が…彼を喜ばせる為の!舞台装置に過ぎないからさ!!あーはっはっはっ!」
こいつ!やりやがった!
メタ発言をする事でAIの思考ルーチンを止めるって算段か!
知っている自分はなんとも無いから動けるのを良い事に!
くそ!しのぶちゃん!