しのぶ視点
「それがどうした?」
「え?」
「あーはっはっはっはっはっはっ!…………は?」
「それがどうした?と聞いている」
そんなのはとっくの昔に聞いた。
他ならない彼の友人から。
私は現実ではなくて、彼はやがて年老いて。
私の心はここにはなくて、彼の心はここにある。
だけど
「私の魂はここにある。彼の魂もここにあるなら!」
「ひっ!?」
「私が彼を愛している事実は変わらない!愛が!魂があるのなら!」
「くっ!?結晶の御子!」
「不可能なんてない!蟲の呼吸!!」
アイリスさん
「蜈蚣ノ舞!!」
アイリスさん。私ね
「嫌いだ!嫌いだ!!!!君達みたいな人は!」
「獣の呼吸!伍ノ牙!狂い裂き!!」ギャリン!!
「花の呼吸!弐ノ型!御影梅!!」バキィン!!
「なっ!?貴様ら…!」
「こっちを忘れんな!」
「師範の邪魔はさせない!」
例え貴方と会えるのが一時でも良いの
「銀色の波紋疾走<メタルシルバーオーバードライブ>!!」
「ぐあっ!?」
「お膳立ては得意なんだぜ?」
だってそうでしょ?
「百足……蛇腹あああああぁぁぁぁぁぁ!!」
好きな物だっていつも食べてたら美味しくないもの
「ぐ…、うおおおおおぉぉぉぉ!!!??」
「づああああぁぁぁぁぁ!!」
「伊之助ーーー!!!」
「応よ!!獣ノ呼吸!!」
あ、でも
「拾壱ノ牙!!投げ裂き!!」
「がっ!?」
「怯んだ!」
「師範!」
「くたばれ!パイル…!!」
「!伝われ!生命の波紋!!」
やっぱり
「バンカアアアアアアァァァァァァァ!!!!」
ちょっぴり悲しいかな。
アイリス視点
「ちくしょう…ちくしょう…」
しのぶちゃんのまさかのパイルバンカーにより、後ろにあった大樹ごと爆散した童磨が、ボロボロと崩れ落ちていく。
最初に囮に使われたときに流していた波紋と、さっき既の所で流した追加の波紋が合わさり、更にしのぶちゃんの毒もあってか最早上弦とてどうにもならないようだ。
「なんで…どうして…」
「負けた理由かい?なら…」
「違う…違うよ…」
「?」
「やっと…やっと見つけたのに…俺が…欲しかったもの…君たちが魅せてくれた…愛…素敵だ…」
……あれって愛か?
どっちかというと友愛の類じゃないか?
伊之助とかカナヲちゃんもいたし。
「なのに…俺は…死にたくない…もっと見たい」
「……貴方に食われた人も…同じ事を思っていたと思いますよ」
「……そっか…あぁ…それは…悲しいな」
その言葉を最後に、上弦の弐 童磨は消えた。
最後に本心から溢れた想いを流しながら。