ジャンプワールドオールスターズ 鬼滅の刃編   作:犬原もとき

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多分もう二度とあんな事しない 鬼殺隊隊士のサラツヤヘアー

玄弥視点

 

出来た!!!俺にも・・・アイリスさんやシュウさんのような、想像の具現化が!!

『イメージの具現化?』

『はい。あれが使えたら便利だなと』

『そうですね。用途がハッキリしているとイメージしやすいかもしれません。僕のはペティナイフですね』

『あの薄っぺらな小刀ですよね』

『えぇ。相手を切り裂くほどの威力はありませんが、激しい動きをしても操作できるという利点があります。そういう風に、何を、どうしたいという点を明確にしておくと、自然とグルメ細胞がカロリーを消費して作ってくれますよ』

俺が考えたのはなんてこと無い。何時も使っている銃だ。

辺り一面を攻撃するこの散弾がもっとでかくなれば、もっとみんなの役に立てるから。

そしてこれが俺の想像だと言うなら

「ぐおおおぉぉぉ!?馬鹿な!なぜ人間を避ける!?」

俺の想像通りに人を、仲間を避ける弾丸も出来る!!

次々と襲いかかる茨を間髪入れずに俺の想像散弾で押し止める。

ただ・・・

(皆・・・早く!食没した分が尽きちまう・・・!!)

俺の溜め込んだ分はこれを想定していないってことだ・・・・・!

 

玄弥の不思議な技のお陰で俺たちは活路を開いた。

だが玄弥の話では長くは持たないという話だ。

だから俺達はその僅かの間に奴の頸を落とさなければならない。

「風の呼吸!!」

「蛇の呼吸・・・!」

「恋の呼吸!」

「霞の呼吸!」

「・・・岩の呼吸!」

ぶった斬ってやる!!

「参ノ型!晴嵐風樹!!」

「弐ノ型 挟頭の毒牙!」

「壱ノ型!初恋のわななき!」

「肆ノ型!移流斬り!」

「壱ノ型 蛇紋岩・双極」

多方面からの同時攻撃。

その図体だ!避けれるもんなら避けてみやがれ!

その頸…貰った!!

「兄貴!」

ようやく終わるぜ…玄弥

「避けて兄貴!皆ああああぁぁぁぁ!!!」

 

村田視点

 

一瞬の出来事だった。

本当にもう少しだった。

誰もが頸を、無惨を倒せると確信していた。

だけどそれは…やはり一瞬で跳ね返された。

肉の繭が爆散したかと思えば、柱も不死川も吹っ飛んでいた。

皆重症だ。

最年少最速で柱になった霞柱も。

最年長で最強と謂われた岩柱も。

自分よりも恋柱の身体を思う蛇柱も。

お互いに謝り合う不死川兄弟も。

俺達は皆より遠くにいたから助かった。

ただそれだけだ。

俺達の心を絶望が覆う。

「はぁー…はぁー…この異常者共め…」

人型になった鬼舞辻無惨がそこにいる。

今までよりも一層鬼というものを強めた姿だ。

勝てない…。

柱でも駄目だったんだ…。

どうすれば良いんだ…。

…?

女の人の足?

そう言えば協力者が居るって言ってたっけ。

鬼だって話だった。

鬼か…炭治郎の奴大丈夫かな。

アイツの妹、太陽の下でも生きていけるって言ってたな。

無惨を倒したら人間に戻れるのかな?

そう言えばあの鬼が蟲柱と人間に戻す薬作ったって言ってたっけ。

助けなくちゃな。

え?おいおい。無理だろ俺。

柱でも返り討ちにあったんだぜ?

柱と同期ってだけの一隊士の俺に何が出来るってんだよ。

止まれよ俺の体。止まれって。

あぁほら、無残が気づいたぞ。

死ぬぞ俺。死んじゃうぞ。

「水の呼吸!」

いや、何力んでんだよ。

勝てないだろ常識的に考えて。

俺は水の形すら作れないんだから。

無惨の茨がすぐそこまで来てる。

ほら、死んだ。

「参ノ型!流流舞い!」

あれ?

嘘だろ。

俺の日輪刀から…水が出てる。

ギリギリだけど躱せている。

一歩毎にあの人に近づいている。

もう少しだ。

あと少しで…。

「私に触れようとするな。ゴミめ」

あっ、これ駄目だ。

横から来てるのは分かる。

分かるけど俺の身体はこの人を助ける為に全力だ。

今更方向転換しても致命傷だ。

あ〜ぁ…悔しいなぁ。

「村田さああああぁぁぁぁん!!!」

 


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