居場所~戸塚彩加ルート~   作:おたふみ

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2話

僕は八幡を助けたい。

その為に、僕も今を捨てる。

 

「八幡、僕の髪色って変だと思わない?」

「ウチの学校は進学校のクセに金髪も居るからな。銀髪でも…」

「これ地毛なんだ」

「え?マジで」

「僕はね、実は東欧のとある小国の生まれなんだ 。この髪色はそれでなんだ」

「そう…、だったんだ」

「そして、僕はその国の王族の姫なんだよ」

「え?ん?王族?…え?姫!」

「そう」

「て、ことは…」

「僕、女の子なんだ」

「待て、脳内処理が追いつかない」

彼が額に手を当ててぶつぶつ言ってる。

「戸塚は、東欧の小国の姫君…。だから、女の子…。なるほど、だから可愛いのか…」

彼に可愛いって言われると嬉しい。

「OK理解した。それで、そのお姫様がなんで日本に?」

「僕が8歳の時に軍事クーデターがあってね…。両親はその時に…」

「すまん、辛い話を…」

「気にしないで。それで、僕は従者数人と日本へ逃れたんだ」

「それなら、何故女の子であることを隠していたんだ?」

「軍事クーデターのリーダーが、僕を政略結婚の材料にしようとしていだんだ」

「なるほど。それで…」

「このことは、日本政府も知ってることだよ。学校だと、校長とごくわずかの先生だけ」

「よく今まで隠せていたな」

「大変だったけどね。それも今日までだよ」

「どういうことだ?」

「ここからが本題」

彼の目がわずかに変わった。

「去年、軍事政権が倒れて民主化になったんだ」

「なんか、そんなニュースがあったな」

「それでね、今の首相から僕に戻って欲しいって打診があったんだ」

「…」

「日本の皇室やイギリスの王族ような象徴になってほしいって」

「よかったじゃないか」

「僕は高校を卒業したら、祖国に帰ろうと思ってた」

「寂しくなるな」

「でも、時期を早める」

「ど、どうして…」

「八幡、君も一緒に行くんだ。僕の婚約者として」

「え?」

「八幡、僕は八幡のこと好きだよ」

「えっと…」

「話すことは嘘偽りないって言ったよね?」

「ありがとう、戸塚。俺もお前のこと好きだ」

「じゃあ、一緒に行ってくれる?僕の国へ」

「わかった」

「善は急げだ」

部屋の外で待機していた、従者を呼ぶ。

「お呼びですか?彩加様」

「聞いての通りだ。各方面への対処を」

「はい、かしこまりました」

「頼むね」

部屋を出る間際、従者が声をかけてきた。

「彩加様、比企谷様、ご婚約おめでとうございます。私共は、離れた部屋におりますので、どうぞごゆっくり…」

従者の爆弾発言で、僕も八幡も真っ赤になってしまった。

 

夜遅くなったが、八幡は家に帰ると言った。

「八幡、大丈夫?」

「あぁ、大丈夫だ。帰って両親に話すよ」

「小町ちゃんには?」

「今は冷静に話せそうにないから…」

「明日は迎えに行くから、一緒に学校へ行こう」

「わかった」

「校長に国に帰る旨と八幡を婚約者として迎える旨を伝えないとね」

「な、なんか恥ずかしいな」

「そうだね」

「じゃあ、またな明日」

「待って」

振り向いた彼の頬にキスをした…。

「お、おい…」

「また…、明日…ね」

 

 

 

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