深夜3時。
八幡の家の前に来た。
玄関先で八幡とご両親が待っていた。
「お待たせ」
「いや大丈夫だ。紹介するよ、ウチの両親だ」
「比企谷八幡の父です。八幡を救ってくれただけでなく、婚約まで…」
「比企谷八幡の母です。息子をどうかよろしくお願いいたします」
「戸塚彩加です。八幡さんは私が責任をもってお預かり…、いえ、幸せします」
「まるでプロポーズだな」
「僕の覚悟だよ。お義父様、お義母様、落ち着いたら、また来ますので、その時にお話しいたしましょう」
「親父、お袋、今までありがとう。行ってくる」
「あぁ、行ってこい!」
「体に気をつけてね」
八幡の両親に別れを告げて、車で都内に向かう。
「2、3日はホテル住まいになるけど、我慢してね」
「何かあるのか?」
「天皇陛下と首相に挨拶をね」
「そっか…」
「テレビとか出ちゃうかな?」
「かもな」
「八幡も行く?」
「いや、ホテルで留守番してるよ」
「うん、待っててね」
それから、慌ただしく公務をこなし、出国の時が来た。
「グスン。比企谷、戸塚、またね」
「八幡、彩加姫、また会おう」
「川崎、泣くなよ。美人が台無しだぞ…。イテテテッ!足踏むなよ」
「八幡…」
「笑顔が怖い」
「戸塚も気をつけろよ。比企谷は天然だから」
「川崎さん、ありがとう。わかってるよ」
「材木座、俺は天然なのか?」
「うむ、我にもわからん」
「落ち着いたら、一旦帰ってくるからな」
「その時は、また四人で会おうね」
「じゃあ、行くな」
「川崎さん、材木座君、色々ありがとう」
「元気でね」
「息災にな」
「では姫、参りましょうか」
「やめてよ、八幡」
八幡は、言葉が違う国に来たが、生き生きしていた。一生懸命勉強し、半年もしないうちに日常会話なら、問題なく話せるようになった。
そして、3年の月日が経ち、結婚式をすることになった。
国をあげての式に、最初は戸惑っていた八幡も国民が喜ぶならと頑張ってくれた。
日本からは、八幡の両親と小町ちゃん。川崎さんに材木座君に平塚先生が来てくれた。
昔馴染みにも祝福されて、僕はとても幸せだ。
八幡も、毎日彩加と居られて幸せと言ってくれる。それに公務もしっかりやってくれる。外交交渉なんかは、大臣が舌を巻くほどだ。
そして、幸せがもうひとつ。
僕のお腹には新しい命が宿っている。
あの時、八幡を助けられて本当に良かった。あの時、真実を話せて本当に良かった。比企谷八幡に出会えて本当に良かった。
やはり、僕の青春ラブコメは間違っていなかった。
―――――――――――――
『珈琲』と『書記ちゃんの恋』をお待ちのみなさん、あと1話で終わらせますので、もう少々お待ちください。