視点:大和田紋土
大和田「オラァァァアアァァ!」
俺の拳が当たって、前方の奴が吹き飛ぶ。と同時に、左から蹴りが飛んできた。
足を掴み、思いっきり地面に叩きつける。
大和田「まだまだぁぁあああ!」
ナイフを持ってる奴の腕を蹴りあげ、鼻っ面に膝をぶち当てる。
ついでにそのナイフを借りて別の奴に斬りかかった。
…ダメだ。使いにくい。
なまくらを捨てて拳を構える。
実力の差がわかったのか、もう誰も突っ込んでこない。
だが俺は暴れ足りない。
大和田「かかって…こいやぁぁあああ!」
十神「呼ぶなぁぁあああ!」
大和田「んだよ十神、いーところだったのによ!」
十神「自制を覚えろ!その馬鹿デカイ声で何人呼び寄せる気だ貴様!…ッそこだ!」
パン、と軽い音が響く。
遠くで何かが倒れた。遅れて焦げ臭いにおい。
…十神のヤロー、拳銃なら撃てるらしい。戦刃以外で銃使ってるのはコイツくらいだ。
大和田「ヒューッこえぇなぁ。文明の利器!」
十神「そう思うなら前線から退け…!今俺が撃った奴、爆弾を投げ込もうとしていたぞ。」
大和田「うわマジか。けっこーやべぇなそれ。」
腐川「あ、あの、傍受機持ってきました…あたしも戦いましょうか、白夜様?」
十神「でしゃばるな!調子良い大和田とジェノサイダーの両方を制御するほど俺は暇じゃない!」
大和田「うっし次いくかー。おらバイク乗れや。」
傍受機を荷台に詰めて腐川が座ると、十神もしぶしぶその後ろに座った。
空けられた先頭に座ってエンジンを入れる。
暴走ることはできねぇが、誰かを乗せてバイク転がすのも好きだ。
一蓮托生って感じで。
大和田「次で何個目だ?」
十神「次で…4つ目だな。ずいぶん用意してあるものだ。」
腐川「傍受機の大きさ、それぞれバラバラだけど…そろそろバイクの荷物置きが限界よ。」
大和田「あーそうだな、じゃああと30分ぐれー行ったら引き返すか。」
考える時の癖でつい頭に手をやると、途中でモノクマヘルメットに阻まれた。
…そう、そうだ。俺はコイツのせいで嫌な目にあってるんだ。
ヘルメットを着けると、どうしてもキまっているリーゼントができない。
だから俺のリーゼントは今、いつもより大分短く纏めて何とかモノクマヘルメットに収めてる。
大和田「はぁ…」
腐川「な、何よ…何かあったの…?」
大和田「いや髪が…ビシッとしねーからよぉ。テンション下がるっつか。」
十神「とんがりコーンがヤングコーンになった程度で何を今更…」
大和田「十神、ここで降りるか?」
十神「…。大体、整髪料も無限じゃないんだぞ。」
大和田「まぁ確かになー…」
腐川「あ、あんた今の髪型のほうがモテるわよ多分…」
十神「確かにお前の10連敗の原因、8割方リーゼントだろうな。」
大和田「モテるか気にして族の総長やってんじゃねぇよ…」
励まされたのか貶されたのか分からんままでいると、ふと前方から音がした。
カタカタカタカタカタ…
大和田「……あ?んだこの音。」
腐川「え、音?」
十神「何も聞こえんが。」
大和田「いや、なんか来るぞ…端に寄るか、いっそ大通りから隠れる方がいいな。」
十神「なら隠れるか。」
廃墟の陰にバイクごと身を隠すと、音はどんどんと近づいてくる。
そのうち地響きもしてきた。
腐川「な、何が来るのよ…」
十神「…俺にも音が聞こえてきたな。何が来るのかわからんのか?」
大和田「…バイクが、2台はあるな。だがそれよりもっとデケー何かが…それになんか、機械みてーな……」
カタカタカタカタカタ…
マジでなんだこの音?
……あ、
大和田「おい、これ下手したら戦刃の部類だ。」
十神「…戦車か!?一体どこから…」
腐川「ひっ」
大和田「チッ…とりあえずやり過ごすぞ。顔引っ込めてろ、様子は俺が見る。」
腹に回された腕から震えが伝わってくる。
銃口が向けられたとき、撃ち返せるのは十神だけだ。それも拳銃。
俺は盾でせいぜい。
ジェノサイダーでない腐川は戦えない。
…クジだからって、人選ミスったな。
自分の心臓の音がガンガンとヘルメットを反響してうるさい中で、そっと身を乗り出した。
そして、目を疑った。
大和田「………は?」
思わず立ち上がって、腐川の腕がひっかかる。
腐川「わっ…ちょっと、何よ…」
大和田「…見てみろ。」
十神「おい何だ…」
指差した先。
1台の戦車と、それを挟むように2台のバイクが並走している。
行き先は多分、希望ヶ丘学園だ。
どうしてわかるんだって?
戦車の上に、あの人がいたんだよ。
もう何ヵ月も前に失踪して、必死で探したのに見つからなくて。
死んだんだろうと諦めた人。
娘を置いて消えた人。
大和田「学園長………!」
視点:桑田怜恩
バイクで3手に別れるにあたって、ある程度役割、つか行動する距離が決まっている。
1番遠くまで行くのは大和田。
近場でも遠くでもないのが石丸。
学園近くを巡るのが俺。
どの役割が大変かって聞かれても、わかんねぇ。遠くに行くのはフツーに大変だし、近場は傍受機が多い可能性があるから。
ただ、朝日奈と葉隠のお守りという役割は俺には荷が重い、かも。
…舞園ちゃん、学園で見守っててくれよ…
視界の隅っこに映る学園。「死んだ」扱いの連中は(運転手除き)外に出ない。学園で何かしら防衛なりサポートなりしてくれてるはずだ。
その分俺らが頑張んなきゃなぁ…
桑田「あー…」
朝日奈「どうしたの桑田。ドーナツ食べる?」
桑田「持ってきてんの!?」
葉隠「朝日奈っち、1個ちょーだい。」
朝日奈「ん。」
『ピピピッピピピッピピピッ』
桑田「あーほら傍受機近えだろ!食べてねーで行くぞ!」
朝日奈「ひょっほはっへ(ちょっと待って)…」
葉隠「ふぁははへへふ(まだ食べてる)…」
桑田「うるせー!飲み込んでから喋れ!」
窓ガラスを金属バットで叩き割る。落ちてた傍受機には電源スイッチがあったから、壊さずに電源を切る。
スマホくらいの大きさのそれを葉隠に投げ渡して、またバイクに戻った。
桑田「あー絶望の連中が来てる!」
朝日奈「えっ!」
葉隠「わぁぁ桑田っち早く!早く!」
桑田「わぁってるよ!」
学園の近くはマジで絶望が多い。何もしなくても遭遇するレベルだ。おかげでこそこそ動くことしかできない。
せめて奴らを撹乱できたらな…
桑田「葉隠を囮に使うか…?」
葉隠「何考えてるかわかんねーけど却下だべ。」
その時。
???『きっと__Shooting Love Shooting Heart__♪』
桑田「え…」
舞園『もっと__高く 高く__♪』
朝日奈「これ、舞園ちゃんの!」
スピーカーというスピーカーから、聞き覚えのある歌声が流れる。
同じタイミングで、建物についていた大型テレビが映像を映した。
葉隠「舞園っち、体育館で歌ってんのか…?」
たった1人舞台に立つ舞園ちゃんが、輝く笑顔を見せていた。
久しぶりに見るアイドルの衣装、バッチリのメイク。画面の端にちらちら現れるペンライトは誰が振ってんだ?
舞園『疑問 不安 嘘ばかり 駆け巡る日常♪』
桑田「…やべ、見惚れてる場合じゃねえ!チャンスだ行くぞ!」
絶望をすり抜けてバイクを走らせる。
傍受機を探して、壊したり電源切ったり。
1個、2個、3個…
絶望の動きが格段に鈍ったからスゲー捗る。
葉隠「舞園っち効果すげーな!」
ほんとにな。
舞園『誰かのブーツを 履くより♪』
朝日奈「裸足で歩きたい♪」
葉隠「♪~♪♪~」
舞園ちゃんの声に朝日奈がハモる。葉隠も歌詞は知らんっぽいけどメロディは合っている。
桑田「…懐かしいな。」
去年だったか。
全員で舞園ちゃんのライブを観に行ったことがある。
クラスメートの才能が発揮される瞬間を目にする機会だとか何とか言って、平日のコンサート見学に学校の許可がおりたのは流石にどうかと思ったけど。
んでスクールバスに乗ってライブ会場に行った。
皆で1個ずつペンライト買ったら見事に全員舞園ちゃんのイメージカラー、つまりピンクと青で笑っちまったな。
あの時の舞園ちゃんは、舞台から俺達1人1人を見つめるみたいに、とびっきりの笑顔を振りまいていた。
アイドルっつー仕事がほんとに楽しいんだなって分かる、キラキラの笑顔だった。
ライブの雰囲気に明らかに馴れてない十神とか霧切とかも、だんだん楽しそうにペンライトを振るようになっていた。
皆が舞園ちゃんに夢中だった。
ライブの後に舞園ちゃんに会うことはできなかったけど、帰りのバスでも熱は冷めなくて。
苗木が持ってた舞園ちゃんのCDを流して謎の二次会した記憶がある。
懐かしい。もう2度とできないような体験。
……いや。
桑田「また行こう。舞園ちゃんのライブ。」
朝日奈「…うん。うん!」
葉隠「だな。さっさと傍受機回収して、元の世界に戻すぞー!」
元の世界に戻して、また皆でライブに行こう。
ライブだけじゃない。大神の武闘会でも、朝日奈の水泳大会でも、なんなら俺の試合でも良い。
皆で行こう。
舞園『Twinkle Twinkle Little Star__♪』
視点:山田一二三
舞園「みんなー!いつも、ありがとう!今日は私1人ですけど、心を込めて歌います。楽しんでいってくださいね!」
体育館の舞台の上。手を振っているのは舞園さやか殿。
少し離れたところでカメラとマイクを陣取らせている僕の横には、音響の機械を弄りつつペンライトを振る江ノ島盾子殿と、パソコン片手に忙しそうな不二咲千尋殿。
舞園「『ネガイゴトアンサンブル』、いかがでしたか?知っている方もいるかもしれませんが、私のデビュー曲なんです!」
江ノ島盾子殿が、ひゅー、と声にならないように息をもらしてペンライトをより速く振っています。
舞園「じゃあ、次の曲いってみましょう!『モノクロームアンサー』。」
指定された曲を流して…と。
席を外す間のフォローを江ノ島盾子殿に託します。
言葉にはしていないけれどアイコンタクトは取ったからきっと多分大丈夫と信じたい。
音をたてないよう最大限に注意を払いつつ退室。
向かう先はキッチン。もはや手に染み付いた動作でロイヤルミルクティーを淹れていきます。
普段ならティーポットに淹れなければ怒られるのですが…今回は魔法瓶で良いでしょう。長期戦の可能性もありますし。
で、モノクマ操作室へ。
山田「こんこん、がちゃ、セレス殿~。」
セレス「口で言わず直接ノックしてくださいます?」
セレス殿はモニターやバリケードの穴を見つつコントローラーを繰っていました。
コントローラーにはおびただしい量のボタンが取り付けられています。
細い指先が動くたびに、ボタンと連動するモノクマが跳ね回って…おおぅ酔いそう。
僕はそっち系の、技術の要るゲームは苦手なんで、こういうの得意な方は素直に尊敬ですな。
山田「どうですかな進捗は。」
セレス「破損、故障は最低限に収めているつもりですわ。それなりに陽動も足止めも出来ていると思います。しかしこちらから干渉できない正面玄関や西側は心配ですね。」
山田「まぁーあっちは大神さくら殿がいるので大丈夫かと。」
セレス「それもそうですわね。」
アルターエゴ『セレスさん、1体損傷の激しいモノクマがいるよ!』
セレス「…うーん。やはり、AIの操作性は生身の人間に劣りますわね。」
山田「ああ、不二咲千尋殿が実践投入は初めてだと言っておりましたな。学習型ならそのうち上達するのでは?」
セレス「だと良いですけど。まぁ、私1人で全モノクマを動かすことはできませんから、今でも十分助かっていますわ。」
ちらり、と彼女の視線が魔法瓶に行く。
ぎくり。
セレス「……味が落ちるのですが。非常時なので、及第点としましょうか。」
山田「ははーっ。ありがたき幸せ。」
セレス「そのおちゃらけた態度が癪に障ります。油芋没収。」
山田「えっ」
視点:大神さくら
…精神集中……
正面玄関で座禅を組み、ただ時を待つ。
その時間を空虚だとは思わない。
目の前の扉は静かなもので、絶望の奴らはまだ門から扉へもたどり着けていないようだった。だが、門に壊れる気配が無いからといっていつ壊れるとも知れない。
だから、ここで待つ。
この扉を破られたら迎撃できるように。
学園内で異常が起きたらすぐに向かえるように。
外に行った彼らを迎え入れられるように。
傍らにはトランシーバーが置いてある。4階にいる戦刃と通信できるようにだ。通信可能な距離はシェルター内でギリギリらしいが、それで十分だと思う。
ただ、ここで待つ。
ここで、祈る。
どれほどそうしていただろう。
トランシーバーが震える。
戦刃『……こちら、戦刃。桑田チームが帰還。西門、迎えてやって。どうぞ。』
大神「了解、すぐ向かう。オーバー。」
桑田チーム、というなら朝日奈も帰ってきているはずだ。
逸る足を落ち着かせて車庫に向かう。
大神「朝日奈よ…!」
朝日奈「あ、さくらちゃん!ただいまー!」
大神「む、無事で何よりだ。桑田、葉隠も。我が出られずに申し訳ないな。」
桑田「たーだいまー。気にすんなって、俺はただの足だしな。」
葉隠「ひえぇ、やっぱ外はこえーなぁ。人生で5番目くらいにビビったべ。」
大神「…平気そうだな。」
朝日奈「さくらちゃんもお留守番お疲れ様!どうだった?」
大神「何もなかった…バリケードも破られることはなかった。」
桑田「あー…外、モノクマ達が大暴れしてるもんなぁ。」
朝日奈「何にもないのが1番だよー!」
またトランシーバーが鳴る。
戦刃『こちら、戦刃。石丸チームが帰還。方向同じ、どうぞ。』
朝日奈「わ、ありがとう戦刃ちゃん!」
戦刃『…?朝日奈?どういたしまして。オーバー。』
大神「朝日奈よ、トランシーバーでの会話には決まり文句があってだな…」
その時、ゆっくりとバイクが1台入ってきた。
石丸「ただいま戻った!」
霧切「あら、人口密度高いわね。」
苗木「ただいまー。」
大神「む、お帰り…」
石丸「さて、傍受機をどこかに運び込むか。」
霧切「大和田君が来るまでその辺に放っておいても大丈夫じゃないかしら。」
苗木「あぁ、あとで纏めて運ぶもんね。」
桑田「お?そっちもなかなかの収穫だったみてーだな。」
石丸「うむ、桑田くん達も大量に回収しているではないか。やはりこれだけあるということは、妨害したい理由が相当にあるのだろうな。」
朝日奈「よいしょー!」
葉隠「ふぅ、傍受機ってなんで大きさバラバラなんかな…」
苗木「うーん、入手先が違うのかな…?」
大神「我も運搬を手伝おう…」
霧切「ありがとう、なら今は…そうね、隅の台車のあたりに置いておきましょうか。」
持ち込まれた傍受機を、機能していないか1つ1つ確認しつつ運んでいく。
と、複数の足音がした。
舞園「あ、みなさんおかえりなさい!」
山田「お疲れ様ですぞー。」
セレス「モノクマ置くスペースは残しておいてくださいね。」
江ノ島「おつー。」
不二咲「おかえりなさい。逆探知機回収しても良いかな…?」
苗木「はい、不二咲クン。」
朝日奈「はいどーぞ!」
桑田「お、舞園ちゃんもうライブはいーの?あれ助かったわ、サンキュー!」
舞園「終わりましたよ。お役に立てたのならよかったです!山田君、江ノ島さんもありがとうございました。」
山田「僕は大したことしてませんぞ。ほぼ江ノ島盾子殿が選曲やら調整やらしてましたし。」
江ノ島「んー、久々に舞園の歌聴けて良かったよ!しかも最前列を独り占め!…あ、横に不二咲いたわ。」
苗木「え、ライブやってたの?ボク見てないや。」
霧切「電波が届かなかったのかもしれないわね。」
不二咲「うーん、ダンガンロンパの放送とはちょっと違う方法でのライブだったから…失敗しちゃった。僕もまだまだだなぁ。」
トランシーバーが震えた。
戦刃『こちら戦刃、総員戦闘態勢に移って!正面より戦車が1台!繰り返す、戦闘態勢!どうぞ!』
大神「なに…?」
視点:苗木誠
霧切さんが大神さんをつついて自分を指差し、トランシーバーを受け取った。
霧切「こちら霧切、具体的に何をすれば良いのか教えてちょうだい、どうぞ。」
戦刃『まず避難して…っ!?…前言撤回、出来れば外に出て!戦車の上に学園長がいる!どうぞ!』
苗木「学園長…!?」
ざわり、場の空気が揺れる。ボクと同じように皆が驚いているのがわかった。
霧切さんが小さく、お父さん、と呟いたのは聞かなかったフリをしよう。流石に今それを言及している場合じゃない。
たった今入ってきたドアから外に出る。
そこには…戦車から降りて、こちらに歩いて来る学園長がの姿があった。
最後に見たときより少しやつれたその姿は、それでも元気そうだ。
霧切「…お父さん…っ」
風がボクを撫でる。
霧切さんが駆けていったんだと遅れて分かった。
仁「響子…!」
学園長が両腕を広げる。
その距離が100m、50mと、縮んで、そして、
大和田「待てええぇぇぇぇ!」
__バイクに阻まれた。
腐川(ジェノ)「うっはー、すげースピード!あり?仁のおっさんじゃんおひさー!ゲラゲラゲラ!」
十神「それどころじゃないだろう…!学園長、悪いが動かないでもらおうか。」
大和田クンの後ろに乗っている十神クンが拳銃を向けている。
それからすぐ横で、スラリと何かが抜かれた。
…刀だ。
石丸「やはり…やはり疑わねばならないのか。」
金属バットが地面をゴリゴリと擦る。
桑田「しゃーないよイインチョ、そういうもんなんだから。」
霧切「これは、一体どういうことかしら。」
前方を完全に塞がれた霧切さんが困惑の声をあげる。
端から見てるボクにも何がなんだか…
桑田「あー、霧切。落ち着いて聞けよ。学園長って今外から来ただろ?」
霧切「ええ。」
桑田「外は絶望がいっぱいだろ?」
霧切「…ええ。」
桑田「『学園長が絶望の手先でない証拠』がどこにもねぇ。だからオメーを学園長に触らせるわけにはいかねぇ。…経験談だ。」
桑田クンは、会ったことがあるんだろう。かつての仲間だった絶望に。
多分、石丸クンも大和田クンも。だからこんなに警戒しているんだ。
学園長は、半ば呆然と、目の前を陣取る大和田クンを見た。
仁「大和田君…」
大和田「桑田の話聞いてたっしょ…俺も同じ考えっす、学園長。」
仁「そう、か…そうだな。無遠慮に入り込んですまない。気が急いてしまってな。とりあえず十神君、銃を下ろしてくれないか。」
十神「…4階から戦刃の狙撃銃が狙っていることを忘れるなよ。」
ゆっくりと銃が下ろされた。
霧切「…学園長。質問させてもらうわね。」
冷静さを取り戻したらしい霧切さんが顎に手を添えた。
学園長「私に答えられるなら何なりと、霧切さん。」
学園長も顎に手を添える。仕草がそっくりだ。
霧切「1つ目、なぜ戦車に乗ってきたの?2つ目、なぜ勝手に居なくなったの?3つ目、なぜ今帰ってきたのかしら。」
仁「1つ目の答えは、戦車がここに来るまでは絶望に対する護身になり、ここに来てから戦力になるかと思ったんだ。戦刃さんがいるから足しにはなるだろう。」
学園長が校舎を見上げてひらひらと手を振った。多分、戦刃さんがいるあたりだ。
仁「2つ目は…君達に着いてきてほしくなかったからだな。」
霧切「え…」
仁「安全面を取るなら確かに土壌の汚染度を計りながら探索するのが有効だ。だが、効率的ではない。…私は、一刻も早く現状を打開したかった。
それに、君達には私を死んだものとして見なしてほしかった。成功して戻ってくる確率は低かったから、期待してほしくなかった。」
霧切「…」
仁「3つ目。今になってここに来た理由だったな。…本当に、遅くなってしまったな。すまない。君達に、その手を汚させてしまった。これでも急いだつもりだったんだがね。」
まだ彼を向いている日本刀を、鋭い眼光の数々を見渡した。
仁「ここからずっと進んだ先に、別のシェルターがある。そこに合流して、君達のところに来るまでにこんなにも月日が経ってしまった。タイミングがダンガンロンパの放送終了と被ったのは偶々だ。
…いや、違うな。あの放送が始まって、本物かと思い焦ったんだ。ただのお芝居で、良かった。あまり大人を驚かさないでくれよ。」
霧切「そう…でも、答えてくれたことがあなたが絶望でないという根拠にはならな__」
朝日奈「ねーまだお話終わんないのー?」
苗木「!?」
いつの間にか朝日奈さんが戦車の中にいて、上部から顔を覗かせていた。
機体の足元では葉隠クンが登ろうとして足をかけている。
葉隠「いっがいっと、登りにくいな!」
大神「葉隠よ、手伝おうか…?」
苗木「朝日奈さん!?危ないよ!」
朝日奈「危なくないよー!ちゃんと操縦してる人いるから!」
ほら、と朝日奈さんの横から顔を出したのは、
…誰?
仁「あぁ、彼は戦車の操縦士だ。ここまで運転してもらっていた。」
あ、学園長が運転していたわけじゃなかったんだ…
舞園「学園長先生は多分、絶望じゃありませんよ。」
セレス「まぁ、連れてきた人が絶望じゃないのに学園長自身が絶望なんてことは滅多にないでしょう。」
山田「んー可能性としてはなきにしもあらずですがなぁ。」
江ノ島「いやないっしょ。理論上可能。」
不二咲「そうだね、この人達も良い人そうだし…」
舞園さん達までどっか行ってた…そして今戻ってきた。
十神「お前達今までどこに…」
舞園「ちょっと門のところまでお散歩に。あ、学園長先生の護衛の方々を連れてきましたよ。」
舞園さんの後ろについてきていた数人が会釈してくる。
…中にはサイン帳を抱き締めて嬉しそうな顔をしている人もいる。舞園さんか江ノ島さんのファンかな。
男「山田大先生にお会いできるなんて感激です!」
苗木「そっち!?」
そういえば山田クンってコアなファンがいるんだったね…
大和田「…あ、戦車と並走してたバイクの奴らか。忘れてた。」
石丸「うむうむ、学園長先生が絶望でないのは朗報だ!」
桑田「…あーぁ、心配して損した。ねみぃ…」
十神「はぁ。まったく…」
一気に場が弛緩する。
戦刃「…なんか、大丈夫そう?」
あ、戦刃さんが降りてきた。
不二咲「うん、特に危険はないかなぁ。」
戦刃「そっか。」
霧切さんが、今度こそ学園長の傍まで歩いた。
霧切「…学園長。」
仁「あれ、もうお父さんって呼んでくれないのかい。」
霧切「真面目な話をしてるのよ。これから、どうするの?」
仁「そうだね。それについては皆に言おう。…はいはい注目!朝日奈さん出てきて!山田君一旦話止めて!というかもう集合!」
はーい、と間の抜けた返事で皆集まる。
石丸「1、2、3…16。全員居ます!」
仁「ありがとう。じゃあ今後の方針をざっと説明するよ。
まず皆で、私がたどり着いたシェルターまで移動する。少し長旅になるけどそこは承知してね。
そこで生活しながら、そのシェルターと学園までの道をある程度整備しつつ、世界中で生き残っている希望の捜索を開始する。
向こうのシェルターは軍基地の中だから設備もここより良いんだ。皆の分の個室スペースも確保してある。
食料などをまとめ、できれば明日にでも出発したい。私からは以上だ。質問や意見はあるかい?」
セレス「ここにはもう戻ってきませんの?」
仁「…しばらくは戻れないと考えてくれ。」
セレス「なら嗜好品の類いも必要ですわね。」
霧切「食料はどのくらい持てば良いのかしら。」
仁「全員食べる分が…そうだな1ヶ月分は欲しいね。余ったら向こうのシェルターに置けるから多くても構わない。」
十神「1ヶ月?移動にそれほどかかるのか?」
仁「いや、2週間かかるかどうか、くらいかな。」
十神「…それでも遠いな。」
桑田「つかそのシェルターってどこにあるんすか?何県?」
仁「ああ、沖縄県だ。」
78期生「「「「沖縄県!?」」」」
修学旅行かな!?
不二咲「えと、明日じゃなくて3日後くらいで良いですか…?農業用AI(モノクマ)を強化したいんです…」
不二咲君の提案によって、3日後に出発ということになった。
→キャラ設定
苗木誠
全員のサポート役且つ雑用係
ツッコミ
旅の持ち物としては洋服やお菓子など必需品かつ無難なものばかり持っていく
霧切響子
情報解析、捜索担当
父と再会してからちょっと気が抜けている自覚はある
持ち物は最低限
十神白夜
情報解析担当だがわりと何でもこなす
無駄に心労が多い
予備の眼鏡は確実に要る
腐川冬子
(十神の)雑用係
苗木に次いで万能
紙とペンさえあれば良いというかなり控えめな趣味
葉隠康比呂
サポート且つカウンセリング担当
占いグッズで重いものが多く大半は荷物として認められない
朝日奈葵
内回り、護衛担当
とりあえずドーナツの原材料は確保しておく
大神さくら
内回り、護衛担当
ほぼ死角なし
朝日奈の分の食料も持ってあげる、もちろんプロテインも
舞園さやか
サポート、農業、畜産、(公報)担当
アイドルとしての役割が大きくなってきつつある
とりあえず衣装は全部持っていく
セレス
農業、畜産、娯楽担当
生活必需品と言われたら食料より茶葉とチェス持ってくるタイプ
山田一二三
農業、畜産、(セレスの)雑用係
なんか痩せてきた
嵩張るため油芋の持ち出しを断念
不二咲千尋
情報全般係
もはや彼の生死が鍵
パソコン重い
大和田紋土
外回り担当
バイク運転手その1、つまり荷物持ち
個人の荷物は整髪料くらい
石丸清多夏
外回り担当
バイク運転手その2、同じく荷物持ち
持ち物確認に時間がかかる人間
桑田怜恩
外回り担当
バイク運転手その3、荷物持ち
バットとボールとお菓子と…などと適当に鞄に詰める学生のノリ
戦刃むくろ
(江ノ島、不二咲の)護衛担当
江ノ島の双子の姉
ほぼほぼ江ノ島につきっきり
愛銃さえあれば良い
江ノ島盾子
モニター、カウンセリング担当
死なないのが役目
あくまでもギャルである一般人である
化粧道具がとても多い
霧切仁
引率
…まだ終わりませんよ?うぷぷぷぷ…
視点:苗木誠
結論から言うと、シェルターまでの道のりは本当に遠かった。
仁「施錠よしっと。」
がちゃん、大きな音をたてて鍵が閉めると学園長はリュックサックを背負い直した。
仁「はいバス乗ってー。運転手さんに挨拶しようね。」
78期生「「「「よろしくお願いしまーす」」」」
運転手「はいよー。」
基本的に、ボク達は荷物と一緒に大型バスで移動した。観光バスって塗装されているそれは学園長の後からやってきたものだ。
と言っても全員が乗るわけじゃなかった。
荷物が結構あるから、皆乗るとぎゅうぎゅう詰めだ。
余裕を求めるなら4、5人出た方が良い。
というわけで、バイクを運転するのが3人とその後ろに一人乗るか乗らないかの、最低3人最高6人はバイクでの移動となった。
あと戦刃さんは戦車での移動だった。たまに江ノ島さんとか霧切さんとかが相乗りしてた。
ボクは何日か桑田クンの後ろに乗せてもらったけど…うん、なかなか騒がしかったなぁ。
苗木「大和田クンもそうだけど、桑田クンも石丸クンも長時間運転って大変じゃない?」
桑田「あー、そうでもねぇぜ?」
石丸「うむ。慣れれば別に大した苦じゃないぞ。」
大和田「あぁ。こいつらにはバイクの極意を叩き込んであるからな。おい桑田、石丸!爆走るのに1番大事なこと、分かるよなァ?」
桑田「おう!」
石丸「うむ!」
大和田「せーのっ」
大和田「気合!」
桑田「スタイル!」
石丸「安全!」
大和田「おうオメーら表出ろ。」
石丸「戸外という意味ならここが表だぞ大和田君!」
桑田「つか教えてもねーこと聞くんじゃねぇ!」
大和田「はぁ?言ったわ!オメーが話聞いてねぇだけだろ!」
苗木「…ははは…前見て運転してくれないかな…」
大和田「大丈夫だ苗木!」
石丸「死なば諸共!」
桑田「チームワーク!」
苗木「そんなチームワーク要らないよ!」
舞園「戦車って結構速いんですね。」
戦刃「そうだね。」
舞園「そういえば朝日奈さんからドーナツ貰ったんです。半分こしませんか?」
戦刃「いーの?…ありがと。」
大和田「ここをぉ~サーキットとする~!」
桑田「イエーーー!」
苗木「え…?」
石丸「サーキットとはレースの競争場のことだぞ苗木君!一昔前までは暴走族が屯し、バイク運転の技を競っていたそうだ。」
苗木「待って解説してる場合じゃないよね石丸クン。」
大和田「何やる?」
桑田「こないだオメーが言ってたやつにするわ。なんだっけ、ブラックジャック?」
大和田「ジャックナイフ?」
桑田「そうそうそれそれ。うし、桑田行っきまーす!」
石丸「気をつけるんだぞ!」
苗木「待って!待って!後ろにボク乗ってるから!せめて下ろして!」
大和田「男なら覚悟決めろ!」
桑田「大丈夫お前幸運だから!」
苗木「ボクの幸運が何の役にも立たないことくらい知ってるよね!?うわぁぁ浮いてる浮いてるタイヤ浮いてるぅぅうう…!!」
舞園「…ふぁ…」
戦刃「眠い?奥の方に詰めたら寝れるよ…それともバス戻ろうか。」
舞園「いえ…そこまで…らいじょうぶれす…」
戦刃「…」
舞園「…すぅ…」
戦刃「トランシーバー…あった。…こちら戦刃。誰か舞園回収して。どうぞ。」
霧切『こちら霧切。じゃあバス止めるわね。オーバー。』
うん。ボクは大変だった。
道中、ご飯のために停車して、キャンプやサバイバルみたいに焚き火を焚くことも多かった。
朝日奈「マシュマロー!」
桑田「クッキー!」
舞園「チョコー!」
不二咲「スモアだね!」
大神「ほら、金串だ…火傷しないよう。」
苗木「ありがとう。」
十神「俺はこういったものは…」
大神「十神も要るだろう?」
十神「…」
腐川「あたしもやったことない…大神、串ちょうだい。」
大神「あまり近づかずに…気をつけて。」
大和田「あ、やべマシュマロ燃えた。」
霧切「炭になったわね。」
石丸「無駄遣いはいかんぞ!」
大和田「いや意外とこれでも旨いかも…マッズ。」
セレス「作るの面倒ですわ。」
山田「そこが醍醐味なのでは…」
セレス「まぁ山田君、作ってくれますのね。」
山田「えぇ…ま、良いですけど。」
葉隠「ビーフジャーキー焼いていい?」
江ノ島「匂いキツそうだから向こうでやって。」
戦刃「しっしっ」
葉隠「ヒデーぞ!」
仁「うん、皆楽しそうだね。」
舞園「学園長先生もどうですか?」
仁「そうだね、ちょっとやってみるよ。」
桑田「んじゃまずはマシュマロ焼くとこからっすねー。少しずつ火に近づけて…油断してると大和田みてーになります。」
仁「あぁ、あの松明…」
大和田「オイ待て俺だけ失敗したよーな言い方すんじゃねぇ。十神も燃やしてたぞ。」
十神「俺の話は関係ないだろう!」
最後の3日間は船旅だった。
仁「飛行機だと撃ち落とされかねないからね。」
苗木「こわ…」
霧切「まぁ妥当でしょう。それより船酔いする人いるかしら?」
戦刃「海戦で慣れてる。」
十神「クルーズで慣れてる。」
舞園「ロケで慣れてます!」
朝日奈「船酔い?ぜんぜーん。」
セレス「船のカジノで荒稼ぎしたことはあります。」
大神「船酔いしたことがないな…」
石丸・江ノ島「「同じく。」」
腐川「…ちょっと体調悪くなるけど…まぁ大したことないわ。」
不二咲「僕も絶好調ではなくなるけど…」
大和田「そもそも酔うって感覚が分かんねーわ。」
桑田・葉隠「「俺も。」」
山田「丸3日も船に乗ったこと無いので確信は無いですが大丈夫でしょう。」
苗木「あ、よかった船旅の経験が無いのボクだけかと思った。」
旅は、やってる最中は長く永遠に感じるけど、終わってみればほんの少しの間だったように思えるから不思議だ。
必死に生き延びたシェルター生活も。
なんとか終わらせたダンガンロンパも。
沖縄に到着してあわただしく荷物を置くと、ボク達は早速シェルターの手伝いをすることになった。
どうやら、ダンガンロンパの放送終了後に、日本中から絶望していない生き残り達がやってきたらしい。
元々は学園のシェルターに呼び寄せるための放送だったんだけど…
考えてみればボク達は学園を脱出したことになってるから、その学園自体に人が来るわけじゃないのか。
全てを失っても希望を捨てずここに来た彼らに、食料を配ったり寝床や仕事を割り振ったり…
彼らはダンガンロンパが本当のことだと思っていたみたいで、皆が生きていることを驚くと共に喜んでくれた。
更に、良いことはもう1つあった。
世界中で、「江ノ島循子」への反乱が同時多発的に起こったんだ。
「江ノ島盾子」は絶望として希望に敗れ、死んだ。
なら目の前にいる指導者は果たして本物の絶望である「江ノ島循子」なのか?
疑惑は膨らみ続け、絶望の内部争いや、目が覚めて絶望から抜け出す人達が多く現れた。
こうして、世界を渦巻いていた絶望という大きな勢力は、少しずつ少しずつ、分化・縮小していった。
ボク達のいるシェルターは『未来機関』と名付けられ、全国各地、次々に支部が設立されている。
破壊された建物を再建設したり、皆で農業や畜産やったり、残された食品工場に入り込んで運用してみたり。
使える手は何でも使って、世界は再生していった。
…まだ、再生の途中段階だけど。
それから、学園長の提案によって、ボク達も1つの区切りをつけることになった。
それは、卒業式だった。
仁「朝日奈葵さん。」
朝日奈「はいっ!」
仁「卒業証書。上記の者が、本学園の課程を修了したことを証する。」
学園の体育館によく似たホールで卒業証書が手渡される。
流れるように次へと順番が回った。
仁「戦刃むくろさん。」
戦刃「はい。」
仁「石丸清多夏君。」
石丸「はい!」
仁「江ノ島盾子さん。」
江ノ島「はぁい。」
仁「大神さくらさん。」
大神「はい…」
仁「大和田紋土君。」
大和田「ハイ。」
仁「霧切響子さん。」
霧切「はい。」
仁「桑田怜恩君。」
桑田「はいっ」
仁「十神白夜君。」
十神「…はい。」
仁「苗木誠君。」
苗木「はい。」
仁「葉隠康比呂君。」
葉隠「はいー。」
仁「腐川冬子さん。」
腐川「は、はい。」
仁「不二咲千尋君。」
不二咲「はい。」
仁「舞園さやかさん。」
舞園「はいっ」
仁「やす…セレスティア・ルーデンベルクさん。」
セレス「…はい。」
仁「山田一二三君。」
山田「はい。」
仁「以上、78期生16名が卒業したことをここに宣言する。気をつけ、礼。」
仁「ところで卒業生代表挨拶と在校生代表挨拶要る?」
苗木「在校生代表!?」
霧切「あぁこの中から1人ずつ選ぶの?じゃあ卒業生代表は石丸君で良いんじゃないかしら。」
石丸「別に構わないが、それよりやるべきことが多々あるように感じるのは気のせいか?」
朝日奈「じゃあ在校生代表は十神でいい?」
十神「何をもって俺で良いということになった?」
大和田「留年か…」
桑田「オメーが言うとシャレになんねーよ。」
葉隠「わーい卒業できたべ!」
腐川「…多分普通の学園生活だったら留年してたでしょうねあんた。」
江ノ島「すごい、雰囲気が一気にぶっ壊れた。」
戦刃「…ん。でも学園長、明らかに何の準備もしないで卒業式しようとしてたから…」
大神「卒業証書の印刷も昨日したものな…」
不二咲「すごい急いで刷ったもんねぇ。」
セレス「まぁいつまでも高校生というのは少々格好がつきませんし、急ぎの卒業式でも私は良かったと思いますよ。」
舞園「私は高校生というブランドが使えなくなってちょっと寂しいです…」
山田「ブランドて。」
うーん、締まらない…
ボク達は、これから先もずっとこの調子なんだろう。
馬鹿騒ぎしたりたまに真面目になったりして。
それで良いと思う。
まだまだ復興途中で、曇りの多いこの世界で。途方もない月日を皆で乗り越えるんだ。
だってボク達16人は超高校級の___
いや、卒業したから高校生じゃないな。
ボク達16人は、希望なんだから。
→以下キャラ設定
全員が2年間共に過ごしたクラスメイト。
苗木誠
全員のサポート役且つ雑用係
なんだかんだで皆を纏める鶴の一声的存在
圧倒的主人公
霧切響子
情報解析、捜索担当
汚染物質の解析やマッピングを行う
父との再会
十神白夜
情報解析担当だがわりと何でもこなす
性格は少し良くなったというか良くならざるを得なくなった
腐川冬子
(十神の)雑用係
苗木に次いで万能
乗り物酔いというか寝るタイプ
葉隠康比呂
サポート且つカウンセリング担当
正直皆と一緒にあたふたしてるだけのお仕事
のらりくらりと生きていけるのである意味すごい
朝日奈葵
内回り、護衛担当
施設内の点検や侵入者の兆候がないか探す
鞄の中にはドーナツが1つ、叩いていくたびドーナツは増える
大神さくら
内回り、護衛担当
だが施設内の人間の護衛の方が多い
重宝されすぎてて若干暇
舞園さやか
サポート、農業、畜産、公報担当
公報の仕事が増えてきた
セレス
農業、畜産、娯楽担当
だいたい畑か娯楽室にいる
多分ゲームも普通に上手い
山田一二三
農業、畜産、(セレスの)雑用係
セレスに従う形で仕事している
編集アシスタント
なんか痩せてきた
不二咲千尋
情報全般係
パソコン関係で困ったら彼に聞け
編集作業とカメラワーク
ブレイン
大和田紋土
外回り担当
大道具の移動や死体の掃除担当
足として非常に優秀
石丸清多夏
外回り担当
バイクに乗るときはヘルメット着用
日本刀は拾ってきた
桑田怜恩
外回り担当
悪ノリとツッコミを自在に操る
戦刃むくろ
(江ノ島、不二咲の)護衛担当
江ノ島の双子の姉
外回りいない時の裏方担当
たまに軍知識をクラスメートに教え込んだりしている
江ノ島盾子
モニター、カウンセリング担当
最も命を狙われやすいので外出禁止
死なないのが役目
圧倒的悪役、故に希望
完走。こんなに長くなるはずじゃなかったんですが…
江ノ島さんがめっちゃ被害者っぽいやつ見たいなーっていう軽いノリで始めた小説がまさかこんな長編に…(全9話)
あ、今回キャラ設定が途中で挟まれていたのは、間違えてキャラ設定多く作り過ぎちゃって削除するのももったいないから入れたやつです(貧乏性)。
誤字の報告ありがとうございました!
このシリーズはこれにて完結です。拙い文章でしたが、ここまで読んでくださった方、応援してくださった方、ありがとうございました!
また他作品でお会いできれば幸いです。
次回作(連載)予告
最原「ヒャッハー無印だぁ!」
78期生「「「「!?」」」」
できたら書きます。