とある六花の一方通行(アクセラレータ)   作:とあるミサカの匿名投稿(ネームレスノベル

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作者はとあるにわかであり、多大な齟齬や違和感、その他ありとあらゆる知識不足による不備が発生する可能性があります。それらを許せる方のみご覧ください、とミサカは警告しておきます。

同時に、そのような違和感その他を確認したら、是非感想欄などにてご指摘ください、とミサカは露骨な誘導をします。

※第一話は抹消したので、これがシン・第一話となります、ご了承下さい、とミサカはやっと新劇場版が完結する某アニメ風に言ってみます。

では、どうぞ。


転生(?)〜幼少期編
記憶と母親、過去。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺、は………な、にを…………」

 

足元を見れば、原型を留めない程に粉々になった白い破片。赤黒い血溜まりの海に浮かぶ、それら。

ぐちゃぐちゃの肉塊から、途切れること無く流れ出る鮮血は、頭部というゲートが破壊され、意味を成さなくなった体というダムから溢れる濁流だ。

自らの血肉と角の残骸という土砂を押し流しながら、確実にその領土を広げて行く侵略者だ。

 

だが、その侵略の渦中に立ち尽くす()の体は、全く穢されていなかった。

直撃した筈の角によって付けられた傷も無ければ、潰れた頭から噴き出した返り血を浴びて、紅く染まっているのでも無く。

緑の大地を侵食する赤と、茜色の海に浮かぶ生成の骨片。

酷く混沌とした色の世界の中で、唯一人、染まることの無い清純の白。白い服、白い髪、白い手足。しかし、その彼の双眸だけは。

血よりも赤く、夕暮れよりも紅く、彼岸花よりも緋いその双眸だけは、恐怖に見開かれていた。

 

「あ、あァ………ウ、ぁ…………………」

 

自分が何をしたのか、理解出来ない(出来てしまった)恐怖。辺り一面を染める、『赤』への恐怖。そして、何よりも…

 

「俺、は……おれは…………鈴科、一方通行(アクセラレータ)、違う、誰? 違う、チガウ。俺は、俺は、……………俺………は………ァ…?」

 

突如として、流れ込んできた、『記憶』。

一人の人間が、生まれ、生き、苦しみ、踠き、そして、幾重もの試練の果てに、幸せを…平穏を掴み取り、眠った軌跡。一人の超能力者(レベル5)の一生という、物語。

ありとあらゆる、成功と、失敗と。繊細な感情の起伏すらも内包した、()()は、『前世の記憶』という名のラベルを貼られ、記憶の書庫に放り込まれた。

 

「記憶………違う、これは、俺の……? ……いや、だが、だとしたら………」

 

『鈴科小百合』と『一方通行(アクセラレータ)』という、二つの意思。二人の人格が競合し、しかし、同時に整合する。これは──

 

「………っ、小百合!?」

 

「…?」

 

混濁する思考の中に、投げられた声。その声の主を探し、振り返ってみれば、何という事は無い。自分の母親、鈴科清姫(すずしな きよひめ)だ。

 

…だが、今の彼女は、明らかに様子がおかしかった。

 

いつもの彼女の、全てを包容し、受け止めてくれるようなおおらかさや、大袈裟な程に、彼を、そして、父を愛する眼差しが、どこか()()()()のだ。最も近い形容を当て嵌めるとするならば…、そう。

 

『愛に狂っている』…そう言うべきだろう。

 

愛情や安堵、様々なプラスの感情が混じり合ったその瞳は、逆に、恐ろしいほどの、まさに、狂()とでも言うべき輝きを宿している。…これも、深い愛の裏返しと考えればまだ良いが、度が過ぎている、とは常々感じるものだ───

 

(って、冷静に考えてる場合じゃ無ェ…)

 

先の出来事。甦った記憶。それらが示すものは、つまり。

 

(生体電気……血液の流れ……()()がある。『解析』が出来る…。いや、精査は後だ。能力を解除s)

 

「心配したのよ…!」

 

「むがっ」

 

間一髪。能力を解除した瞬間に抱き着いて来た。…にしても。

 

「うぅ………良かった……本当に、本当に良かった………死んでしまったかも、なんて考えた、愚かな私を許して…ね……?」

 

「許すも何も、ンなコトで怒らねェよ……怒らねェから、取り敢えず、そォやって抱き着くのをやめてくれ……胸、苦し…」

 

俺の母親、清姫は胸が大きい。それこそ、強く抱き締められると苦しいほどに。詳しくは知らないが、前にFよりもどうとかと嘆いていた……いや、今は置いておこう。

 

「いいえ。…こうして抱き留めておかないと、どこかへ行ってしまいそうだから……そんな危うい雰囲気を、()()あなたからは感じるわ。……だから、ほら。何を隠しているのかは分からないけれど、言いたく無ければ良いわ。ただ………ただ、暫くは素直に抱かれていなさい。…良いわね?」

 

「……」

 

俺が黙り込むと、母おy…じゃない。清姫は小さく微笑んで、少し力を弱めてくれた。(何故か知らないが、いつも『清姫』と呼ぶように言ってくる)

 

…昔からこうだった。

どんなに小さな秘密や隠し事でも、敏感に気付いて…いや、感じ取って、と言うべきなのだろうか? そしてこう言うのだ。

『何を隠しているのかは分からないし、無理に知ろうとも、聞き出そうとも思わない。言いたく無ければ言わなくても良い』と………そして、こうやって優しく抱かれている内に、ぽつぽつと話し始めてしまうのだ。

話し始めると、清姫は最後までしっかりと、黙って聞いてくれる。聞き終えると、いくつか質問をしたり、しなかったり。

そして最後に、何が悪かったのか、誰が悪かったのかと、やんわりと、だが、しっかりと言ってくれるのだ。

…そんな、どこか不思議で、でも素敵な……立派な女性だった。

 

 

 

………だが、これは。これだけは、そう易々と話すわけにはいかない。

たとえ、育ての……産んでくれた、親だとしても。

 

「……怖かった」

 

「…ん?」

 

だが、これもまた『真実』……その一端を、話すだけならば。

 

「いきなり、()()が突っ込んできて……急に潰れて、血が…………怖かった。…目の前で起きたことが、信じられなかった」

 

『ベクトル操作』だと、気付けてしまったから。

 

「今まで生きてきた日常が…崩れていきそうな気がして」

 

またあの時のような闇の中…能力ゆえに遠ざけられ、傷付き、傷付けてきた暗い日々に。戻ってしまうのではないかと考えると…怖くて。

 

「自分が、『自分』で無くなるような……そんな気がして」

 

"鈴科小百合"という『自分』と、"一方通行(アクセラレータ)"という『自分』の記憶。…どちらかが正しく、どちらかは偽り、という訳では無いのだろう。だが、いきなり他人の一生という物語を頭に放り込まれ、『これはお前の記憶だ』と言われたところで、はいそうですか、と割り切れる筈も無い。

……しかし。

 

「…けど、自分自身は……()は、これは正しいんだって考えてる。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()……って。………だから、余計に分からない」

 

俺は、()()()()()()()()()()()。俺は……俺は、どちらに()()()()なのか。

 

「………俺は……()()()()…?」

 

「…………………()()………じゃないかしら?」

 

「……え?」

 

「だって、さっきからあなたは……小百合は、『自分を()()()()()()』…そうでしょう?」

 

「………っ」

 

どんなに切れ切れで、断片的な話をしても、必ず一発で結論を…悩みを言い当ててくる。それこそ、心を読めるんじゃないかと何度も疑ったし、どこぞの心理掌握(メンタルアウト)かと思ってしまった彼を、責められる者はいないだろう。

 

…だが、結局のところ彼女は……自分の母親は、『鈴科清姫(すずしな きよひめ)』とは、きっと、()()()()()なのだろう。

嘘を嫌い、誰よりも…何よりも、『真実』を尊ぶ。何と清く、何と純粋なのだろうか。

 

………そんな彼女から生まれた自分は、どうなのだろうか…。

 

「きっと、私には分からないこともあるのだろうけれど…………あなたは……小百合は小百合よ。『自分は誰で、何者なのか』なんて……そんなもの、誰にも分かる筈無いわ。どれだけ迷っても、何があろうとも、全てを決めるのは、小百合……あなたなのだから」

 

「……」

 

「何をどう感じて、どう決めるのか。それがたとえ、誰かの真似だったとしても。……それを"そうする"と、あなたがそうすると決めたのなら、それはあなたの判断。

『あなたが決めたこと』なのよ」

 

「………決めた…こと、か………」

 

「……それに、あなたは『自分』を見失っている………そうは言ったけれど、あまり変わっていないもの」

 

「……は…?」

 

「だから、そのままの意味よ。『自分を見失っている』割には普通じゃない、ってこと。……実は、そこまで悩む程の問題ではなかったりして……ね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




きよひー(を真似たキャラ)の口調が定まりません…、とミサカは少し不安げに呟きます。

次回…次回は、気付いたら深夜テンションでメモ帳に書き殴っていた怪文書となります……、とミサカは次話へのハードルを下げようとします。…え? もともとハードルなんて無い…? し、知っています、とミサカはちょっぴりしょんぼりします。

感想評価、誤字報告などお待ちしております、とミサカは何の衒いも無くお願いします。

"彼"を他作品に出張らせてみた『番外編』ですが、如何だったでしょうか? とミサカは問い掛けます。

  • 面白かった。本編と並行でもっと色々書いて
  • 本編早く進めて、でもたまにこっちも書いて
  • こんなん書いてる暇あるなら本編早く書けや
  • 良かったけどもう良いや。早く本編を進めて
  • …って言うかあのメモなに? 書いたの誰?
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