また貴方に此処へ足を運んでいただけるなんて思ってもいませんでした
今日はどの物語に身を馳せますか?
…おや?この物語ですか?
貴方は想いが好きなのですね
…?いえいえ、それが悪いとは思いません
むしろ素晴らしいと思います
それでは、物語の世界をどうぞご堪能あれ
「あなたの気持ち、私にはよくわかるわ」
これが私の口癖だった
私は、今までいろんなことを経験した
だから、いろんな人の気持ちがよくわかる
そう思っていたの
…そう…思っていたはずなのに
私は今まで、いろんな人の悩みや考えを受け入れて、逸書に考えてきたの
だから私にわからない感情なんてあるはずがない
いえ、あってはならないの
だから、私は幸せだった
幸せだったはずなのに
ある日、私はいつも通り、彼と話をして
彼と一緒に歩いて
ただその日喧嘩をしました
些細なことでした
彼の相談に乗って彼の相談に純粋に答えたのに
彼は「違う、俺が言いたいのはそうじゃないんだ!どうして分からないんだ!」と言いました
私もそれに対してとても怒りました
多分私は今までで一番怒ったと思います
彼は「俺の気持ちを理解していない」と言いました
私が?
今まで分からない気持ちがあるわけがなかったのに
そんなわけがないよと、彼を優しく否定しました
彼の目はとても恐怖に満ちていました
私の彼はいつの間にか離れていきました
それからでした
私の幸せが崩れ始めたのは
私は回りの人の気持ちを必死に読み取るようになりました
ひたすらに
ただひたすらに
いつしか、回りは私を心配し始めました
ある心配性の私の親友が手を差し伸べてくれました
私はその手を
拒みました
ただ優しく大丈夫だと言ったはずなのに
(強く…激しく…触るなと言った)
彼女の目はとても恐怖に満ちていました
あれ?
私、今何した?
次第に回りは私のもとを、離れていきました
ごめんね
(ふざけんな)
ありがとう
(どうしてだよ)
みんな、私を
(みんな、私を
受け入れてくれて
どうして拒むんだよ)
ああ、成る程
私がみんなを傷つけたんだ
私がみんなを
理解できていなかったんだ
私は駄々ひたすらに、私の心を隠すようにしました
そしたら、心配していた人達が「良かった、大丈夫になったんだね」って戻ってきてくれたの
私の彼も「良かった安心した」って戻ってきてくれたの
私はその後、またみんなと仲良く出来るようになりました
でも、あの親友だけは戻ってきてくれませんでした
どうしてだろう?
まあいっか
みんなの後を追いかけて
(ずっとずっと追いかけて)
みんなの気持ちを理解出来るようになって
(もはや私にわからない感情なんてない)
ようやく手にいれたこの居場所
(こんなに易々と手に入るなんて)
もう二度と離さない
(もう二度と離すもんか)
ああ、私、今とっても幸せです
(もっともっと、幸せになりなたい)
お帰りなさい
どうでしたか?
彼女は”幸せ“と”共感“を手にいれる代わりに、
彼女の“本当の気持ち“と“支えてくれていたもの”
を代償にしたのです
…?あの親友はどうしたのか?ですか…
それはまた次の機会にわかるようになりますよ
おや、もうお別れのようです
え?私が誰なのか?
それはきっと、いつか分かりますよ
それではまたのお越しを御待ちしております