私は護る小人を   作:丸亀導師

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第16話 訪ね人

ゴーから話を聞いた後、ウェルスはそそくさと逃げるように目的地へ急いだ。現実を受け入れたくなかった。

 

今回この方面へ来たのは、小人の村からの依頼で村の護衛を願われた為だ。

彼等は古龍たちと深く交流を持ち、縄張りに住まわせてもらう事により、身の安全を確保する。

そういう種族だった。

 

しかし、それをグウィンが嗅ぎ付けた。そして軍を動かす事が知られ、小人達はそれを古龍に逃げてくれるように頼んだ。

古龍は、村人に卵を守るという条件のもと住まわせていた。

 

それから逃げることなど、せっかく紡いだ命をみすみす殺す事となる。ならばと、グウィンと戦う旨を伝え、卵を守るために、村を護るものをここに連れてくる用、伝えた。そして、そこにウェルスが来た。

 

ウェルスが到着して1日たった後だろうか、グウィンが古龍の巣と村の中間に布陣する。

ウェルスは激怒した。なんと、愚かで暴虐な王であるかと、布陣する場所は調度龍のブレスが直撃するであろうコース。

 

案の定戦闘の最終段階で、大樹の古龍の光熱量ブレス(レーザー)がグウィンに向け放たれる。其をこちらに反らすと判断したウェルスは、ブレスを打ち消すべく

【暗い奔流】を放つ。

打ち消した後、彼はグウィンのいる場を一瞥し、村長へグウィンとあってくる旨を話し、グウィンへ向けて歩みを進めた。

 

 

~夜間~

《アルヌス》ウェルス

 

ウェルスは、伊丹、富田、ロウリィ、黒川がいる店に到着し、その席に座った。非常に強烈な蒸留酒と、少しの料理を頼んで話しを、始めた。

 

「それで?クリに聞いた感想は?何か解決法は有るのか?」

 

「例えば、父親との記憶を消す。もう一つは荒療治だが、真実を突き付け壊れない心を信じるか。そのどちらかだ。」

 

黒川が興味深そうに聞いてきた。

 

「つまり頭の中を弄るってことでしょうか。そんな外科的方法でもやると?」

 

「まあ、まて消すといっても脳を弄る訳じゃない。ソウルの方へ干渉する、それだけだ。」

 

意味が通っていないようだ。ソウル、いきなり魂なんて言うから皆目が点になってる。ロウリィに至っては、軽蔑した目で見てきている。

 

「いつも思うんだけど、何でそんな事出来るんだ?」

 

「ソウルと言うものが、魂だとして貴方はまるで自分が、全能神みたいに言いますね。」

 

「ああ、全能じゃない、だが、出来ることを言っているだけだ。無論神ではない、君らとも違う。君らは私と似て非なるものだ。」

 

「それは、良い。それでテュカは自殺しないかもしれないが、記憶を失った後の、矛盾はどうするつもりだった。」

 

「そんなもの考えるなら、やらないよ。聞くに、黒川くんと同意見である強制的に突き付ける方法に落ち着くさ、それで彼女が向こうへ行ってしまうようなら。何度だって記憶を消して、諦めるまでダイスを振り続けるだけさ。」

 

「冷酷だな」

 

「よく言われるよ。」

 

その時、席を立つ音が聞こえた。どうやら黒川らしい。

 

「私は戻ります。隊長、ウェルスさんの言うとおり私は同じ意見ですので。では、お先に失礼します。」

 

黒川と、富田が去っていく、富田は送っていくそうだ。その後少しの間沈黙が流れたが調度、私の料理が現れた。そこで食べ始めて、ロウリィが喋りだした。

 

伊丹と二人で会話を進めていく。それに耳を傾けて、ああ、優しいやつなのだなと改めて納得するも、これはあれだな。ロウリィが俺の事を邪魔物と見ているな。仕方ない、移動するか。

 

「すまないが席を移るよ、向こうの酒が気になるからね。」

 

そうして少し、離れた席に移り酒を頼んで飲んでいると、二人の席から声がした。

顔にターバンを、巻いて横から耳が少し見えた。魂は暗い。間違いない、彼女であろう。

 

おお、おお、すごいねロウリィが頭に来てやがる。

ここで、伊丹をいたいけな少女を狙う悪漢に仕立て上げて、ソウルの持ち主に対する好感度を下げようという作戦か。実に面白い、しかも成功するだろうな。

 

 

 

《アルヌス》ヤオ

 

緑の人、そして暗き騎士。その情報を頼りに、この地にやって来た。

そして、それらしき人々が集まるという場所には来てみれば、なんと暴漢が少女を襲おうとしていた。

 

守ってやれば礼を言わずに何処へと言ってしまったよ。

料理を注文して緑の人を訪ねに来たと、訪ねればなぜ彼等を訪ねに来たのかと、言われた。

 

報奨は弾む金剛石の原石に、私自身。手負いの炎龍退治だと。そしたら、皆無理だと言っていた。

私のカウンターの近くの机で、一人食べている男以外は。

 

「炎龍か、それは腕が無く目に矢が刺さっていておまけに尻尾も斬られている。それで間違いないかな?」

 

皆がその男を見た。人間の給仕や庶民がそう言えば、あなたがいた。そう言った。

 

「貴殿、名はなんと言うのか。」

 

「私は輪の都、いや闇の騎士ウェルスとでも名乗っておこう。」

 

なんて男だろうか、闇の騎士。ふざけた名を名乗ったこの男、確かに他の連中と纏う雰囲気は違う。

まるで、大婆様の話す不死の騎士のようだ。

 

「それで?闇の騎士ウェルス『ウェルスでかまわない』では、ウェルス殿。貴殿に炎龍退治が可能であると?」

 

「無論だ、あんな劣化したものひねり潰して見せよう。」

 

「ふざけた事を言うな、人が手出しが出来ないから龍というものが恐れられる。それを貴様は、我が同胞の名誉を傷付けるどころか、死者すら愚弄する物言いだ。そんな貴殿に、私たちが助けられるとは到底思えない。」

 

こんな傲慢な男があの話しに聞くに暗き騎士の筈が無い。あまりにも軽率で、死者を愚弄する。それどころか、龍を虫けらのように言うなどこいつはどうかしている。

 

「わかった。では、受けない。で、これは料理代だ一番上手い料理を頼んでおいた。まあ、せいぜい食ってくれや。」

 

謝罪のつもりか知らぬが、これは有りがたく頂いておこう。

 

 

 

《中国・青海省・特地特殊技能秘密研究所》

 

そこではある本の解読が行われていた。

コンピューターによる言語の解明と、人命をなんとも思わない方法によってそれは着実に進んでいった。

 

ある時、本の後編にあたる部分の解読に成功し、それを人体実験を用いて行おうとした。

それを、触媒を整えいよいよと言うところでとんでもない事が起きた。

 

赤い人影が侵入してきたのだ。虐殺されていく、研究員。徐々に近づいてくる人影、遂には手をつけられると言うところで、それを口ずさんだ。

赤い影は沼のような暗い何かに足を止められ、研究員ともどもその暗い泥に、呑み込まれていった。

その泥からは、ハエのような顔が出ていた。

 

 




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