プリキュアオールスターズ・Darkness”Quartzer” 作:オルター
今回は少し具体的な説明と、後半に戦闘シーンがあります。そして戦闘では、皆さんも好きであろうあのライダーが登場します!
どうも皆さん、琴葉 虹です。
突然ですが、今から僕がダークライダーの力を授かってプリキュアの世界に行くことになったきっかけを話したいと思います。
まず、僕はごく普通な20歳のバリバリ社会人でした。
あの時までは…
休日のある日、僕は街中をぶらぶらと歩いていた。なんとなく目を向けた先にいたのは小さな男の子。どうやら持っていたボールを落としてしまったらしく、ボールは道路の真ん中に転がっていた。
察しのいい人ならもう分かるだろう。ボールを拾おうと男の子は道路に出るのだけれど、そこに1台のトレーラーが!
「危ないっ!」
僕は無我夢中で走り出した。男の子はボールを拾うも、トレーラーがすぐ近くまで来ており逃げても間に合わない。僕は咄嗟に男の子を歩道に突き飛ばして助けるも、代わりに僕の体が轢かれる結果になってしまった。
意識が飛び、目の前が真っ暗になる。僕は完全に死を確信していた。
しかし僕が目を覚ますと、そこは真っ白な空間だった。全くもって意味が分からず取り乱していた時に、あの人は現れた。
「気が付いたかな、青年君?」
声がした方向を向くと、そこに立っていたのはグレーの上着に黒いズボン、赤いアンダーウェアを着た男性が立っていた。僕の予想が正しければこの人は…
「貴方は…”檀 黎斗神”さん!?」
「昔の私はそう名乗っていた…だが今は違う。”九条 貴利矢”との戦いに敗れて死んだ私は、もう神ではない。今の私はただの”檀 黎斗”だ」
まさか黎斗さんが目の前に現れるとは思っても見なかった。けど、僕にはまだ気になることがあった。
「そんな貴方が何故ここにいるんですか?」
「あの後、私は本物の神の元で助手として仕えることになったのだ。本来ならば、真の神が君のような死人の前に現れるのだが…今回は訳あって私が代理を務めている。これで理解できたかな?」
「は、はい…」
あのエキセントリックな人が大人しく従っている真の神様。僕はそれがどんな人なのか気になった。
「さて、次は私の番だ。薄々気付いているとは思うが、君は男の子をトレーラーから庇って死んでしまった」
「ですよね…」
「しかし、君の人生はここで終わらない。君にはやって貰うべきことがあるからね」
「と言いますと?」
「君は”プリキュア”と呼ばれし少女達を知っているかな?これから君にはプリキュアの世界に向かい、彼女達と一緒に戦って欲しいんだ」
「ぼ、僕がですか!?」
プリキュアの存在は知っていたが、僕が彼女達と戦うという事はどうしても信じられなかった。
「見たところ、君はかなり正義感の強い男のようだ。見ず知らずの少年を、自分の命を顧みずに庇う。そんな君にこそ、果たして貰うべき役割なんだよ」
「けど、僕には戦う力なんてありませんよ?」
「心配には及ばないとも。これを受け取りたまえ」
黎斗さんは静かに右手を差し出す。すると右手の上に黒い光が現れ、僕の目の前にやって来る。僕はそれを両手で受け取った。
「その光には嘗ての私のような、悪の仮面ライダー達…所謂”ダークライダー”達の力が詰まっている。この力を使い、プリキュアの新しい味方となって貰いたい」
「仮面ライダーの…力…」
「それと、幾つか補足もしておこうか。君と契約しているミラーモンスター達に君が補食されることは無いし、強力な副作用を持つライダーに変身してもその副作用は発生しないから安心するといい。他にも、渡した変身アイテム達には既に君用にイニシャライズが施されている。それらのアイテムは、全て君にしか扱えないよ」
「何から何まで…ありがとうございます!」
「構わないさ。これまで犯してきた罪を考えれば…こうする事でしか、今の私は罪を償えない。そんな私の…”仮面ライダーゲンム”の力も、君なら使いこなせると信じているよ」
「わかりました。貴方達の力…必ず使いこなしてみせます!」
「ではこれから、君をプリキュアの世界へと送り出す。君の将来が闇に包まれないことを、私も祈っているよ」
そして、僕の目の前は真っ白になった。
これが、僕が仮面ライダーとしての原点だ。今はレストランAGITΩの店主を務めながらも、この世界に時折出現する仮面ライダーの怪人達を倒している。
黎斗さんが僕を信じて託してくれた力を、絶対に悪いことに使わない。僕は改めてそう決意した。
◇◆◇◆◇
レストランの営業が終わり、僕は部屋に戻ろうとしていた。すると、店の電話が突然鳴りはじめる。僕は受話器を取って電話に出た。
「はい、レストランAGITΩです」
『お前が”琴葉 虹”だな?』
「ええ、そうですが」
電話から聞こえてきたのは、変声機で加工されたような変わった声だった。
『お前がこの世界の仮面ライダーであることは分かっている。今から私が言う住所に来い。面白いものを見せてやろう』
「…いたずら電話ならお断りですよ?」
『その妙な間は図星のようだな。まあ、来てみるといい。住所は…』
僕は電話の主が言った住所をメモに取り、バイク”マシンディケイダー”に乗ってその場所に向かった。
◇◆◇◆◇
虹がバイクに乗ってやって来た住所にあったのは、見るからにボロボロな廃工場だった。虹はバイクから降りて、中に入ってみる。
「ここに一体何が…っ!」
突然謎の気配を感じ、虹は身構えた。すると工場の奥から2人の人影が現れ、外から差す月の光でその姿が明らかになった。
1人は白いアンダーアーマー、その上にゴリラを模した黒いアーマー、頭部には青く吊り上がった複眼をした仮面の戦士。もう1人も同じく白いアンダーアーマー、しかしその上は青と黄色の蜂を模したアーマー、頭部に猫を思わせる黄色い複眼の戦士がいた。虹はその2人の姿に見覚えがあった。
「”仮面ライダーバルカン パンチングコング”に、”仮面ライダーバルキリー ライトニングホーネット”か。これが面白いものかな?」
虹はそう言ってほくそ笑むと、何処からかベルトとバックルの付いた赤と黒の短剣型のアイテム”ザイアスラッシュライザー”を取り出して腰に装着する。
「折角だ。これの試運転にも付き合って貰うよ」
そしてズボンのポケットから真紅に輝くデバイス”バーニングファルコンプログライズキー”を取り出して、起動させる。
『インフェルノウィング!』
プログライズキーから音声と不死鳥の鳴き声が聞こえると、虹はスラッシュライザーにキーを装填する。
『バーンライズ!』
『Kamen Rider…Kamen Rider…』
プログライズキーが認証されて待機音が鳴ると、キーを展開させる。そして虹はあの言葉を呟くと同時に、縦に薙ぎ払うようにトリガーを引く。
「変身」
『スラッシュライズ!』
するとスラッシュライザーから赤い不死鳥のライダモデルが出現すると、背後から虹を何枚もの翼で包み込む。そしてライダモデルが翼を広げて消滅すると同時に変身が完了する。
『バーニングファルコン!』
『The strongest wings bearing the fire of hell.』
そこに立っていたのは、黒いアンダーアーマーの上から深紅の不死鳥を思わせるアーマーに覆われており、頭部には緑色の鋭い複眼に赤と黒の鳥を模したマスクを付けた仮面の戦士だった。
その名は”仮面ライダー迅 バーニングファルコン”
「さて、軽く相手をしてあげようか」
そう言って迅が突撃すると同時にバルカンも突撃する。両者のパンチが激突する間、バルキリーは上へと飛び上がる。それを見た迅はキックでバルカンを蹴り飛ばすと、バルキリーと同様に空を飛ぶ。
するとバルキリーは、身体から無数の蜂型ミサイル”ヘクスベスパ”を放つ。迅は猛スピードで滑空することでミサイルを翻弄するが、下からバルカンが”エイムズショットライザー”で援護射撃を行う。バルカンの射撃を、迅はバックルから外したスラッシュライザーで防御する。
そして迅は急降下して地面をスレスレで飛び、バルキリーのミサイルも迅を追跡する。すると迅はバルカンに突撃するが、バルカンの目の前で急上昇する。蜂型ミサイルは迅のスピードに対抗出来ずに味方のバルカンにダメージを与えてしまう。続けて迅はバルキリーを猛スピードで短剣で切りつけ、バルカンの傍に墜落させる。
「中々やるね。けど、僕には及ばない」
迅は短剣に装填されたプログライズキーのボタンを押して、同時にトリガーを引く。
『インフェルノウィング!』
『バーニングレイン!』
すると迅は、無数の炎の斬撃を飛ばして2人のライダーを滅多切りにする。そして2人が上半身を起こした隙にトドメの大きな斬撃を喰らわせる。
バーニング
レ
イ
ン
直後に2人のライダーがいる場所から大爆発が起こった。燃え盛る炎の中、迅が近寄った先にはバルカンとバルキリーは影も形もなかった。
「誰かが変身していた訳ではないのか…だが切った時に確かに手応えはあった」
「もしかすれば…いや、まさかな…」
迅は1人でそう呟くと、天井に空いていた穴から飛び去って行った。
その後、炎が消えた廃工場内に残っていたのは
バルカンとバルキリーの顔が描かれた2枚のカードだった…
後半のカットインはごめんなさい。私の技量ではこれが限界でした…。
バーニングファルコンが当時する小説はまだ見たことがないので、戦闘シーンを書けて大満足です!ぜひとも脳内であのBGMを再生してみて下さい(笑)。