凍える航海の悪魔 -彼女はただこの海を守りたかったー   作:ルチルネリネ

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青い絨毯と白い壁の司令室、中に姉妹の艦船(KAN-SEN)が待っていた。

???「今回の子はどんな子なんだろうな~」

ツインテールのピンク髪をいじりながら妹が言う。

???「情報によるとサラトガちゃんに似た性格らしいわよ?」

おっとりとした長髪のピンク髪の姉がそう答えた。

???「本当!?なら一緒にアイドルを目指してみないか勧誘してみる!」

妹は嬉しそうに答えると司令室の扉がノックされる。

???「は~い、どうぞお入りください」

姉の柔らかい言葉を受け司令室の扉が開かれた。


悪戯娘の着任

――ユニオン本部:母港学園司令室――

 

 

「えっと、この状態をちょっとサラトガちゃんに説明してもらえる?」

 

 手を上げながら入ってきた一人の少女と、その後ろから弓に手をかけて射ろうとするエンタープライズを見てサラトガは言った。

 

「生徒玄関及び廊下、空き教室で悪事を働いた不審者がユナイと名乗ってな。本当かどうか確かめ、偽物ならその場で制裁する予定だ」

 

「ユナイ成敗されちゃうです!?悪戯した代償にしては罰が重すぎですよ!」

 

 ユナイと名乗る少女は抗議の声を出すと、エンタープライズの弓の張りが強くなりギリリッ!と音が鳴る。

 

 その音を聞いた少女は「ぴゃぁっ!」と小さく悲鳴を上げて震えた。

 

「エンタープライズちゃん?その子は間違いなくユナイちゃんよ?だから、その弓を下ろして欲しいのだけど……いいかしら?」

 

「……了解した。だが、私はまだ信用したわけではない。下手な行動はするなよ」

 

 レキシントンに言われてエンタープライズが弓を下ろす。

 

「ガクブルガクブル!生きた心地がしなかったです!お姉さん助けてくれてありがとうなのです!」

 

 ユナイが深々とレキシントンにお辞儀をする。

 

「えーっと。コホンッ!では、改めて自己紹介よろしくねユナイちゃん!」

 

「はいです!ユナイテッド・ステーツ大型航空母艦、ネームシップのユナイです!今後ともよろしくです!にしし!」

 

「新しい航空母艦だったか、私達と同じだな。歓迎しよう」

 

 エンタープライズが手を差し出だした。それをユナイは警戒するそぶりを見せながらも恐る恐る握手をする。

 

 ユナイと握手をするとぐにゅっとした感覚がエンタープライズの手のひらに広がった。

 

「にしし!古き懐かしアイテムですよ!」

 

 ユナイが手を離すとエンタープライズの手はスライムが潰れてべっとりしていた。

 

「……懲りないみたいだな」

 

 エンタープライズは再度、弓を展開してユナイに狙いを定める。

 

「ひゃっ!?違うですよ!イッツジョーク、ジョーク!場を和ませようとしただけで、決して今まで怖い思いをさせてくれたお返しとは思っていないです!」

 

「それ、本音漏れてない?」

 

 手を上げて弁解をし始めるユナイにサラトガは突っ込みを入れる。

 

「話を戻してもいいかしら?ユナイちゃんの部隊についてだけど、ユナイちゃんはちょっと特殊な航空母艦で近くに航空母艦がいないとその力が発揮されないみたいなのよ……だから、エンタープライズちゃんの部隊に配属になるわ~」

 

「この怖い美人さんと一緒の部隊です!?後ろから撃たれそうで怖いですよ!」

 

「本当に撃ってもいいのだぞ?それで、二つほど聞いてもいいか?まず、なぜ私なのだ?他にも航空母艦はいる。次にどうして航空母艦がいなければその力が発揮されない?大型航空母艦なら護衛艦隊を付けるだけで運用可能なはずだ」

 

 レキシントンの言葉にエンタープライズが質問する。

 

「最初の質問はこれからの作戦に貴方が戦闘の指揮を執ってもらう必要があり、その作戦はユナイちゃんの能力を確かめる目的もあるからよ。航空母艦が必要な理由は……後でわかるわ。今作戦の旗艦として指揮をよろしくね~」

 

「そんな曖昧な……だが、任されたからには全力を尽くそう」

 

 エンタープライズはレキシントンに敬礼をして旗艦の任命を受託する。

 

「それで、今作戦はどのような内容なのか説明してもらおう」

 

「してもらう作戦は重桜を挑発して引き寄せ囲んで殲滅するの囮役をやってもらうわ。作戦名はそうね……Jasminum sambac(ジャスミン・サンバク)作戦よ~!」




ついに登場しましたね、ユナイテッド・ステーツ大型航空母艦!
なぜ、航空母艦が近くにいないといけないのか?その能力は後程明かされます。
作戦名はマツリカの学名から来ております。なぜマツリカなのかは海戦のイメージ海域の近くの島の国花だからです!どこでしょうね~ぜひ探してみてください!
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