凍える航海の悪魔 -彼女はただこの海を守りたかったー   作:ルチルネリネ

26 / 76
サラ「お姉ちゃん、今回の作戦本当にあれだけの護衛艦隊で足りるの?もっと必要そうじゃない?」

サラトガはレキシントンに問いかける。

レキ「普通の航空母艦なら足りないわ~。だけど、今回の護衛は実質エンタープライズちゃんだけなのよ」

その答えにサラトガはさらに首を傾げる。

レキ「送られてきたデーターが本当なら、あの子は一人で戦場に立っても問題ないって意味よサラトガちゃん。彼女、私達が思っている以上に強いわよ~」

レキシントンの答えにサラトガは「そんなわけないっしょ~」と半信半疑で返すしかなかった。


Jasminum sambac(ジャスミン・サンバク)作戦 前編

――重桜南方海域:南西群島海域――

 

 

「にしし!初めての実戦なのです!ガンガン戦果を上げるですよー!」

 

「あまりはしゃぎすぎるなユナイ。その行為が作戦に支障が出るかもしれない」

 

 初陣ではしゃぎすぎているユナイに釘を刺すエンタープライズ。

 

 彼女達の艦隊は群島ひしめく重桜の海域を航行していた。

 

「妹達?ちゃんとついてきていますか?波は低いけど島が多いから座礁には気を付けてね?」

 

「はぁ、面倒な任務についてしまった……早く母港に帰りたい」

 

「うぅ……なんで私がこんな大役に選ばれたんだろう……」

 

「さあ、正義のために戦うわよ!正義は不滅!悪は滅びるのだわ!」

 

 エンタープライズとユナイの護衛艦隊としてフレッチャー級のフレッチャー、フート、スペンス、チャールズ・オースバーンが同行している。

 

「しかし、囮艦隊だとは言えこの少数で重桜基地に奇襲をかける……レキシントンも中々無茶を言ってくれる」

 

「そうですか?むしろユナイがいる分、過剰な戦力だと思うですよ?」

 

 エンタープライズの言葉に対してユナイが即座に答える。

 

「私はそうは思わない……所で腰からぶら下げているその道具は何だ?任務中に遊ぶなんてことはないと信じるぞ?」

 

「むー!これはユナイの大切な任務道具なのです!これがあるのとないのではユナイの活躍が違うのですよ!今回の作戦で教えてやるです!」

 

 そう言ってユナイは地団駄を踏み海面がぴちゃぴちゃと水しぶきが上がる。

 

「かなり心配ではあるが……まあ、何かあった時はフォローするだけだ。そろそろ敵基地に攻撃機を出す時間だな。……全機発艦!ユニオンの魂を敵に刻め!」

 

「にしし!艦載機達行くですよー!戦果をバンバン持って帰るのです!」

 

 エンタープライズとユナイが艦載機を飛ばす。

 

 エンタープライズは弓から矢を放ちそれが無数の艦載機になり上空へと飛んでいく。

 

 対して、ユナイは滑走路が二つ描かれた盾を両手で持ち海面と滑降路を平行に保つ。すると、それぞれの滑降路から艦載機が競うように二機同時に発艦する。

 

「滑走路が二つとは驚いた。大きな滑走路だとは思っていたがまさか二機同時に発艦できるとは」

 

「自慢の双胴型甲板です!水の抵抗が増して速力は落ちますが、その分多くの艦載機が詰めれて一度の発艦機数も普通の航空母艦の二倍なのです!他にも滑走路中央を使えば全力で曲がりながら発艦も着艦も可能なのです!」

 

 ユナイは自慢気に話しながらも次々と艦載機を発艦させていく。

 

「……最新鋭の航空母艦は凄いな、まだ発艦が止まらないとは驚いた」

 

「空が艦載機で覆われています……!こんな数の艦載機が飛んでいるとこ見たことがありません!」

 

「晴天の海で日陰に遭遇するとは思わなかった」

 

「こ、怖いよフレッチャーお姉さん!」

 

「これは……正義の力……?」

 

 エンタープライズ、フレッチャー、フート、スペンス、チャールズ・オースバーンとそれぞれ感想を述べていく。

 

「全機発艦完了です!さあ、敵の基地を完全に破壊してやるですよ!」

 

 ユナイはエンタープライズの三倍の数を発艦させ、総数約二百もの艦載機が重桜の南方基地へと向かったのだった。




今回からユニオンと重桜の戦闘が始まります!
ユナイテッド・ステーツの一度に操作できる艦載機は百五十機ぐらいでエンタープライズ五十機の三倍と言う設定になっております。
ハボクック氷山空母も中々にやばかったですが、その上が出来てしまいました。……後悔はしていません!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。