色々と落ち着いたら連載を再開する予定です。
2019年9月10日
石田派
「何すんだテメェ!?放しやがれ!」
「だめでごわんど!身の程を知るのは、おはんの方でごわんど」
「ちょ、ちょっとかわいこちゃんに手を出しただけだろ!?」
「いくら
「それくらい許してくれよ。男なら、それくらい普通だろ?」
岡島が手に力を込めた。
「あ痛々……ちょ、ちょっとタンマ……」
「おはんは、
「殺す気かお前!?あいつらにバレたら、間違いなく殺されるー!」
そこへ、渚が複数の『兵士』を連れてやって来た。
「何やってんだお前ら?」
岡島は気付いていなかった。この服部渚が、平行世界の服部渚だと。
「あ、渚殿。姫乃殿にお会いしたい事が1つ……」
いやらしい男性をチラ見した岡島。
「いや、2つありもす」
嫌な予感がした男性が小声で促す。
「言うなよ。絶対に言うなよ」
だが、岡島はあっさり言ってしまった。
「まずはこの者でごわんど!」
「このおっさんがどうしたって?」
「やーーーめーーーろおおおぉおぉぉーーーーー!」
「電車で
呆れる渚。
「痴漢かよ!?それなら鉄道警察に―――」
岡島が残念そうに首を横に振った。
「じゃっどん、
痴漢が慌てて首を小刻みに横に振る。
「ダメだよ。ダメだよ。ダメだよ!」
その時、嘔吐音が響き渡った。
「ゲェエエエエーーーーーッ!」
「チッ!またかよ……」
(何が起きたと?)
見れば、安達が四つん這いで嘔吐していた。
「ゲッ!ゲエエッ!」
「またやっちゃったよ……」
岡島にとっては何の事だか解らない。
「どう言う事でごわんど!?それより、病院に運んだ方が―――」
「今は駄目だ!今それ言ったら悪化する!」
「いや……でも―――」
岡島が心配そうに安達に近付いた途端、安達の嘔吐が悪化した。
「ゲ……ゲエエッ!ゲエエエエエエエエ!」
その隙に痴漢が逃走するが……
岡島が、渚の説明を受けて困惑する。
「ぜ……善意アレルギー?」
「こいつ、許容しきれねぇ善意を受けると、嘔吐したり失神したりするんだとよ?」
「お、おはん……日常生活は大丈夫と?」
安達が岡島に食って掛かる。
「ふざけんじゃねえよ。クソ野郎。命は大切です。その命を護る為なら負けても良いですってか。何様気取りか知んねえけど、その絵に描いた様な偽善と欺瞞が気持ち悪いんだよ」
「……ムカつくかも知れねぇけど、こいつについては……慣れて」
更に困惑する岡島。
「いや……でも、これ程派手に嘔吐されて心配せん者はおらんと」
安達がまた嘔吐する。
「ゲエエッ!」
で、岡島が安達の体調を心配して安達の嘔吐を悪化させる悪循環となった。
「……まるで水と油だな?」
そこへ、逃走した筈の痴漢が両手を上げながら戻って来た。
その後ろには、川辺が『針』を露出させながらやって来た。
「渚、この不審者は誰?」
岡島が代わりに答えた。
「電車で
それより、ここに岡島がいる事に驚く川辺。
「よりによって岡島さんが来ちゃったかぁー!?もし安達に出遭っちまったら―――」
「もう……遅せぇよ」
四つん這いになっている安達を見て、全てが手遅れだと察した川辺。
「その様ね?でも、この変態のお陰で、安達の嘔吐を止められるかもよ」
「ん?どうやって?」
痴漢が青ざめる。
「何するの?何するの?何するの!?」
「これが本当に拷問として使えるのか試したくなってな」
苦悩の梨。
この洋梨型をした鉄製の器具は、ネジを捻じる事で開閉自在。
口内に捻じ込むことで、受刑者を黙らせる猿ぐつわとして開発されたものである。
だが、人間の果てし無き残虐性が、この苦悩の梨を膣や直腸に挿入し人体を内部から破壊するおそるべき処刑道具に変わるのに、さほど時間はかからなかった。
痴漢の命乞いの悲鳴が木霊する。
「いーーーーーやーーーーーだあぁーーーーー!」
そして、絶命の危機への絶望に耐え切れずに失神する痴漢であった。
「って、やらないよ。そんな事したら、
2019年9月10日
岡島の報告を聞いた姫乃が考え込む様に目を瞑った。
「やはり、東京オリンピックは中止ですか」
「はい。IOCは、真鍋総理の汚点がオリンピックにまで及ぶのを恐れて」
姫乃が困り果てながら背もたれにもたれかかった。
「八菱は、間違いなく東京オリンピック中止による損失を
「間違いないかと……」
「……後手に回りましたね?恐らく、ここまで計算した上で真鍋総理の冤罪と国外追放を強行したのでしょう。岩崎会長の遠大な深謀には驚かされます」
岡島は、ある者が気になって横目でチラ見する。
「それより……何でここで元気になりもす?」
安達は、先程の岡島の報告立ち聞きした事で、パンチを打てるほど回復していた。
「ん?絶好調」
困惑する岡島に対して、姫乃はこう告げるしかなかった。
「それについては……慣れてくださいとしか……」
だが、岡島はやっぱり安達の将来を心配してしまう。
「いや、でも色々と親切な方はおりもす。その人の前で嘔吐は失礼でごわんど」
「うるせぇよ!」
まさか、自分が安達に叱られるとは夢にも思えなかったので困惑する岡島。
「いや……でも……」
「ハッキリ言って気持ち悪いんだよ。どんだけクズに囲まれてようと、どんだけ地獄に住んでいようと、立派に力強く生きてる奴だって、大勢いるんだ。てめえらめてえな化物の力を借りなくてもな」
それを聞いて安達の将来どころか過去まで心配する岡島に対し、平行世界の渚がこの世界の渚の言い分を思い出す。
2019年9月8日
この世界の渚が、平行世界の玄野二穂の
「あいつは……確かに後先考えないいじめっ子に成り下がってるけどよ、その背後にいる連中の
弟の黒田二郎の将来を心配する室戸が不安がる。
「どういうこった?」
「そいつらは、姫乃から奪った力を使って他国を攻撃したり、他人を奴隷にしたりするんだよ。つまり、洗脳や強制が横行する……『仲間』がいねえ世界を作ろうとしてるんだよ。黒田の恨みは、そいつらに利用されてんだよ」
2019年9月10日
平行世界の渚が安達に警告する。
「でもよ……立派に力強く生きてる奴らを護る為にも、許しちゃいけねえ
平行世界の渚の言い分に警戒する安達。
「な!?……何なんだよ……?」
それを見ていた姫乃がある人物を思い出した。
「その勇気……グレタさんを思い出しますね」
安達は、とんでもない人物の名が出て来たので慌てふためく。
「ぐっ!?グレタ!?」
「グレタ殿って、あのグレタ・エルンマン・トゥーンベリ殿の事でごわんど?」
「はい。グレタ・トゥーンベリさんこそ、ノーベル平和賞を取るべき人物です。私も日本も、彼女から学ぶべき事が多い―――」
安達が仮死した。
「あっ、安達殿おおぉーーーーー!?」
「安達さん!」
「と言うか、許容範囲を超えた善意を受けたぐらいで仮死るのやめて」
岡島と姫乃が気絶した安達の心配をする中、川辺が残念そうに告げた。
「申し上げにくいのですが、どう視ても姫乃様が安達にトドメをさしたとしか見えません」
「何故でごわんど!?姫乃殿は、ただグレタ殿の話を―――」
「それについては……慣れて」
困惑する岡島。
2019年9月10日
その後、グレタの名を聞いて仮死った安達が、保健室のベットで目を覚ました。
安達VS岡島。
勝者……グレタ・エルンマン・トゥーンベリ
pixivに連載中の私の作品であるヒメノスピア×キリングバイツ(https://www.pixiv.net/novel/series/1143454)を、こちらでも掲載させて頂きます。
内容としましては、ヒメノスピア第11話(https://www.heros-web.com/comics/9784864685900/)以降の園藤姫乃がキリングバイツ第30話(https://www.heros-web.com/comics/9784864684729/)までの野本裕也の役割を担うが、無料では引き受けないぞ!的な内容です。