しかも、原作では獣闘士「山荒」としか紹介されず、TVアニメ化のあおりと言う形で漸く本名が出ると言う不遇なお方です。
2019年6月19日
露出狂痴女に擬態し、
「やっぱりね。餌を1匹泳がせときゃ、間抜けな
だが、川辺は宇崎のこの行為が正しいとは思えなかった。
確かに、普通の人間なら背中は致命的な弱点となろう。だが、野生動物が相手だとそうとは限らない。寧ろ、背中に武器や防具を搭載している動物はうようよいる。
例えば、ハリネズミだ。
背は体毛が変化した棘で被われる。針のようなトゲは、体毛の一本一本がまとまって硬化したものである。これにより敵から身を守る。
もし、謎の
「油断?」
謎の
その直後、謎の
宇崎が慌てて飛び退き無傷で脱した。
(こいつ。背中からも針を……)
「背後を取った?笑わせる」
川辺は、謎の
「ハリネズミ系の中で最悪な奴が来やがった!」
「私にとって、其処は死角じゃない。むしろ、最も攻撃しやすい
謎の
「全身武器。それがヤマアラシ」
「よりによって……ハリネズミ系の中で1番凶暴な奴が!」
ヤマアラシの針は防御の為ではない。ヤマアラシの針は攻撃用の武器である。
ハリネズミやハリモグラなどと形態が似るものの、全く別種であり、針の使い方も大きく異なる。
外敵に出会うや否や、足を踏み鳴らし威嚇。全身の針を逆立たせ、前後を問わず突進。その猛攻は凄まじく、狩りに慣れた肉食獣ですら、数頭がかりでも持て余す始末。
迂闊に噛みつけば無数の針を顔面に受ける事になり、その洗礼を受け、針が口元に刺さったまま暮らすライオンや、無残にも顔中針だらけになってしまった犬など、ヤマアラシの武勇を示す事例は数多い。
「
校門越しにいる川辺を背にして宇崎の方を向く
「本人を殺っちゃえば手間が省ける」
邪な微笑みを浮かべる
だが、宇崎は余裕であった。
「心配すんな。武器の多さなんて関係無い」
あの口癖を放ちならが獣化する宇崎。
「牙の鋭い方が勝つ。それが『
ここで、内輪揉めに没頭していた
「うわあぁー!化け物だぁーーーーー!」
一方の川辺は、デモ隊のあまりの反応の遅さに呆れていた。
「……遅っ」
しかも、逃げ惑うデモ隊の姿は、信念も尊厳も慈悲も無い自分勝手な見苦しいものであった。
「何……これ?暴徒化したデモの方がまだマシだわ」
自分勝手なデモ隊参加者のあまりの見苦しさに目を奪われていた川辺であったが、その間にも
「ライオンすら畏怖嫌厭する、ヤマアラシの猛攻!」
「は!?あの馬鹿共正気か!?」
「凌げるものなら凌いでみろ!」
空中から無数の針を発射する
「必殺……
宇崎があまり動かずにもろに受けてくれたお陰で、発射された針は思ったより散らばらなかったものの、下手をすればデモ隊も巻き込まれて死者すら出る可能性もあった。
「拍子抜けだわ。
闘いに巻き込まれたデモ隊を全く無視して大技を繰り出し、しかも宇崎しか見ていない
「待てェ!」
「あら?愉しませてくれるの?」
『針』を露出して威嚇する川辺。
「姫乃様に楯突いていたとはいえ、彼らも
校門を掴んで跳び越えようとする
「生身の場合だと……10本刺しても死なない奴がいたわ。それが最高記録。フフ、あなたは何本いけるかしら?」
「知るかぁー!お前が一撃死しろぉー!」
「そんなところで何をしてるんですか?川辺さん」
背後から聞こえる聞き慣れた声に、川辺が涙を浮かべながら喜んだ。
「ひ……姫乃様ぁ!」
無数の『兵士』を引き連れながらやって来た姫乃を見て、
「プッ!これが園藤姫乃?警視総監を無職にした程の大物だって聞いていたからどんなんかと思えば……思ってたより……地味ね?」
『兵士』達が
「あなたは何者ですか?」
「プッ!何?その暢気な質問?馬鹿じゃないの?」
其処へ、藤本が現れて
「此処は……退いた方が賢明ですな。貴女がどれ程の力を持っているのか知りませんが、これだけの数を1人で相手にするのは―――」
一方の
「賢明じゃないとでも?私の後ろにある物を診てから言って欲しいわね」
だが、藤本は懲りずに質問をした。
「ハリネズミさん」
漸く不機嫌になる
「ヤマアラシだ!あんな
だが、藤本は懲りずに質問をした。
「ミツバチがスズメバチを殺す為に形成する熱殺蜂球に必要な数がどのぐらいか、ご存知ですかな?」
「プッ!何なのこのボケ老人?」
「答えは、数百匹。ですが、問題はそこではありません。蜂球形成の過程で、最初にオオスズメバチに飛びついた中心部のミツバチは天敵の大顎によって噛み殺されてしまい、その数は20匹以上に及ぶこともあります。しかし、犠牲を払いながらも蜂球により天敵を熱殺することで、巣内の何万匹ものミツバチの命が守られます」
「で?」
「つまりですね……」
『兵士』達の殺気を感じた藤本が結論づける。
「相手がどんな武器を持とうが、『兵士』は必ず襲い掛かります。貴女が巣と『女王』の敵である内はですがね」
其処へ、何者かが走る音が響いた。
「貴女がもたもたしていますから、ほれ、どんどん取り囲む『兵士』の数が増えていきますよ?」
だが、来たのは
「糞ハリネズミー!ヒトミちゃんの仇だぁー!」
「ヤマアラシだ!あんな
川辺が慌てて乃塒を取り押さえた。
「何やってんの!?『兵士』じゃないあんたが敵う相手じゃないって!」
「放して!私がヒトミちゃんの仇を討つの!」
そんな乃塒に声を掛ける姫乃。
「其処を何とか譲って欲しいのですが」
だが、乃塒は譲らない。
「はあああああ!?そんなわけないでしょおおお!これは、私とヒトミちゃんと糞ハリネズミの問題よ!部外者は黙ってなさいよ!」
「ヤマアラシだ!あんな
川辺は困惑した。
「何……この支離滅裂なやり取りは……?」
そんな中、姫乃が何かを発見して凝視した。
「あれ?」
「姫乃様?」
「宇崎さん?何でこんな所で寝てるのですか?」
「プッ!何?このおマヌケ?居眠りと死体の―――」
その時、宇崎がわざとらしくあくびをした。
「ふあー……」
宇崎がわざとらしくあくびをした。
「ふあー……」
「んー……いい感じにツボが刺激されたわ。気持ち良くなった」
自慢の必殺技がいとも簡単に破られて困惑する
「ツ……ツボ……」
そして、必死に弁明する
「ちょ、ちょっと待て!
対して、宇崎は余裕だった。
「何言ってんだ?こんなモンが、私の毛皮を徹るわけないだろ」
ラーテルの甲皮は、分厚く柔軟性に富んだ天然の装甲。
ライオンの牙も爪も徹さない程の頑丈さを持ち、この甲皮を貫き物理的なダメージを与える事の出来る武器は、自然界には存在しない。
事実、ヤマアラシが縄張りの侵入者に対し、威嚇と針による攻撃を試みるものの、全く意に介さず食事を続けるラーテルの姿が目撃されている。
自慢の必殺技を否定されて時間が止まる
「……バ……バカな……在り得ない……こんな事……」
一方、乃塒は
「た……たくましい……好き」
「いやいやいやいや。たくましいか否かの問題を大きく超えてるから」
そして、姫乃を殺す為に跳び越えた校門を再び跳び越える
「ありえない……ありえなぁーーーい!」
川辺が戦況を冷静に分析して、
「ヤマアラシが完全に冷静さを失ってる!やったか!?」
だが、
「こげな細か針、おいの脂肪の前には爪楊枝同然たい。獣化するまでもなか」
新たなる敵の出現に、服部渚が喚く。
「おいおいおい!全然やってねぇじゃねぇか!それ所か、第2ラウンド開始じゃねぇか!しかも、あのデカブツ、間違いなくさっきの剣山女より強えぇじゃねえかよ!」
太鼓腹の巨漢が宇崎を発見して声を掛けた。
「おはんが、
現場にいる者全員に緊張が走る。
(やはり……此奴の狙いも宇崎か)
「ああ?だったら何だよ」
「そげか……じゃっどん、こげな可愛か
宇崎が臨戦態勢を取る。
「だから何なんだよてめえは?殺すぞ」
だが、皆の予想に反して、太鼓腹の巨漢が突然土下座した。
「お頼み申す!おい達の陣営に、力ば貸してほしかと!」
太鼓腹の巨漢の予想外の言葉に、『兵士』達がどよめく。
「これって……もしかして……」
「スカウト?それとも、引き抜き?」
「どっちにしろ、この人は宇崎さんの敵じゃなさそうね?」
そんな中、姫乃が指示を出す。
「取り敢えず、この人達を中に入れましょう。あと、村上さんを呼んで下さい。警察にこの
pixivに連載中の私の作品であるヒメノスピア×キリングバイツ(https://www.pixiv.net/novel/series/1143454)を、こちらでも掲載させて頂きます。
内容としましては、ヒメノスピア第11話(https://www.heros-web.com/comics/9784864685900/)以降の園藤姫乃がキリングバイツ第30話(https://www.heros-web.com/comics/9784864684729/)までの野本裕也の役割を担うが、無料では引き受けないぞ!的な内容です。