何処がやねん!敵である玄野二穂にあっけなく返り討ちにされ、姫乃を敵が運転する車の中に1人ぼっちにし、その状態で読者を2か月も待たせやがって!どう責任取る心算なんだよお前!?
2019年6月19日
露出狂痴女に擬態し、
宇崎と
「こいでよか。薩摩焼酎は消毒になりもす。骨にも異常ありもはん。まず問題なかと。じゃっどん、明日は病院に行った方がよかと。
そんな中、宇崎が質問する。
「で、お前誰?」
太鼓腹の巨漢が再び土下座する。
「自己紹介が遅れもした。おいの名前は岡島壱之助。石田財閥所属の
姫乃が岡島に質問した。
「つまり、宇崎さんに所属を変えろと?」
だが、宇崎の口から意外な言葉が出た。
「所属?何の事だ?」
保健室の時間が一瞬だけ止まった。
「……知っての通り
「何で?」
保健室の時間が一瞬だけ止まった。
「み……味方は多い方がよかと。
「うるせぇ。味方なんていらねぇし、どこにも属さねぇ」
宇崎と岡島の自分勝手なやり取りに、服部渚が呆れ果ててしまった。
「たった1人で何が出来る?」
渚の言葉に不快感を懐く宇崎。
「私の実力疑ってんのか?殺すぞ」
「馬鹿はお前だ。それとも、お前1人で私達全員を殺せるのかよ?」
岡島は渚の意見に賛成だった。
「確かにおはんは強か。じゃっどん、このままでは敗けもす。天賦の才だけで生き残れる程、
一方の宇崎は、岡島の説得を聞くどころか、寧ろ更に不快感を強めた。
「てめぇ、誰に向かって説教してんだ。闘んのか?ああ?」
宇崎と岡島の自分勝手なやり取りのせいで、宇崎が谷優牛に勝利した理由がますます解らなくなった。
「呆れた……本当に救い様が無い馬鹿だな」
だが、姫乃の一言で事態は一変した。
「宇崎さん、そろそろ祠堂さんに、正門での出来事について報告した方が宜しいのでは?」
「え?祠堂さんに!?」
祠堂の名を出されて慌てて保健室を出る宇崎。
宇崎が保健室を出るのを確認した姫乃は、恋する乙女の様な感じでボーっと立っていた
「まさかと思いますが……今の宇崎さんの姿が孤高に見えましたか?」
姫乃の乃塒への予想外の質問に、渚が驚きの声をあげた。
「ええぇー!?」
一方の乃塒は、完全に恋する乙女と化して全く聞いていなかった。
(あぁ……なんて神々しさ……好き―――)
乃塒が、宇崎と岡島の自分勝手なやり取りを自分の都合良く解釈していると判断した姫乃は……
突然、刃物が壁に突き刺さる音が聞こえたので、渚と岡島とデモ参加者の青年が音がした方を視た。
刃物の正体は姫乃の秘部から出て来た『女王』の『針』であった。姫乃の『針』が乃塒の真横の柱に刺さっていた。
「乃塒さん、貴女が誰を好きになっても構わないと言いたい所ですが、岡島さんの言う通り、宇崎さんの
姫乃の警告の意味を正しく理解した乃塒は、あからさまに不満と不機嫌を露にする。
「園藤!あんたの目は節穴!?」
「何だとてめえ!?」
姫乃は無言で渚を制止させた。その間も、乃塒は姫乃や岡島への文句を口にしていた。
「園藤もそこのデブも、全然現実が見えてない!ヒトミちゃんは強いの!無敵なの!」
姫乃も一歩も引かない。
「それは、1対1の時の話で、1対多数や多数対多数は含まれていません。まあ、岡島さんとのやり取りを視る限りだと、多数対多数での宇崎さんの実力は、たかが知れていますけど」
乃塒の顔が、先程岡島に喧嘩を売った時の宇崎と全く同じになった。
「てめぇ、誰に向かって説教してんだ。闘んのか?ああ?」
姫乃は、渚が動き出す前に渚に宣告した。
「動かないで!私は大丈夫ですから」
「ひ、姫乃!?」
其処へ、宇崎が保健室に戻って来た。
「ん?どうしたんだ姫乃?そんな物騒なもん出して」
先程までの不機嫌は何処へ行ってしまったのか、岡島を発見した宇崎が、万遍の笑顔でこう告げた。
「分かった。協力する!」
先程までの態度からは想像出来ない言葉に、一同が驚いた。
「え?」
「石田には所属しないけど、臨時雇いって形で仮登録するわ。んで、次の
確かに予想外ではあったものの、取り敢えず一応了承を得たので深々と頭を下げる岡島。
「も……勿論!そいでよか。あいがともさげもす!」
姫乃が祠堂の名を出した後の宇崎の言動に呆れる渚であった。
(本当に……解り易いなこいつ……)
因みに、謝罪の仕方で悩み、睡眠時間を削る動物は、人間だけである。
「どーしよーかなー?なんて返そうかなー?」
2019年6月19日
一方、警察は
「まったく……さっさと獣化とやらを解いてくれねぇかなー……」
遅々として話が進まない事に不快感を露にする女性刑事。
しかし、岡島に敗れた
更に、川辺が物凄い事を言い始めた。
「そいつ、今獣化解除したら、全裸だよ」
「……マジか?」
「事実だよ。此奴、完全獣化すると着ていた服を背中の針で破いちゃうみたい」
「で、この毛皮みたいな下着は?」
「獣化した時だけ生えるみたいね?」
女性刑事は、煙草を銜えながら頭を抱える。
「かぁー……随分警察泣かせな通り魔様だな」
其処へ、岡島と宇崎のやり取りを見届けた姫乃がやって来た。
「やはり……まだ運べないんですね?」
「ああ。背中の馬鹿デカい剣山が邪魔で、パトカーに叩き込めない。本当に迷惑だよ」
姫乃がふと
「所で村上さん、この方が、まるで私が警視総監を解雇したかの様な事を言っていましたが……」
女性刑事がサラッと事実を口にした。
「土岐田なら、警察から追い出されたよ。表向きは依願退職だが……間違いなく懲戒免職だなアレは」
その言葉で、公安警察がまだ自分の打倒を諦めていないと悟った姫乃。
「やはり!」
とは言え、警視総監の
「と……なりますと、また新たな『仲間』が必要になりますな?」
「確かにな……一介の刑事が手に入れられる情報は、決して多くないからな」
悔しそうに歯ぎしりする姫乃。
其処へ、1人の男性がやって来た。
「誰だお前?」
「身元引受人です」
「引き受け?この剣山の事か?」
男性は、複数のパトカーを見て疑問を口にする。
「この喧騒は何です?隠密に処理して欲しかったのですが、事件を喧伝する様な真似をすれば、四大財閥だって黙ってはいない筈ですよ?」
姫乃は男性のこの言葉を真っ向から否定した。
「いえ、今回の戦いに巻き込まれた方やご家族の無念を思えば、警察に届け、公式に捜査してもらうのが、当然の―――」
件の青年が、何故か警察がうようよいる正門にいて、自分を指差していた。
「……俺?」
呆れる川辺。
「……何でいるの?」
「道に迷ってしまって」
「でしたら、案内してもらえば良かったのですが」
気まずそうに頭を掻く青年。
「でも、理由はどうあれ、皆さんの敵の所に居ましたし」
女性刑事が不機嫌そうに言う。
「敵……か……」
そして、
「すっとぼけてんじゃねえよ」
「何の事で?」
「川辺の証言によると、宇崎が姫乃を否定するデモ隊に関する随分余計な事を知っていたそうだ」
「それと私に何の関係が?」
「全部お前達が用意した茶番なんだろ?宙ぶらりんだった宇崎を石田に放り込む為の」
しらばくれる男性。
「それで、そんな事をして八菱に何の利益が?」
確かに、石田が宇崎を手に入れて得をするのは石田だけの筈だ。だが、それでも今回の騒動の背後に何かがある気がして仕方がないのだ。
「てめえ……今ここでハジいてやろうか―――」
だが、姫乃が喧嘩腰の女性刑事を制止させた。
「村上さん、下がってください」
このままでは新たな戦いが始まりそうだったので、青年はとんでもない事を白状した。
「あのー、すいません。例のデモの事なんですが」
「四大財閥に体よく利用されたデモ隊がなんだって?」
「俺……ただのバイトなんです」
青年の予想外の言葉に、姫乃の目が点になる。
女性刑事が姫乃の代わりに青年を問い詰めた。
「バイト?何の事だ?」
「俺……あのデモ隊の事は……ぶっちゃけ、あんまり知らないんです。ただ、周りの連中のオウム返しをしてるだけで、高額なバイト代が貰えると聞いただけなんで」
そして、青年が土下座した。
「だ、だから……その……ご、ごめんなさい!何も知らなかったんです!まさか、デモ隊の人数稼ぎだったなんて!」
これには、川辺と女性刑事が大笑い。
「あはははは!あははははははッ!あいつ等、散々偉そうな事言っておいて、既に人材不足だったのかよ!?」
「あッははは、お腹痛い!しかも、四大財閥が余計なカミングアウトをやらかしたせいで、お互いの醜い本性が見えてしまった。暫くデモ隊の人間関係荒れるわ!」
姫乃は、
なぜ自分はあのデモ隊を生かしておいたのか、ますます解らなくなった姫乃であった。
「フヒヒヒ!はい!もしもし!ケヒヒ!」
だが、電話の相手が相手のせいか、途端に真顔になって不機嫌になる女性刑事。
悔しそうに携帯の通信を切る女性刑事を見て、次の言葉が大体予想出来た姫乃。
「村上さん……もしかして……」
「……釈放だ。そいつを八菱に返せ……だとよ」
「四大財閥が、警察に圧力をかけたか!?」
女性刑事が煙草の灰を
「熱いーーーーー!あちあち!」
「やっと起きたか?喜べ剣山女。家に帰れるぜ」
「もう遅いよ。君の負けだ」
負けを宣告されて困惑する
「私が
それに対し、身元引受人は冷酷に事実を口にした。
「さっきまで寝てたのにかい?少なくとも、君は分単位で落ちていた。それが、
現実を思い知らされ、力無く座り込む
「お……おぉおー……」
「これが敗者って奴か……哀れだな……」
2019年6月19日 東京都千代田区霞が関二丁目1番1号。警視庁本部庁舎警視総監室
警視総監が溜息を吐きながら椅子にもたれかかる。
「フウゥー……村上警部補は、此方の指示通りに彼女を釈放するそうです?」
1人の男性が、警視総監の目の前でソファーに座った。
「これで……良かったのですかな?岩崎さん」
「ええ。今の所は」
警視総監は、岩崎の目的が全く読めなかった。
「私は、
警視総監が喋り過ぎだと感じた岩崎は、脅しの言葉を掛けた。
「あまり変な事を言わない方が宜しいのでは?おしゃべりが過ぎると、警視庁公安部第6課が特定遺伝子組換改革法を使って何を始めようとしているのかが、園藤姫乃に気取られる恐れがありますよ」
その言葉に、警視総監が蒼褪める。
「待ってくれ!止めてくれ!あの計画が実行される前に園藤姫乃にバレて何らかの対策を取られたら、前任の土岐田同様に私の首が飛ぶ!」
笑って誤魔化す岩崎。
「ははは、冗談ですよ」
「心臓に悪い台詞だ!」
岩崎は、取り敢えず警視総監の疑問に答えた。
「さっき貴方が言ったのと同じですよ。ある人物にある計画を悟られない様にする為の遠回りですよ」
警視総監の疑問が増えた。
「ある人物?園藤姫乃か?」
「いいえ、
「では、誰……」
と言いかけて止めた。下手な事を言えば、岩崎が本当にあの計画を姫乃に密告しそうなので。
替わりに
「岩崎弥芯さん、八菱財閥を失いたくなければ、
岩崎は、鷺宮女子高銃撃テロ事件の様な大々的な警察不祥事をまた起こす気かと言ってやりたかったが、馬の耳に念仏だと思って、適当にあしらいながら退室した。
(
2019年6月19日 東京都千代田区霞が関二丁目1番1号。警視庁本部庁舎正面玄関
複数の部下が岩崎を待っていた。
「会長、新任の警視総監は如何でしたか?」
岩崎がバッサリと切り捨てた。
「駄目だね。1年前に園藤に殺された黒田二郎とか言う男と同様、
岩崎が話題を変えた。
「所で、
「は。三門と角供が余計な真似をしたので少々苦戦しましたが、石田が既に3人目を手に入れてますから、無事に参戦出来るでしょう?」
「上出来だね」
「は」
そう言うと、岩崎達は足早に警視庁を去った。
pixivに連載中の私の作品であるヒメノスピア×キリングバイツ(https://www.pixiv.net/novel/series/1143454)を、こちらでも掲載させて頂きます。
内容としましては、ヒメノスピア第11話(https://www.heros-web.com/comics/9784864685900/)以降の園藤姫乃がキリングバイツ第30話(https://www.heros-web.com/comics/9784864684729/)までの野本裕也の役割を担うが、無料では引き受けないぞ!的な内容です。