イルマ「ビーン、この小説は私達がメインじゃないから皆驚いてるのよ」
ビーン「イルマ!確かにそうかもしれないけど、今回の話は僕ら無しには語れないよ」
イルマ「ま、一理あるわね」
ビーン「さあさあ皆さんお立ち会い!今回は第2話という事で、城ヶ崎姉妹の誕生秘話をお話いたします!」
イルマ「なぜ私達無しでは語れないのか、それはこの話を読めばわかりますよ!」
~~城ヶ崎姉妹誕生秘話・美嘉が生まれた日~~
莉嘉「かわいい~!」
美嘉「アタシが生まれた時ってこんなんだったんだ~」
城ヶ崎一家は家族揃って昔のアルバムを見ていた。
美嘉「ねえお父さん、アタシが生まれた時ってどんなんだったの?」
城ヶ崎父「それはね...」
ビーン「それを話すと長くなるけど!」
城ヶ崎父「ビーン君!どっから入って来たんだ!」
イルマ「そりゃあ庭の窓が開いてたからよ」
城ヶ崎母「イルマちゃんまで!」
そこに登場したのは近所に住むイギリス人のビーンとイルマだ!
美嘉「ねえ!アタシが生まれた時ってどんなんだったの?」
莉嘉「アタシも知りたーい!」
ビーン「よしOK!あれは17年前の事だ...」
~~17年前の11月12日・横坂のとあるアパート~~
ビーン(日本に来たばかりの僕らの部屋の隣に住んでたのが城ヶ崎夫婦で、その時お腹にいたのが美嘉ちゃんだった)
イルマ(19歳)「ビーン、そこのパーツ取ってくれる?」
ビーン(20代前半)「そこってどこだい?」
イルマ「んー、パッド!」
ビーン「あっこれか!ENDRASSの強化ブレーキパッド!」
イルマ「そ!それそれ!これでブレーキングでタイムを縮められるわ!」
2人がやってるのはブレーキパッドの交換。何故かと言うと、2人は走り屋で出来る限りは自分で車を弄るからだ。
ブレーキパッドの交換を終え一息ついていた2人の前に、1人の女性がやって来た。
ビーン「あ!城ヶ崎さんの奥さん。」
イルマ「こんにちは!」
?「あ~!ビーン君とイルマちゃんじゃ~ん!」
この女性が城ヶ崎夫妻の妻で、後に美嘉と莉嘉の母になる城ヶ崎夕嘉である。
夕嘉「寒くなってきたしウチで暖かい物でも飲む?」
ビーン「お!ありがたい!」
イルマ「是非ご馳走になります!」
城ヶ崎夫妻の部屋で紅茶を飲む3人。
イルマ「それにしても随分大きくなりましたね」
ビーン「確かに!もう生まれるんじゃないんですか?」
夕嘉「わかる!?実はもう少しで予定日なんだ~!」
この時夕嘉はすでに妊娠してから10か月で、もう少しで生まれる所まできていた。
ビーン「楽しみですか?」
夕嘉「うん!楽しみ!だけど...」
イルマ「だけど?」
夕嘉「彼が...」
イルマ「彼って、旦那さんの事?」
夕嘉「...そう」
夕嘉は今までの事を2人に話した。
夕嘉「帰りも遅くて土日も仕事ばっか、アタシやお腹の子には構ってくれないの」
イルマ「仕事って...こんな大事な時に!?ありえない!普通は少しでも仕事を減らしてそばにいるべきなのに!」
夕嘉「でもしょうがないの、仕事だから...」
夕嘉の目からは一筋の涙がこぼれる、それを見たビーンは...
ビーン「旦那さんの会社って、どこ?」
夕嘉「えっと...○○商事」
ビーン「わかった、悪いけど少し出かけてくるよ」
イルマ「どこ行くの?」
ビーン「どこって、話をつけに行くんだよ」
イルマ「それなら私も...」
ビーン「イルマは夕嘉さんについてあげてて、イルマがいれば心強いからね!」
イルマ「ビーン...わかったわ!」
夕嘉「...」
ビーンは愛車であるS13シルビアに乗り込み、○○商事を目指して走り出した。
~~○○商事前~~
ビーン「ここか!」
会社の前にS13が停まる。
ビーン「ここまで来たのはいいが、どの人かはわからないな...ん?あの人は...」
その人を見つけたビーンはクラクションを鳴らす。
?「何だ君は」
ビーン「やっぱり!城ヶ崎さん!僕ですよ!隣に住んでる!」
この男性が城ヶ崎夫妻の夫で、後に美嘉と莉嘉の父になる城ヶ崎大悟である。
大悟「君か...俺は今忙しいんだ。大事なプロジェクトを任されていてね」
ビーン「大事な...奥さんが妊娠してるのに?」
大悟「そうさ。このプロジェクトはとても大事なんだ、失敗は許されない」
ビーン「ふーん...とりあえず乗ってくださいよ。話があるんで」
大悟「ま、少しぐらいなら」
大悟はS13に乗り込んだ。その時である!
大悟「おい!何でドアにロックを掛けるんだ!」
ビーン「簡単ですよ!ちょっとしたアトラクションみたいな物です!さ、シートベルトを...」
大悟「あ、ああ」
大悟がシートベルトを付けた事を確認したビーンは、思い切りアクセルを踏み込む!
大悟「うっ!」
ビーン「さてと...ブレーキングテストを兼ねて山にでも行くか!」
驚く大悟にお構いなくビーンは全開走行を行った!
~~土谷峠~~
連続するコーナーをドリフトで駆け抜けるS13!
ビーン「よーし、いい感じだ!」
大悟「頼む!降ろしてくれ!」
ビーン「まだ話したい事を話してないでしょ?頂上で話しますよ」
大悟「ッ!!!」
ビーン「お次はサイドブレーキドリフト!」
ビーンのドラテクとチューニングで、S13は最高の状態だった!
~~頂上~~
ビーン「はー!スッキリした!」
大悟「ハア、ハア、ハア...」
清々しいビーンとは対照的に、大悟はとても青ざめた顔をしていた。
ビーン「あれ?どうしたんですか?顔色悪いですよ?」
大悟「オイ!いい加減にしろ!何がしたいんだ!」
ビーン「そっちこそいい加減にしろよ!自分が何してるのかわかってんのか!?仕事ばかりで夕嘉さんには構ってやらないし!夕嘉さん泣いてたよ!イルマも怒った!だけれど、それ以上に僕は怒ってるんだ!それに!!!」
ビーン「子供も可哀想だろうがー!!!」
大悟「!?」
自分勝手な大悟に遂にキレたビーン!普段の温厚さからは見れない怒り方だ!
大悟「確かに俺は働き過ぎた、だけどこれは家族の事を思って...」
ビーン「だとしてもたまには休みを取ってそばにいるべきだろ!自分しか見えてないんだよアンタは!」
大悟「そ、そんな...」
大悟は膝から崩れ落ちた。
~~アパート・城ヶ崎夫妻の部屋~~
夕嘉「大丈夫かな...」
イルマ「大丈夫ですよビーンなら!確かに普段はおちゃらけているけど、本当はとても芯の強い人ですから!」
夕嘉「ねえイルマちゃん、どうしてビーン君と日本に来たの?」
イルマ「それはですね、異国の地で生活してみたかったからですよ」
夕嘉「寂しくないの?」
イルマ「大丈夫ですよビーンも一緒ですし!それに!」
夕嘉「それに?」
イルマ「頼りになる人が日本にはたくさんいるから、安心して暮らせてます!」
日本に対しての様々な思いを語るイルマ。その時!
夕嘉「ウッ!」
イルマ「夕嘉さん!どうしたんですか!?...水!?まさか!」
夕嘉「うっ、生まれる~!」
遂に夕嘉が破水した!
イルマ「まだ出しちゃダメ!病院に行きましょう!」
夕嘉「う~!」
イルマは破水し苦しむ夕嘉を介抱しながら愛車であるFC3S・RX-7に向かう。
イルマ「ゆっくりでいいですからね!ゆっくりと!」
夕嘉「痛い...」
やっとの思いでFCに乗り込む2人。
イルマ「大丈夫ですか?きつくないですか?」
夕嘉「き、きつい...」
イルマ(妊婦さんにバケットシートはきつかったわね...とりあえずビーンに電話しなきゃ...)
イルマはビーンに電話を掛けた。
~~土谷峠・頂上~~
仕事ばかりの大悟に対して説教をしていたビーン。
ビーン「確かにあなたは今までそんな事をしていた、だけど!まだ変われるはず!」
大悟「しかし!プロジェクトが...」
ビーン「そのプロジェクトは1人だけでやってるんですか?それとも大勢?」
大悟「大勢だ。様々な仲間に助けてもらったよ」
ビーン「だったら今回も助けてもらいましょう!大丈夫!皆わかってくれますよ!」
気を落ち着かせいつもの様なビーンに戻っていた。その時。
ビーン「おっ、電話だ。ちょっと失礼します」
S13に取り付けられていた電話をとるビーン。
ビーン「ビーンです。イルマ!どうかしたの?何!?わかったすぐ行く!」
すぐに大悟の所に駆け寄るビーン。
ビーン「大悟さん行きましょう!病院に!」
大悟「え!?生まれるのか!?」
ビーン「はい!」
大悟「でも...」
ビーン「何ですか?また仕事の心配?」
大悟「違う!違うんだ...こんな奴が行ってもいいのか心配で...」
ビーン「何言ってるんですか!大丈夫に決まってますよ!仕事でそばにいられなかった分、今そばにいるべきですよ!」
大悟「ビーン君...」
ビーン「さ!急ぎましょう!」
2人はS13に乗り込み病院に向かって走り出した!
~~新杉子駅前大通り~~
細い十字路からFCが飛び出る様に出てきて、そこからドリフトで大通りへと入った!
夕嘉「イルマちゃ...安全運転でいいから...」
イルマ「もう大通りに出て後はストレートだけですから一気に行きますよ!」
夕嘉「もう...無理...」
FCの驚異的な速さで、夕嘉の意識は朦朧としていた!
~~しばらくして、杉子病院~~
比較的大型な病院である杉子病院の前に、S13が停まる!
その前にはイルマのFCが停まっていた。
ビーン「イルマのFCだ!という事は...急ぎましょう!」
2人はS13から降り、病院内へと走った!
~~産婦人科~~
階段を駆け上がり産婦人科へと来た2人!そこにはイルマの姿が!
ビーン「イルマ!」
イルマ「丁度良かった!急いで!」
イルマと合流した2人は分娩室へと入る!
大悟「夕嘉!」
夕嘉「大...悟...」
大悟「大丈夫だ!俺がついてるからな!」
大悟は夕嘉の手を握り締めた。そしてビーンは...
イルマ「ハイ!ビーンはカメラマンよ!」
ビーン「よっしゃあ!これで新たな記憶を残すぞ!」
こちらも別の事に力を入れていた!
助産師「城ヶ崎さん!あと少しよ!力を入れて!」
夕嘉「痛い!痛い!」
大悟「頑張れ夕嘉!もう少しだ!」
ビーン「スゴイぜ!」
イルマ「こんな瞬間に立ち会えるなんて...」
そして!
オギャア!オギャア!
助産師「おめでとう!元気な女の子よ!」
夕嘉「あぁ...生まれたんだね...」
遂に夫婦の間に新たな命が生まれた!
ビーン「おぉ~...」
イルマ「これが新たな命の誕生の瞬間なのね...」
大悟「夕嘉...おめでとう...」
夕嘉「大悟...」
ビーン「名前何?」
イルマ「そうそう!決まってます?」
夕嘉「美嘉だよ。美しく育って欲しいから」
ビーン「おっ!良い名前だ!」
イルマ「絶対に美しくなりますよ!だってお母さんが綺麗だもん!」
大悟「本当にありがとう...夕嘉...」
大悟と夕嘉は抱き合った。
~~現在~~
ビーン「という訳さ!」
美嘉「へ~!そんな感動的な出来事だったんだね!」
イルマ「だけどその後病院の前に車を堂々と停めちゃったから、向こうから怒られちゃったけどね!」
夕嘉「でもお陰でお父さんは家族に対してとても尽くしてくれる人になったんだよ」
大悟「ああ、自分が犯した過ちに気が付けたからね」
城ヶ崎夫妻はビーンとイルマに感謝していた。
莉嘉「ねえねえ!アタシの時はどんなんだったの?」
ビーン「その話もインパクトあるよ!話せばもっと長くなるかも!」
莉嘉「ホント!?早く話して!」
ビーン「よし!あれは...」
~~To Be Continue~~