とても美しく悍ましい。だがそれは、啓蒙と狂気の狭間で、ただ私のよすがだった。
真実それが何ものかなど、決して知りたくはなかったのだよ。
ヒイッ、ヒイッヒイッヒイッ…
あれは・・・燐光か?違う、燐光はもっと、こう、きらきらって・・・う、ああ色が色が色が色が色が色が色が色が色がああああああああああああああああああああああ(ここで文章が途切れている)
いつもニコニコ!ラブ&カオス!米花町の這い寄る混沌こと、私です。人間としては、手取ナイアと名乗らせていただいております。
さてさて、今、日本の米花町では大変面白いことが起こっています。
堂本コンサートホールにおいて上演された、戯曲“黄衣の夢幻貴公子”・・・ぶっちゃけた話、日本語訳したアレンジ版“黄衣の王”ですね。
その上演が始まりました。
楽団付きの生音源で、指揮者は設楽降人さん、コンサートマスターにその奥方設楽詠美さんを招いてです。
いやあ、豪華キャストですねえ。
なお、上演して間もなく発生したCON対抗ロールに、劇団・楽団・観客さんのほとんどが失敗。
失敗した人たちは、ハイライトが消えた目に、口から唾液を流しながら、上演と観劇を続けていますねえ。おやおや、主演の俳優さんが、とうとう血の涙を流し始めましたねえ。それでも、あの意味不明な長台詞を平然と諳んじられる当たり、プロですねえ。
ご安心を。一応今シナリオの主人公に位置する寺原麻里君と藍川冬矢君は、どうにか対抗ロールに成功して、へとへとになりながらも劇場から脱出を果たしました。
設楽邸で異変を察知したほか探索者も無事合流。
さあ、シナリオのクライマックスですよ?どうします?探索者諸君。
ああ、そういえば。すっかりお知らせし忘れてましたねえ。
うっかり助かってしまった伊達君の処ぶ、ゲフンっ、その後の処遇について。
え?お前シナリオ鑑賞に夢中になってたんじゃないのかって?忘れてくれてると思ったのにって頭を抱えなくてもいいでしょう?私は勤勉なんです!(ドヤァッ)
順を追って話しましょう。
まず、私は拾った警察手帳をきっかけに、伊達君とその恋人のナタリーさんのお二人とお近づきになりました。
お二人が正式に婚約して、結婚も秒読み段階ということも、もちろんわかりました。
いいですねえ、素晴らしい。幸せの絶頂から、叩き落とされて絶望に暮れるさまなんて、想像しただけで軽く昇天しちゃいそうです(大歓喜)。
ですから、私はそんなお二人にお近づきの印に、すてきなプレゼントをご用意したんですよ。私から渡すのも知り合って間もないからと遠慮されては困りますからね。
零君に言ってあげたんですよ。「君の警察学校時代の友人と知り合ったんだけどね、婚約したみたいだから、お祝いに渡してあげたらどうです?これ、日本初公演の戯曲のチケットなんですよ。私も行ってみたいんですが、用事が入っていけなくて。余りものを押し付けるようで申し訳ないんですがね」と、本日初上演の“黄衣の夢幻貴公子”のチケット2枚を。
零君はいい子ですからね。素直に何の疑いもなく、すんなりと渡してくださったようですよ?(さすがに潜入捜査中なので、直接ではなく、人づてに渡してくれたようなのですが)
おや皆さん、一斉に顔を青ざめさせてどうしました?
嫌だなあ、このクソ邪神!油断した!って叫ばなくても。あなた方に、私が止められると思ったら大間違いですよ?どうせ、みんな狂うんですから♪(ニチャァッ)
で、先ほど魔術による覗き見をフル活用してみたんですが、残念です。来られてるの、ナタリーさんだけなんですよ。どうも伊達君の方は、急な事件が入ったとかでドタキャンしたみたいで。
二人そろって発狂というのも面白いですが、片方は助かってもう片方が発狂という方が、より悲劇性が増しますよねえ!ウフフフフ。盛り上がってまいりました!
* * *
探索者の人数は、前代未聞の大所帯ですね。
MSO所属の松井君、成実君、外部協力者に当たる槍田君に、堂本コンサートホールからの脱出組である寺原君と藍川君、そして設楽家から、羽賀君と蓮希君の、合計7名ですね。
前回セッション参加者の青羽君がいませんが、彼は別件の調査ということでここにはいないようですよ?
で、コンサートホールの入り口で合流した7名は、とにかく上演をやめさせようと、二手に分かれて行動を開始しました。
劇場の電気系統を切って、物理的に妨害しようとする松井君成実君、槍田君の3人組に、とにかく避難誘導だけでも試みるという残り4名ですね。
ちなみに、最初、脱出組をどちらに組み分けするかで少々揉めてました。彼ら、明らかに憔悴してるようでしたからねえ。
しかし、楽団に設楽一族がいるというので、彼らの説得に向かう羽賀君と蓮希君に、藍川君もこの劇のスポンサーに自分の事務所の社長がいるということで、それに同行すると言い、対人技能がしっかりしている寺原君がそのフォローにつくことにしたようです。
ところがどっこい、先ほども記したように、この戯曲は上演そのものが一種の魔術儀式です。儀式参加者はもれなくハスター君の夢にリンクしてしまうわけです。
既に劇場内は、リンクした夢を通じて、ハスター君の住まうカルコサを思わせる、焦げにも似た砂地の臭いを纏う異様な風が吹き抜けています。
まあ、簡単に言うと、旧支配者と魔術的につながっている状態を、人間風情が言葉やちょっとした妨害程度で解除できるはずがない、ということです。
どんなに声を張り上げて揺さぶろうと、観客たちも楽団・劇団の誰もが自分のその行動をやめようとしません。観客は観劇を、楽団は演奏を、劇団は役を演ずることを、まるでそうすることしか知らないように、一切の動きをやめようとしないんです。
地下の電気系統を物理切断しようとした3人は、どこから現れたか、ビヤーキーの妨害を受けて、それもままなりません。どうにかクリーチャーは倒せましたが、ブレーカーの制御室は鍵がかかっていたうえ、【鍵開け】失敗してしまいましたからねえ。困りましたねえ。
おや、上演の終わりが気になりますか?
ふーむ・・・旧支配者と魔術的精神リンクがなされている状態ですからねえ。単純にリンクが切れて、余波で発狂程度で済めば、人間にとっては御の字でしょう。
一番まずいのは、精神リンクを通じて流れ込んできたハスターの魔力が制御を失って暴走するパターンです。
呪文などでガス抜きができればいいのですが、下手をすればこの会場が吹き飛ぶでしょうねえ。
誰かそういう強烈な呪文の使い手は・・・一番可能性があるのはMSOのお二人ですが、二人とも呪文は未収得ですねえ。
さて、どうします?
ちなみに、劇場内に入り込んだ探索者たちは、再びCON対抗ロールを一定間隔で受けるようになっています。グズグズしていると、失敗して儀式に強制参加させられますよ?
おや?藍川君。急にどうし・・・はあ?!クトゥルフ神話技能と【芸術〈音楽〉】がダブルクリティカル?!どうなさったんです?!
突然駆け出した藍川君が、ステージの端に立つや、大声を張り上げて歌いだしたんです。
『岸辺に沿いて、雲間が途切れる
星辰が海の向こうより上り
深き水底より至る
ルルイエの地に
黒き星の上り巡り並ぶ夜
天空を上り巡り並ぶ星辰
それと同じく上り巡り並ぶは
失われしルルイエの地
深きものたちの奏でる祈りは
水底の波音がうごめくなかで
誰に聞かれることなく消えてゆく
薄暗きルルイエの地で
我が声は枯れ果て、
歌われることなく消える我が魂の歌
涙は流されることなく溶け消える
彼のルルイエの地で』
あ・・・あーっはっはっはっはっはっはっ!
すごい!すばらしい!やはり!人間は、凄まじい!
今藍川君が口にした歌は、リズムこそ彼らしいロック調にアレンジされていますが、間違いありません。
“黄衣の王”の第1幕第2場“カシルダの歌”、それと全くと同じというのに、称える内容がまるで違います!
これは“黄衣の王”“名状しがたきもの”ハスター君のことではありません。
そもそも、ルルイエや深きものに関する旧支配者は、たったの1柱。
“ルルイエの主”“むさぼるもの”・・・大いなる、クトゥルフ君です。
クトゥルフ君は、ハスター君のご兄弟ですが、同時に天敵でもあります。ハスター君の呪文も、クトゥルフ君の加護の前には意味をなさないということからも、お二人の相性の悪さは周知の事実でもあります。
ですが、流石にご兄弟というべきか、妙なところで共通特性をお持ちなんですよ。例えば、≪招来/退散≫の呪文がお二人の名前を変えるだけで使い回せる共通のものであるとか。
藍川君が歌う仮称:ルルイエソングに、今にもCON対抗ロールに押し負けそうなほど青い顔をしていた探索者たちと、一部の観客が我に返ったような顔をしました。
ははあ?なるほど、毒を以て毒を制す。酸とアルカリを混ぜることで中性とするように、ルルイエソングと“黄衣の王”がぶつかり合って、効果を相殺させあっているということでしょうか。
おや。さすがは音楽一家の一員ですね。我に返った羽賀君と蓮希君は藍川君の歌う歌が、戯曲のふりまく異常な空気を相殺していることに気が付いたようです。
舞台袖にあった予備の楽器(こういう劇の場合、楽器が不具合を起こしたら急遽交換できるようにあらかじめ用意されてるんですよ)を引っ張り出してくるなり、見様見真似のぶっつけ本番ながら、歌い続ける藍川君に伴奏を添えます。羽賀君はヴァイオリン、蓮希君はヴィオラですね。
おっと流石はプロですね。二人とも【芸術〈音楽〉】に成功し、見事な協和音を奏で上げます。
3人の乱入ライブによって、劇場の空気が緩和されて、我に返るものも次々出てきていますが、その反面魔力がどんどん膨らんでいきます。
まあ、そうでしょうね。反対呪文のようなものとはいえ、藍川君が口にしているのは、死せるクトゥルフ君の夢とリンクするようなものですからねえ。
ああ、魔術越しとはいえ、この目に見えるようです。
夢うつつのハスター君と、同じく夢うつつのクトゥルフ君が、ガン飛ばし合っているのが!
そうして、観客たちがおかしい、何事だ、自分は何してたんだ?とざわめき出した直後のことでした。
とつぜん、異様な空気が渦を巻き、名状しがたい、触手の束、あるいは粘液の塊めいたものが空中に出現します。
ああー・・・不完全とはいえ、ハスター君が来ちゃいましたね。本体そのものじゃなくて・・・あれは寝ぼけてますね、完全に。夢を通じて、端末をこちらに送り込んでくるとは・・・あるいは、腹立たしい歌を聞かされて頭に来たんでしょうか?
会場の様子ですか?ええ、ご想像の通り、地獄絵図ですよ?不完全ですから、SANチェックに必要なダイスの出目は低めではあるんですが、まあ、吹っ飛ぶ人は吹っ飛びますよ、そりゃあ。
大混乱に陥る人々をよそに、出現したハスター君は、まず不快な歌を奏で続ける三人に意識を向け、触手を飛ばそうとしました。
おおっと!DEX対抗ロール発生です!懐から取り出した拳銃で、松井君が目標を撃ち抜きました。
それは、羽賀君のご家族の形見でもあり、彼の不幸の元凶でもあり、この呪わしい戯曲を先導していた、あのストラディバリウスでした。
松井君、MSOの訓練で【拳銃】技能が上がったようですねえ。演奏する人間(この場合設楽詠美君)に当てず、部位狙いで楽器のみ破壊となりますが、あっさりと破壊して見せたわけです。ルルイエソングのおかげで技能値の低下も解消されていますしね。
名器であり、一種の芸術品でもあったストラディバリウスは、その艶めいた琥珀を粉砕し、弦を弾けさせ、ガラクタ以下に変貌させながら、役目を完全に終了させてしまいました。
ストラディバリウスに刻まれていた黄色の印――おそらく、この戯曲の効果を増幅する役目を担っていたそれも、きれいに砕けました。
同時に、ハスター君の端末が、言語にすらならない断末魔を上げ、風船のように膨らみます。
「みんな!こっちへ!」
楽器を奏で続ける合間に蓮希君が叫びます。
ふむ・・・どうやら、本能的に分かったようですねえ。この歌さえ止めなければ、自分たちは助かると。自分たちは、ね。
急ぎ、他4人が演奏を続ける3人のそばに駆け寄ったのと同時に、ハスター君が破裂しました。
いえ、破裂、と表現してみましたが、何が起こったか。
魔術で遠見してますので、実際何が起こったか私にもよくわからないんですよ。
確かなのは、堂本コンサートホールが天井をぶち抜くほどの大崩壊を起こしたということですね。
・・・飽和しきった魔力と、顕現したハスター君の端末が、妙な相互作用を引き起こしたのかもしれませんねえ。
* * *
堂本コンサートホールの謎の倒壊は、犯人不明の爆発テロということでカタがつけられました。
連日報道されてますよ?犯人像に迫る!だのなんだのと。
ちなみに、ハスター君、どうも何人か“お持ち帰り”されたようで、見つからない方もいらっしゃるようなんです。
ああ、探索者の面々はご無事ですよ?瓦礫の中で、爆心地付近というのに、彼らだけ無傷でした。皮肉なことに、歌に込められたクトゥルフ君の加護が、彼らを守ったというところでしょうか。
羽賀響輔君は、こだわりのストラディバリウスのロストにショックを受けたようですが、同時に、あんな楽器があるから父母が死ななければならなかったんだ、無くなってよかったんだ、とも思われたようです。憑き物が取れたような、すっきりした顔をなさっていましたよ。
半面、設楽蓮希君の方が精神的ダメージがひどかったようです。何しろ、設楽一族は羽賀君と彼女を除いて、行方不明or発狂して入院という状態に陥ってしまいましたからねえ。加えて彼女は例の歌を奏でた際のSANチェックに失敗して、一時的に耳が聞こえない状態になってしまいました。精神的なものなので、そのうち回復するだろうということです。今は自宅療養と病院通いですがね。
槍田郁美君は、探偵事務所に帰還しましたが、少しだけ事務所を閉めて気晴らしに旅行することにしたようです。命こそ助かりましたが、まあ今回は犠牲者が大勢出て、それを防ぐこともできませんでしたからね。思うところもあったのでしょう。
松井君と成実君はといえば、MSOに帰還、報告書の作成などを終えた後、休養がてら、設楽邸に顔を出すようになりました。
特に前述のとおり、蓮希君が塞ぎこみがちだったので、彼女の様子見もあったのでしょうね。
松井君、蓮希君と甘酸っぱい空気を奏でるのは、いかがなものですかね?そこで叔父馬鹿全開にしてギリギリしている羽賀君が見えないんですかね?
さて、今回の功労者たちについてみていきましょうか。
まずは藍川君ですが、彼は例の爆発直後も歌い続けていました。というより、自分で歌を止められなくて暴走状態に陥ってました。
それを食い止めたのが、寺原君でした。もう終わったんだ。もう大丈夫。あなたのおかげでここにいる。私たちは助かったんだ。とまあ、なおも歌い続けようとする藍川君を抱きしめてよしよしですよキャー(棒読み)。
ようやく歌をやめられた藍川君ときたら、SANチェックにも失敗して、ギャン泣き状態の多弁症を発症して、支離滅裂にしゃべり倒すのを、寺原君が黙ってうんうんと聞きながら、よしよしし続けてるんですから。
・・・夕方からの上演で、今はとっくに真夜中で、天井もないから、瓦礫の中を月明かりの下で、ですよ。
・・・若いっていいですねー(棒読み)
偽装恋人であるはずのお二人が正式にくっついたか、ですか?さて、甘味は過ぎると胃もたれを起こすので、存じ上げませんね。
ただ、3か月後に復活した藍川君が発表した新曲“Diana”が、レックスの“ブラッディビーナス”を押しのけて大ブレイクしたということは確かですね。
“Diana”は、それまでの藍川君のそれとは違い、バラード調の曲なのですが、どうも誰かに宛てたラブソングなのではないか、と話題騒然です。
訊かれた肝心の藍川君は、意味深に笑って黙秘しているそうですがね。
* * *
さて、シナリオは一応の終幕を見せたわけですが、もう一方、私は彼を見なければなりません。
ええ、伊達航君をね。
前記したと思いますが、彼と奥様に、今回の戯曲の上演チケットを差し上げたわけです。
そしたら、伊達君の方にはお仕事が入って観劇することができず、奥様が友人を誘い直して、観に行かれた様子なんですよ。
結果はまあ、お察しの通り、奥様のナタリーさんはSANチェック失敗からの発狂で、病院に入院されてしまいました。・・・行方不明にならなくてよかったですねー?
アイデアロールは、幼児退行と記憶喪失の二重苦ですよ。
困りましたねー。(ニチャァッ)
・・・ちなみに、それを見た伊達航君は、それはそれは素敵な顔をしていましたよ。
それを聞きつけて、あわてて駆けつけた零君に病院の廊下で掴み掛って、「お前があんなチケットよこすから、ナタリーが!ナタリーが!お前のせいだ!」と怒鳴りつけたのは、素晴らしい見せものでした!!
その時の零君の顔も、ぜひ皆様にお見せしたいくらい、素敵な顔をなさってました!うんうん。零君、君はそういう顔がとても似合うと思うんです。これからも、そういう顔ができるように、いろいろ用意してあげますからね♪
おや皆さん。この鬼!悪魔!邪神!ですか?邪神ですが?
はっはっは!今更過ぎますよ!
とはいえ、今回の目的は、零君を痛めつけ、ゲフン、素敵な顔をしてもらうためではないんです。
本題は、伊達君の処分なんです。
え?今処分って言ったかって?ええ、言いました。もう取り繕うのも面倒なので、正直に申し上げますが、廃棄予定だったゴミが回収され損ねてるってすごく不快なんですよね。
さっさとおっ死ね。人間。
ああ、ご心配なく。直接手を下すのは面倒なので、きちんとそれに相応しい人をご用意しました。
フフフ。伊達君が生きてると、この人も普通に生きてしまいますからねえ。
この情報偏り攻略本も、ここの情報に関しては割と細かく載ってましたからねえ。助かりました。
数日後。
ある小雨の降る日、とある路地裏で、伊達航刑事が刺殺体となって発見される。
婚約者の入院に伴い、伊達刑事も精神的に憔悴しきっていたが、一切の抵抗が見られなかったというのはおかしいと、捜査開始当初から疑問視されていたが、間もなくその疑問も氷解する。
伊達刑事を刺殺したのは、笛本隆策という人物であった。
あいつのせいでナタリーの人生が滅茶苦茶になった。あいつさえいなければ。逮捕された彼は、暗い目でブツブツとそう語っていたそうだ。
同じ英会話教室で講師を務め、娘のようにナタリー・来間という伊達の婚約者をかわいがっていた初老の男は、あんな奴死んで当然だと吐き捨て、温厚な高木を激昂させていた。
とまあ、こんな感じにしてみました☆
え?笛本隆策君が誰かわからない?攻略本によると、本来なら伊達君の恋人(今は婚約者ですね)が自殺したのを、伊達君が捨てたせいと逆恨んで全く見当違いの方へ復讐を企てた挙句犬死なさる愉快な人物なんですが、このままでは犬死どころか無用の長物と化してしまいそうなので、せっかくなので出番を与えてみたんです♪
え?私がやったことですか?ナタリー君のお見舞いに来た彼に、看護師さんに化けて接近して、あることあること吹きこんでみただけですよ?(ニチャァッ)
その後、とっても愉快な表情になられてたから、面白いことにはなると踏んでたんですが、さっそく実行してくれましたねえ!
さぁて、次は何をして遊びましょうかねえ?
狂うとて、話の次回に触れるものは幸運である。
まして、それが邪神の楽しみになるのだから
【最後の最後でクソッぷりを発揮したクソ邪神なナイアさん】
大体コイツのせい(その通り!)
せっかく助かった伊達さんを、そんなの面白くない、と陥れる罠を準備する。せっかくだからもうすぐ進行するシナリオに絡めようぜ!(名案)
堂本コンサートホール(劇場版『戦慄の楽譜』参照)を舞台に進行する今シナリオをwktkしながら見物する。
七転八倒、苦戦苦闘する探索者を眺めてたら、藍川君のWクリティカルに、アバー?!となりかけた。
最終的にまったく参戦予定のなかったクトゥルフさんと、ハスターさんの夢うつつのメンチの切り合いに、実況を続けつつも、内心では爆笑が止まらなかった御様子。
シナリオ終了後、伊達さんを当初の予定通り処分した。
婚約者を発狂させて精神的に追い込んで、心にもない八つ当たりで友人を傷つけさせて自己嫌悪させたところを、刺殺させるという邪悪極まりない手段をとる。
確実に原作よりも胸糞が悪いのだが、この邪神にとっては愉快な出来事でしかなかったらしい。
攻略本は載っている知識が偏っているとはいえ、有効活用している。
【今シナリオで主人公になったけど、多分探索者を引退する藍川さん】
前回から引き続いて、シナリオに挑む。
ようやくコンサートホールから脱出できたのに、狂気の戯曲を止めるために、再度コンサートホールへ。
観客を避難させようと頑張るが、どいつもこいつも、まるで自分なんていないかのように相手をしてくれず途方に暮れる。
しかも気を抜いたら、頭のおかしい戯曲にこちらの頭もおかしくさせられそうになる。
どうにかしないとと必死に考えた結果、はるか遠くの海底遺跡からよくない毒電波を受信。受信した毒電波を自分なりにアレンジして歌として発信、戯曲が発する毒電波を相殺させることに成功。
最初は彼一人であったが、仲間の加勢もあってどうにか一部の観客を正気に戻すことに成功。
しかしながら、その後、出現した意味不明の化物やら原因不明の爆発やら(文中の事象はあくまでナイアさんであったから理解できたことであり、只人である彼には理解不能)で、全てうやむやに。
ようやく事態が沈静化しても、自分では歌を止められず、寺原さんに宥められてようやく歌を止められた。
わけわかんねーよ!何だよあれ!俺何歌ったの?!怖ぇ!怖ぇよぉ!何であんなの歌ったんだよ?!あの劇なんだよ?!もうやだぁぁぁぁぁ!
さらにSANチェックに失敗して、一時的狂気に突入。寺原さんにしがみついてギャンギャン泣きわめく。
ナイアさんは面倒がったため描写を省いたが、「あんな歌嫌だもう歌いたくない」と言った後に、寺原さんからも「助かりはしたけど、私も二度と聞きたくないなあ、どうせならあなたの別の歌を聞きたいなあ」と言われる。
で、精神的にボロボロのところをキュンときたのを照れ隠ししつつ、「任せとけ。今度はあんな頭おかしくなりそうなのじゃなくて、ちゃんとハートに響きそうなのを届けてやるよ」と言って見せた。
その後、病院通いをして、どうにか精神的な落ち着きを取り戻して、復帰と同時に新曲を発表する。
・・・作者の勝手なイメージだが、この藍川さんはB’●っぽい感じの歌を歌ってそう。
寺原さんとのお付き合いは・・・きちんと文章に直すと台無しになりそうなので、ご想像にお任せします。
なお、新曲発売後のとある音楽ライブ番組で、木村達也からライバル宣言されて、えー?となる。
今シナリオで割とがっつりSANが削れたので、多分もう探索者続行は無理かと思われる。