邪神様が見ているin米花町   作:亜希羅

11 / 58
 …続く話、続く話。幾ら書いても足りはしない。続きと海に底は無く、故にすべてがやってくる。
 さあ、閲覧を。彼らと共に読んでおくれ。我らと共に読んでおくれ…
 ギイッ、ギギギギイッ……
 さあ、閲覧を。すべての蒙の無きものたちよ。すべての蒙の無きものたちよ。我らに目を通したまえ…
 ギイッ、ギギギギイッ…


【#9】信者だっていますよ?私、邪神ですから!

 いつもニコニコ!ラブ&カオス!米花町の這い寄る混沌こと、私です。人間としては、手取ナイアと名乗らせていただいております。

 

 先日のセッションは最高でしたね!

 

 行方不明者、発狂者も続出したうえ、探索者たちもお二人ほどリタイアする羽目になりましたし。

 

 ハスター君とクトゥルフ君の夢越しのメンチの切り合いの果てに、堂本コンサートホールが崩壊してしまいましたが、些細なことでしょう!

 

 実に、素晴らしかった!

 

 

 

 ついでに、伊達君の処分も完了しましたしね。

 

 え?あの時ほど、お前のような邪神が野放しになっているのを口惜しく思ったことはない?

 

 嫌ですねえ!私は何にもしてないですよ?

 

 私はただ、婚約祝いに、伊達君とその婚約者さんに観劇のチケットをあげて、入院しているナタリー君のお見舞いに来た、笛本君とちょっと話しこんだだけですよ。

 

 誤解ですよ、誤解。

 

 え?誤解じゃないが事実全てでもないだろうって?

 

 ・・・テヘッ♪

 

 え?ムカつくからそれやめろ?

 

 おや、いいんですか?私のような邪神から茶目っ気を取り上げたら、残るは邪悪と混沌だけですよ?かわいげすらない!

 

 この文章からもSANがぶっ飛ぶようになってしまうんですよ?それは嫌でしょう?

 

 お分かりいただけましたか!そんな青ざめた顔で、涙ながらに首を振らなくてもよろしいんですよ?

 

 どうせ、みんな滅びるんですから♪

 

 

 

 え?零君ですか?

 

 ああ・・・あの後、大変でしたよ。

 

 生気のない顔でうちにやってきたと思ったら、事情をぽつぽつと話して、「俺のせいだ。俺があんなチケット渡したから・・・」って落ち込んでるんですから。

 

 いやあ、実にかわいい顔でした!

 

 え?このクソ邪神?どこまで性根が腐りきってるんだって?失礼ですねえ、腐っているのではなく、邪悪と混沌で出来た性根だと皆さんご存知でしょう?

 

 私の反応ですか。

 

 「では、チケットを零君に渡すように言った私の方が何倍も悪いですね。零君のせいじゃなくて、私のせいですよ」って困ったように言ってみせました。事実ですよねえ。

 

 そうしたら零君とくれば!「ナイア姉さんのせいじゃない!あんなことが起こるなんて、誰も予想がつくわけないじゃないか!」って宥めてくれました♪

 

 おおっ・・・何と優しい子に育って・・・!(ホロリ)

 

 え?本当にお前にはもったいないいい男だな、さっさと解放してやれクソ邪神、ですか?

 

 イ・ヤ・で・す♪まだまだ熟成が足りないんですから♪

 

 

 

* * *

 

 

 

 外回りから帰ったら、女子高生がいらっしゃいました。

 

 ふうむ?この長い黒髪とかわいらしい顔に、帝丹高校の青い制服・・・ああ、噂の毛利蘭君ですね。かろうじて、攻略本にも容姿が載っていましたのでね。

 

 

 

 はて?我が古書店『九頭竜亭』は、今日日の女子高生に人気の物件だったでしょうか?

 

 どちらかといえば、わけありのお客様に大人気だったと思いますがねえ?

 

 自虐に聞こえるかもしれませんが、『九頭竜亭』はちょっと古めかしい内装の、古書店です。古書店、なんですよ?最近のブック●フとかの量販中古マーケットではなく、由緒正しい古書店!ビブ●ア古書堂とかイメージしてもらったらわかりやすいですかね?

 

 女子高生が来ることなんて滅多にありませんよ。ついこの間なんて、女子高生に通りがかりに小汚い店プークスクスされましたし!

 

 ・・・ああいう女子高生には、鱗が似合うと思いませんか?火ぶくれとか粘液とかも捨てがたいと思いませんか?(黒髪を触手のごとくざわめかせながら)

 

 え?いやだなあ、怒ってませんよ!ちょっと早めにまともでない死に方をしていただこうかなって。

 

 

 

 邪神ジョークはさておいて。

 

 蘭君を見ると、学校帰りでしょうか、すぐそばに空手の道着に、通学カバンが放り出されているのですが・・・床に座り込んでいるうえ、その手が“ネクロノミコン(サセックス草稿)”の日本語訳版を握りしめ、虚ろな目で空中を見つめて、口から涎を垂らしてなければよかったんですがねえ。

 

 お店番を任せていたメイドのショゴスさんと、止まり木にいるオカメインコに擬態中のシャンタク鳥に目を向けてみました。

 

 どういうことですか?

 

 「てけり・り。てけり・り。てけり・り。てけり・り」

 

 『ショゴスは止めていたぞ?しかし、蹴りを寸止めされて無理やり黙らされた挙句、やむなく立読みを許可せざるを得なかったそうだ』

 

 止めましょうよ。いくらダメボがあって痛い目見るとわかっていようと、この店で直接発狂人出すの嫌ですよ。面倒は御免なんですから。

 

 ・・・だめですね、ショゴスさんは「てけり・り」しか言えませんから、【説得】も【言いくるめ】もできませんでした。

 

 一応、貼り出してるはずですよ?“立ち読みはご遠慮ください”って張り紙を。見えてなかったんでしょうか?

 

 何で無視してわざわざピンポイントで、凡人にはやばすぎる解読可能の代物を手に取ったんですかねえ?他の品物は無害な日本語のものとか、ラテン語とか英語とかで理解と研究に時間のかかる代物なんですが、面白半分で置いてる日本語訳のものをピンポイントで手に取るとか、地雷がお好きなんでしょうかねえ、彼女。

 

 

 

 え?無害なものがあるのかって?そりゃ古書店ですもの、ありますよ。芥川龍之介とか、太宰治とか江戸川乱歩とか。何度も言うようですが、我が『九頭竜亭』は由緒正しい古書店ですので。なお、コミックスの取り扱いはやっておりません。

 

 そういうものが欲しいなら、よそに行ってください。

 

 ・・・誰だって目を通すだけでSANがぶっ飛ぶような漫画、目にしたくないでしょう?

 

 

 

 話を戻します。

 

 さて、このやらかし系女子をどうしましょうかね?下手に処分でもしたら、警察に目をつけられてさらに面倒なことになりかねません。

 

 ふむっと顎に手をやって考えていたら、女子高生が動きました。

 

 空中をぼんやり見つめていた目の焦点が、私に向けられ、キュウッと瞳孔が窄まる。

 

 おや?

 

 少し怪訝に思った瞬間、彼女は口を開いた。

 

 「あああ神様神様ニャルラトホテプ様いると思ってました来てくれると信じてました聞いてください新一がまた事件事件ってせっかくの約束を反故にしたんですよひどくないですかだから私決めたんです園子からのアドバイスもあったし恋愛成就のおまじないが載ってるそれっぽい本を探そうってお金ないから古本屋ならいいかなって思ってきたらこんなに素敵な本があったんですこのおまじないで新一もイチコロですよねきっとウフフフフフフフ新一新一新一新一新一新一私のこと好きになってくれるよねこれで大馬鹿推理のすけの新一も事件なんか放って私のこと優先してくれますよねねえニャルラトホテプ様もそう思いますよね本に書いてあったんです魔法の神様素敵な神様ニャルラトホテプ様」

 

 お、おう。

 

 さすがの私も、こんなガチなやつが来るとは思ってませんでしたよ。

 

 彼女、ハイライトが消えてる上、目の奥に渦巻でも見えそうな目つきで、怒涛の勢いノンブレスであんなことを一挙にしゃべったんですよ?

 

 怖っ。この邪神をドン引かせるなんて、早々ないですよ?

 

 これはアカン奴ですね。完全にSAN0=狂人ですね。

 

 アイエエエエ?!狂人!

 

 そんな叫びがどこからか聞こえてきそうですがね。

 

 「・・・いきなり何です?人のことをニャル何とかって神様呼ばわりですか?」

 

 「ウフフフフフフ嫌だな神様ってば照れ屋なんですねこの本に書いてあったんですそれに見ればわかりますよあなたは素晴らしい外なる神様ニャルラトホテプ様ですよねお会いできて光栄です私毛利蘭といいますたった今よりあなた様を信奉いたしますどうか私めをあなた様を崇め奉る栄誉に預からせてください」

 

 何なんですか、この子。一応正体隠して、魔術で違和感持たれないようにしている私を、一目で邪神と看破するなんて。頭おかしく・・・ああ、既に狂人でしたね。

 

 一応誤魔化そうと試みてみましたが、蘭君は古書店の土間のような床に平伏して見せる始末です。

 

 狂人に加えて狂信者にまで覚醒してしまってますねえ・・・これ、どうしたらいいもんでしょう?

 

 「てけり・り。てけり・り。てけり・り、てけり・り。てけり・り。てけり・り」

 

 手厳しいことをいいますねえ、ショゴスさん。

 

 地雷を店頭に放置しておいた私の自業自得といいますか。

 

 いや、まさか店番無視して立ち読み敢行した挙句、手に取った本でSANをブッ飛ばすとか、結構な低確率ですよ?

 

 『・・・一応、主の信奉者なのだから、適当に言いくるめてみては?悪いようにはするまい』

 

 気軽に言ってくれますねえ!シャンタク鳥!

 

 狂人は狂人の論理に従って動くんですよ?そこに論理の一貫性や解釈の成否を期待してはいけません!私が言いくるめたところで変に曲解や自己解釈をやらかして、動き回るに決まってます!

 

 

 

 とはいえ、まずは。

 

 「・・・まずは、その手に持ってるものを返していただけます?それは一応売り物なんです。あと、当店は一応」

 

 ここで私はトントン、と張り紙をノックしてから言ってのけた。

 

 「立ち読みはご遠慮いただいてるんです。私のお店で、私が決めたことを、勝手に破るなんて、君は本当に私の信奉者なんですか?信じられませんねえ」

 

 誤魔化すことはこの際、諦めることにしましょう。

 

 

 

 私だって邪神なんです。今更信者の一人や二人、増えたところで問題ないでしょう。

 

 え?問題大ありですか?こんなキ●ガイ、ヒロインであってたまるか、青●先生に謝れ?

 

 ・・・ほお。この邪神に対して、謝れと。面白いことをいいますねえ?それは、この口腔器官が言ってるのですか?ん?幻夢境から呼び出した、このヒキガエルにも似た残虐生物が、ぜひそこにこの鉄パイプをねじ込んで百舌鳥のはやにえ風味にしてみたいとおっしゃっているのですが、いかがです?私としては諸手をあげて賛同したい気分なのですが。

 

 ・・・心配せずと、収拾はつけますよ。私としても、この町は気に入ってるので、今のところ離れるつもりは皆無なのですよ。

 

 

 

 「も、申し訳ありません!どうか!どうかお許しを!!」

 

 途端に蘭君は顔を真っ青にして、額を床にこすり付けんばかりに平伏する。

 

 うん、それはいいから、その手に持ってる“ネクロノミコン(サセックス草稿)日本語訳版”を返して。

 

 「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 おや。明らかに嫌がってますねえ。床に座り込んだまま、視線を私と本を往復させてから、本を豊かな胸元に押し付けて、上目づかいで見上げてきます。

 

 なかなかかわいらしいですねえ。きっと私が人間の男性だったら、ノックアウトされて、鼻の下を伸ばしながらしょうがないにゃ~とでもいうのでしょう。意識してか無意識かは存じませんが、なかなかあざとい仕草をなさいますねえ。

 

 「・・・・・・どうしても、ですか?」

 

 典型的魔導書中毒(実際には魔導書に魅入られてる状態なんですが、説明が面倒なんで、そう呼称しています)の症状ですねえ。

 

 「買うというならいいですが、女子高生には少々厳しいお値段ですよ?」

 

 と言って、私はその本の値段を口にする。うん?フフ、最新の家電がまとめて数台買える程度のお値段とだけ申し上げておきましょう。

 

 途端に蘭君は顔を青ざめさせる。しかしながら、それでもなお本を手放そうとしない。仕方のない。

 

 「ショゴスさーん」

 

 「てけり・り!」

 

 私の声に、カウンターにいたメイドコスチュームの白髪の美女が敬礼をする。

 

 直後、彼女はその擬態を解いた。整った美女の姿はシミが浮き出るように玉虫色の斑を浮かび上がらせ、スレンダーな体躯はこねくり回されるガムのごとくグネグネと蠢くや、その不定形と化した体躯から鞭のごとく触手を伸ばし、聞き分けない馬鹿な小娘をガッチリ戒める。

 

 「きゃああああ!」

 

 「はい、ありがとう」

 

 悲鳴を上げて少女の手から取り落とされた本を、パッと掴み取る。よかった、大きな傷や汚れはついていません。

 

 

 

 オリジナルの草稿から、いくつかアレンジや編集を加えたものですが、それでも作るのにそれなりの手間暇がかかっているのです。バカなガキの我儘に付き合うわけにはいきません。私のメリットもありませんし、ね。

 

 

 

 そのまま手の中の本を、魔術を使ってパッと消す。正確には、蘭君には認識できないようにしてから本棚に戻したんですが、「あ!」と拘束されたままの少女は非常に物欲しげな視線を私の手に釘付けにさせています。

 

 「欲しかったら、お金を払ってくださいね♪

 

 仮にも私の信奉者なんです。私が決めたルールには、従ってくださいよ?」

 

 「・・・・・・・・・・・・・・・はい。申し訳ありませんでした、ニャルラトホテプ様」

 

 不承不承といった様子ながらも、少女が謝ったところで、私はショゴスさんに目配せして、拘束を解かせる。

 

 ずるんっと粘液音を立ててショゴスさんは再びメイド姿に擬態すると、再びカウンターでたたずむ。

 

 それを見届けてから、私は口を開きました。

 

 「では、君が私の信者となるなら、いくつか禁則事項を設けます。これを破ったら」

 

 「破ったら?」

 

 「さて・・・どうしましょうね?」

 

 あえてすべては語らず、意味深に笑って見せます。

 

 

 

 いくつか効果的なお仕置きはありますが、凡人ならともかく、狂人には効果がないかもしれませんね。神話生物にレ●プさせる・・・呪文にかけて拷問・・・その手のカルトに生贄として提供して神話生物にクラスチェンジさせる・・・どれも捨てがたい!

 

 え?それはお仕置きのレベルを超えてる?ええー?最新の邪神式パニッシュメントですよ?信者〈ファン〉なら垂涎もののイベントが、なぜ理解できないんです?!

 

 

 

 「まさかそんなダメですよニャルラトホテプ様私には新一がああでもそうなったら新一が助けに来てくれる新一新一新一新一きっとボロボロになっちゃうけど“待たせたな蘭”とかってかっこつけてくれるのひょっとしたらハグしてキスとかもヤダ恥ずかしいでもそんな新一もカッコいい」

 

 ・・・彼女は実は落とし子か何かが憑依してるんでしょうか?あるいは新種の深海生物か何かでしょうか?

 

 くねくねと体をくねらせ頬を染めてあらぬ妄想の虜になっているようですが、前述のとおりその有様は一般的感性で言うならかわいいというより不気味です。

 

 「・・・先ほどから口にしている新一というのは?」

 

 「ニャルラトホテプ様、まさか新一に興味があるんですか?!ダメです!新一は私のです私の新一新一新一新一新一がニャルラトホテプ様のものになるくらいだったら私が殺してその死体ごと私を捧げます」

 

 うん・・・生贄は定番だし、悪くはないけど、正直そんな気分じゃないかな。それに、今は人間に擬態してるから、死体を捧げられても・・・その、何です、困ります。

 

 「・・・君がその新一君が大好きというのはわかりました。ですが、私が訊いてるのはそんなことではなく、君と新一君の関係性で」

 

 「関係性ってそんな私と新一は将来の仲を誓った夫婦?幼馴染?でも有希子おばさんはお嫁に着てってキャー言っちゃった恥ずかしいでも新一なら私だって新一のお嫁さんなら大歓迎だしあいつは事件事件ですぐに学校サボったりドタキャンくらわすけど私だからやってるってトコロあるだろうしそんなあいつに付き合えるのも私くらいだし」

 

 狂人相手に地雷踏みつけに行ってどうするんです、私。

 

 

 

 ・・・なるほど。多少把握できました。

 

 この狂人〈蘭君〉の場合、執着対象である魔導書と私、あと新一君という人物が絡まなければ凡人に近しい反応をするようです。

 

 では、そのように対応しましょう。

 

 

 

 「では、話を戻して私が設ける禁則事項について話していきましょうか。

 

 ちゃんと聞いておいてくださいね、蘭君」

 

 「はい!ニャルラトホテプ様!」

 

 コクコク頷く蘭君ですが、ハイライトがない渦を巻いてそうな瞳をしてなければ、きっとかわいらしいと表現できたんでしょうねえ。

 

 

 

 私が蘭君に設けた制限は主に二つ。

 

 ①私のことはナイアと呼ぶように。様付はいらない、神様扱いなんて以ての外。

 

 ②私のことを誰かに言いふらさないこと。魔導書も横取りされたくないなら言いふらさない。

 

 蘭君は渋った。神様なのに!私の神様なのに!何で自慢しちゃダメなんですか!神様のおかげで新一だって戻ってきてくれるのに!とかなんとか。

 

 ・・・やはり狂人の思考回路は理解できませんね。まあ、無理に付き合ってSANをすり減らすことはないと思いますよ。画面の向こうの皆様方も、ね。

 

 

 

 蘭君が帰ってから、攻略本を読み直して気が付きました。

 

 新一君・・・工藤新一君ですか!“名探偵コナン”主人公にして、幼児化前の高校生探偵君ですね!

 

 ふーむ・・・蘭君から聞いた限りでは、今年帝丹高校に入ったばかりですので・・・原作開始まで1年ちょっとというところでしょうか。

 

 いいですねえ!原作が始まったら、今は全国を飛び回っている零君も米花に戻ってきてますし、赤井君も来てくれますからねえ!

 

 探索者君たちがどういう風になってしまうかは想像がつきませんが、彼らが参戦してくれれば、それはそれで面白いことになるでしょう!

 

 ・・・ああ、その前に夏休みのニューヨークがありましたねえ!ちょっと、そちらも覗いてみましょうか♪

 

 

 

 幸い、便利な手駒が一つできたことですし、ね。

 

 

 

 

だから奴らに続きの声を

次回の次回、ずっと先の次回まで





【さすがに狂人にはかなわなかった邪神の化身なナイアさん】
 前回セッションとそのエピローグで愉悦しまくったが、後日来た降谷さん相手に心にもない慰めを口にしてみせる。事実ではあるのだが、降谷さんに宥められる資格なんて、ナノグラム単位で存在しないのは周知の事実。
 店に戻ったら女子高生が発狂してて困惑。事情を使い魔たちに聞いてみたら、狂人化して平伏されて更に困惑。
 一応、彼女も邪神の化身であるため発狂した人間のお相手は初めてではないのだが、1対1の上勢いに押された。・・・加えて相手は怒らせるとエクストラと付きそうなダメボ付の武道空手を習得している。一応この身は人間でもあり、痛い目には進んで遭いたくない。
 どうにか魔導書を取り上げて、邪神であることは内緒にするように!と宥めた。
 どうでもいいが、『九頭竜亭』にあるのは大半が一般的な古書の類だが、ごくまれに魔導書が放り込んであり、それらはすべて彼女が頑張ってコピー&再編集したり別言語に訳したりした新規創造のもの。本来のニャルラトホテプはそこまでしないのだが、彼女は化身の中では自分の楽しみのためなら平気で労力を割ける方。
 ・・・途中うっかり狂人女子高生の地雷を踏みつける。ガラでもないのに狂人相手に狂人スイッチを探さねばならないなど、地雷探知犬の気分がちょっと理解できた。
 コナン本編まで1年ちょっとと理解。楽しみだなあ♪
 ・・・なお、蘭ちゃんの狂気をどうにかしようという気は毛頭ない。だってその方が面白そうだから♪自分の言うことは聞いてくれるみたいだし、何とでもならぁな。

【アイエエエエ?!狂人!と言われそうな蘭ちゃん】
 アイエエエエ?!狂人!
 大体の事情は発狂中に口にしていた通りではあるが・・・実はこの時期は『空飛ぶ密室 工藤新一最初の事件』以前のことであり、まだ新一君は事件事件と警視庁に出入りはしていない。
 将来的にそうなる臭いを嗅ぎ取ったのか、あるいは発狂による妄想の産物かは定かではない。何しろ狂人なので。
 ただ、付き合いの悪い新一君に、園子嬢からのアドバイスもあって恋愛指南本あるいは恋愛占い系の本を読んでみようかな→金欠気味だから古本屋のそれっぽい本をとなって、『九頭竜亭』に来た挙句、SAN値直葬の魔導書に目を通して正気を彼岸の彼方に旅立たせた。
 彼女が何を思い、明らかに恋愛系ではない、不気味な感じ(装幀が明らかに普通の素材じゃない)の魔導書を手に取ったかも定かではない。
 魔導書にしても、ナイアさんも言っている通り、他にもラテン語や英語といった他言語のものがあったというのに、ピンポイントで日本語訳してあったものを手に取るという、【目星】クリティカルという状態。
 発狂中に目の当たりにしたナイアさんを、狂人の勘で邪神と見抜いて即行で信者になった。
 ナイアさんも看破している通り、以降の彼女は、ナイアさん・自分が読んでしまった魔導書(“ネクロノミコン(サセックス草稿)日本語訳”)・新一君のいずれかが絡んだ場合のみ、狂人スイッチが入る。
 ナイアさんの正体を内緒にしておかねばならないことはすごく不満。こんなにすごい神様が近所にいるのに!私の神様だからみんなに自慢したいのに!どうして内緒にしなければならないんですか?!
 狂人なので凡人の理屈は通用しない。狂人は狂人の論理に従ってのみ動く。そこに良識や一貫性を期待してはならない。
 なお、狂人の狂信者なので、基本的にナイアさんの命令には絶対服従(命令を曲解しないとは言っていない)。

【名前だけ登場した新一君】
 9話目にしてようやく名前が登場した原作主人公。名前だけ。
 愛しの幼馴染が狂人になってしまったことに、彼が気が付くかは定かではない。
 毒薬飲まされて幼児化で済む豪運の持ち主ではあるが・・・邪神様の視野に入ってしまったのが運の尽きかもしれない。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。