邪神様が見ているin米花町   作:亜希羅

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ダイスの女神から、注意!
このシリーズを読むにあたって、胸にとどめておきましょう。
後悔しても後の祭りですよ?

①名探偵コナンの世界で、クトゥルフ神話が実在している。
 というより、CoC風味。作者はTRPGは動画しか見てないから、ルールの詳細なんて地方都市のお天気予報程度にしか把握できてない。
 自己解釈にも満ち満ちているので、ひょっとしたら間違ってる部分もあるかもしれません。

②主人公はニャル様の皮をかぶった何か。

③当然、過程も結末もロクでもなさそう。

④大変!原作が息してないの!
 死んでるはずの人がお墓に入ってないの!
 それどころかよりひどい目に遭ってるの!

⑤合言葉は『大体ニャル様のせい』

 以上をご了承のうえ、閲覧なさってください。
 少しでも、何それふざけんな!と思ったり、TRPG未プレイの奴が書いただと?認めん!認めんぞぉぉぉ!という方は、即座にブラウザバックしてください。
 マナーを守って、楽しく二次創作ライフを満喫していきましょう!



愉悦たぎる邪神様の語る本編
【イントロダクション】米花町の邪神が攻略本を拾ったようです


 いつもニコニコ!ラブ&カオス!米花町の這い寄る混沌こと、私です。僭越ながら邪神の端くれをしております。

 

 え?本名ですか?

 

 あらヤダ、名乗ってませんでした?

 

 ええっと・・・メジャーなところだと、ナイアーラトテップとか、ニャルラトホテプとか呼ばれてますね。ニャル子って言ったら別人になりますので、そこんとこ注意してくださいね。

 

 いかに邪神といえど、泣く子と版権にゃ勝てませんよ。そもそも私ってば、“あのお方〈アザトース様〉”にこき使われるメッセンジャー・・・と言えば聞こえはいいけど、要はパシリですし。

 

 宇宙におけるエントロピーをより効率よく拡散させるために、今日も地球の片隅で、悪意を囁いて、SANチェック失敗させて発狂、宇宙的恐怖をふりまいております。

 

 え?本物のニャル様がこんなふざけたことを言うとは思えませんか?

 

 はっはっは。当たり前じゃないですか。私はニャルラトホテプという神の一側面、化身〈アバター〉の一つなんですもん。クソ真面目にお仕事する化身や、ひたすら破壊特化した奴もいるし、どうしようもなくドMな奴もいますよ?ぶっちゃけ本体も、化身の数把握しきれてないかもしれませんね。まあ、総じて人類に対しては、友愛をふりまいていますので。

 

 え?お前の友愛は、害悪の間違いだろうって?

 

 失礼な。私こと邪神ニャルラトホテプは人類を愛しています。他の邪神どもが、自分の信者以外は塵芥のように扱うのに対し、私は人類みな平等の精神のもと、接しているのです。あれです、好きな子ほどイジメたいって言うでしょう?人類は愚かしく、そこが愛おしいんですよ。かなわないと思いつつ、最後の瞬間まで抗おうとする。線香花火が最後の輝きを放つように、みっともなくも美しい。

 

 いいですか?みなさん。私は人類を愛しているんです。愛しているからこそ、絶望を与え、翻弄し、叩き落とし、這い上がろうとする手を踏みつけてやるんです。

 

 え?ご理解いただけませんか?

 

 愛玩生物〈ペット〉のシャンタク鳥に命じて、突撃!お前で晩御飯!を企画させますよ?

 

 ・・・はい!お分かりいただけましたか!相互理解の成立は、いつの時代も素晴らしいですよね!

 

 

 

 私の容貌ですか?

 

 もちろん、APP18の超絶美形ですよ?長い黒髪に、メガネをかけて、ハリウッド女優張りの抜群のスタイルの良さを誇ります。

 

 ええ。本来の私に男女の別なんて存在しませんが、この化身は一応女性として存在しておりますのでね。その気になれば、人類と性交渉ということもできますよ?・・・SAN値と引き換えでよろしければ。

 

 何ですか、皆さん。ノリが悪いですね。そんな一斉にドン引かなくてもいいじゃないですか。別に取って食おうなんてしませんよ、ただ快楽と一緒に宇宙的恐怖を脳髄に注入して差し上げようとするだけで。

 

 嫌ですねえ、そんな青ざめて一斉に首を振らないでくださいよ。

 

 

 

 さて、前置きが少々長くなってしまいました。

 

 最近の私は、日本という国の首都、東都は米花町を根拠地に活動させていただいております。

 

 身分としましては、古本屋の店主をさせていただいております。ええ、もちろん、皆様ご要望のSAN値直葬物の魔導書もひと揃えしておりますよ。当店の目玉商品です。目を通していただくだけで、外道なる知識と合わせて、宇宙的恐怖を体感、自身の存在の矮小さを実感していただける優れものです。

 

 ご希望なさるなら、宅配サービスも承っておりますよ?え?断固拒否?気が変わったら、ぜひお申し付けくださいね?

 

 

 

 すみません、また話がそれましたね。つい、当店自慢の目玉商品について説明してしまいました。

 

 わたくし、この間、面白い子供と会ったんですよ。

 

 まあ、現世など、所詮は“あのお方〈アザトース様〉”が見る胡蝶の夢。あのお方の気まぐれが、彼女を引き寄せたのかもしれませんね。

 

 ええ、彼女、いわゆる転生者というやつでして。彼女というように、見た目は取り立てて特筆すべきもない、ごく普通の女の子なんですよ。しかしながら、中身がいただけませんねえ。

 

 齢七つの子供が、幼馴染らしい肌の浅黒い金髪の少年(将来性豊かそうなかわいらしい子でした)を見ながら、涎を垂らしそうな陶酔顔をしては、何かあるので目をつけてくださいというようなもんですよ?相手の子も迷惑そうな顔してるのがわからないんですかねえ?

 

 ほら、私ってば、邪神ですから!

 

 幼女の皮をかぶった、スケベな子供を言葉巧みに捕まえて、記憶を読み取るなんて、造作もありませんでした。

 

 まあ、ちょっとその過程で、正気がガッツリ削れて、アーとかウーしか言えない廃人にしてしまいましたが、無問題〈モーマンタイ〉ですよね!

 

 え?その子ですか?私が個人的に雇っている玉虫色の不定形生物が本性の、メイドさんに臨時報酬を与えようと思いまして。詳細がお聞きになりたいというなら、さらに詳しく説明しますよ?え?謹んで遠慮する?そーですか。残念ですねえ。気が変わったなら、おっしゃってくださいね?想像を絶する、恐怖を味あわせて差し上げますので。

 

 

 

 ともあれ、彼女の記憶と知識は実に興味深い!その転生者の少女は、この世界が前世に愛読していた漫画の世界であり、自分がその登場人物の幼馴染の一人として転生したことを知ったようなんですよねえ。

 

 思考回路がまたひどくて。断片的に読み取れたのがこんな感じなんですよねえ。

 

 “名探偵コナン”“安室さん最高!”“あむぴは正義!”“ナイストリプルフェイス!”“警察組は救済しなくちゃ”“スコッチは可哀そうだもん”“安室さん悲しませたくないし”“死神探偵には近寄らないでおこ”“あーでも、安室さんと一緒ならそのうち係わることになるかなあ”“うへへへへ・・・安室さんは私の嫁!”

 

 ちょっと言ってる意味がわかりませんねえ。

 

 

 

 とはいえ、概要はざっくりと知ることができました。

 

 いけませんねえ。こんな色眼鏡が付属した攻略本。凡人が持っているなんて、実にいけませんねえ。

 

 やはりここは!人類を最も愛するこの私が!純粋に!有効に!活用していかねば!皆さんもそう思いますよね?!

 

 え?最悪なやつに最悪なものが渡った?米花町虐殺フラグが乱立した?住民が軒並み発狂する?失礼な!いいですか、皆さん。私は曲がりなりにも神ですよ?そんな即座に虐殺とか発狂とか・・・するわけないじゃないですか!

 

 人類は、生かさず殺さず、この掌で転がして、遊んでいくのがいいんです。

 

 じわじわと真綿で首を絞めるように、逃げ場を奪っていって、最終的に死亡or発狂の二択の選択肢を用意し、それでも生への希望をこじ開ける人間なら、生かすのもやぶさかではない、というのがいいんじゃないですか!

 

 え?やっぱりお前は邪神だって?ありがとう!

 

 

 

* * *

 

 

 

 さーて、さっそく有効活用していきましょうか!

 

 まずは、恩義ある“先生”一家が引っ越していかれて、しょんぼりしている浅黒い肌に金髪の、かわいらしい少年――降谷零君にお近づきになります。

 

 んっふっふ。私ってば、優しいでしょう?

 

 心の支えを失い、容姿が少し違うだけでいじめられるいたいけな少年に、愛の手を差し伸べるんですから!

 

 人間なんて、エントロピーをより効率よく拡散するための宇宙の仕組みの一環ですよ?動物性たんぱく質の塊が、動いてしゃべって呼吸してるんです。気持ち悪いですよねえ?どうせみんな、血と糞尿が詰まった皮袋であることに変わりはないのに、肌や目の色とか、信じる神の違いで殺し合いするんですよ?奇妙なもんですよねえ?

 

 ですから、君が傷つく必要なんてないんですよ?少年。

 

 何度か会って話したりするうちに、彼と友好を結ぶことに成功しました!わー!パチパチパチ。

 

 え?彼の目のハイライトが消えてないか?それがびっくり、消えてないんですよねえ。ほら!こんなに生き生きした目をしていますよ?

 

 「ナイア姉さんは本当に優しくてきれいだなあ。ボク、頑張るね!」

 

 なんてかわいらしいことも言ってくれまして!

 

 おや、皆さん、一斉に蒼白になってどうなさいました?私の嫁が、とつぶやいた人は速やかに手を上げてください。ちょうど、メイドのショゴスさんに臨時報酬をあげたい気分になったんです。・・・大変よろしい。

 

 いいですか?彼は私の友人〈玩具〉です。勝手に嫁認定なんて、実にいただけませんねえ。

 

 

 さて、原作とやらが始まるまで、いささか時間があるようなので、楽しみましょうか。

 とてもとても、楽しみです。

 

 私を、楽しませろよ、人間。

 

 

 

ああ・・・続きは・・・窓に!窓に!

 




【自称:邪神様の化身〈アバター〉たる主人公】
 言動も地の文もひどいが、思考回路はもっとひどい。
 多分、化身の中ではおふざけに偏っている存在。なお、ドMではない。
 それでも邪神であることに変わりはないので、本性は極めて邪悪。
 人類を愛しているなどとうそぶくけど、彼女(一応、女性として顕現している)の愛情=玩具扱いということを忘れてはならない。
 目下のところ米花町を活動拠点としていた。古本屋『九頭竜亭』の店主。メイドのショゴスさん(見た目白髪の美女)に、彼女自身は黒いベストにブーツカットのパンツを着た、ムチムチ系の眼鏡美女。ナイスバディ。気が向いたら、ペット(に偽装した神話生物)を追加するかもしれない。
 現実世界からの転生者を発見したのがまずかった。
 攻略本(色眼鏡付き)ゲット!人間ごときが持つなんてもったいない!私が有効活用しようそうしよう!
 大体想像はつくと思うが、この話は『大体ニャル様のせい』の一言で片付くような感じになる。あと、救済の皮をかぶった何かになる。救いなんて言葉は、邪神にとっては、上げて落とすための前フリでしかない。


【知識を強奪されて廃人にされた挙句、ショゴス逝きになった転生者】
 前世は安室推しのオタク女子。
 ありがちな転生を経験した挙句、幼馴染が推しの未来のトリプルフェイスだったため、ヒャッハーしてた。
 あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛んんん!!ショタ安室さん、かあいいよぉぉぉぉ!尊い!尊すぎるうううう!
 影でハァハァしてたが、肝心の幼馴染にはバレバレで、ドン引きされてた。知らぬは本人ばかりなり。
 そんな不審行動が邪神の目についたのが運の尽き。言葉巧みにおびき出された挙句、ついでに脳髄から徹底して情報を引き出され、その過程で廃人にされた。
 情報吸い出されて廃人にされた後は、メイドのショゴスさん逝き(誤字に非ず)になった。このため、彼女は表向き、行方不明の失踪扱いとなる。
 なお、思考の断片から察せられるとおり、推し以外のあれこれは基本的にどうでもよく、この世界のことも、作り話と現実の境目をきちんと認識できてない・・・ぶっちゃけた話、かなりイタい思考の持ち主だった。
 妙な欲なんて出さずに、普通に第二の人生謳歌しようとしてたら、邪神なんかに目をつけられることなく、最悪の相手に最悪な知識が渡ることもなかったのに。


【邪神に目をつけられた未来のトリプルフェイス】
 幼馴染の女の子がキモい。なんか、目が変質者じみてるし、ちょっと目をそらしたら、息荒げて、据わった眼でこっち見てる。怖い。
 “先生”のところへ行こうとしたら、悪い奴のところなんか行っちゃダメって怒るし。意味わからん。お前の言うことを聞く義理なんてねえよ、バーカ!
 正直、行方不明になってくれてほっとした。付きまとわれてウザかった。気持ち悪かったし。・・・なお、行方不明から死亡に切り替わっても、特に気にしなかった。
 “先生”がいなくなった後に会った、きれいなお姉さんに怪我の手当てをしてもらう。それをきっかけに、いろいろ話して、友達になった。
 警察官になる!という夢も、笑わずに聞いてくれた。
 お姉さんお名前?手取ナイアさんっていうんだって。僕と同じ、外国の血が入ってるのかな?
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