邪神様が見ているin米花町   作:亜希羅

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 問題です。
 頭に檻被った変態が「けれど、我らは夢を諦めぬ!何者も、我らを捕え、止められぬのだ!」と喚きました。
 彼の夢はかなうでしょうか?
①あきらめない限り夢はかなうさ!
②人の夢と書いて儚いと読むのだ。かなうわけがない。
③夢は夢でも彼の見ている夢は悪夢だからね!狩人様が許さない。
④そもそも目覚めたらすべて忘れるのに、どうかなえろと?
 正解は⑤そもそもその変態は狂人だから、言動に正当性を求めてはいけない、でした。
 正解したミコラーシュ君(メンシスの悪夢在住)は上位者ガチャで爆死しかけのところをノコギリ鉈で刻んでもらえるぞ!おめでとう!



【#22】スクールクエスト!探索だよ!全員集合!

 いつもニコニコ!ラブ&カオス!米花町の這い寄る混沌こと、私です。人間としては、手取ナイアと名乗らせていただいております。

 

 さてさて、新シナリオ始動です!きっと皆さん、待ちかねてたんじゃないですか?!

 

 え?それはお前だろって?否定しきれませんね。ま、今回のシナリオは赤井君がこちらに来た時のために温めておいたシナリオですからね!きっと、ベテラン探索者に名を連ね始めた松井君たちもご満足いただけると思うんです!

 

 おや、皆さん直球ですねえ。本音を言えと。いつだって私は本音しか言ってないと思うんですが。まあ、いいでしょう。

 

 今回からお付き合いいただいている方へわかりやすい説明を、ネット掲示板の産業風味にいってみましょうか。

 

 

 

 

 

 

 お店荒らしのクソガキども

 

 夜中の学校探検シナリオで全滅

 

 コナン君が駆け込み寺行き

 

 

 

 

 

 

 ・・・自分で言ってなんですが、まとめられてます?

 

 ま、私の電波を受信させているパンピーが、そういうのに疎いからしょうがないかもしれないんですが・・・え?メメタァ?フフ、昨今では珍しくないでしょう?

 

 いやはや、自分で仕掛けておいてなんですが、上々の成果ではないでしょうか。

 

 お店を荒らしたクソガキども(しかも荒らすだけ荒らして賠償なし)には、邪神式パニッシュメントの最新版を体験していただけましたし。生き残った子も、きっと私の恐怖を方々に伝播していただけると思うんです。

 

 え?そして信用してもらえなくて、さらに追い詰められるまでがコンボなんですね分かります?ふーむ、昨今の人間どもは信心薄くていけませんねえ。

 

 つい数年ほど前に上空に副王様がご顕現なさったというのに、なぜ神を信じないのでしょうか。不思議ですねえ。

 

 とある刀もった二重人格シスターもおっしゃってますよ?いまどき神も信じないなんて!いまだに共産主義者〈コミュニスト〉でいる方が信じられないと。

 

 え?そいつは最も言動の参考にしたらいけないシスターだろ、ですか?

 

 ふーむ。確かに彼女が信じているのは、人間が作り出した人間にとって最も都合の良い神ですからねえ。

 

 

 

 

 

 

 ここからは、あくまで私の観点からした話になります。こういう考えもある、程度に思っておいてください。

 

 宗教とは、人間にとっては縋る先です。苦しいこと、辛いこと、そういった不幸な境遇を、『今は辛いけれど、その先には安寧がある』と信じる道標です。そのシンボルが神であり、そこに至るまでの手順が戒律や教えです。

 

 ですが、それらは総じて、人間にとって都合がいいものなんです。最後には人を救うのが宗教であり、その奉じる神なんです。

 

 実際の、“神”と呼ばれるものは、そこまで都合よくありません。私を見ればお判りでしょう?

 

 私にとっては、人間は愛すべき隣人ではありますが、そこらに転がる石ころ――どころか、それにたかるダニ程度でもあります。ダニを愛でるなんて頭おかしいと言われそうな話でもあるんですよね。

 

 本来の我々からしてみれば、人間に無条件に味方して、安寧に導くなんてギャグか何かにしかならないんですよ。

 

 みなさんだって、ダニに崇められたら、多少いい気分にはなるでしょうが、彼らをことごとく救って楽園に導こうという気にはならないでしょう?精々苦しまずに死ねたらいいね!くらいかと。同じことですよ。

 

 

 

 

 

 

 え?お前の邪神理論はどうでもいい?

 

 その後のコナン君のことを知りたい?後お前、前回槍田探偵事務所に宣戦布告に行ってたが、その後どうした、ですか?

 

 おや、宣戦布告とは穏やかではありませんねー。ちょっと顔見せに行っただけじゃないですか。

 

 むしろ私の方が松井君に宣戦布告される始末です。

 

 ・・・きっと、彼は確信なさっているんでしょうねえ。ま、『屍食教典儀』を流出させたのが、私ですからね。あの時はただの人間と思われてたのでしょうが、今現在は邪神の化身と正体がばれてしまってますから、あれが偶然ではなく意図的なものとお分かりになられているんでしょうねえ。

 

 フフッ。零君といい赤井君といい、私ってば人気者!羨ましいでしょう?

 

 え?全くこれっぽっちも羨ましさを感じないことに安堵している?

 

 おや、あっさりなさってますねえ。もっと嫉妬全開でギリギリなさると思ってたのに。イケメンの関心を独り占めしてる私!お前はどこの乙女ゲーの主人公だとツッコミを食らうかと思ったのに!

 

 え?お前が乙女ゲーの主人公なら、最後には悪役令嬢物のようにざまぁされて終わりだ、ですか?残念!私は邪神ですから、ざまぁしようとした連中の首がチョンパされて終了ですよ!

 

 これがホントの逆ざまぁです!フゥハハハハハハ!

 

 

 

 

 

 

 さて、いい加減冒頭邪神トークは終了させて、本編に行ってみましょうか。

 

 松井君、ああも啖呵を切ったんですから、最後まで頑張ってくださいね。

 

 

 

 

 

 

* * *

 

 

 

 

 

 

 手取ナイアが事務所から出て行き、安堵の息を吐いたのは誰か。

 

 少なくとも、槍田は自分がそうした自覚はあった。あれが、外なる神。あれが、邪なれど神なる一端。

 

 人の皮をかぶっていようと、その底しれなさだけは、伝わった。きれいにデコレーションされた爆弾を前にしたような心地に近かった。

 

 「・・・早かったわね、松井君」

 

 「“出勤”直後に、任務が入った。今日の業務内容は、こっちだ」

 

 何とも言えない空気を払しょくしようと、槍田が松井に話しかけると、彼は肩をすくめて、そのままコナンが眠るソファとは反対側にかけて、煙草を吹かしだした。

 

 

 

 

 

 

 ちなみに、松井は“出勤”と言っているが、基本的に事件の調査がないときの彼は、自衛隊並みの訓練、あるいはオカルトや魔術関連の勉強をしている。それもない非番の時に、槍田探偵事務所に来ているのだ。

 

 

 

 

 

 

 「・・・まさかとは思うけど」

 

 「そのまさかだ。コナンが駆け込んできた原因の事件、俺達の担当になった」

 

 またタイムリーな話だ。何ともいえない顔をする槍田をよそに、松井は担いできたリュックから捜査資料と思しき書類を引っ張り出し、読み始める。

 

 「ちょっとそれ・・・」

 

 「警視庁からな。あちらさん、これがHPL案件認定されるのを、相当渋ったらしい。いくつか現場検証が必要そうだ」

 

 寺原の物言いたげな言葉に、松井はしれっと答え、この書類を渡してきた男の顔を思い出しながら書類をめくる。

 

 

 

 

 

 

 久しぶりに会った警視庁公安部“連絡係(HPL案件専任の連絡係)”の風見裕也は、相変わらず忙しそうにしていた。

 

 ただ、松井たちに書類を渡す際、

 

 「子どもが被害者だからな。すでにマスコミにもリークされていて、火消しが大変だろう。こちらでも威信にかけて解決を、という声が大きい。どうにか上が押さえつけてくれたが、跳ねっ返りはどこにでもいる」

 

 と忠告してくれた。

 

 彼は、一度松井たちとこの手の事件に係わったことがあるゆえ、引き際を弁えている。

 

 ・・・もっとも、前の事件の時に散々精神を抉られ、しばらくMSO御用達しのカウンセラーの世話になっていたから無理もないのかもしれない。

 

 よく警察を続けられるものだ、とひそかに松井は感心している。警察だって、精神を抉られる事件は多いだろうに。

 

 なお、それを風見本人が聞こうものなら、「あんな事件ほどのものはそうそうない。あってたまるか!」と怒声を張り上げるだろうが。

 

 それを言うならば、あの事件自体がちょうどピンポイントで、風見の地雷原に近い内容であったのだが。

 

 

 

 

 

 

 閑話休題。

 

 「さすがに、神話生物か神格が絡んでいる可能性がある以上、非武装は却下ですね。

 

 あと、こちらの報告書は常識的内容のことしか書いてません。コナン君の情報待ち、ですね」

 

 「ちなみに、今回あなたたち二人だけの調査なの?」

 

 「いいえ。上も考慮してくれて、今回は後二人、随員がいます。そちらは少し調べものがあるので、あとで合流することになっています」

 

 寺原の問いかけに、成実は首を振る。

 

 槍田はいつものこととはいえ、軽く頭痛を覚える。

 

 そう。いつものことだ。いつものこととはいえ。

 

 「・・・うちの事務所を、事件の打ち合わせに使うの、辞めてもらえないかしら?」

 

 「しょうがねえだろ。他にこの手の話を落ち着いて出来そうな場所がねえんだよ。コナンは“本部”に入れねえし」

 

 「ついでに言うと、このあたりってお節介が多いから・・・ヘタに余所で神話生物がどうの、魔術がこうのって話すと脇から首突っ込まれたり、勝手に警察沙汰にされたことがあるって、青羽先輩から聞いたし」

 

 ああ、在りうる。特にここに、首を突っ込みそうなのがいるし、自分も何も知らない頃であれば、わきでそういう話をされれば、聞き耳を立ててしまうかもしれない。

 

 困った顔をした成実に、槍田は思わず同意してしまった。

 

 ここで、コナンが目を覚ました。

 

 小さく呻きながら、もそもそと身を起こし、目をこすりかけるや、眼鏡がないことに気が付いたのだろう。アワアワと周囲を見回し、寺原が外してテーブルの上に置いたそれに気づくや、パッと素早く持ち上げて掛け直す。

 

 ・・・まるで眼鏡のない素顔をさらすのを避けるかのように、というのは槍田の考えすぎであろうか?

 

 加えて。彼は、視力に問題があるから眼鏡をかけている、というわけではないらしい。それならば、目が覚めた時点でよく見えないということに気が付くはずなのだから。顔を触って初めて眼鏡をしていないと気が付いたということは、視力的問題はないとみるべきだろう。

 

 ならばなぜ眼鏡をかけているのか?

 

 ああ、嫌だ。また“病気”が出てしまった。いつもこうなのだ。ちょっとしたことから、相手の行動原理や性格、そこからわかることなどなどを解析してしまう。警察でも嫌がられたことだが、癖を通り越して病気の域にまで至っているのだ。事件の時ならまだしも、平常時まで。どうしようもない。そして、頭の中だけで片付けようとするが、結局行動に出して、気味悪がられる。

 

 ・・・思えば、それが警察組織という狭い檻とそりが合わないと考え始めたきっかけだったのかもしれない。

 

 槍田は首を振って、思考を打ち切った。

 

 そんな女探偵をよそに、コナンは「松井さん・・・成実さん・・・」とどこか途方に暮れた、泣きそうな顔で呻く。

 

 「事情は寺原から聞いた。寝起きのところ悪いが、話を聞かせてもらおうか」

 

 ばさりっと手にしていた書類を伏せ、コナンの向かいに座る松井は真剣な顔で話を促した。

 

 ごしごしとコナンは、まだ寝起きでしょぼつく目をこすり、表情を引き締め、コクリと頷いた。

 

 

 

 

 

 

* * *

 

 

 

 

 

 

 ただいま帰りました~♪おや、ショゴスさん。クッキーを焼いてくださったのですか!ありがたい!紅茶も入れてくださいな。ミルクと砂糖たっぷりでお願いしますよ。茶葉はウバがあったはずですので、それで。

 

 では、そろそろ、セッションの本格スタートとなるでしょうし、出歯亀開始です。

 

 

 

 

 

 

 ほほう。寝起きのコナン君が、ぽつぽつと事情を話すコナン君に、事務所一同が何ともいえない表情で聞き入ってますね。

 

 おや、「そもそも夜中に探検なんてどういう教育受けてんだ」とか「ガバ警備じゃないですか。大丈夫なんですかその小学校」とか、いろいろ言われてますねえ。

 

 言われたコナン君は力なくですが、反論してます。「止めても多勢に無勢で聞き入れられなかった。ストッパーになるつもりで最終的に折れた」「10年位前からあの状態だった。今まで特に問題起きなかったから、継続されてたんだと思う」とのこと。

 

 

 

 

 

 ま、物事なんて、そんなもんです。

 

 よその地方なんて、授業中の小学校に刃物男が侵入して、入学間もない子供たちをグサグサして、それから各地の小学校の警備状態が見直されてましたし。

 

 ・・・そういったニュースがあったというのに、まだガバ警備を続けられてた数少ないところが、帝丹小学校だったんですねえ。

 

 

 

 

 

 ちなみに、帝丹小学校は飲んだくれの警備員が一人宿直室にいるだけだそうですよ(酒瓶抱き枕に高いびきというのも珍しくないとか)?防犯カメラなども一切なし。ガバ警備極まれりですねえ。

 

 

 

 

 

 ・・・ところで、コナン君。ご自分が今、割と致命的なウッカリ発言されたことに、気が付いてないんですかねえ。

 

 7歳の小学1年生の君が、なぜ10年前の帝丹小学校の警備状況についてご存じなんでしょうねえ?

 

 おや、皆さんお優しいですねえ。疑問には思われているようですが、ツッコミは入れませんねえ。

 

 ともあれ、大体の事情を聞き出した松井君が、次は質問に移ってますが、次第に眉間に皺を寄せられていきます。

 

 ああ、コナン君。オカルトなんてバカバカしいと、話半分に聞き流してたんですね?おかげで、夜中の小学校でやる予定の儀式内容が非常にあいまいです。具体的には、なんかお手手つないで輪を作って、呪文をうんたら~というような感じに説明なさっています。

 

 行先が、東校舎のどこぞの教室(元オカルトクラブの部室で今は空き教室の物置扱い)というのは確定してたそうですが、それ以上の詳細は不明だそうです。

 

 ともあれ、事件の起点はそこだろうというのは判明したので、松井君と成実君のお二人は、他2名と合流後、夜になって人目がなくなってから、現地調査するつもりのようです。

 

 で、ここですかさずコナン君が自分も行きたい!ついて行く!協力する!と言い出しました。

 

 しかしながら、お二人は渋い顔をなさっています。ま、お二人のように正式に訓練受けたわけでもありませんし、何より肉体的にハンデのある状態ですからねえ、コナン君は。

 

 何より、万が一があった場合、責任を負うのはコナン君本人ではなく、保護者である私であり、居合わせた大人です。

 

 ま、私は記憶を消して責任逃れ、という抜け道が使えますが、一般人にはそういうのはできませんからねえ。

 

 いくらコナン君が、美術館の時の事件を乗り切った実績を持っていると言えど、積極的に一般人の子供を巻き込むわけにもいかないと、説得しようとしてますが、まあコナン君ですからね。こうと決めたら梃子でも、ってやつですよ。

 

 絶対行く!自分が行けなかったから、子供たちがあんなことになったんだ!自己満足でも、解決させる義務がある!ですって。

 

 これに対し、松井君が怒鳴り返してますね。甘ったれんな!お前がついて行ってたって、結果は同じだったかもしれないだろうが!云々と。

 

 で、収拾がつかなくなりそうなところで、成実君が助け舟を出しました。

 

 曰く、ついてきたいなら好きにすればいい。その代り、君は勝手に一人で夜中の学校に入り込んだということにする。万が一があって、死んだとしてもこちらは一切責任は負わずに見捨てる。それでいいね?と。

 

 ・・・どうも、彼は月影島にいた頃の自分と、今のコナン君を重ねてみてしまっているようですねえ。

 

 しかしながら、コナン君はそれで十分と、大きくうなずかれました。ため息交じりに、松井君も渋々許したようです。

 

 

 

 

 

 

 あ、ちなみに今回はMSOがメインのお仕事なので、槍田探偵事務所お二人――早い話、槍田君と寺原君は不参加だそうです。残念。

 

 まあ、実地以外の必要なことなら協力するということだそうで。

 

 

 

 

 

 で、3人が事務所を出たところで、目の前に大きな黒いラルゴが停まり、ドアがスライドされます。そして、何のためらいもなく、松井君と成実君が乗り込まれ、あわててコナン君も続いて乗り込みます。

 

 おや、この車、どうもMSOの社用車であったようです。運転手と助手席にいるのが、松井君たちの同僚にして、今回の同行探索者です。

 

 橘鏡子君と、竜條寺アイル君ですね。

 

 橘君は、ほっそりした女性で、眼鏡にグレーのパンツスーツというバリバリのキャリアウーマンというような格好で、紺の鞘袋に入った刀を担いでいます。(今は車内なので足元です)

 

 竜條寺アイル君は、対照的にガッチリした体躯の持ち主です。ゲルマン系でしょうか、暗めの金髪に、彫の深い顔立ちです。彼がラルゴの運転手を担っているようです。その体格から見ても、肉弾戦は得意でしょうが、懐のふくらみから見ても、拳銃は確実にお持ちなんでしょうねえ。

 

 お二人とも、コナン君の存在見るなり、目を剥いています。

 

 特に、竜條寺君は、「おいおい、何でコイツが・・・」と呻いています。

 

 はて?あの反応・・・どうも、彼はコナン君のことを知っているようにも見えるのですが?あれは「仕事仲間と一緒に子供が乗り込んできた事」にではなく、「思い寄らない知人が想定外の出現の仕方をした事」に驚愕しているように見えます。

 

 ふーむ・・・まあ、いいでしょう。セッションを盛り上げてくれるなら、PC、NPC、人間、非人間問わず歓迎しますよ!盛大にね!

 

 あ、さっそく橘君が噛みついていますね。

 

 子供連れてきて何考えてんだボケッ!と。だいぶオブラートにくるんでますが、要約してそんな感じです。物言いがきついですねえ。

 

 あれで元弁護士というから驚きです。まあ、弁護士だからこその舌鋒の鋭さ、というのはあるでしょうが。

 

 おや、ここで助け舟を出したのは、竜條寺君です。

 

 ・・・彼、本当にどういうことなんでしょうねえ。コナン君のことを、一方的に見知っているようで、どうせ放り出しても一人で勝手やって大事するだろうから、目の届くところに置いといた方がいい、ですって。

 

 で、味方のいない橘君は、ふてくされた様子で、そこまで言うならご自由にどうぞ!その代わり私は一切面倒を見ませんからね!とさじを投げてしまいましたよ。

 

 おや、成実君がフォローについてますね。今のコナン君は、2年前の君と同じだ、聞いても聞かないっていうのは、君が一番わかると思うよ、ですって。

 

 ともあれ、そのまま車内でお互いの情報共有し始めました。

 

 ふむふむ。合流したお二人は、類似事件や、オカルトクラブがそもそも解体された原因などについて調べていたようですね。

 

 

 

 

 

 おや、皆さん。焦れてますね。

 

 大体は私が事件の裏をサパッとネタバレするというのに、今回はいつになく亀進行でなかなか裏側を語ってくれないとすねられてますね。

 

 フフッ。まあ、いいでしょう。

 

 今回の大元を語るならば、ずいぶん昔に面白半分で流出させたなんちゃって『妖蛆の秘密』改め『不思議な幼虫さんの秘密☆』(付録のアーティファクト付き)に書かれてた、ランダム召喚呪文の召喚失敗で、呼んだ?とやってきたニーハン・グリー君のやらかしです。

 

 『妖蛆の秘密』は元は列記とした魔導書なんですがね?“なんちゃって”ですのでね。日本語訳していろいろオミットしたり記述内容をお子様でもわかりやすいようにマイルドに魔改造した結果、原形をとどめなくなりました。タイトルだって『不思議な幼虫さんの秘密☆』としたんですよ?

 

 え?わかるわけねーだろ、ですか?

 

 まあでも、小学生って好奇心に満ち満ちてて、誰でも特別な自分を夢見てしまう時期ですからね。皆さんだって、テレビや漫画でやってた魔法の呪文を口ずさんだり、ヒーローの必殺技ポーズの真似したりしたでしょう?

 

 同じノリで、本に載ってた不思議な呪文を使ってくれるのでは?と踏んでやってみました。

 

 まあ、誰にも相手にされなくて、せっかく頑張ったのに(´·ω·`)ってなってたんです。

 

 ・・・で、それを数年前の帝丹小のオカルトクラブがやっと手を出してくれたんです。あ、ちなみに当時のオカルトクラブはティンダロスの猟犬にモグモグされちゃいました♪

 

 ランダムですのでね。ノリは召喚ガチャです。はすっぱのそこらの幽霊的な代物から、遭遇=死みたいな神話生物まで盛りだくさんですよ!頑張りました!

 

 さすがに、神格レベルのは、あ?ザケンナ誰が行くかクソが、って応えないんですけど、他のクリーチャーは、ん?呼んだ?的なノリで召喚に答えられるんです。

 

 さすが私!小学生でも扱えるお手軽召喚呪文で、順調に悲劇と混沌を布教できました!

 

 え?流石クソ邪神、トンデモ呪文でクソ案件に発展させやがって、ですか?またまたぁ、皆さんだって面白がられてるくせにぃ。(肘でウリウリと)

 

 けどまあ、攻略本に赤井君の存在が記載されてたのを知ったあたりで、「どうせなら彼と遊べるようにしてもらいましょう!一旦封印してその頃ぐらいにもう一回開封しましょ♪そうしましょ♪」ってしてたんですが・・・まあ、そこからは皆さんご存知ということで。

 

 

 

 

 

 おやあ?長くなってしまいましたねえ。いつにない長さです。

 

 だらだら続けてはいい迷惑なのですが、まあいいでしょう。

 

 

 

 

 

 まだ続くんですって奥さん!これは楽しみですねえ!





【とりあえず溜飲は下がって、引き続きセッション見学を決め込んだナイアさん】
 前回から引き続き、槍田探偵事務所から引き上げ、セッションを出歯亀する。
 スタンスの違いはあれど、対等であろうとする人間、強大さを見せつけられても折れることなく立ち向かおうとする人間が大好き。だから、自分の正体を知ってなお、敵対の意志を叩きつけてきた松井さんは好ましく思っている。
 私ってば人気者!とドヤ顔してみせるが、正体を知るまともな人間からしてみれば忌み嫌う存在でしかない。実際、赤井さんや松井さんからも殺意と憎悪しか向けられてない。
 コナン君と探索者たちが合流し、情報の共有をし始めたのをこそこそ覗き見る這い寄る混沌。
 新たに登場した探索者、橘さんと竜條寺さんにも、頑張ってねーとにこやかな視線を向ける。
 竜條寺さんのコナン君に対する反応に、おやあ?と首かしげ。
 こいつ、何かコナン君と接点あったっけ?
 やっぱり今回の事件もこいつが仕込んでいた。大体コイツのせい。(今回も!)
 ランダム召喚呪文を仕込んだ、なんちゃって魔導書(お子様でも安心!)を流出させ、それっぽい儀式をすればランダムで神話生物やら何やらが召喚されるようにした。
 現地のノリとしては、コックリさんとか、そういう系に思われていたかと。
 結果、召喚された神話生物が召喚者をモグモグしても、「次の探索者はうまくやるでしょう」くらいに流していた。
 しかし、赤井さんがこの町にやってくることを思い出し、どうせなら彼に参加してもらおうか!その方が面白そうだし!と本を回収し、それまで封印してた。
 が、もれなく少年探偵団が彼女の逆鱗に触れ、本を彼らの目に留まるところに再流出させる。
 ここだけの話だが、もし、万が一にも少年探偵団が生き残る事態があったなら、おー頑張ったねーご褒美だよーとラスボス降臨で、“月に吠えるもの”形態で彼らの前に姿を現す予定だった。(つまり、どうあっても正気と寿命を生かす気はなかった)
 歩美ちゃんが生き残ってしまっているが、彼女は残りSANが一桁の上、日ごろの行いから周囲には信用されないだろうと踏んでいる。加えて一人だけ生かしておいた方が周囲に不和を撒き散らす(あの子は生きてんのに、何でうちの子だけ・・・!)だろうと踏んで、あえて放置している。
 ニーハン・グリーはかなりマイナーな神話生物です。詳しくは次回やります。早く知りたいという方は、マレウス・モンストロルムをどうぞ。

【セッションには参加しないけど、お腹いっぱい気味の槍田さん】
 うちの事務所はいつから、事件対策の会議室になったのかしら。
 邪神様の事務所訪問で、おそらく一番緊張しただろう人。多分軽めのSANチェックも入ったのではなかろうか。まかり間違えば、事務所そのものが冒涜的空間に早変わりしたかもしれないので。
 コナン世界の探偵の例にもれず、観察眼はかなり高い。相手の何気ないしぐさから、あれこれ見抜いてしまう。
 ・・・漫画中では、おおっ!すげーっ!そんなことわかるんだ!で済むかもしれないが、実生活でそれされたら、えっ・・・何でお前そこまで見てんの・・・キモ・・・と退かれそう。
 実際、槍田さんもそれで警察内でのそりが合わなくなり、辞めた・・・というのは本シリーズ独自設定。実際どうだったかは作者の脳みそが曖昧なので、そういうことにしておいてください。
 そんな高い観察眼の持ち主なので、自然とコナン君のこともあれこれと観察・推測してしまう。
 周囲にいろいろ言われたので、脳内にとどめようとするが、それでも観察自体はやめられない。もはや病気の域だと自覚もしている。
 松井さんたちが、あれこれ冒涜的な事件の調査に向かって、コナン君もついて行くのには、今回はかかわらない。自分の仕事だってあるし、声かけられたわけでもない事件に進んで首突っ込むわけにはいかない。
 ・・・できるだけ健全な精神状態でいたいのも確かだし。

【新規参戦の竜條寺アイルさん】
 名前からあっ(察し)となった方は、pixivの某シリーズから引き続きおつきあいいただきありがとうございます。
 彼についてはまたおいおいやっていきますので、気長にお待ちください。
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