あの事故さえなければなあ。と思ってたんですが、無関係な村上さんを殺しにかかった時点で、擁護できませんわ。
アヤさんの時には救済したけど、どうするべと思ったら、もともとのこのシリーズのコンセプトを思い出し、じゃあ、原作って素晴らしい!と言ってもらえるような末路にしようか!となり、書き上げました。
いつもの話とはだいぶテンポが違います。松井さんもコナン君も赤井さんも、主人公探索者たちは登場しません。実験作に近いですが、よかったら閲覧ください。
あ、今回は、グロ注意、ですよ。
クトゥルフですし。しょうがないね!まあ、原作コナンって金田一少年と比べると死体描写が割とマイルドなんですけど、序盤はどっこいどっこいでしたし。首チョンパとかバラバラ死体とか普通にありましたし。だからきっと、大丈夫(何が?)。
[●月■日A曜日 晴れ]
今日も仕事が終わった。相変わらずワインは臭いのする色水で、食事は食感と臭いがするだけだ。
塩を嘗めようが砂糖を嘗めようが、チリパウダーを嘗めようが砂を嘗めているような感じしかしない。
どうしてこうなった。どうして、どうして。
あの女のせいだ。あの女、信号無視しやがって。いくら夜中で人通り少ないっていっても、ちゃんと信号くらい守れよ、糞が。
あと、あんな糞いい加減な本出版している仁科めが。あいつの尻拭いで、うちの店のソムリエが、したり顔の客にツッコミ入れて、あわてさせたり、下手すりゃ怒らせて客減らす原因になってるってわかってんのか。
あとは、辻弘樹ぃぃぃ!
あの(ここから先は発行禁止用語と差別用語が荒い筆跡で数行に渡って羅列されている)!!!!
クソがクソがクソがクソがクソが。本当に世の中ってクソしかない。
味が分からなくなった私には、まとももクソも大差ないのかもしれないが。
・・・あいつらを殺したら、こんなクソ塗れの世界も少しはましになるだろうか。
[△月×日B曜日 曇り]
今日はちょっと早めに仕事をあがらせてもらった。そんなに疲れた顔をしていただろうか。客に変な顔をされてもいけないし、さっさと休もう。
大事にしてたワインなんて、もう置いといても意味がない。知っている。味のわからないソムリエなんて、耳の聞こえない音楽家、目の見えない画家のようなものだ。まったくもって、存在価値がないのだ。
・・・もう疲れた。フローリングに傷がついたけど、どうせ近いうちに引き払う家だ。片づけも明日にして、さっさと寝よう。
私は何のために、カリフォルニア留学して、マスターソムリエの資格まで取ったんだ。あんなに、勉強して、話術も磨いて、何の、ために。(ここから字がにじんで、判別不能)
[※月〒日C曜日 雨]
今日は非番だった。以前は、非番の日は別の店に偵察に行ったりして勉強してたが、もうそんな資格はない。
味のわからない私に、ソムリエたる資格など、ない。
そう、思っていた私を、今、私は猛烈に殴りたい気分だ。
私が味を分からないなら、私でも味の感じるものを作ればいいんじゃないか!
今、興奮冷めない気分で、この気持ちを忘れないようにこの日記をつけている。
順を追って記さねば。
予約をキャンセルするのも申し訳なくて、そのままいつもの店に行ったんだが、やはり気乗りがしなかった。味のしない口腔でワインや料理なんてとても楽しむ気になれなかったからだ。
一口二口料理を口にしたが、すぐに食欲が失せて、席を立った。
そのまま店を辞したところで、呼びとめられた。
きれいな女性だった。ポニーテールにした黒髪に、眼鏡をかけた、抜群のプロポーションの、目の覚めるような女性だ。
私が元気がないのが気になったと言って話しかけてきた彼女は、いい店を知っている、飲みなおさないかと誘ってきたのだ。
馬鹿にしているのか!正直相当ムッとして、私は彼女に罵声を吐きつけ、そのまま帰ろうとした。
だが、彼女は、そんな私に怒ることなく困ったように笑ったまま、自分のおごりだ、もし気に入らなかったら、何でも一つ言うことを聞く、と言ってきたのだ。
何でも、というところでまあいいだろうと思った。八つ当たりに、この綺麗な世界しか知らなそうな女を滅茶苦茶にしてやるのも一興と思ったのだ。
そうして、彼女に連れられ、くぐった一軒の店。路地裏にある、看板すら出されてない、会員制のバーのようにも見える、ちっぽけな小料理店。
出されたワインを口に含むなり、思わず息を詰めてしまった。
最初の一口は、どうせ味などしないと思って、水をそうするように下品に呷ってしまったが、それが間違いだった。
二口目は、慎重に口に含み、舌で転がし、鼻から抜ける芳醇な香りと、濃厚な味を楽しんだ。
そう、味だ。
その店のワインは、味がしたのだ。
目を瞠った。そんな馬鹿な、と言いたかった。
まるで血のように赤いそのワインは、ボトルには銘柄が書かれておらず、どこの、何年ものか、さっぱりわからなかった。
だが、久しぶりに感じたその味は、甘露、というに等しい、まるで(ぐしゃぐしゃと何事か塗りつぶされて消されている)ああ、ダメだ。ダメだ。筆舌に尽くしがたいほどの美味で、私の稚拙な文ではどうにも満足な表現ができない。
あまりの美味さに、久々に涙がこぼれた。嗚呼。嗚呼。嗚呼!こんなにうまいワイン、今まで飲んだことがない!
そんな私を、この店に誘ってくれた女性が、まるで慈愛の女神のごとき微笑みを向けてくれている。
どうしたんですか。そんなにこの店のワインがお口にあいましたか。
そんな女性の問いかけに、私は気づけば自分の悩みを吐露していた。
事故に遭って、ストレスにさらされ、ソムリエのくせに味を感じなくなってしまって。100%満足な仕事ができなくなって、自分の店を持つという夢を、挫折せざるを得なくなったことを。
女性は、親身に悲しげに、しかし辛抱強く私の話を聞いてくれた。
今まで頑張ってたんですね。大好きなことを諦めなければならなかったなんて、さぞつらかったでしょうね、と。
店の中の店員も、気の毒そうに耳を傾けてくれ、よかったらまた飲みに来てくれとまで言ってくれた。
・・・少し変わった店だった。店員や、我々以外の客は、まるで犬のように毛むくじゃらで獣臭い者ばかりだったからだ。
いや、会員制だと彼女が言ってたな。きっと、他の店には入れないわけありの者たちなんだろう。例えば、銭湯や温泉だって刺青をしているものは利用できないじゃないか。きっと似たようなものだ。(ここだけ少し字が歪んでいる)
[@月$日D曜日 晴れ時々みぞれ]
だめだだめだだめだだめだ。
あの美味いワインを飲んでしまったのが、いけなかった。
店のワインが、いつにもまして水のように思えてならない。香だって、こんな薄っぺらな物じゃない。もっと濃厚だったのに。
次の休みはいつだろうか。あのワインを飲みに行きたい。
どうやったら手に入るのだろうか・・・かなうなら、うちの店でも取り扱いたい。
[¥月#日E曜日 晴れ]
あの店に行った。あのワインを頼んだ。
うまい。
何度飲んでも飽きない、濃厚な味わいと芳醇な香りだ。
思い切って聞いてみた。このワインはどこから仕入れているのか、と。
支配人は非常に困った顔をして、企業秘密だ、と言われてしまった。
それはそうだろう。ダメもとで聞いたのだ。こんなワイン、きっとさぞ名のある醸造所の、価値のあるワインに違いない。
・・・このワインが取り扱えないなら、やはりソムリエは諦めるしかないだろう。
いや、このワインの味が分かったところで、他のワインはやはり水同然なのだから、土台無理か。
私が落ち込んでいるのを察したのだろうか、少し迷った様子ながら、支配人が言ってくれた。
私があの女性の紹介だから、特別に、と。
彼女には、感謝しかない。
そうだ、ソムリエでいるせいであのワインを飲めないなら、ソムリエなんて辞めてしまおう。
(しばらく、仕事を辞める旨の記述や、引継ぎ、引っ越しなどに関する記述が続く)
[♭月♨日F曜日 雨のち晴れ]
ようやく、落ち着いた。
今日からワイナリーの経営をする。とは書いたものの、まあ、ブドウ農家とワイナリーの経営をちょっとずつ教わっていく。
そういえば、元々私がソムリエを目指したのは、実家のブドウ農家が営むワイナリーのワインを、世に広めようと思ったのが切っ掛けだったな。懐かしい。
まあ、結局すべて徒労に終わったのだが。
いや、味覚障害にならなければ、あんなすばらしいワインに出会えなかったのだ。そう思えば、あの事故も意味のあるものだったのかもしれない。人生、塞翁が馬。何が好転するきっかけになるかわかったものではないな。
早く、あのワインを、自分で作りたい。
(ここからしばらく、両親からブドウ農家やワイナリーのノウハウを教わる記述が続く)
[*月〄日G曜日 (書き損じを塗りつぶされた形跡がある)晴れ]
無理をいって、新しいワイン樽を用意してもらい、さっそく、例のワインの仕込をした。
材料がブドウに加えていろいろ必要で、その調達に少し難儀した。
まあ、何事も最初の一歩は肝心ではあるが、うまくいくとは限らない。何より、私はワインづくりは、まだ始めたばかりなのだ。材料も、今一つであるのだ。あまり期待しないでおこう。
小山内奈々は思っていたよりもバカでちょろい。
ちょっと有名な会社秘書を名乗って、パンフレットに載せるモデルをうちの社で頼みたいからと適当なところに呼び出してやったら、何にも考えずにホイホイ出てくるとは。
精々美味しくなるんだな。
騒音と乱暴運転のクソ女でも、私のワインの材料くらいにはなれるだろうさ。
[∀月♃日H曜日 晴れ]
父母に邪魔された。
せっかく仕込んだワイン樽から異臭がすると言われ、醸造の邪魔をされそうになったのだ。
ふざけるなよ。あんな色つき水で満足するお前らが、私の新しいワイン造りの邪魔をするんじゃない。
金づちで頭をかち割ってやった。二人とも。
まずは母をそうしてやって、父がギャーギャー悲鳴を上げて、警察に電話しようとするから、父もそうした。
電話がつながってしまった警察には認知の入った父がやらかしたことにした。うまく誤魔化されてくれたようだ。警察もちょろい。
ちょうどいい。新しく材料が手に入ったことだし、ワインを仕込もう。
小山内奈々より、きっとおいしくできるはず。楽しみだ。
(しばらく畑の世話やワインの醸造に関する何気ない日々に関する記録が綴られている)
[⇒月⦿日I曜日 晴れだったはず]
そろそろ飲み時だ!
ウキウキしながら試飲する。
やはり、あのクソ女のは失敗か。かび臭い、ブドウ汁のような味がする。こんなのワインじゃない。
・・・だが、やはりこの作り方は別格なのだ。失敗でも、味がするのだから。
もう二つは・・・念のため、片方だけ味見したが、ああ!これだ!まだ少し若い。もう一つは、このまま熟成させよう。
楽しみだ。
[ѱ月&日J曜日 晴れに決まっている]
少し毛深くなったような気がする。
頻繁に剃刀を使うので、すぐに替え刃がなくなってしまう。
ここは町中から離れているので、買い出しが少し不便だ。
いっそ、ネット通販でまとめ買いするべきだろうか。
それから最近新発見したのだが、どうも味がしないのは加熱調理をしたものばかりらしい。
刺身や生肉だったら、味がする。特に肉がうまい。生の果物や野菜も大丈夫だ。
思い返せば、味覚障害になった頃は、生の果物や野菜も味がしなかったが、最近は味がしているので、だいぶ救われている。
やはり、あのワインのおかげだろう。
どうやって次の材料を手に入れようかな。できれば、仁科や辻がいいとは思うのだが。
[|月>日K曜日 忌々しい晴れ]
いろいろ考えたが、ワイン工房を一般開放して、無料の試飲ツアーを企画して、やってきた材料を適当に頂くことにする。こうすれば、適当な名目で仁科や辻を釣り上げることもできるだろう。
どうせ連中は勝手に増えていく。
旨いものを飲み食いできるのを当然と享受して、その“当然”がなくなった人間の苦悩など見向きもしないのだ。
ならば、そんなクズどもを有効活用してやることこそ、持たざる者たる私の正当なる権利と言えるだろう。
最近、肉を切るのも面倒になって、ブロック肉にそのままかじりつくようにしている。
食器の準備の手間も省けているし、これはこれでいいものだ。
・・・これでも少し物足りないような気がする。
[~月¥日L曜日 晴れだったはず]
グルメ雑誌に特集してほしいという名目でおびき寄せた仁科と、友人特別優待という名目で誘い出した辻をワイン樽に詰めてやった。
肉質の変化を避けるために、毒は入れずに睡眠薬を試飲用ワインに仕込み、昏倒したところを金槌で殴って殺した。
あとは死体をから揚げ大に切り分けて、ワイン用のブドウと一緒に樽に仕込み、毎日醸造用の魔法の呪文をたるに向かって唱えるだけ。
最初は苦戦してしまった(主に死体の解体で)が、今ではだいぶ慣れたと思う。
ざまあみろ。ざまあみろ!お前らによる屈辱は今、すすがれた。私の輝かしいワインとの人生は、これで一点の曇りもなく、続くことになるのだ!!!
辻の始末を見られた、奴の連れの女を一人殺した。
できればこいつもワインに仕込みたかったが、空いてる樽がなかった。ビンを使うというのも考えなかったでもないのだが、樽醸造でのやり方しか知らないし、まだ完全に安定してできるというわけではないので、ひとまず見送る。
ふと思いつきで、その死体を晩飯にした。美味しそうだったし、実際旨かった。
これからは、余分に死体を得ることも考えなければならない。
(ここからしばらく誰を殺してワインにした、食卓に並べたという猟奇的記述が、ブドウ畑の世話などの記述と併せて続いている)
[☽月☉日M曜日 糞のような晴れ]
警察が来た。
私の工房に来た人間が行方不明になったという。
家宅捜査をしたいというので、好きにしろとお通しした。
あの特製ワインを仕込んでいる工房の方は、あのレストランのつてで、仕掛けと魔術を使ってごまかしてある。
父母の失敗は二度と繰り返さない。
遺品だって、彼らのつてで処分してあるのだ。それでも証拠があるなら出してもらいたいものだな?
案の定、彼らは何も見つからないとわかるや、不満げに鼻を鳴らしながら去っていった。
私は、困ったように笑いながら、誤解がとけて良かったといって見せた。
きっと、今の私はマカデミーの主演男優賞が受賞できるのではないだろうか?それは自惚れ過ぎか。
[%月÷日N曜日 (書くのが面倒になったのか空欄)]
自宅に不法侵入者があった。家宅捜査に来た刑事の一人だった。
まだあきらめられないのか。頭の悪さに嘲笑してしまった。
捕まえ殺して、食卓に並べるかワインに仕込むか悩むが、ふと思いついた方法を取ってみた。
ひき肉にしてブドウと一緒に瓶詰にして、ビン醸造をしてみるのだ。
そろそろ、樽醸造も安定してきた。手探り同然ではあるが、思い切ってビン醸造に挑戦もいいかもしれない。
うまくいったら、あのレストランの支配人や、あの女性にプレゼントしてみよう。
試飲ツアーに誰も来なくなったら困るので、警察のいい加減な捜査で、えん罪をかぶせられそうになったと、ネットの掲示板などに書き込んでおいた。
同調してねぎらってくれる意見に、笑いが込み上げる。
ざまあみろ。証拠もないのに人を犯罪者呼ばわりするからそうなるのだ。
[Λ月日O曜日 (空欄)]
明日にまた、試飲ツアーの予約が入った。
ここしばらく人が来なかったので、助かる。
ここに書くことではないだろうが、会社の友人同士の旅行の一環なのだそうだ。
予約名は、“神代貿易株式会社一行”でとっていた。4人組らしい。
後、こちらは一人だが、カメラマンの宍戸永明もいる。この工房の取材が目的か。いい宣伝にもなるから、体格次第では奴は生かしてもいいかもな。・・・余計なものを見聞きしなければ。
ともあれ、どんな連中かわからないが、楽しみだ。
最近分かったことなのだが、ワインの味はやはり仕込んだ原材料に影響されるらしく、男ならば深みのある味に、女ならば甘みの強い味になる。
太った奴は傷みやすいが、かといって痩せすぎでは貧相な味になってしまうので、ほどほどがいい。
そういえば、子供を仕込んだことはないな。機会があれば、それも考えてみよう。
部屋を整理していたら昔の写真が出てきた。今の顔と少し違うようにも見える。
まあ、ストレスなども重なったし、無理もないだろうか。
(ここで日記は終わっている)
哀れな孫の最後の願いだ。
ゆえに、続き!お主を斬る!
【事の真相という解説】
日記の書き手は、劇場版『14番目の標的』の犯人、沢木公平さん。
原作同様、小山内奈々の引き起こした交通事故に遭遇し、その後味覚障害を発症。夢の挫折という絶望を味わうことになる。
本作では、攻略本によって彼の存在を知っていたナイアさんがちょっかいをかけ、彼を食屍鬼〈グール〉経営の裏レストランに連れていき、そこで人肉製のワインを飲ませる。
味覚のしない世界で唯一味のしたそれに魅せられた彼は、ソムリエを自主退職。実家のブドウ農家のワイン工房を、人肉ワインを仕込む猟奇工房に改造する。
復讐も兼ねて、最初の犠牲者は小山内奈々。
その後、それに気が付いた両親も殺し、やはり同じようにワインの材料に。
そんな悍ましいワイン造りを粛々と進める一方、材料調達のために無料のワイン試飲ツアーを企画し、やってきた客をワインの材料にしていた。
ちなみに、文中に入れ損ねたが、偽装として普通のワインも一応仕込んでいたりする。
出来上がったワインは、食屍鬼〈グール〉たちの食事処に卸され、評判は上々。
ただし、人の口に戸は立てられず、警察の捜査が及び、どうにかそれはごまかせても、違法捜査に来た刑事一人の口封じをしてしまった。
・・・彼のミスは、その違法捜査刑事の口封じをしてしまったこと。捕まえるまではしても、ここで警察を不法侵入で訴える程度で済ませておけばよかったのに、さらに不審を撒く要素を植え付けてしまったこと。
このため、MSOに話が行ってしまい、怪奇事件専門捜査官が調査に乗り出した。
最後に語られている“神代貿易株式会社一行”と名乗りを入れている連中がそう。松井さんたちかはご想像にお任せします。
なお、日記の内容から察しの付く通り、彼は人肉ワインをトリガーに食屍鬼〈グール〉に変貌してきている。さらに、日記がここで終わっていることから察しの付く通り、彼はこの後、MSOに人類に対して有害な神話生物と判断され、処分されることになる。
劇中でも語っている通り、劇場版『14番目の標的』における死亡犠牲者は、ことごとく彼のワインの材料にされている。
小山内奈々、辻弘樹、仁科稔、旭勝義は確定。
村上丈は、たまたま出所してからも、沢木さんに近寄らなかったことで唯一難を逃れている。
また、沢木さんはこんな冒涜的所業に夢中であるので、他の人間を傷害しようという気は毛頭なく、このためトランプの数字を使った殺人自体、思いつかなかった。
最後に名前だけ登場した宍戸永明さんは、裏で怪奇事件専門捜査官VS神話生物になりかけ猟奇殺人犯の対決が行われていたことなど、微塵も知らずに普通に取材して帰った。
沢木さんは宍戸さんも材料として目をつけてたが、捜査官たちを誤魔化す、あるいは口封じに懸命になってたので、そこまで手が回らなかったため。
余談になるが、この人肉ワインは、ナイアさんは口にしたことはあるが、生臭えクソまずいもん、と断じてはばからない。沢木さんを堕とすためにやっただけで、自分からこんなもん飲みたいとも思わない。