「くぁ~~~~~」
ダイオラマ球で1日を過ごし体力、魔力、その他諸々を回復した悠斗とリインフォースは外に出てくる
「・・・本当に1時間しか経っていなんだな」
「ん?信じてなかったんっすか?」
「半信半疑でした」
「まぁ、当然と言えば当然か。この中で1日過ごしてもこっちでは1時間しかたっていないって言われれば」
悠斗は苦笑いしながらダイオラマ球を指輪型のアイテムボックスにしまう
「一日使ってたっぷりと休息も取ったことだし、探索を始めますか」
「そうだな」
悠斗とリインフォースが探索を始めようとすると、茂みから
「ニャ~~~」
1匹の猫が出てきた
「・・・猫?」
「猫は猫でも野良猫じゃないかと」
しばらくの間2人を眺めていた猫は飽きたのか2人に背を向け数歩歩くと立ち止まり、悠斗たちを見る
「ついて来い・・ってことか?」
「そのようですね」
2人は猫の案内の元、森の中を進んでいき、出口までたどり着いた悠斗とリインフォースが見たのは見事な庭園のある屋敷だった
「これは・・見事なものだな」
リインフォースは見事な庭園に感動しいたが、悠斗の脳裏にはあることが思い浮かんだ
「(あれってどう見てもお金持ちが住んでそうな家だよな?ってことは何か俺とリインフォースが森だと思っていた場所はこの家の敷地内。・・・これって誰だどう見て不法侵入になるんじゃ)」
このままここにいればとんでもないことが起きる気がした悠斗はリインフォースを連れて一刻も早くこの場から離れようとした矢先。何かが地面に落ちる音が聞こえてきた。ブリキ人形のように悠斗が音のしたほうに向くと、メイド服を着た藍色髪の女性が立っていた
「(遅かったか)」
「だ、だ、だ、誰ですか貴方たちは!?も、もしかしてど、泥棒!?」
「いや、私達は」
悠斗とリインフォースを指さしながら慌てる女性の言葉にリインフォースが訂正のことを言おうとするが、女性は相当慌てているのか2人の話を聞かず、あたふたしていると
「ファリン?いったいどうしたの?」
屋敷から紫髪の少女がやってくる
「す、すずかちゃん!ど、泥棒!泥棒がいるんです!?」
「泥棒って、この家のセキュリティを突破できる人なんていな・・・・」
慌てる女性に苦笑いしながら少女がやってくると悠斗とリインフォース、正確にはリインフォースを見て驚いた顔をする
「リインフォース・・さん?」
「む?君は私のことを知っているのか?」
「お、覚えていませんか?あの日、クリスマスの夜になのはちゃんとフェイトちゃんと戦っていたあなたと会っているんですが」
「クリスマスの夜、あの2人と戦い・・・・・まさか」
少女の言葉にリインフォースは過去の記憶をたどると、目の前の少女から自分を呪縛から救ってくれた小さき勇者の2人と戦っていた時に出会った一般人の2人の内の1人と姿が重なる
「あの時の結界内に迷い込んでいた少女か?」
「っ!はい」
「そうか。大きくなったものだ」
「あれからもう10年経ちましたから」
「10年・・・もうそんなに経っているのか」
「えっと、えっと?」
「どうにかなったのか?」
「月村すずかです」
「桜井悠斗です。到底信じてもらえないような話だったのに信じてもらいありがとうございます」
「気にしないでください。付き合いの長い友達の影響でこういうことにはちょっと慣れているんです」
「慣れっていうのは怖いからな~~。ファリンさんでしたっけ?驚かせてすいませんでした」
「い、いえ。こ、こちらこそみっともない姿を見せてしまいましたから」
「主はやてと騎士たちは元気にやっているのか?」
「はい。みんな元気にやっていると思います」
「思う?ここ(地球)にはいないんですか?」
「4年前、中学校を卒業すると同時にミッドチルダっていうところに引っ越していったんです。家は私ともう1人の家で預かっています」
「・・そうか」
「と、ところでお二人はこれからどうするつもりなんですか?」
暗くなった雰囲気をなくすためにファリンが悠斗とリインフォースに今後のことを尋ねた
「どうするもなにもな~~戸籍もなければ住む場所もない。資金はあるが使えるかどうか分からないしな~~」
「私もそのどれももっていない」
雰囲気を変えるために聞いた話で余計、雰囲気が悪くなりファリンがオロオロしていると
「だったら、はやてちゃんか私の友達の2人との連絡が取れるまでの間、私の家で住み込みで働くっていうのはどうですか?
「「え?」」
「お父さんとお母さんは新しい工場を建てるために海外でお姉ちゃんも結婚と同時にヨーロッパに行っていて今、この家に住んでいるのは私とファリンだけなんです。大きいのに2人だけだなんてちょっと寂しくて」
「俺としてはありがたいんですけど、いいのか?見ず知らずの男を住み込みとはいえ家に泊まらせるだなんて?」
「悠斗さんは決して懸念していることをするような人じゃないと思ってますから。これでも人を見る目には自信があるつもりです」
「「・・・・・・」」
しばらくの間無言で互いを見る悠斗とすずか
「リインフォース、お前はどうする?」
「私は、さっきも言った通り、何も持っていない。だから、彼女の厚意に甘えさせ貰うつもりだ。君は?」
「俺もその厚意に甘えさせてもらう。もちろん、恩は働いて返す」
「決まりみたいですね」
「あぁ。しばらくの間、お世話になりますすずかさん。いや、すずかお嬢様」
執事のように頭を少し下げて悠斗はすずかに挨拶を行った