「それじゃあ、アリサちゃん、すずかちゃん。1週間後に迎えに来るね」
なのは、フェイト、はやての短いが充実した休暇が終わり、3人は悠斗とリインフォースを連れて現在暮らしているミッドチルダへと戻ろうとしていた
「えぇ。それまでに準備は済ませておくわ色々とね」
「恭也さん、ノエルさん、月村の護衛お願いします」
「お任せください。悠斗様の代わりしっかりと務めさせてもらいます」
「任せておけ」
「そんじゃあ、月村、バニングス、1週間後にまた会おうぜ」
「えぇ。すずかがいないからってフェイトに手を出すんじゃないわよ?」
「出すわけないだろうが」
アリサの発言に悠斗がため息をつきながら答えた。悠斗ははやてが設立した部隊が始動するまで本局で次元漂流者の保護申請をした後、執務官であるフェイトの家で厄介になることとなったのだ。最初は家族の多いはやての家が候補に挙がったのだがリインフォースを迎えると満員になってしまうらしくなのはかフェイトの家となったが、なのはの家は2人で生活するには少し狭いらしく、フェイトの家となったのだ
「しかし、本当に大丈夫なのかハラオウン?そっちも1人暮らし何だろう?」
「家は偶に義母さんや義姉さんが泊まりくるので結構広いの大丈夫です」
「いや、俺が言いたいのはそういうことじゃなくてだな」
「あ~~無駄やで桜井はん。フェイトちゃん天然やから言っている意味解っとらんと思うで」
「天然・・天然か。それは厄介だないろんな意味で」
はやての言葉の聞き、悠斗は頭を抑えた
「?」
「どうしたの桜井君?頭痛?」
「・・・八神、もしかして高町も・・」
「察しの通り天然や」
「はぁ~~~」
「「?」」
悠斗のため息を見てなのはとフェイトが揃って首を傾げた
「それじゃあ、なのは、はやて、リインフォース。私は桜井さんの次元漂流者の保護申請を手伝ってから帰るね」
「うん。じゃあ、1週間後に」
「1週間後に私らが設立した“機動六課”の基地で会おうな」
本局にやってきたフェイトはなのは、はやて、リインフォースに別れの挨拶を告げると悠斗を連れて事務へと向かいそこで次元漂流者の保護申請を行い、悠斗はフェイトに言われた通りに記入していき、申請はスムーズに終わった
「手伝ってくれてありがとな。おかげで何の問題もなく記入することができたよ」
「これも仕事の一つですから。このままミッドに戻りますが、大丈夫ですか?」
「出来ればハラオウンの家に行く前にデパートによってくれるとありがたいんだが」
「デパートですか?」
「あぁ。着替えを買わなくちゃいけないからな。あっちにいたときは恭也さんのお古を貸してもらっていたんだが、忍さんから“恭也のお古じゃなくて、ちゃんとしたものを買っておきなさい”って言われてな。軍事資金も貰った」
「だったら、ミッドに戻る前に両替を済ませましょう」
フェイトは悠斗を連れて外資を両替できる場所に案内し、悠斗が持ってきた軍事金をミッドの紙幣に変えると今度こそミッドへと向かった
「スポーツカーに似た車か。高かったんじゃないのかこれ?」
「確かに高かったですけど、9歳ごろから管理局で働いていてお金は貯金していたので問題なく買えました」
「9歳!?そんな小さいころから働いてたのか!?」
フェイトの運転する車で悠斗はフェイトの言葉に悠斗は驚く
「(ネギまの世界でも修行とはいえネギは10歳から教員として働いていたが、異世界の職の定義は一体どうなってるんだ?)」
力のあるという理由で働かせる管理局という組織に悠斗は不信感を覚えたがそれを口に出すことはしなかった
「(俺も同じ穴の狢だからな)」
デパートに来た悠斗とフェイトは並んで着替え売り場へと向かう。人と通りすぎるたびに通行人の視線が2人へと向かう
「皆、通り過ぎるたびに私達に事を見てるけど何かあったのかな?」
「(そりゃあ、こんな美人が歩いていれば2度見もするわな~)」
悠斗から見てフェイトはすずか同様、美人である。そんな美人が町を歩けば少し騒がしくなるのも無理もない。自身もその対象に入っている事を悠斗は気づいていない
「(害はそこまでないが見られていていい気分にはならないな。さっさと買うか)」
何度も見られるとうっとおしく感じてくるので悠斗はフェイトを待たせ、手早く服を購入してフェイトの待つ場所に戻ると
「なぁいいだろう?一緒に遊ぼうぜ?」
「ですから、何度も言ってるように私には一緒に来た人がいて、その人を待っているので、貴方たちとは一緒に行けません」
「君みたいな子を待たせてどっかに行くような男なんてほっとおいて俺達と行こうぜ?退屈はさせないよ?」
数人のチャラい男たちにナンパされていた
「(何処の世界にでもいるんだなああいう奴は)おい、俺の連れに何か用か?」
悠斗はナンパをしているチャラ男たちに軽くため息を吐くと近づき声をかける
「桜井さん」
「悪い、待たせたな」
「ああ?なんだよお前は?」
「彼女が言っていただろう?一緒にこのデパートに買い物に来た奴だよ。俺が穏便なうちにさっさと帰れ」
「はぁ?まるで俺達に勝てるっていう風に聞こえるんだけどな~~?」
「そう言ってるんだ」
「いいこと教えてやるよお兄さん。俺はな昔DSAAで世界代表にまでなったぐらい強いんだよ」
「へぇ~~~~で?それがどうかしたのか?」
チャラ男1の言葉に悠斗はだからと言わんばかりに聞き返す
「どうやら言葉じゃなくて身体で分からせてやらないといけないようだな」
チャラ男1は手の骨と首を鳴らしながら身体をほぐした後、ファイティングポーズをとった。それを見てフェイトは局員の権限を使って止めようとすると、悠斗が手を出すなとフェイトにジェスチャーを送ってきたのでフェイトは渋々引き下がったが、いつでも行動できるようにすることにした
「くらえや!」
チャラ男1の右ストレートが悠斗の顔面目掛けて繰り出される。執務官として多くの次元犯罪者との戦闘を行ってきたフェイトの目から見てもそれなりの速さを持った拳は悠斗の顔に直撃する。騒ぎを見ていた野次馬たちはそれを見て小さき悲鳴を上げた
「へへへ。ケンちゃんのストレートをもろに受けて立っていた奴はいなかったぜ」
「女の前でかっこつけようとするからだ」
チャラ男2と3はかっこつけようと自分達に喧嘩を売った悠斗の末路を笑い、これか目の前にいる美女との逢引に心を躍らせているが
「なん・・だと?」
悠斗を殴ったチャラ男1、通称ケンは目の前の光景に驚いてる。何事かと思ったチャラ男達が見ると、チャラ男1同様驚く。なぜなら悠斗は指2本でチャラ男の右拳を受け止めていたのだ
「もう終わりか?」
「っ!?おぉおおおおおおお!!」
悠斗の言葉に正気を取り戻したチャラ男は右拳だけではなく左手、両足を使ってラッシュを繰り出すも悠斗は右腕と2本の指のみでそのラッシュをさばいていく
「す、すごい」
その光景を見てフェイトは驚く。チャラ男の戦闘能力はBランク魔導師とそれほど大差はないだろうとフェイトはチャラ男の動きを見て判断する。だが、悠斗の戦闘能力はそれを上回っている、下手をすれば自分たち以上の戦闘力を持っている可能性もある
「ジェットマグナム!」
チャラ男1は右腕を横に振るって悠斗の右腕を払うと、魔力を込めた必殺の一撃を無防備な悠斗の腹部めがけて放つ。フェイトはチャラ男1の拳に込められた魔力の量と質を見て危険だと判断し、止めに入ろうとするも一足遅く、悠斗が無事であることを祈る
「決まったぜ、ケンちゃんのフィニッシュブロー」
「アレを喰らって立っていた奴は一人もいな・・・」
チャラ男2と3、1は本日2度目の驚きをあらわにする。チャラ男1の繰り出した必殺の一撃を直に受けたというのに、悠斗は微動だにしていなかった
「中々いい一撃だったが、踏み込みが甘いうえに、腰が入っていない。そんなんじゃ自分より格下や自分と同等の相手ぐらいしか倒せないだろうな。ちょっと見本を見せてやるか」
悠斗はチャラ男1の目を見て、幻想空間へと精神を引き入れた。そして、数秒後
「はぁ、はぁ、はぁ」
肉体に精神が戻ったことにより、幻想空間で受けたダメージが肉体に反映されたのかチャラ男1は膝をついた
「ケンちゃん!?」
「お前一体、ケンちゃんに何を!?」
「やめろ!!」
悠斗に殴りかかろうとしたチャラ男2と3を1が止めた
「・・・俺達の叶う相手じゃねぇ。行くぞ」
そう言うとチャラ男1は悠斗に一礼すると立ち去って行った。1の行動に戸惑いながらも2と3は1の後を追ってこの場から去っていた
「大丈夫だったかハラオウン?何かあいつらにされてないか」
チャラ男達が去ったのを確かめると悠斗はフェイトに近づき安否を確かめる
「大丈夫です。それで、服は?」
手ぶらで戻ってきた悠斗にフェイトが尋ねる
「異空間に収納してる。腹も減ったし、ここにあるレストランで食べていこう。迷惑をかけたからおごる」
「え?で、でも」
「いいから、いいから、行くぞ」
そういうと悠斗はフェイトの手を取ってその場から離れ、レストランエリアへと向かっていった