神の従者となった剣聖の異世界旅行   作:白の牙

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第12話

 

 

 

 

 「ここ(ダイオラマ球)には色々な施設があるんですね」

 

 不慮の事故から悠斗の別荘にやってきたフェイトは悠斗の案内の元、別荘内にある鍛練場、医務室、プール、図書室、遊技場、等々、様々な施設を案内されており、今度は

 

 「ここは作業場だ。ここでアクセサリーや武器などを作ってる」

 

 悠斗の作業場に案内された。そこには刀剣、盾、籠手、銃等といった武器と製作、または製作中のアクセサリーが置かれていた

 

 「桜井さん」

 

 「解ってる。これはこっちの世界では使用禁止にされている物だって言いたいんだろう?持っていくとしても盾だけだ」

 

 フェイトの言いたいことを察した悠斗は理解してるといった口調でフェイトを論す

 

 「それと、頼んでいた件は・・・」

 

 「大丈夫です。六課に移動した日に渡しの補佐をしていた子に非殺傷の処置をするようお願いします」

 

 「助かる。そうだ、飾っているアクセサリーの中から気に入ったものを1つ選んで持って行っていいぜ」

 

 「え、でも」

 

 「遠慮しなくていい。俺の無茶な注文を受けてくれた礼だ。それに、装飾品っていうのは飾るためじゃなく身に着けるためにあるんだからな」

 

 「じゃ、じゃあお言葉に甘えて」

 

 フェイトは悠斗の言葉に甘え、飾られているアクセサリーを見ていく。指輪、ブレスレッド、ネックレス、イヤリング等といった様々なアクセサリーの中でフェイトが選んだのは水晶を雷のような形に加工したネジ式のイヤリングだ

 

 「じゃあ、これを貰ってもいいですか」

 

 「おぉ、それか。それは俺が作った中でも満足のいく出来の1つだ。渡す前にちょっと貸してもらえるか」

 

 「はい」

 

 「すまないな」

 

 フェイトからイヤリングを受け取った悠斗は囁く程度の声量でイヤリングに防水、対劣化等の処置を施し、それを終えるとフェイトに渡す

 

 「あのこの図面って」

 

 「それは、月村とバニングスに渡そうと思ってるアクセサリーの図面だ」

 

 「アリサとすずかにですか?」

 

 フェイトは悠斗がデッサンした太陽と月を模したイヤリングとネックレスを見る。何となくではあるが2人にあったデザインだとフェイトは思った

 

 「でも、どうやって作るんですか?見たところ、それ用の機材は見当たらないんですけど」

 

 「俺の作成法は特殊でな。色を付ける用の機材とアクセサリーを作るための材料だけあれば十分なんだよ」

 

 「?」

 

 「実際に見れば分かる」

 

 悠斗は魔方陣の描かれた一枚の紙を作業机に敷き、その魔方陣にアクセサリーを作るための材料を乗せ

 

 「錬成」

 

 つぶやきと同時に魔力を紙に込めると紙に書かれている魔方陣が輝き、輝きが収まると紙の中央には翼を模したアクセサリーが出来上がっていた

 

 「とまぁ、こんな感じだな」

 

 悠斗は出来上がったアクセサリーを手に取って、出来を確かめる

 

 「魔法を使って、アクセサリーを作った?」

 

 「“錬成”魔法と言って。使用者のイメージしたものを作ることが出来る魔法だ。この魔法にかかれば武器だろうがアクセサリーだろうが一瞬で作ることが出来る」

 

 「そんな魔法が合ったなんて」

 

 「世界が違えば、魔法も違うってことだ。この“錬成魔法”だって、作るための素材がないと使うことはできないし、作るための明確なイメージがないと出来ても中身が入ってないただの張りぼてになっちゃうからな。ついでに言うと見せた“錬成魔法”は俺がいた世界ではありふれた魔法何だそうだ」

 

 「この世界ではレアスキルに入る魔法だと思います」

 

 フェイトは悠斗が今見せてくれた方法で作ったであろうイヤリングを眺めながら話す

 

 「言っただろう、世界が違えば魔法の価値観も違う。ほい」

 

 悠斗はイヤリングと同じように防水、対劣化などの処置をアクセサリーに施すと、それをフェイトに渡した

 

 「それもやるよ。髪留め用に作ったものだから。仕事、日常関係なく使えるはずだ」

 

 「あ、ありがとうございます。あの着けてもいいですか?」

 

 「構わないぞ。その髪留めはもうハラオウンの物だからな。必要なら鏡も渡すが」

 

 「お願いします」

 

 フェイトは悠斗から借りた鏡を使って翼を模した髪留めを左側頭部に着け、さらに貰ったイヤリングもつける

 

 「ど、どうですか?」

 

 「・・・・凄い似合ってる。あと、金の髪に銀の髪留めの組み合わせがここまでいい物だったなんてな~~。カメラがあったら1枚、いや何枚か写真を撮っていたな」

 

 「あの、これと同じものをもう1つと男の子向けのアクセサリーを作ってもらってもいいですか」

 

 「ん?それは別に構わないが」

 

 「できれば、髪留めはワイン色にしてくれると嬉しんですけど」

 

 「ワイン色ねぇ。解った、塗装した色が乾くまで数日かかるが、ここなら問題ないだろう。誰かにプレゼントでもするのか?」

 

 「はい。私が保護している女の子にあげようと思って」

 

 「もしかして明日の用事っていうのは」

 

 「はい。私が保護した2人の子達と会う日です」

 

 「成程、だったら誠心誠意込めて作らせてもらおう。ちなみに男の子の年齢は?」

 

 「9歳です」

 

 「9歳の男の子か。髪留めは必要ないから、頼まれた物と同じ物でネックレスタイプにしよう。色は青でいいかな」

 

 フェイトからのお願いを受託した悠斗は作るアクセサリーの案を瞬時に考え、錬成魔法で2人分のアクセサリーを作り上げると、別室で塗装の作業を数回に分けておこなった。アクセサリーの塗装を終えた悠斗はフェイトと共に外のテラスでお茶を飲んでいた

 

 「俺は後数日間こっちで過ごすつもりだが、ハラオウンはどうする?」

 

 「頼んだ品が出来上がるまでここにいたいです」

 

 「俺は別に構わないが着替えはどうするんだ?シャツやズボンぐらいなら貸すことは出来るがさすがに下着はないぞ」

 

 「あ」

 

 「今日一日ぐらいなら大丈夫だろう。明日になったらいったんここから出て、2~3日分の着替えをもってまたくればいい。それとこれを渡しておく」

 

 悠斗はフェイトに1個のリングを差し出す

 

 「これは」

 

 「それはこのダイオラマ球に入っていても歳をとらなくするための指輪だ。数日だけだから問題ないとは思うが念のために着けて置くことをオススメする」

 

 「・・・・・桜井さん」

 

 「ん?」

 

 「こんなことをお願いするのは変かもしれないんですが、私と戦ってくれませんか」

 

 「・・・・はい?」

 

 フェイトの予想外なお願いに悠斗は少しの間思考が停止してしまった

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